最弱で最強な人形使いの異世界譚

大樹寺(だいじゅうじ) ひばごん

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三〇〇話

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「で、ここがその七号遺跡なのか?」

 俺の正面。緩やかに上っている斜面をえぐるようにして、洞窟の入り口がぽっかりとその口を開いていた。

「正確にはその入り口、ね」

 そんな俺の疑問に答えたのはセレスだった。
 洞窟の大きさは、高さ1.5メートル、幅1メートル、くらいと言った感じか。

 セレスやマレア位の背丈なら問題なく通れそうだが、俺は屈まないと無理だな、これは。

 一応、奥を覗き込んでみると……
 周囲は草原のようになっているが、洞窟の内部は意外と岩石質になっており、簡単には崩れないくらいには頑丈そうに見える。
 ただ、当然ながら中は相応に暗く、光が届いていたのは数メートルまで。その先は真っ暗でまったく先が見えくなっていた。 
 しかも、かなりな急勾配で下っているようで、ここから見ている分には、まさに奈落の入り口、といった感じだ。

 もしくは、黄泉の国に通じているといわれる黄泉比良坂よもつひらさかだな。

「さて。こんな所で突っ立っていたって仕方ないから行こ行こっ!」

 で、先陣を切って洞窟というか洞穴に、ランプ片手に入って行ったのはマレアだった。
 そんなアレアの後に続いて、セレス、そして俺も洞窟の中へと入って行くのだった。

 ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢ ♢♢♢

 今日、俺達は昨日立てた予定通り、セレスの案内の下、くだんの七号遺跡へとやって来ていた。
 今朝、どうやって届いたのかは知らんが、マレアが例の結界を解除する鍵が届いたというので、そのまま朝食後にさくっと準備を済ませて出発という形になったのだ。

 今回の遺跡調査は、俺、セレス、そしてマレアの三人で行うことが、昨日の時点で決まっていた。

 セレスの同行理由は、以前、俺を金級自由騎士に推薦する時の条件である、遺跡を探索する時は神秘学研究会の研究員を最低一名は同行させる、という名目によるものである。
 結局、自分を選んだ、ということだな。

 最初は俺に同行するか、それとも屋敷に残ってベルヘモスの研究に参加するかで結構迷っていたようだが、結局は本職である遺跡研究を優先することにしたようだ。
 もし、ベルヘモス研究を優先していた場合は、別の研究員を同行させるつもりだったとかそんなことを言っていた。

 そして、マレアの同行理由なのだが……
 これに関しては、マレアがいないと調査が出来ないから、だな。

 といのも、マレアの話しでは、結界を解除する為の鍵の貸出には厳格なルールがあり、一部の限られた人物しか借り受けることが出来ないらしいのだ。
 つまり、誰でも簡単に貸してもらえるわけではない、ということだ。
 
 まぁ、なんの為に遺跡を封印しているのか考えれば当然といえば当然だな。

 で、その限られた一部の人物というのが俺の周囲にはマレアしか居らず、結果、マレアが居なければ結界が解除出来ず、調査も出来ない、ということだ。

 残念ながら、俺ではまだその鍵を借りられる資格はないそうで、更にいえば、セレスでもこの鍵は借りられないと言っていた。
 ただ、先代の学部長であるセレスのじいちゃんは、それまでの功績が認められて特別に借りられていたようである。

 プレセアかラルグスさん辺りに、今までの貸しの返済だと、ゴリ押しすればもしかしたら? という気もするが……
 そんなつまらない交渉で時間を使いたくないし、向こうさんに迷惑を掛けるのも忍びない。
 まぁ、こちらとしてはマレアで代用が利くといのならそれで十分である。

 余談だが、普段、セレスの様な一般の学者が遺跡を調査する時は、まず王家に調査の申請をしたうえで許可を貰い、その許可書を片手に遺跡の衛兵に入り口を開いてもらう、という手順になるらしい。

 更なる余談だが、調査する際には身の安全の為、必ず護衛となる自由騎士を雇うことにしているらしいのだが……
 この護衛、調査の規模にもよるが、一度に雇う人数が大体一〇人程度と意外と多く必要なようで、実は研究費の大半はこの自由騎士の雇用費だったりするそうだ。
 調査中の食費とかも、全部雇用側負担だしな。

 結局、人件費が一番高くつく、という話しだな。

 出発前に、興味本位でマレアに頼んでその鍵とやらを見せてもらったのだが、一般的な鍵という言葉が持つイメージとはかなり異なり、なんというかお守り? 護符? の様な形をした物だった。
 なんでも、これを持って結界に近づけば、自動的に解除してくれるらしい。
 ただし、解除は一部を一時的に行うのみであり、時間経過で結界は元に戻ってしまうので注意が必要だと、セレスから忠告を受けていた。

 一度通ったからと油断して、一人で来た道を戻ったりすると、復活した結界に引っ掛かるかもしれない、ということだな。

 つまり、それはマレアが居ないと遺跡に入ることはおろか、最悪、出ることも出来なくなってしまうということでもあった。

 マレアとはぐれたら最後。一生遺跡に取り残されることになる、なんてことも十分に起こり得るというわけだ。
 
 その話しを聞いて、マレアとは絶対はぐれないようにしよう……と、こっそり肝に銘じた俺だった。
 まぁ、個別に行動する機会なんてそうはないだろうけど、用心しておいて越したことはなしだ。

 とはいえ、結界を解除するだけがマレアの仕事、というわけでもないらしい。
 
 なんでも鍵を渡されたと同時に、監視要員として俺に着いて行くよう、上からも指示があったと言うのだ。
 俺が遺跡を大規模に破壊しようとしたら止める、遺跡内で発見された貴重なアイテムをネコババしないように監視する、等、俺の行動を見張るとかなんとか色々と指示を受けているのだそうだ。

 当然、これらの指示は機密事項なのだが、相変わらず業務上の秘密をペラペラと話す女である。
 まぁ、んなことするつもりは毛頭ないからいいけどさ……

 てか、ぶっちゃけ、その辺りはセレスがいれば十分防止になるような気もするがな……
 そんなんしたら、まず間違いなく誰よりも先にセレスがブチキレるだろうし。

 で、だ。
 マレアに言わせれば、実は俺を監視する以外にも、もう一つ別の目的があるようで、それが、上層部と今回の調査との間に直通のホットラインを確保しておく、というものらしいのだ。
 
 なにせ、今回の調査はこの七号遺跡発見以来の大規模調査である。

 良くも悪くもセレスは政府の一機関の役人に過ぎないわけで、今回の遺跡の調査もあくまで神秘学研究会の研究の一環でしかない。
 となれば、何か大きな発見があったとしても、それは従来の手続きに則って報告することとなる。

 実は、今回の調査でマレア達王族派が最も警戒しているのがこの点なのだそうだ。

 セレスが所属する神秘学研究会は、学術庁という機関の一部所である。それも一番末端の、だ。
 となれば、その報告は様々な部署を経由して上へ上へと上げられて行くこととなる。
 結果、それに伴い最上位である王族、つまりはプレセア達の目に調査結果が届く頃には相応の時間が掛かり、また、結果が多くの人達の目に触れた後ということになる。
  
 この際、時間に関しては諦めるにしても、問題なのは多くの人物に成果が知れ渡ってしまう、という点だった。

 現在の政府……正確には王族派が、だが……には、その内外には敵が多い。
 もし、この遺跡で有用な発見……例えば魔石の人工製造装置のようなものが見つかった場合、それをセレス経由で報告すると、当然、反王族派の耳にもそことが伝わってしまうことになる。

 敵対している、それも潰そうとしている相手が大きな利益を得ようとしているとなれば、当然貴族側からの妨害の一つ二つは当然あるだろう。
 遺跡は王家の直轄地のため、貴族側が直接遺跡に手を出すことは出来ないが、それでも嫌がらせのやりようはあるもらしく……
 
 例えば、報告書が上がって行く過程で、重要な部分を削除したり、最悪、報告書そのものをもみ消されてしまう、なんて可能性も十分にあるということだ。

 ならばと、王族派が考えたのが、多くの人の間を流れて来た手垢まみれの報告書を受け取るのではなく、調査によって得た生のデータを改竄かいざんされる前に直接受け取ってしまえばいい、というものだった。
 その為のマレア、というわけだな。

 ちなみに、過去にあった反王族派からの嫌がらせの一つとして、遺跡を封鎖する、というのがあったらしい。

 古代遺跡というのはノールデン王国全域で度々発見されており、その中には当然反王族派が統治している領内で発見されるケースも珍しくはなかった。
 となれば、発見された遺跡は王家の直轄地となり、貴族領から切り離されることになる。
 のだが、これをよしとしなかったのが貴族側である。
 ならばと、遺跡を調査出来ないよう、遺跡の周辺を封鎖し、そのうえで自領の境目に関所を作り、そこを通る者に法外な出領税と入領税の徴収をしだしたのだとか。
 完全に王族側を狙い撃ちにした税制である。

 一人通るたびに莫大な通行料を払わさせられていたのでは、とてもではないが調査など出来るはずもない。
 結果、反王族派の領地にある遺跡に関しては、今まで一切の調査が進んでいないそうなのだ。

 こんなバカな税がまかり通るのかといえば、通ってしまうのが現状らしい。
 そもそも、出領税と入領税に関しては既存の王国法にも明記されている正当な税であり、その税率設定は領主に与えられた権限である。

 本来、この税制は都市内の生活必需品などが大量に流出するのを防ぐ、所謂、関税のような働きをしていたものなのだが……貴族側にいいように利用されてしまっている、ということだな。

 そして領主の権限に対しては、喩え王家といえども口を挟むことが出来ないそうなのだ。

 貴族側としては、遺跡の自由採掘権を認めてくれれば、出土品のすべてを公開したうえで望んだ半分は譲渡する、としているが、そもそも遺跡からの発掘品は危険物も多く、基本はそのすべてが王族管理となっていた。
 裏を返せば、貴族側の主張はそうした危険物の半分を寄越せ、と言っているようなものである。

 そうした古代遺物の回収に関して、貴族側の建前では、自前の研究機関による古代文明の研究資料の一環、としているそうだが、端から信用出来ない反王族派の言葉だ。
 王家の解体を目論んでいるような奴らに、そんな危ない物を渡せるわけもなく、両者の意見が真っ向から対立したまま、話し合いは長年平行線を続けているのだとか……

 ちなみに、基本、未発見の古代遺跡の探索については、国の機関だけでなく、自由騎士組合とも連携して行っており、発見した者には莫大な報奨金が支払われる、というシステムになっているらしい。
 正に、一攫千金の宝探しだな。
 実際、それで巨万の富を得て、悠々自適に余生を過ごしている元自由騎士も何人かいるのだとか。

 勿論、その気がなくても、遺跡を発見した場合は速やかに王家に報告することがすべての国民に義務付けられている。
 のだが……

 俺とセリカがカチ込みした貴族が地下遺跡を隠匿していたように、遺跡を発見したが報告していない、という事例は意外に多いらしいのだ。
 マレアが前に、出所不明な遺物があるから、王家の把握してない遺跡があるのかも? みたいなことを言っていたのは、そういう前例があるからだった。

 ただ、今のところ大規模な遺跡や、生きた遺跡が反王族派の手に渡った、という事例がないことだけは不幸中の幸いだと、そうも語っていた。
 
 で。
 今回の七号遺跡がある土地自体は、ラルグスさんが管理している土地なのでそんなことはないのだろうとはしつつも、王国法の隙間を突いて嫌がらせくらいはしてくる可能性はあるだろう、というのが王族派の見解であるらしい。

 書類の改竄、隠蔽なんかはその一つだろう。

 だったら、もういっそのこと情報統制でもして、今回の調査は直接王家が管理すればいいんじゃないか? と、聞いてみたのだか、それは王国法に触れるからアウトなのだと、セレスが教えてくれた。

 なんでも、王国法では自由な研究、自由な発言こそが国を豊かにする、と定めており、研究機関に王家が直接関与することは忌避されているらしい。
 こと、歴史研究に関しては支配者側に都合のいいように改竄される恐れもあることから、禁忌とさえ言われているのだとか。
 
 歴史とは勝者が作るもの、なんていわれているし、まぁ、分からなくはないがな。

 となると、女王陛下の側近であるマレアの関与は既にアウトなのでは? と、思わなくもないが、これはセーフらしい。
 そもそもマレアが行っているのはあくまで得た情報をそのまま上に報告することのみで、王家に都合のいいように情報を隠蔽しようとしているわけでも、得た情報を改竄しようとしているわけでもないからな。

 基本、セレスにはいつも通りにしてどうぞ、というスタンスなので、後ろ暗いところはどこにもない、ということらしい。
 むしろ、ここで変に介入してあとでバレた時の方が余程厄介なのだと、マレア本人が言っていた。

 というか、マレアによるとこうした王族による調査の吸い上げ行為は、頻繁に……というほどではないが、たまにはあることだそうだ。
 流石に人員の関係で、すべての研究に対して人を派遣することは出来ないが、重要と思える研究、調査には横やりが入る前にこうした専門員を配属させているらしい。

 各庁が正常に機能していれば、こんな無駄な人員も必要なのにねぇ……とマレアがしみじみとぼやいていたのは、記憶に強く残っている。
 ド正論だな。

 しかし、マレア達のような王家直属の調査員というのは、反王族派の貴族側からすると、折角の妨害行為を無駄にする邪魔な奴、ということになる。
 であればだ、マレアのような立場の者達を排除……例えば、これを以て王族の関与とする、みたいな形で非難してきそうなものだが……

 そうもいかない理由が向こうにもあるらしい。
 というのも、そもそも学術庁そのものが政府、つまり王家に属する正式な研究機関なのである。
 
 マレア達程度を、王家の関与、としてしまえば、それこそ王家に属している学術庁そのものの完全否定ともなってしまうのだ。
 そして、学術庁には反王族派の人間も多数務めていた。
 下手に突いて学術庁解体、なんてことにでもなれば、当然務めていた人達は全員解雇。
 そうして理不尽に解雇された者達の怒りの矛先は、それを訴えた反王族派に向けられるわけで、最悪、反王族派同士の内ゲバに発展しかねない……ということらしい。

 そんな感じで、マレアからなんだか小難しい話しを色々と聞かされたのだが、率直に感じた俺の感想としては、プレセアも大変だなぁ、というものだった。

 獅子身中の虫もここに極まれり、である。

 にしても、権力ってやつは他人の足を引っ張って、蹴落としてでも手に入れたいものなのかね?
 一庶民である俺には、おそらく永遠に理解出来ない感覚だと思ったよ……
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