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本編
閑話 カリーン・スメラギ
しおりを挟む私、カリーン・スメラギは転生者というものです。
そのことに私が気づいたのは今から5年前・・・丁度5歳の頃でした。
私の家は表でこそ古くからある伯爵家となっておりますが、その実態は王家に仕える影・・・
所謂暗部というやつです。
我が家では幼い頃から暗躍するための術や戦うための術を叩き込まれるのですが、訓練の際誤って多く毒を受けてしまった私は生死の境を彷徨いました。
その時に思い出したのです。私のもう一つの記憶を。
私は日本という国に住むごく普通の人間でした。
名前は皇華琳・・・なんの因果か現在の名前とほぼ同じでした。
確かそのときは教師をやっていました。忙しい日々を過ごす中、空いた時間にゲームをしたりオタ活をしたり・・・充実した人生を送っていたと思います。
特に好きだったゲームは、救国の乙女~あなたは誰と歩むのか~というゲームです。
小さい頃から何回も何回もやったし、大きくなってからはグッズを集めたり、二次創作をしたりもしました。
特に好きだったのが、王女であるゲルトルーデ・ハイル・フェーブスです。
ストーリーを進めて行く途中で突然死んでしまっう彼女を初めて見たときは悲しみに明け暮れました。
私が主人公だったならば、絶対にしなせないのにと。
それからは彼女が助かるルートは無いのか色々と試してみたが、何をやっても彼女は死んでしまいます。
私はその悲しみをぶつけるように二次創作にのめり込みついでに性癖をみごとに捻じ曲げられてしまいました。
その事を思い出した後は、生まれたばかりの王女の名前がゲルトルーデ・ハイル・フェーブスと聞いて歓喜したし、主人公ではなくて残念だとは思ったが、死亡フラグをバッキバキに破壊してやろうと奮起しました。
王女は病弱という設定であったため、外に出ることはおろか、王城内でも接触することは難しいでしょう。
暗部として王女につくことならばできるが、できることならば直接干渉したいのです。
王女は病弱であったが故に、自分の身を守る事が出来ずに死んでしまったのだろうし、ゲームの王女は、自分も他の者達のようにたくさんのことをしてみたいと言っていました。
それならば私が直接指導し、普通の暮らしができるよう・・・いやそれ以上、自分の身を守れるくらいに育て上げれば、もしかしたら死ぬ事を防ぐ事ができるのではないかと。
計画を実行するために、鍛錬の合間をぬって勉強をし、両親にもワガママを言って本来なら15から入る学校にも難関のテストを受けさせてもらって飛び級で入学させてもらいました。
学校に通いながらも鍛錬をし、成績もほぼトップを維持しほぼ休みのないハードワークを行い、実績を残しました。
その頃には私の能力は一族の中でもトップクラスになっていた為、王女の護衛兼教育係という立場を持つことに反論するものはいません。
そしてついに念願叶えて王女の教育係の座に収まったのです。
王女の幸せの為に私、頑張っていきます!
応援ありがとうございます!
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