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その45
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「お待ちください、皇帝陛下!!!」
ローズは皇帝陛下を止めようとした。
「何かね、ローズ殿???不満がおありかね???」
「いいえ、不満と言うわけではございませんが……ロンメル伯爵の婚約者は私のままでございますから、私が次期の妃になるというのではないでしょうか???」
「ローズ!!!」
私は思いっきり叫んでしまいました。
「お姉様、私は確かにロンメル伯爵と別れました。ですが……正式に婚約破棄を宣言したわけではございませんので、婚約関係は未だに有効かと……」
「ねえ、マリア様。私の言った通りでしょう???あなた様がこれほどまでにかばった挙句、助かってしまったローズ様の口ぶり……どう思いますか???」
ロンメル伯爵も、流石にここまでは予想していなかったのでしょう。それにしても……ローズにはある意味感心しました。これほど図太いと言いますか、あるいは、どんな神経をしているのか、調べてみたいと思うほどでした。
「ローズ殿……君は自分で何を言っているのか、分かっているのかね???」
これには、さすがの皇帝陛下も唖然としているようでした。
「でも、皇帝陛下。私はまだ、正式に王子様と婚約していたわけではないんですよね???一カ月間はお試しということで……そう言う話でしたよね???」
「だが、あれは実質婚約と同じだろう!!!」
侍従たちもヒソヒソと噂話を始めました。さすがに、これほど愚かな女だとは、誰も思っていなかったのでしょう。ですが、これがローズの実態なのです。学生時代はこれでもまかり通ったかもしれません。でも、婚約と言うのは、それとは全く違うのでした。自分の都合だけで好き勝手に選択するなんて……そんなことは絶対に出来ませんでした。
ローズは皇帝陛下を止めようとした。
「何かね、ローズ殿???不満がおありかね???」
「いいえ、不満と言うわけではございませんが……ロンメル伯爵の婚約者は私のままでございますから、私が次期の妃になるというのではないでしょうか???」
「ローズ!!!」
私は思いっきり叫んでしまいました。
「お姉様、私は確かにロンメル伯爵と別れました。ですが……正式に婚約破棄を宣言したわけではございませんので、婚約関係は未だに有効かと……」
「ねえ、マリア様。私の言った通りでしょう???あなた様がこれほどまでにかばった挙句、助かってしまったローズ様の口ぶり……どう思いますか???」
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「だが、あれは実質婚約と同じだろう!!!」
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