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第三章
損な役回り
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間抜けだ。
なんて間抜けで抜けていて、それでいながら責任感だけは強い女神様なんだろう。
芯が強くていろいろなことを譲れない、相談できない。それながら誰かを信じたいけど、約束だの責任感だの、友情なんてのに縛り付けられて思いを外にだせないタイプ。
簡単に言えば中間管理職で責任だけを押し付けられて一人でアップアップして、どうにかして解決しようとしたらそれらは全部マイナス方向にはしってしまい、最後は責任を押し付けられてクビっ! ってなるやつだ。
アイリスとケイトはあれからひそひそと相談をかさね、馬車が邸宅に着くころには上のような結論に達していた。
「サティナ様。しばらくお独りでお過ごしいただけますか?
「……まるで仲間外れね、それ」
「二人で相談がありますから。あ、結界張りますからね。ヌアザ様のお力を借りたものを、聞こえると困りますから」
「はあ? 相談ね……そう、勝手にしなさいよ。どうせ私はのけ者ですから」
「まあまあ、そんなに不貞腐れないで……ね?」
「知らないわ」
女神様が不貞腐れるのはこれで何度目だろうか?
最初は可愛かったけど、中身が数千年とかって知るとそれに対する意識も変化する。
これはまるで無関係の話だけど、不老不死を得た存在がもしいたとしても、中身の成長はなくそのまま生きていくんじゃないかなと思うと……人の憧れ対する中身ってのは意外と美化されたものかもしれないと思い出す。
アイリスはそれでも主だし、まだ司祭という地位を捨てるのには抵抗があったから、サティナ教を止める気にはなれなかった。
戻ってから彼女の相手をしてくれる誰か。
困らせず、それでいてサティナも文句を言わないだろう誰か。
それが誰かを見いだせずにいた、そんな時だ。
「あっ……」
「やあ、アイリス嬢、サティナ嬢、ケイト嬢。お待ちしていましたよ」
「王国騎士トロイ様」
「トロイ様」
「旦那様の……」
などと、各自それぞれの感想が口から漏れ出ていた。
「旦那様ではありませんが、家主にして王国騎士のトロイ、ですね」
この自称王国騎士は外見的にはどう見ても少年期を終えた青年間近にしか見えないのだが。
少なくとも、サティナだけは普通じゃない視線を送りながら、一瞬だけ歩を進めることができずにいた。
ケイトの視線に気づき、アイリスはうなづく。
「では、サティナ。トロイ様の御用件をきちんとお伺いしてくださいね?
「えっ、あ、ええ?? アイリス……お姉様……?」
「そちらのレディが僕の相手をして頂けるのですか?」
「はい、トロイ様。こう見えてサティナは聡い子ですから。失礼にはならないかと、どうかよろしくお願いいたします」
「では、そう致しますか。ねえ、サティナ様?」
「やっ、いえ、はい」
幼いけどどこから見ても黒髪の美少女はあたあたと女神らしくない焦り方をしながら、トロイに当てがわれてしまったのだった。
なんて間抜けで抜けていて、それでいながら責任感だけは強い女神様なんだろう。
芯が強くていろいろなことを譲れない、相談できない。それながら誰かを信じたいけど、約束だの責任感だの、友情なんてのに縛り付けられて思いを外にだせないタイプ。
簡単に言えば中間管理職で責任だけを押し付けられて一人でアップアップして、どうにかして解決しようとしたらそれらは全部マイナス方向にはしってしまい、最後は責任を押し付けられてクビっ! ってなるやつだ。
アイリスとケイトはあれからひそひそと相談をかさね、馬車が邸宅に着くころには上のような結論に達していた。
「サティナ様。しばらくお独りでお過ごしいただけますか?
「……まるで仲間外れね、それ」
「二人で相談がありますから。あ、結界張りますからね。ヌアザ様のお力を借りたものを、聞こえると困りますから」
「はあ? 相談ね……そう、勝手にしなさいよ。どうせ私はのけ者ですから」
「まあまあ、そんなに不貞腐れないで……ね?」
「知らないわ」
女神様が不貞腐れるのはこれで何度目だろうか?
最初は可愛かったけど、中身が数千年とかって知るとそれに対する意識も変化する。
これはまるで無関係の話だけど、不老不死を得た存在がもしいたとしても、中身の成長はなくそのまま生きていくんじゃないかなと思うと……人の憧れ対する中身ってのは意外と美化されたものかもしれないと思い出す。
アイリスはそれでも主だし、まだ司祭という地位を捨てるのには抵抗があったから、サティナ教を止める気にはなれなかった。
戻ってから彼女の相手をしてくれる誰か。
困らせず、それでいてサティナも文句を言わないだろう誰か。
それが誰かを見いだせずにいた、そんな時だ。
「あっ……」
「やあ、アイリス嬢、サティナ嬢、ケイト嬢。お待ちしていましたよ」
「王国騎士トロイ様」
「トロイ様」
「旦那様の……」
などと、各自それぞれの感想が口から漏れ出ていた。
「旦那様ではありませんが、家主にして王国騎士のトロイ、ですね」
この自称王国騎士は外見的にはどう見ても少年期を終えた青年間近にしか見えないのだが。
少なくとも、サティナだけは普通じゃない視線を送りながら、一瞬だけ歩を進めることができずにいた。
ケイトの視線に気づき、アイリスはうなづく。
「では、サティナ。トロイ様の御用件をきちんとお伺いしてくださいね?
「えっ、あ、ええ?? アイリス……お姉様……?」
「そちらのレディが僕の相手をして頂けるのですか?」
「はい、トロイ様。こう見えてサティナは聡い子ですから。失礼にはならないかと、どうかよろしくお願いいたします」
「では、そう致しますか。ねえ、サティナ様?」
「やっ、いえ、はい」
幼いけどどこから見ても黒髪の美少女はあたあたと女神らしくない焦り方をしながら、トロイに当てがわれてしまったのだった。
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