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第二話 侍女はのんびり屋
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「でもアルフリーダ。あなた他の家人を迎える準備をしなきゃいけないって言うのは変じゃない?」
「えっ……あ、そういえばそれもそう……」
「みんなが中に入れるなら、結界を解かないといけないのでは?」
言われて初めて、自分の行動におかしなことに気が付いた。
会いたくなければ、誰も邸内に入れる必要なんて無いのだ。
それは、レイの言うとおりだった。
「私が門扉の前に、今日は屋敷には入れない。そんな内容の一文を掲げたらそれで済むのでは?」
「……任せるわ」
「もちろん。では、それをしておきますから、まずは湯を溜めて浴槽に浸かって下さいな」
「うん。ありがとう、レイ……」
なんて間抜けなんだろう。
気が焦りすぎていて自分自身の選択が間違っていることを気づけないなんて。こんな情けない自分に出会うのは、本当に久しぶりのことだった。
ところで、とレイは浴室の準備をしようと部屋を出て行こうとし、ふと顔をこちらに向ける。
レイの認識ではまだ邸内にいるはずの彼らのことが気になったようだった。
「お嬢様、ラルクとエリダはまだ二階で寝ているのかしら?」
「あの二人?」
「はい、何があったかは聞きませんが問題を起こして主人を泣かせた男性と、出入りの自由が効かないこの屋敷に一緒にいるのはちょっと……」
「そう、ね。でも、大丈夫。その心配は無用だから」
「無用? でもまだ邸内にいるのでは?」
「いないの、もう……ここには」
それだけしかわたしには言えなかった。
まさか親友と婚約者が同衾していたなんて。それも自分のベッドで行為をしているところを目撃したなんて。
ついでに、防犯対策で施していた転送魔術で街のそとにまで放り出したなんて――恥ずかしくて言えるはずがない。
顔を俯けて黙ってしまうわたしを見て、レイは「いないなら、まあ、いいですかね」なんてのんびりとした声でそう言うと、浴室へと続く扉をくぐってしまったのだった。
「えっ……あ、そういえばそれもそう……」
「みんなが中に入れるなら、結界を解かないといけないのでは?」
言われて初めて、自分の行動におかしなことに気が付いた。
会いたくなければ、誰も邸内に入れる必要なんて無いのだ。
それは、レイの言うとおりだった。
「私が門扉の前に、今日は屋敷には入れない。そんな内容の一文を掲げたらそれで済むのでは?」
「……任せるわ」
「もちろん。では、それをしておきますから、まずは湯を溜めて浴槽に浸かって下さいな」
「うん。ありがとう、レイ……」
なんて間抜けなんだろう。
気が焦りすぎていて自分自身の選択が間違っていることを気づけないなんて。こんな情けない自分に出会うのは、本当に久しぶりのことだった。
ところで、とレイは浴室の準備をしようと部屋を出て行こうとし、ふと顔をこちらに向ける。
レイの認識ではまだ邸内にいるはずの彼らのことが気になったようだった。
「お嬢様、ラルクとエリダはまだ二階で寝ているのかしら?」
「あの二人?」
「はい、何があったかは聞きませんが問題を起こして主人を泣かせた男性と、出入りの自由が効かないこの屋敷に一緒にいるのはちょっと……」
「そう、ね。でも、大丈夫。その心配は無用だから」
「無用? でもまだ邸内にいるのでは?」
「いないの、もう……ここには」
それだけしかわたしには言えなかった。
まさか親友と婚約者が同衾していたなんて。それも自分のベッドで行為をしているところを目撃したなんて。
ついでに、防犯対策で施していた転送魔術で街のそとにまで放り出したなんて――恥ずかしくて言えるはずがない。
顔を俯けて黙ってしまうわたしを見て、レイは「いないなら、まあ、いいですかね」なんてのんびりとした声でそう言うと、浴室へと続く扉をくぐってしまったのだった。
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