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第八章

煌びやかなドレスを纏って

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 あの戦いから一ヶ月たった、俺は伸び伸びと羽を伸ばして自堕落な生活を送っているのだが、フゥは俺とは逆に多忙な毎日を過ごしている

「ねぇ、少しは休んだら?人間は脆いんだからすぐ死ぬよ」

「俺は頑丈な方だから平気だな、じゃ行ってくる」

と言ってクエストに向かってしまう、あの戦いでかなりの量の報償金を貰ったのに彼女は一体何を考えているのやら

そんなある日の事だった喉が乾き久しぶりに部屋から出たらなんとフゥが煌びやかなドレスを着てるではないか

「な~に可愛らしいの着てるじゃないか、デート?」

「ばっかちげぇよ!今日はリーブル様の誕生日だろ?エレナから誘われて仕方なく‥」

ああ~そんなイベントあったな、忘れていた確かエレナはそこで素敵な殿方を見つけるとか言ってたっけ

「フゥも素敵な人と出会えるといいね」

なんて、俺が茶化すと真っ赤な顔をして

「だから!ちげぇてば!!」

と俺の足に蹴りを入れてくるがその場所に結界を貼りダメージを無効かするとフゥは「チッ」と軽く舌打ちをしてくれたので俺はニコリと笑って返す

「お前本当にムカつくな」

「おや、それは嬉しい褒め言葉だ」

そんな事を言いながら彼女の首に俺の魔力で作ったネックレスをつける

「なんだこの高価なネックレスは!!」

「俺からのプレゼント気に入ってくれた?」

「盗んでねぇよな」なんて疑ってくるのでもう一つ同じ物を作ると、彼女は「すげー」と言って喜んでくれたがすぐに「それ売りまくれば一生金にこまんねぇな!」なんて言い始めたので

「無理ですよ、これ12時の鐘がなったら消えるから」

「なんだ、つまんねぇの」

そう言いながらネックレスを付けてその場でクルリと回転してから後ろで手を組み

「似合うか?その‥可愛いかな」

なんて聞いてくる、うーんあの戦いからデレの大安売りで正直驚きを隠せないまだ恨まれててもいいレベルなのに‥本当に変わった娘だ

「ええ、可愛いですよ」

「本当か!!よし‥これなら」

ん?『これなら』?あ、嫌な予感がする

「ねぇフゥ聞きたいことがあるんだけどさ」

「何だよ、いま俺すっっげぇご機嫌だから答えてやるぜ」

ご機嫌なのかならきちんと答えくれるだろう

「お前、さては色目使って貴族から高価な物を貰おうとかし「じゃあ!行ってきます!!」

俺の質問を待たずにフゥは走り出してしまった、おいおいご機嫌ではなかったのかい?まったく困った娘だ

「やれやれ、まあいいか水飲も」

フゥを見送ってからナイアールは目的だった喉を潤してから部屋に戻りまた眠るのだった


 アルフの質問に答える前に俺は逃げるように屋敷を飛び出して城に向かうにしてもさっきは危なかったまさかあいつが俺の企みを勘づいているなんて‥俺なんか変なことしたかなあ?

まあ、いいさエレナと約束してるのは本当だしなさてとパーティを楽しむとするか!!

煌びやかなドレスを来たフゥが城に向けて走り出す、首にはナイアールが作ったネックレスが太陽の光を紫色に反射していた







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