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ご主人様と箱入り虎
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王妃様のひっろーいベッドで一緒に寝る事になりました。
ストレスが溜まるとベッドに私をコロンと寝っ転がし、お腹に顔を埋めながら両前足の肉球をウニウニするのが日課になっていました。
あれから1度も人の姿にはなれません。
「わたくしを癒してくれるのはビアンカだけよ」
『くすぐった~い』
「お腹の毛がふわふわで気持がいいわ」
使えない臭いジジイの代わりに、王妃様が仕事をしているので気苦労が絶えない様です。
それでも聖獣の私が王妃様にベッタリなのは、仕事をする面でもメリットがあるらしく、意見を通しやすくなったと言っていました。
「もう………いっその事………早くくたばればいいのに」
おっふ!ブラック王妃様が降臨しました。
『アンちゃん頑張ってるもんね』
「ぐっ!ビアンカだけよ。わたくしを分かってくれるのは!」
アンちゃん=アンダルシア王妃は、高い魔力と完璧な淑女の仮面を被った美女ですが、本当は可愛いモノが好きな寂しがり屋さんなんです。
私を見に来た日も、兄弟達をモフモフしたいけど我慢していたから、変な圧が出ちゃったみたいです。
そんな中、一番小さい私を見るやハートを射抜かれたそうです。
聖獣なのでそばに置いても威厳を保てるから、必死で連れ帰ったそうです。
「ビアンカが居れば幸せよ」
『あちしもアンちゃん好き』
「ビアンカ♡」
こんな遣り取りは日常茶飯事です。
アンちゃんにとっては、私は猫と一緒なのかも知れません。
虎だけどね!羽根付きだけどね!!
ただし問題がない訳ではありません。
「ビアンカに聖獣としての教育を施すですって?」
青筋を立てるアンちゃんが書斎で、私をお膝に抱っこしながら執務をこなしていると、ナマズみたいに大きな口のお爺さんが、聖獣としての躾をしたいと言ってきました。
なんか私を教会に連れ帰りたいみたいです。
「それは主人として契約している わたくしに対する批判として受け止めた方が宜しいよかしら?」
お爺さん………アンちゃんが、マジ切れする前に謝った方が良いよ?
「そうではございません。多忙な王妃様に代わり、私目にお任せ頂きたいのです」
えぇ~?お爺さんは牛乳臭いからムリ~!
発酵に失敗した牛乳みたいな酸っぱい匂いが襲うから無理です。
「聖獣が嫌がっているのに、無理矢理に連れて行けば、どんな災厄を呼ぶか分からぬのに、随分と強気なのね?ビアンカは、わたくしにしか懐いていないのに」
「ですから王妃様の許可を頂きたいのです」
ソロっと見上げると、笑顔の仮面が剥がれかけてる様子が見えていた。
『アンちゃん。家庭教師を派遣する事を許可したら?教会に行くのは微妙だけど、家庭教師を派遣しているって免罪符をあげれば引き下がるかもよ?まぁ~私と話が出来ない人は論外だけど』
「それでは………わたくしとビアンカの時間が減ってしまうわ。そんな事になったら、国政そっちのけでビアンカと一緒に家出しますわ」
『夜は、ずーっと一緒だよ』
アンちゃんの手に、顔をスリスリしてみる。
「そもそもビアンカの声が聞こえない者に、この子の教育に関して意見する権利があるのかしら?」
高圧的な視線が牛乳臭いジジイに突き刺さる。
「きっ………今日は教会でも五本の指に入る実力者を連れて参りました」
つまりナマズお爺さんは、五本の指には入らないのね。
脂汗が止まらないからガマガエルだったのかな。
白や黒の神父服を着た男女が数名、書斎に入って来た。
あれ?これって失礼な話しよね??執務中の王妃に対して、舐めた真似してくれるじゃん。
『ふぅ~ん。ガマガエルお爺さんのばーか!お前は牛乳臭いんじゃ~!!』
大きな声で目の前のお爺さんに暴言を吐いてみた。
反応は様々です。
聞こえないのかケロッとしている人、眉間に皺を寄せる人、そして1人だけブファッ!と吹き出した人がいました。
キラキラの短い金髪に碧眼のムキムキな男性にロックオンです。
パタパタと飛んで行き、クンクンと匂いを嗅いでOKなので頭の上に着地しました。
『アンちゃん。この人ならお話し相手でも可。他の人は臭いから論外。特に、そこのキョトン顔の男は気をつけた方がいいよ。死体の匂いがするから』
「詳しく、お教え願えますか?」
『あっ、やっぱり話せるんだね。そいつ腐った血の匂いがするから怪我や病気じゃないなら、何かを殺してるよ』
虎などの猛獣達の餌は生肉が多いから、嫌でも知っている匂いがしている。
冷凍された肉も多く、解凍したての肉や血の匂いに、新人の頃は何度も気持ち悪くなり吐いた記憶が微かにある。
その時よりも、腐敗が進んだ臭いがしている。
『聖職者としてモンスター退治しているとか、そういうレベルの臭いじゃないし、あちししか気が付かないって事は………物理的な臭いじゃないかも』
「なるほど。貴重なご意見を、ありがとうございます」
この人は、できる人の匂いがします。
慌てず騒がす、私の話を持って帰る判断は正しいです。
証拠はありませんから。
「その者を残して、後は帰りなさい。これは王妃としての命令ですわ」
立ち去ろうとしている人の中で、眉間に皺を寄せたイケメンだけが動こうとしなかった。
青みがかったシルバーグレーの長い髪を後ろで縛った金色の目が綺麗なイケメンの肩に飛び降りて、なるべく魔力を込めて話し掛けた。
『内容までは理解出来なくても、私が何かを言っていた事は分かっているんでしょう?』
「はい。今ほどハッキリは聞き取れませんでしたが、何かを仰っているのは分かりました」
『もう少し頑張ったら、お話し相手になれるよ』
「精進致します」
魔力を込めて話し掛けても、2人しか聞こえないのは見てわかった。
『さっきはね、司教の悪口を叫んだんだよ』
「ほほぉ、具体的には何と?」
『ガマガエルお爺さんのバーカ!お前は牛乳臭いんじゃ~!って叫んだら、あのムキムキが吹き出したんだよ』
「ぷっ」
「その者も残ることを許可します。ビアンカと過ごす事は良い勉強になるでしょう」
「ありがとうございます」
お話し相手を2人ゲットしました。
後日、あちしが死体の臭いがすると指摘した男は教会が運営する孤児院の責任者で、虐待していた事が判明してしました。
施設内からは自立したと思われた子供の遺体が発見され、地下室からは拉致されていた子供達も保護され、その中には1週間前から行方不明だった司教の孫娘や貴族の子供が含まれていたことが判明してから事態は急変したそうです。
怒り狂った司教にフルボッコにされたとか、教会の中に国の調査機関が入ったとか、教会が国王の管轄下に置かれることに決まったとか、孤児院を建て直して側室の1人が運営する事になったとか、暑苦しい筋肉の塊から聞かされたのでした。
ストレスが溜まるとベッドに私をコロンと寝っ転がし、お腹に顔を埋めながら両前足の肉球をウニウニするのが日課になっていました。
あれから1度も人の姿にはなれません。
「わたくしを癒してくれるのはビアンカだけよ」
『くすぐった~い』
「お腹の毛がふわふわで気持がいいわ」
使えない臭いジジイの代わりに、王妃様が仕事をしているので気苦労が絶えない様です。
それでも聖獣の私が王妃様にベッタリなのは、仕事をする面でもメリットがあるらしく、意見を通しやすくなったと言っていました。
「もう………いっその事………早くくたばればいいのに」
おっふ!ブラック王妃様が降臨しました。
『アンちゃん頑張ってるもんね』
「ぐっ!ビアンカだけよ。わたくしを分かってくれるのは!」
アンちゃん=アンダルシア王妃は、高い魔力と完璧な淑女の仮面を被った美女ですが、本当は可愛いモノが好きな寂しがり屋さんなんです。
私を見に来た日も、兄弟達をモフモフしたいけど我慢していたから、変な圧が出ちゃったみたいです。
そんな中、一番小さい私を見るやハートを射抜かれたそうです。
聖獣なのでそばに置いても威厳を保てるから、必死で連れ帰ったそうです。
「ビアンカが居れば幸せよ」
『あちしもアンちゃん好き』
「ビアンカ♡」
こんな遣り取りは日常茶飯事です。
アンちゃんにとっては、私は猫と一緒なのかも知れません。
虎だけどね!羽根付きだけどね!!
ただし問題がない訳ではありません。
「ビアンカに聖獣としての教育を施すですって?」
青筋を立てるアンちゃんが書斎で、私をお膝に抱っこしながら執務をこなしていると、ナマズみたいに大きな口のお爺さんが、聖獣としての躾をしたいと言ってきました。
なんか私を教会に連れ帰りたいみたいです。
「それは主人として契約している わたくしに対する批判として受け止めた方が宜しいよかしら?」
お爺さん………アンちゃんが、マジ切れする前に謝った方が良いよ?
「そうではございません。多忙な王妃様に代わり、私目にお任せ頂きたいのです」
えぇ~?お爺さんは牛乳臭いからムリ~!
発酵に失敗した牛乳みたいな酸っぱい匂いが襲うから無理です。
「聖獣が嫌がっているのに、無理矢理に連れて行けば、どんな災厄を呼ぶか分からぬのに、随分と強気なのね?ビアンカは、わたくしにしか懐いていないのに」
「ですから王妃様の許可を頂きたいのです」
ソロっと見上げると、笑顔の仮面が剥がれかけてる様子が見えていた。
『アンちゃん。家庭教師を派遣する事を許可したら?教会に行くのは微妙だけど、家庭教師を派遣しているって免罪符をあげれば引き下がるかもよ?まぁ~私と話が出来ない人は論外だけど』
「それでは………わたくしとビアンカの時間が減ってしまうわ。そんな事になったら、国政そっちのけでビアンカと一緒に家出しますわ」
『夜は、ずーっと一緒だよ』
アンちゃんの手に、顔をスリスリしてみる。
「そもそもビアンカの声が聞こえない者に、この子の教育に関して意見する権利があるのかしら?」
高圧的な視線が牛乳臭いジジイに突き刺さる。
「きっ………今日は教会でも五本の指に入る実力者を連れて参りました」
つまりナマズお爺さんは、五本の指には入らないのね。
脂汗が止まらないからガマガエルだったのかな。
白や黒の神父服を着た男女が数名、書斎に入って来た。
あれ?これって失礼な話しよね??執務中の王妃に対して、舐めた真似してくれるじゃん。
『ふぅ~ん。ガマガエルお爺さんのばーか!お前は牛乳臭いんじゃ~!!』
大きな声で目の前のお爺さんに暴言を吐いてみた。
反応は様々です。
聞こえないのかケロッとしている人、眉間に皺を寄せる人、そして1人だけブファッ!と吹き出した人がいました。
キラキラの短い金髪に碧眼のムキムキな男性にロックオンです。
パタパタと飛んで行き、クンクンと匂いを嗅いでOKなので頭の上に着地しました。
『アンちゃん。この人ならお話し相手でも可。他の人は臭いから論外。特に、そこのキョトン顔の男は気をつけた方がいいよ。死体の匂いがするから』
「詳しく、お教え願えますか?」
『あっ、やっぱり話せるんだね。そいつ腐った血の匂いがするから怪我や病気じゃないなら、何かを殺してるよ』
虎などの猛獣達の餌は生肉が多いから、嫌でも知っている匂いがしている。
冷凍された肉も多く、解凍したての肉や血の匂いに、新人の頃は何度も気持ち悪くなり吐いた記憶が微かにある。
その時よりも、腐敗が進んだ臭いがしている。
『聖職者としてモンスター退治しているとか、そういうレベルの臭いじゃないし、あちししか気が付かないって事は………物理的な臭いじゃないかも』
「なるほど。貴重なご意見を、ありがとうございます」
この人は、できる人の匂いがします。
慌てず騒がす、私の話を持って帰る判断は正しいです。
証拠はありませんから。
「その者を残して、後は帰りなさい。これは王妃としての命令ですわ」
立ち去ろうとしている人の中で、眉間に皺を寄せたイケメンだけが動こうとしなかった。
青みがかったシルバーグレーの長い髪を後ろで縛った金色の目が綺麗なイケメンの肩に飛び降りて、なるべく魔力を込めて話し掛けた。
『内容までは理解出来なくても、私が何かを言っていた事は分かっているんでしょう?』
「はい。今ほどハッキリは聞き取れませんでしたが、何かを仰っているのは分かりました」
『もう少し頑張ったら、お話し相手になれるよ』
「精進致します」
魔力を込めて話し掛けても、2人しか聞こえないのは見てわかった。
『さっきはね、司教の悪口を叫んだんだよ』
「ほほぉ、具体的には何と?」
『ガマガエルお爺さんのバーカ!お前は牛乳臭いんじゃ~!って叫んだら、あのムキムキが吹き出したんだよ』
「ぷっ」
「その者も残ることを許可します。ビアンカと過ごす事は良い勉強になるでしょう」
「ありがとうございます」
お話し相手を2人ゲットしました。
後日、あちしが死体の臭いがすると指摘した男は教会が運営する孤児院の責任者で、虐待していた事が判明してしました。
施設内からは自立したと思われた子供の遺体が発見され、地下室からは拉致されていた子供達も保護され、その中には1週間前から行方不明だった司教の孫娘や貴族の子供が含まれていたことが判明してから事態は急変したそうです。
怒り狂った司教にフルボッコにされたとか、教会の中に国の調査機関が入ったとか、教会が国王の管轄下に置かれることに決まったとか、孤児院を建て直して側室の1人が運営する事になったとか、暑苦しい筋肉の塊から聞かされたのでした。
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