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閻魔の淫獄〜地獄の鬼の発情期

鬼の発情期

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「モビッチ……可愛い、俺のモビッチ」

ここは閻魔大王の息子である如月キサラギの私室で、床に押し倒されて抱き締められながら顔中にキスされている最中です。


そして着物を着たまま擦り付けられている如月の下半身はガッチガチです。


褌の中で硬く腫れ上がった下半身をモビッチ太ももや股間に当て擦っては達してを繰り返して吐き出した精子でビシャビシャに濡れている。


「もしかして発情期?」


既に主人公は門の前のコケシ帝王と牢屋の蛇の鬼の行ったり来たり繰り返しており、身体は完全に雌落ちしている。


暇を持て余したモビッチは淫獄の館内で如月とイチャイチャしたり、閻魔大王の執務室に呼ばれてエッチしながらゲームのエンディングを待っている状態が続いている。


閻魔親子の溺愛っぷりは予想外で、少しでもモビッチに他の鬼が触れようものなら投げ飛ばし、セクハラしているのが見つかればボッコボコにされる。


特に如月の執着は凄まじく、自分よりも先にモビッチに挿入した銀髪の鬼が少しでも近付く事を嫌い、よく一緒に仕事する仲だと知ってコケシ帝王に嫉妬するあまり座敷牢に監禁されて解放されたのは、つい最近のことです。


座敷牢の中にトイレと風呂は付いていたから不便はなかったけど、部屋は畳二枚分しかなく右の木製の戸をスライドさせたらトイレ、左の戸をスライドさせたら脱衣場で更に先にデカい檜風呂があった。


窓は1つしかなく部屋の正面に鉄格子がハマった小窓だけで、床には下の畳が見えないほどの大きさの赤い敷布団が敷き詰められて掛け布団も巨大で部屋の中が布団だらけになっていた。


枕は1個しかなくて僕は如月の腕枕で眠る毎日を過ごしていた。


地獄に朝は来ないから月明かりが差し込み続けるだけで明るくなる狭い部屋で如月に体力の限界まで抱かれては眠る毎日を過ごした。


しばらくすると呆れ顔の閻魔大王が訪れた時は、今思い出してもお腹の中がキュンキュンするくらい……良かった。


「そろそろ発情期だからとモビッチを探しておったら、まさか息子が監禁しておるとは思わなんだ」


「申し訳ない、父上。どうしても我慢出来ず」


「まぁいい。お前も発情期に入るであろう?まだ若いゆえに周期も短いはずだ」


入ってきた閻魔大王はシンプルな白い着物を着ており、何故か髭がなくスッキリした赤い肌の眼孔は鋭いけど整った顔のおじ様鬼だった。


驚いた顔で凝視しているモビッチに顔を近づけると大きな唇がキスをしてきた。


「我は付け髭でな」


「すまない。今回は父上と発情期が被りそうでな」


そして始まった発情期。


2人もと常に魔羅はいきり立っており身体からは薄く汗の湯気が立ち昇るほど熱く上気し目はギラギラしている。


身体中を這い回る大きな4つの手に2つの口の舌、口とアナルにはどちらかの魔羅が入りっぱなしで2人に挟まれ指1つ動かせない程の圧迫感に身を委ね続けていた。


モビッチが力尽きて眠っても2人は腰を動かし続けた。


飲まず食わなのに渇きや飢えも無い。


「ちゃんと飲みとむのだよ。鬼の精液は精力たっぷりだから人間のモビッチのお腹も膨れるであろう」


口からも下からも注がれた精力剤で、常にお腹いっぱいで空腹も無いから寝ている時以外は、ずっとエッチしっぱなしだった。


そんな生活も僕の「モブとして仕事しないと帰らないといけないんだけど」の発言で座敷牢での爛れた生活は終わったはずだった。


大部屋の檻の外で如月とイチャイチャしながら盗み見ていると、段々と主人公ちゃんが逃げ出す頻度が落ち、1人で出歩く姿を見なくなっていた。


もうすぐ僕の仕事は終わる。


如月はオリジナルキャラなので、この淫獄から出れば、もう二度と会えません。



如月の私室を連れ込まれたのは初めてでした。


「これが最後の発情期になるかもしれない。どうかモビッチを独り占めさせておくれ」


これはモブの仕事じゃない。


監禁されていたのもダメだけどね。


多分だけど社長が追加料金を請求しているだろうけど。


でなければ強制送還されているはずだから。


「例え…これが仮初だとしても………今だけでいいから、お前を全力で愛したい」


この世界の外から来た僕は、いずれ帰らなければいけない。


如月が僕の前髪を持ち上げて何かでとめた。


「これはお前にやろう」


開けた視界いっぱいに金色の髪と泣きそうな顔の鬼の顔がありました。


「今……だけ」


「そう、今だけでいい」


ゆっくり合わされた少し大きい唇。


優しく撫でる大きな手。


僕よりも長くて少し関節がゴツゴツした指。


肌を擽る金色の長い髪。


舌を絡めると少し当たる牙。


触ることを許してくれた2本の白い角は肌触りがよくて吸い付くように滑らかですべすべしていた。


ゆっくり僕の中に入って来た如月は熱くて硬くて、涙が出るほど優しく匂いを擦り付けるみたいに動いた。


放たれた熱もじっとり染み込ませるように中を濡らす。


「まだ終わるな」


終わりに怯える如月の声は、今まで聞いてきた声の中で1番弱くて小さい。


いつの間にか眠っていたのか、僕が目を覚ました時には如月の腕の中ではなく、社長室のソファの上で「あぁ主人公ちゃんはエンディングを迎えたんだな」と思いながら前髪を止めていた物を外して手に取った。


大きな金色の梅の形をした飾りの簪で、花の中央には大きなオニキスが輝いておりました。



「お疲れ様、モビッチ」


社長に膝枕されながら頭を撫でられている。


起きる気になれず簪を握りながら、愛と呼ぶには軽く、恋と呼ぶには物足りない痛みを忘れるように目を閉じるのでした。
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