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Episode.4
親友⑤
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「うわ……誠、それは完全にアウトだよ」
「あ?」
「器小さい通り越して気持ち悪いよ? それは」
「あ"?」
注意されるほどの短さではないんと思うんだけど……みんなこのくらいだし、普通ってレベルの丈にしてあるはずだし。
・・・もしかして……?
「冷えるぞ……ってことですか?」
「ああ。寒ぃだろ、そこのスーパー」
「え? そうなの?」
「そうですね、冷房ガンガンって感じで」
「馬鹿みてぇに冷えすぎなんだよ。真夏でも体冷える」
「へぇ~。そうなんだ」
こうやって、他の女の人にも気遣ったりしてるのかな。そう思ったら、チクッと少しだけ痛む胸。
「このままでいいです」
ちょっとムキになっちゃって、本当に可愛げがないなって思う。
「風邪引く」
「引きませんよ、そんくらいで。子供じゃないんですから」
「ダメだ」
『ダメだ』って……子供だろってこと? 桐生さんからしたら、私はただの子供にしか見えないって……そういうこと?
「とか言って、多少なり嫌なんだろ? 梓ちゃんのスカート姿を他の男に見られるのが。全く素直じゃないね~」
「テメェは黙ってろ」
桐生さんはそういうタイプではない。それに、今まで何回も何回も制服姿で会ってるのに、特に何も言われたことないんだもん。『ガキはすぐ風邪を引く、面倒だから着替えて来い』そういうことでしょ?
「分かりました! 着替えればいいんですよね!? 着替えて来ればいいんでしょ!? 着替えてきます!」
「お、おいっ」
ダァーッと勢いよく喋った私にあのぶっきらぼうな桐生さんが、ほんの少し焦った表情をしていた。でも、そんなこと知ったこっちゃない! エントランスを駆け抜けエレベーターのボタンを連打しまくった。
「おい」
少し後ろから桐生さんの声が聞こえる。でも、振り向くことができない。早く、早く、早く! エレベーター早く!
到着したエレベーターに素早く乗って、再びボタンを連打しまくる。もう少しで扉が閉まる……と、ホッと胸を撫で下ろそうとした時、ガンッ! と大きな手が入ってきて扉を押さえた。
「ひぃっ!?」
「おい、梓」
もちろん閉まりそうだった扉は開いてしまい、中に入ってきたのは言うまでもなく桐生さん。
あんな勢いで物申して逃げてきた後だから、この密室で2人きりとか気まずいんですけど。
「何に怒ってんだ」
声をかけられたからチラッと横を見ると、壁にもたれて腕を組み、真顔で私をガン見してる桐生さんと目が合う。
「……別に、怒ってません」
「怒ってるだろ」
「怒ってません」
私は桐生さんから顔を逸らして、ただ前を見つめた。
「梓」
桐生さんに『梓』って呼ばれると、胸がキュンとして痛い。
「……私、子供じゃない」
「あ?」
「桐生さんからしたら、子供っぽく見えちゃうのかもしれないですけど、そんな子供扱いされる年齢じゃないんで。私」
なんでこんな可愛げのない言い方しちゃうんだろ……馬鹿だな、私。そもそも何をこんなにムキになってるんだろう。
「── ろ」
「え?」
ボソボソと聞こえた桐生さんの声のほうへ振り向くと、桐生さんが迫って来てて、後ろへ下がった私の背中は壁にコツンッと当たった。
壁にトンッと手を当てて、私を見下ろしてる桐生さんの瞳が色っぽくて、胸がドキドキして苦しい。このドキドキやときめきは、桐生さんだからなのか男の人だからなのか。
・・・お母さん、やっぱある程度の恋愛は必要だったと思います。ていうか今時『男女交際禁止!』なんてさ、ありえないよね。
「子供と思えねぇから困ってんだろ」
「……へ?」
ゆっくり近づいてくる桐生さんのご尊顔。何がなんだか分かんないけど、咄嗟にギュッと目を瞑った。
── なにも……起こらない……。
ゆっく~り目を開けると、頭の上にポンッと手を置かれて、髪を少しワシャワシャされた。
「アホか」
「え?」
チンという音を立ててエレベーターの扉が開くと、私から離れて扉を手で押さえてる。これは『さっさと先に降りろ』ってことだよね。
「あ、ありがとう……ございます」
色々と情報力が多すぎて脳内はパニック寸前。とりあえず情報を整理しなくちゃ……と、少し下を向いて歩いていた。そんな私の隣には、私の歩幅に合わせて歩いてくれてる桐生さんがいる。
「おい」
「あっ、はい!」
チラッと隣を見上げるとただ前を向いて、その横顔からは何を考えているか全く読み取れなかった。
「後悔してねぇか」
「え……?」
予想外の問いに、私の足は自然と止まった。
「いや、悪い。気にするな」
横目で軽く私を見て、先へ進む桐生さん。『後悔してねぇか』……そう言った桐生さんの声が少し寂しそうで、辛そうだった。
桐生さんが言う“後悔”の意味は分からない。でも、何となくだけど……そうなんじゃないかって思ってしまった。私は勝手にそう解釈させてもらう。
「……してない」
私がそう言うと立ち止まって、私のほうへ振り向いた桐生さん。
「ん?」
「後悔なんてしてないです」
桐生さんの目を見てはっきりそう言い切った。すると、唖然としたような顔で固まった。最近、わりと色んな表情の桐生さんを目にする。まあ、相変わらず掴みどころはないし、ほぼ真顔だし、無表情で何を考えているのか分かんないことが多々だけど。
「私、結構気に入ってるんです。今の関係」
私がそう言うと困ったような、呆れたような顔をして、優しく微笑む桐生さんに胸の高鳴りが抑えられない。
「酷いなぁ~、2人とも。僕を置いてきぼりにするなんて」
「知らん」
「親友の扱いが随分と雑すぎやしないか? 誠~」
「知らん」
「くくっ。つれないなぁ」
心底嫌そうにしている桐生さんと、煙たがられているのがとても嬉しそうな親友さん。
・・・桐生さん、あんな嫌そうにしてるけど親友さんのことをすごく信用して信頼もしてるんだろうなって、そういう雰囲気的なものが伝わってくる。私でいう“美冬”が、桐生さんはこの“親友さん”なんだと思う。
よかった、桐生さんにも弱音を吐ける“存在”がちゃんといて。いや、桐生さんは弱音を吐くタイプではないか。
そう思うと、桐生さんは日頃無理をしているんじゃないか……とか、多忙なのに私がお裾分けなんかしに行ったから、面倒な関係性になったな……とか後悔してるんじゃないかって、徐々に不安になってきた。
桐生さんは表情じゃ感情掴みづらいし、言葉で伝えてくれるタイプでもないし……というか、言葉足らずだし。私が浮かれてるだけで、本当はめちゃくちゃ迷惑なんじゃないかな。
「……あの、すみません。着替えてきます」
「はいは~い。いってらっしゃい」
笑顔で桐生さんと肩を組み、私に手を振る親友さん。その隣には、私の瞳を捉えて離そうとしない桐生さん。その瞳は、すべてを見透かしそうで怖かった。
「どうした」
桐生さんは、私のちょっとした変化にも気づいてしまう。いや、私が表情に出しすぎなのかな? あまりそういうタイプじゃなかったはずなんだけど……。そして私は、桐生さんから目を逸らした。
「いや? なんでもないですよ~。すぐ着替えてきますね!」
桐生さんは私に『後悔してねぇか』って聞いたけど、それは私のセリフだったかもしれない。
── 桐生さん、私との関係に後悔はしていませんか?
「あ?」
「器小さい通り越して気持ち悪いよ? それは」
「あ"?」
注意されるほどの短さではないんと思うんだけど……みんなこのくらいだし、普通ってレベルの丈にしてあるはずだし。
・・・もしかして……?
「冷えるぞ……ってことですか?」
「ああ。寒ぃだろ、そこのスーパー」
「え? そうなの?」
「そうですね、冷房ガンガンって感じで」
「馬鹿みてぇに冷えすぎなんだよ。真夏でも体冷える」
「へぇ~。そうなんだ」
こうやって、他の女の人にも気遣ったりしてるのかな。そう思ったら、チクッと少しだけ痛む胸。
「このままでいいです」
ちょっとムキになっちゃって、本当に可愛げがないなって思う。
「風邪引く」
「引きませんよ、そんくらいで。子供じゃないんですから」
「ダメだ」
『ダメだ』って……子供だろってこと? 桐生さんからしたら、私はただの子供にしか見えないって……そういうこと?
「とか言って、多少なり嫌なんだろ? 梓ちゃんのスカート姿を他の男に見られるのが。全く素直じゃないね~」
「テメェは黙ってろ」
桐生さんはそういうタイプではない。それに、今まで何回も何回も制服姿で会ってるのに、特に何も言われたことないんだもん。『ガキはすぐ風邪を引く、面倒だから着替えて来い』そういうことでしょ?
「分かりました! 着替えればいいんですよね!? 着替えて来ればいいんでしょ!? 着替えてきます!」
「お、おいっ」
ダァーッと勢いよく喋った私にあのぶっきらぼうな桐生さんが、ほんの少し焦った表情をしていた。でも、そんなこと知ったこっちゃない! エントランスを駆け抜けエレベーターのボタンを連打しまくった。
「おい」
少し後ろから桐生さんの声が聞こえる。でも、振り向くことができない。早く、早く、早く! エレベーター早く!
到着したエレベーターに素早く乗って、再びボタンを連打しまくる。もう少しで扉が閉まる……と、ホッと胸を撫で下ろそうとした時、ガンッ! と大きな手が入ってきて扉を押さえた。
「ひぃっ!?」
「おい、梓」
もちろん閉まりそうだった扉は開いてしまい、中に入ってきたのは言うまでもなく桐生さん。
あんな勢いで物申して逃げてきた後だから、この密室で2人きりとか気まずいんですけど。
「何に怒ってんだ」
声をかけられたからチラッと横を見ると、壁にもたれて腕を組み、真顔で私をガン見してる桐生さんと目が合う。
「……別に、怒ってません」
「怒ってるだろ」
「怒ってません」
私は桐生さんから顔を逸らして、ただ前を見つめた。
「梓」
桐生さんに『梓』って呼ばれると、胸がキュンとして痛い。
「……私、子供じゃない」
「あ?」
「桐生さんからしたら、子供っぽく見えちゃうのかもしれないですけど、そんな子供扱いされる年齢じゃないんで。私」
なんでこんな可愛げのない言い方しちゃうんだろ……馬鹿だな、私。そもそも何をこんなにムキになってるんだろう。
「── ろ」
「え?」
ボソボソと聞こえた桐生さんの声のほうへ振り向くと、桐生さんが迫って来てて、後ろへ下がった私の背中は壁にコツンッと当たった。
壁にトンッと手を当てて、私を見下ろしてる桐生さんの瞳が色っぽくて、胸がドキドキして苦しい。このドキドキやときめきは、桐生さんだからなのか男の人だからなのか。
・・・お母さん、やっぱある程度の恋愛は必要だったと思います。ていうか今時『男女交際禁止!』なんてさ、ありえないよね。
「子供と思えねぇから困ってんだろ」
「……へ?」
ゆっくり近づいてくる桐生さんのご尊顔。何がなんだか分かんないけど、咄嗟にギュッと目を瞑った。
── なにも……起こらない……。
ゆっく~り目を開けると、頭の上にポンッと手を置かれて、髪を少しワシャワシャされた。
「アホか」
「え?」
チンという音を立ててエレベーターの扉が開くと、私から離れて扉を手で押さえてる。これは『さっさと先に降りろ』ってことだよね。
「あ、ありがとう……ございます」
色々と情報力が多すぎて脳内はパニック寸前。とりあえず情報を整理しなくちゃ……と、少し下を向いて歩いていた。そんな私の隣には、私の歩幅に合わせて歩いてくれてる桐生さんがいる。
「おい」
「あっ、はい!」
チラッと隣を見上げるとただ前を向いて、その横顔からは何を考えているか全く読み取れなかった。
「後悔してねぇか」
「え……?」
予想外の問いに、私の足は自然と止まった。
「いや、悪い。気にするな」
横目で軽く私を見て、先へ進む桐生さん。『後悔してねぇか』……そう言った桐生さんの声が少し寂しそうで、辛そうだった。
桐生さんが言う“後悔”の意味は分からない。でも、何となくだけど……そうなんじゃないかって思ってしまった。私は勝手にそう解釈させてもらう。
「……してない」
私がそう言うと立ち止まって、私のほうへ振り向いた桐生さん。
「ん?」
「後悔なんてしてないです」
桐生さんの目を見てはっきりそう言い切った。すると、唖然としたような顔で固まった。最近、わりと色んな表情の桐生さんを目にする。まあ、相変わらず掴みどころはないし、ほぼ真顔だし、無表情で何を考えているのか分かんないことが多々だけど。
「私、結構気に入ってるんです。今の関係」
私がそう言うと困ったような、呆れたような顔をして、優しく微笑む桐生さんに胸の高鳴りが抑えられない。
「酷いなぁ~、2人とも。僕を置いてきぼりにするなんて」
「知らん」
「親友の扱いが随分と雑すぎやしないか? 誠~」
「知らん」
「くくっ。つれないなぁ」
心底嫌そうにしている桐生さんと、煙たがられているのがとても嬉しそうな親友さん。
・・・桐生さん、あんな嫌そうにしてるけど親友さんのことをすごく信用して信頼もしてるんだろうなって、そういう雰囲気的なものが伝わってくる。私でいう“美冬”が、桐生さんはこの“親友さん”なんだと思う。
よかった、桐生さんにも弱音を吐ける“存在”がちゃんといて。いや、桐生さんは弱音を吐くタイプではないか。
そう思うと、桐生さんは日頃無理をしているんじゃないか……とか、多忙なのに私がお裾分けなんかしに行ったから、面倒な関係性になったな……とか後悔してるんじゃないかって、徐々に不安になってきた。
桐生さんは表情じゃ感情掴みづらいし、言葉で伝えてくれるタイプでもないし……というか、言葉足らずだし。私が浮かれてるだけで、本当はめちゃくちゃ迷惑なんじゃないかな。
「……あの、すみません。着替えてきます」
「はいは~い。いってらっしゃい」
笑顔で桐生さんと肩を組み、私に手を振る親友さん。その隣には、私の瞳を捉えて離そうとしない桐生さん。その瞳は、すべてを見透かしそうで怖かった。
「どうした」
桐生さんは、私のちょっとした変化にも気づいてしまう。いや、私が表情に出しすぎなのかな? あまりそういうタイプじゃなかったはずなんだけど……。そして私は、桐生さんから目を逸らした。
「いや? なんでもないですよ~。すぐ着替えてきますね!」
桐生さんは私に『後悔してねぇか』って聞いたけど、それは私のセリフだったかもしれない。
── 桐生さん、私との関係に後悔はしていませんか?
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