あの日の君に、もう一度会いたい。

まなみ

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あの日の君に、もう一度会いたい。

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「たーいよー!」
太陽を呼んだのは、幼なじみで同じクラスの近藤笑美。彼女とは腐れ縁で生まれた時からの付き合いだ。
僕は、人と関わることは別に嫌いではなかった。だから、笑美と話すことに何の不安も抱くことはなかった。
「そっち行っていい?」
「おう、別にいいけど」
太陽たちの部屋はベランダとベランダが繋がっており、人が行き来できるような距離であったため、笑美が太陽の部屋に行くことは案外簡単なことだった。笑美が太陽の部屋に着き、そのまま何気ない会話をしたり、テレビゲームをしたり、なんだかんだ言って別にどうでもいいようなことを二人は楽しむのだ。
そして笑美は、来るといつも見ているベランダに置いてある花を見るのだ。この花は、彼女の勧めで太陽の家のベランダで育てているのだ。
「ちゃんと世話してくれてるんだね、ありがとっ!」
「いやいや、えみのためじゃなくて、花のためにやってるんだし勘違いすんなよ?」
少しきつく言い過ぎた、と思った太陽は、少し慰めるように「冗談だよ?」と言おうとした。が、笑美のある言葉で遮られた。
「たいよーが私の為にやってるんじゃなくても、私が勧めた花を育ててくれるのは、素直に嬉しい」
笑美は笑顔でそう言った。太陽はそんな笑美にドキッとした。
「急に変な事言うなよ」
「変なことってなぁにー?」
「う…うるせー!」
「ふふふー」
笑美の笑い声が周りに響く。さっきまで明るかった空ももう暗くなりかけている。夏だっていうのに、日はだんだん短くなってきている。
「もうそろそろ帰るね、暗くなってきたし」
「おう」
「じゃあまた明日ね!」
そう言って彼女は自分の部屋に戻った。笑美の部屋の明かりがついたことがその証拠だ。太陽は、さっきまで笑美がいた自分の部屋を見渡した。いつものように、出したものを片付けずに帰るのは笑美の癖。それを太陽が片付ける。それが毎日の日常であたりまえだった。そして、片付けが終わり、ベランダに置いてある花に目をやった。
まだ、何も知らなかった8月の終わり。
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