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第五章 和平会談
15 愉悦 ※
しおりを挟むもうすでに、魔王の体液によってどのぐらい自分の理性が侵されてしまっているのか、よくわからなくなっている。
最初のあのときは、明らかにその効力で体がおかしくなっていたのだが、今はそれだけが理由だとは到底思えなくなっていた。
「はふ……ん、んう……んくっ」
深く浅く魔王が自分の唇と舌を味わうのに合わせて、自分も先を望むように唇を開き、舌を差し出す。それが絡みあわされ、舌を吸い上げられ、歯列や上あごの裏をなぞられると、ずんと、さらに腰の奥の重圧が増した。
目尻にたまった涙を魔王が吸い取ってくれる。リョウマは魔王の膝の上に跨ったまま、腰をよじらせた。
「あっ……ふ、あ、だめ……も、だめっ」
「あまり声を立てるな」
「あ、あ……うん……」
いや無理だ。気持ちよすぎる。
なんとか理性を保っているだけでも褒めてほしいぐらいだ。
「まあ、いずれにしてもダンパには隠し果せぬが」
「そう、なの……?」
ふうふう言いながら、リョウマはそれでもまだ魔王の唇を求めた。「このままではマズい」とは思っているのだが、どうしてもやめられない。下腹の奥が疼いて、もう堪らなくなっている。
正直、少しでもいいから触れてほしい。最初のとき、そこに唾液を練り込まれて恐ろしいほどの快感に震えたこと、今でもしっかりと憶えている。
「ん、ん……っエルケ、ニヒっ……」
「ん?」
「さ……触って、くれ」
「えっ?」
魔王が驚いて顔を離した。怪訝そうな目で覗き込まれてはじめて、口走ってしまったことを認識する。
「あっ。いや……ちげえ、ちがくって。ええと……」
全身が熱くなって、その熱が自分の耳に集まったのを感じた。魔王はふ、と笑うとその耳たぶを唇で挟むようにして愛撫してくれた。
「まことにそなたは可愛いな」
「んんっ……! うるせっ。可愛いとか言うなっ」
「可愛いものは可愛いのだから仕方あるまい」
「うううっ……」
耳朶を甘噛みされ、耳の穴にじゅっと舌を差し込まれて腰がはねた。
もう堪らない。もっとそこを触ってほしい。
リョウマは夢中で、魔王の腰に自分の固くなったそこを押し当てた。
「んっ……あ、あうんっ……」
「触れてよいのか? リョウマ」
「う、……ん。ちょっとだけ、なら──」
「『ちょっとだけ』か。それは辛い申し出だな」
「え……はうんっ」
首筋をちゅっと吸われて、とんでもなく甘い声が飛び出てしまった。さらに魔王の大きな手が自分の股間を布の上から刺激しはじめ、たまらず腰をくねらせる。
「あん……あ、ああん……っ」
もう脱ぎたい。脱ぎたいし、魔王のことも脱がせたい。
もっとちゃんと、こいつと肌を触れ合わせたい。
リョウマは魔王と自分の前袷を解くと、自分で自分の下穿きをぐいとずり下げた。すっかり熾り立った自分のそれが、ぶるんと飛び出してくる。先端にはすでにぷつりと先走りの雫を浮かべ、ぷるぷる震えてそそり立っている。
魔王の目が微笑みを浮かべてそれを見つめ、親指でぐりぐりとそれを塗り籠めるようにした。
「あっ、あっ……あ!」
「私のにも触れてくれぬか、リョウマ」
「あ……う、ん」
押し下げられた布の下から出てきたのは、リョウマのそれとは比べ物にならないほどの質量を持つものだった。
「……すげえな」
素直にそう言ったら、魔王は苦笑した。その表情はリョウマとは正反対に、まだまだ余裕のあるものだった。
「そうか? 済まぬな。なにしろ体躯の方がこうであるものだから」
「んなことねえ。……かっけえよ」
「そうか? それはありがとう」
魔王は上着を脱ぎ、上半身裸になってリョウマのそれも脱がせた。リョウマは自分で下穿きを脱ぎ捨て、全裸になるともう一度魔王の腰に跨った。
互いのものを互いの手で握りこむ。何度も口づけを交わしながら、リョウマは腰を揺らし、共にそれを扱きあった。
「んっ、ふ、んっ……あ、はあんっ」
「ふ……リョウマ……」
魔王の吐息も少し早くなっている。それが嬉しくて、リョウマはもっと腰の動きを速めた。それに合わせて、貧相な板敷がキシキシと音をたてた。
背中を反らして突き出された胸の尖りを、魔王は嬉しそうに唇で愛撫し、舐め、また吸ってくれる。そこから生まれたぴりぴりする快感だけで、リョウマの意識はあやうく飛びそうになった。
「んあ、あ……も、もっと……っ」
「リョウマ……っ」
一緒にイきたい、とリョウマが思った通りに、ふたりは一時に愉悦を解放させていた。
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