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日本旅行編
美味しそうなプレゼント
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「んー! 美味しい!」
エヴァンがルームサービスで頼んでくれたご飯は、なんとおにぎり。
焼き海苔で巻かれた小ぶりなおにぎりは鮭とタラコ、肉そぼろと筍ご飯と鰻、そして海老天という豪華なラインナップ。
その美味しさに食欲が止まらなくなってくる。
お正月だからか、味噌汁の代わりに関東風のお雑煮を選べたようでエヴァンはどちらも頼んでくれた。
「ミヅキの家で食べたものとはまた味が違うが、このゾウニも美味しいな」
「うん。やっぱりそれぞれ味が違うんだよね。でもほんと美味しい」
炊き立てのご飯でふんわりと握られたおにぎりは、母さんが作ってくれたものとは違うけれどやっぱり美味しい。
こういうのを食べると日本に来たんだなって改めて思う。
おにぎりはどの味も食べてみたくて、エヴァンとシェアして食べた。
おにぎりは断然鮭だと思っていたけれど、どれも美味しくてびっくりした。
特に肉そぼろと海老天。それはエヴァンも気に入ったみたいだ。
「ルームサービスでオニギリがあるのはやはり日本ならではだな」
「そうかも。エヴァン、選んでくれてありがとう。おにぎり食べられて嬉しかった」
僕の好きそうなものを選んでくると言ってくれたけれど、こんなにもピンポイントで僕の好きなものを頼んでくれるなんて嬉しすぎる。
「私はユヅルのことならユヅルよりもわかっているからな」
そう言って抱きしめてくれる。
でもこの言葉は真実だ。
同じように僕もエヴァンのことを誰よりも知っている。そう思っている。
食事を食べ終え、二人でベッドの中でイチャイチャとまったりした時間を過ごしていると、部屋に誰かが来たみたいだ。チャイムの音が聞こえる。
「エヴァン。誰か来たみたいだよ。ミシェルさんたちが遊びに来てくれたのかな?」
リュカとジョルジュさんとパピーも泊まっているから彼らかもしれないけど。
「いや、ジュールなら有り得るがセルジュとジョルジュはないな。ちょっと見てくるよ」
エヴァンはガウン姿で寝室を出て行った。
それにしてもセルジュさんとジョルジュさんはないって断言したのはどうしてだろう?
不思議に思いながらベッドで待っていると、エヴァンが小さな箱を持って寝室に戻ってきた。
「エヴァン。何か届いたの?」
「やっぱりジュールだったよ。どうやらあのあと一人で外出をしていたらしい」
「えっ? パピーが、一人で?」
ええー、すごい。
あまり日本語はわからないのに、一人で外に出ようと思えるのがすごい。
僕はいまだにフランスでは一人で出歩いたことがないのに。
日本でもそうだな。エヴァンと出会ってからは一人で動き回ることは皆無だ。
もちろん、エヴァンに一人にならないように言われているからきっとこれからもそういう体験をすることはないだろうけど。
「ああ。親切な日本人に行きたい店まで案内してもらって一緒にお茶をしてきたと嬉しそうに話をしていたよ」
「すごい! 良い出会いがあったんですね」
困っていたパピーに話しかけてくれた人がいたってことだ。
すごいな。
「それで、ユヅルにお土産を買ってきたから持ってきてくれたんだよ。それがこれだ」
エヴァンが手に持っていた小さな箱を渡してくれる。
黄色のリボンが巻かれていて思わず笑ってしまう。
パピー、僕が黄色が好きなのを覚えてくれているんだな。
丁寧にリボンをほどき、箱を開けると中にはかわいい焼き菓子がいっぱい。
「わぁー! かわいい! 美味しそう!」
「ほお、これはなかなかだな」
エヴァンも箱を覗き込み、笑顔を見せている。
「桜、カフェ……へぇ、かわいいお店」
「ジュールが今から食べるなら紅茶を淹れて持ってくると話していたぞ」
「わぁ! 食べたい!」
ご飯を食べたばかりだけど、お菓子は別腹だ。
「それじゃあジュールに声をかけてくるよ」
エヴァンが部屋を出ていくのを見送り、僕はかわいいお菓子に目をやった。
どれもかわいいけれど、気になるのはこのスノーボールクッキー。
明日から北海道に雪遊びに行くから選んでくれたのかな。
小さな雪玉みたいで本当に可愛い。
パピーにお礼を言わなきゃ!
エヴァンがルームサービスで頼んでくれたご飯は、なんとおにぎり。
焼き海苔で巻かれた小ぶりなおにぎりは鮭とタラコ、肉そぼろと筍ご飯と鰻、そして海老天という豪華なラインナップ。
その美味しさに食欲が止まらなくなってくる。
お正月だからか、味噌汁の代わりに関東風のお雑煮を選べたようでエヴァンはどちらも頼んでくれた。
「ミヅキの家で食べたものとはまた味が違うが、このゾウニも美味しいな」
「うん。やっぱりそれぞれ味が違うんだよね。でもほんと美味しい」
炊き立てのご飯でふんわりと握られたおにぎりは、母さんが作ってくれたものとは違うけれどやっぱり美味しい。
こういうのを食べると日本に来たんだなって改めて思う。
おにぎりはどの味も食べてみたくて、エヴァンとシェアして食べた。
おにぎりは断然鮭だと思っていたけれど、どれも美味しくてびっくりした。
特に肉そぼろと海老天。それはエヴァンも気に入ったみたいだ。
「ルームサービスでオニギリがあるのはやはり日本ならではだな」
「そうかも。エヴァン、選んでくれてありがとう。おにぎり食べられて嬉しかった」
僕の好きそうなものを選んでくると言ってくれたけれど、こんなにもピンポイントで僕の好きなものを頼んでくれるなんて嬉しすぎる。
「私はユヅルのことならユヅルよりもわかっているからな」
そう言って抱きしめてくれる。
でもこの言葉は真実だ。
同じように僕もエヴァンのことを誰よりも知っている。そう思っている。
食事を食べ終え、二人でベッドの中でイチャイチャとまったりした時間を過ごしていると、部屋に誰かが来たみたいだ。チャイムの音が聞こえる。
「エヴァン。誰か来たみたいだよ。ミシェルさんたちが遊びに来てくれたのかな?」
リュカとジョルジュさんとパピーも泊まっているから彼らかもしれないけど。
「いや、ジュールなら有り得るがセルジュとジョルジュはないな。ちょっと見てくるよ」
エヴァンはガウン姿で寝室を出て行った。
それにしてもセルジュさんとジョルジュさんはないって断言したのはどうしてだろう?
不思議に思いながらベッドで待っていると、エヴァンが小さな箱を持って寝室に戻ってきた。
「エヴァン。何か届いたの?」
「やっぱりジュールだったよ。どうやらあのあと一人で外出をしていたらしい」
「えっ? パピーが、一人で?」
ええー、すごい。
あまり日本語はわからないのに、一人で外に出ようと思えるのがすごい。
僕はいまだにフランスでは一人で出歩いたことがないのに。
日本でもそうだな。エヴァンと出会ってからは一人で動き回ることは皆無だ。
もちろん、エヴァンに一人にならないように言われているからきっとこれからもそういう体験をすることはないだろうけど。
「ああ。親切な日本人に行きたい店まで案内してもらって一緒にお茶をしてきたと嬉しそうに話をしていたよ」
「すごい! 良い出会いがあったんですね」
困っていたパピーに話しかけてくれた人がいたってことだ。
すごいな。
「それで、ユヅルにお土産を買ってきたから持ってきてくれたんだよ。それがこれだ」
エヴァンが手に持っていた小さな箱を渡してくれる。
黄色のリボンが巻かれていて思わず笑ってしまう。
パピー、僕が黄色が好きなのを覚えてくれているんだな。
丁寧にリボンをほどき、箱を開けると中にはかわいい焼き菓子がいっぱい。
「わぁー! かわいい! 美味しそう!」
「ほお、これはなかなかだな」
エヴァンも箱を覗き込み、笑顔を見せている。
「桜、カフェ……へぇ、かわいいお店」
「ジュールが今から食べるなら紅茶を淹れて持ってくると話していたぞ」
「わぁ! 食べたい!」
ご飯を食べたばかりだけど、お菓子は別腹だ。
「それじゃあジュールに声をかけてくるよ」
エヴァンが部屋を出ていくのを見送り、僕はかわいいお菓子に目をやった。
どれもかわいいけれど、気になるのはこのスノーボールクッキー。
明日から北海道に雪遊びに行くから選んでくれたのかな。
小さな雪玉みたいで本当に可愛い。
パピーにお礼を言わなきゃ!
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