これから君と

レインボー

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第一章 始まり

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???視点

国の紋章が入った馬車の中に1人、座っていた。

やっとこの街についた。

さぁ、僕のお嫁たちはどこにいるかな。

目立つように街の真ん中に止まるように指示し、これからどのようにして探すか考えた。

とりあえず、領主には今回の王命のことを話、知っていることがあれば話すように協力してもらおう。

まずは、街の人たちに挨拶してやらないとな、なんたって祝い事だ、王族が何もせず通り過ぎるのはまずいだろうし。

そう考えているうちに、馬車は止まった。

とりあえず、僕は馬車から降りた。

挨拶しながら周りを見て、愛し子らしき人物がいないか確認した。

うーん、ここにはいなさそうだな。

まぁ、まだ時間はあるこれから探していこう。

「───それでは皆さんこの祭りをお楽しみください。」

僕が馬車に乗り込むとき、視界の端にフードをかぶった二人の人物が目に入った。

視界に入った2人のうちの1人の目が赤く光っているように見えた。

僕は領主館にたどり着くとすぐさま行動に移った。

まずは領主に面会に行き、その時に王命のことについて話した。

「実はね、この街に愛し子様がいらっしゃると聞いてこちらに来たんだ。何か情報はないか?それとここ2週間の街へ訪れた者の記録があったらあそれも見せてほしい。」

領主は愛し子がいるという話を聞いて驚いた顔をしていた。

これは知らなさそうな顔だな、とりあえず、ここで内密に探すとのことと、情報提供に協力することを伝え、宿泊用の部屋へと戻った。

はぁ、早く見つけてあげないと、知らない奴らに奪われてしまってはたまったものではない。

もし、誰かと一緒になっていても金を払えばいいだろう。

眠るときなぜかあの時のフードをかぶった二人組のことが脳裏に移った。

そういえば愛し子は二人だったな、と思い出した。

ということはここ最近二人組で街に来た奴らを手当たり次第に捜索していけばいいか。

さすが僕、天才だ。

これで僕の地位が安定する。

そうすれば兄上にもバカにされることはない。

そうだ、早く、はやく見つけなければ。

兄上たちが見つける前に、でなければ僕は、僕は─────。
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投稿がかなり遅くなってしまい申し訳ありません。
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