40 / 207
ヒトのキョウカイ2巻(エンゲージネジを渡そう)
09 (16000 kmの旅)
しおりを挟む
ナオが大型二足2種を取った翌日…。
ナオ達いつものメンバーにジガを加え、都市長室に向かう。
「おお来た来た…」
アントニーは都市長席に座ったまま『どうぞ』と手でソファーに誘導する。
「わざわざリアルで呼び出すなんて…相当重要な事なのか?」
最初にソファーに座ったナオが言う。
「重要だね…特にレナ」
「私?」
「そう、次期都市長として初めての国外案件だ。
キミたちはエレクトロンの都市『エクスマキナ』に行って貰い『エルダー・コンパチ・ビリティ』と会談して、友好条約の書類にサインを貰ってくる…。
後はワールドネット用の通信設備を物理輸送して欲しい。」
アントニーが書類をレナに渡す。
「面倒ね…何で未《いま》だに紙媒体?」
「データだとハッキングに弱いからね…。
それにエルダーには話がついているから、今回は次期都市長としてのお披露目に近い」
「こう言ったムダな手続きも必要なのね…。」
レナは文句を言いながらも、紙をめくりながら しっかりと内容を確かめる。
「それで?オレらは?」
レナの横にいたナオが言う。
「レナの護衛だね…。
流石に都市の外交官にガードを付けないのも問題だし、しかもナオトは忍者の家系だそうじやないか?護衛には向いているだろう?」
「一応武装警備もやっていたけど、本来忍者は 工作員…つまりスパイが任務だからな…。
まぁやるよ…観光としては面白そうだし…。」
「で?オレは?」
「トヨカズは、エアトラFの免許を持っていただろう…運転手だ。」
「と言ってもVRだけで実機は乗った事が無いぞ…」
「まぁVRとは言えS評価なんだし…普通のパイロットよりかは優秀でしょう。」
「良いだろうか?アントニーの計画には問題がある…。
あのエアトラFを使うのか?」
ナオの隣に座っていたクオリアが手を上げ、話に割り込む。
「ああ外交用のだけど…。」
「何かマズイのか?」
隣に座るナオがクオリアに聞いてくる。
「問題は航続距離と飛行時間だ。
この都市から南極まで16000km…エアトラFは巡航速度が毎時500kmだから32時間…1.3日かかる。
更に航続距離は3500km…4回の給油が必要だ…。
給油に移動と総合して考えると片道3日はかかる。」
「ジェット機は無いのか?時速1000kmは出せたはずだ。」
「少ないがある…が、まともな滑走路なんてある所なんて少ないから、離陸も着陸も出来ない。
垂直離陸が出来るVTOL機以外は殆《ほとんど》ど淘汰《とうた》されてしまった。
更に言うなら燃料補給も問題だ…。
未だに航空機燃料を製造している所は少ない。
これはAQBでの電気駆動が主流になったからだ。」
「永久機関の電気駆動なら航続距離は機体が壊れるまでか…。」
「そうなる…以上の事から問題提起する。」
アントニーはしばらく考えるが…。
「とは言っても…都市の外交なんだから ウチの機体を使うしかないし…。」
どうやらメンツの問題のようだ…。
「待ってくれ…レナの今回の仕事は調停を行う外交官で良いんだよな。」
今度向かいのファーに座るジガだ。
「ああ、そうなるね…。」
「ならコッチが客を送迎しても良いんじゃないのか?
いや…むしろ友好関係を築くなら、コッチも協力して誰の目にも分かるようにした方がいいんじゃないか?」
さすがに32時間も機内に缶詰なのは嫌だったのか…ジガが代案を提案する。
「う~ん…ちなみに、そちらの移動時間は?」
「最短で90分、最長で180分…つまり3時間」
「早いね…てことは、推進剤は?」
「推進剤は水素と酸素…用意してくれれば、補給はこっちでやる。」
アントニーはまた考える。
恐らく対面と妥協を考えているのだろう。
「後で必要な燃料の書類を出して貰うとして…明日中に出発出来るか?」
ジガはクオリアを見る。
「十分可能だ…。
24時間後の明日の午後1時はどうだろうか?
パイロットスーツはいつになる?」
「オーダーメイドはさすがに無理…でも汎用型なら今日中には…。」
「なら明日の11時に貰う事にしよう…。」
「分かった手配しておく…。」
「では私は、民間駐機場から機体を取りに行って来る…その後は整備だ。」
クオリアが立ち上がる。
「ならウチは 訓練担当かな」
「ああ、頼む」
「おう。」
クオリアはドアを開け退出した。
「じゃウチらは、最短カリキュラムの3時間コースでVRで訓練だ…。」
「じゃあ話は終了かな」
「なぁジガ…全く話が見えないんだが…どうやって行くつもりだ。」
トヨカズがジガに問いかける。
「クオリアの『エアトラS2』で『地球周回軌道』まで上がって1、2周回って、南極に行く。」
「『地球周回軌道』って…宇宙!?」
「だな」
ナオ達いつものメンバーにジガを加え、都市長室に向かう。
「おお来た来た…」
アントニーは都市長席に座ったまま『どうぞ』と手でソファーに誘導する。
「わざわざリアルで呼び出すなんて…相当重要な事なのか?」
最初にソファーに座ったナオが言う。
「重要だね…特にレナ」
「私?」
「そう、次期都市長として初めての国外案件だ。
キミたちはエレクトロンの都市『エクスマキナ』に行って貰い『エルダー・コンパチ・ビリティ』と会談して、友好条約の書類にサインを貰ってくる…。
後はワールドネット用の通信設備を物理輸送して欲しい。」
アントニーが書類をレナに渡す。
「面倒ね…何で未《いま》だに紙媒体?」
「データだとハッキングに弱いからね…。
それにエルダーには話がついているから、今回は次期都市長としてのお披露目に近い」
「こう言ったムダな手続きも必要なのね…。」
レナは文句を言いながらも、紙をめくりながら しっかりと内容を確かめる。
「それで?オレらは?」
レナの横にいたナオが言う。
「レナの護衛だね…。
流石に都市の外交官にガードを付けないのも問題だし、しかもナオトは忍者の家系だそうじやないか?護衛には向いているだろう?」
「一応武装警備もやっていたけど、本来忍者は 工作員…つまりスパイが任務だからな…。
まぁやるよ…観光としては面白そうだし…。」
「で?オレは?」
「トヨカズは、エアトラFの免許を持っていただろう…運転手だ。」
「と言ってもVRだけで実機は乗った事が無いぞ…」
「まぁVRとは言えS評価なんだし…普通のパイロットよりかは優秀でしょう。」
「良いだろうか?アントニーの計画には問題がある…。
あのエアトラFを使うのか?」
ナオの隣に座っていたクオリアが手を上げ、話に割り込む。
「ああ外交用のだけど…。」
「何かマズイのか?」
隣に座るナオがクオリアに聞いてくる。
「問題は航続距離と飛行時間だ。
この都市から南極まで16000km…エアトラFは巡航速度が毎時500kmだから32時間…1.3日かかる。
更に航続距離は3500km…4回の給油が必要だ…。
給油に移動と総合して考えると片道3日はかかる。」
「ジェット機は無いのか?時速1000kmは出せたはずだ。」
「少ないがある…が、まともな滑走路なんてある所なんて少ないから、離陸も着陸も出来ない。
垂直離陸が出来るVTOL機以外は殆《ほとんど》ど淘汰《とうた》されてしまった。
更に言うなら燃料補給も問題だ…。
未だに航空機燃料を製造している所は少ない。
これはAQBでの電気駆動が主流になったからだ。」
「永久機関の電気駆動なら航続距離は機体が壊れるまでか…。」
「そうなる…以上の事から問題提起する。」
アントニーはしばらく考えるが…。
「とは言っても…都市の外交なんだから ウチの機体を使うしかないし…。」
どうやらメンツの問題のようだ…。
「待ってくれ…レナの今回の仕事は調停を行う外交官で良いんだよな。」
今度向かいのファーに座るジガだ。
「ああ、そうなるね…。」
「ならコッチが客を送迎しても良いんじゃないのか?
いや…むしろ友好関係を築くなら、コッチも協力して誰の目にも分かるようにした方がいいんじゃないか?」
さすがに32時間も機内に缶詰なのは嫌だったのか…ジガが代案を提案する。
「う~ん…ちなみに、そちらの移動時間は?」
「最短で90分、最長で180分…つまり3時間」
「早いね…てことは、推進剤は?」
「推進剤は水素と酸素…用意してくれれば、補給はこっちでやる。」
アントニーはまた考える。
恐らく対面と妥協を考えているのだろう。
「後で必要な燃料の書類を出して貰うとして…明日中に出発出来るか?」
ジガはクオリアを見る。
「十分可能だ…。
24時間後の明日の午後1時はどうだろうか?
パイロットスーツはいつになる?」
「オーダーメイドはさすがに無理…でも汎用型なら今日中には…。」
「なら明日の11時に貰う事にしよう…。」
「分かった手配しておく…。」
「では私は、民間駐機場から機体を取りに行って来る…その後は整備だ。」
クオリアが立ち上がる。
「ならウチは 訓練担当かな」
「ああ、頼む」
「おう。」
クオリアはドアを開け退出した。
「じゃウチらは、最短カリキュラムの3時間コースでVRで訓練だ…。」
「じゃあ話は終了かな」
「なぁジガ…全く話が見えないんだが…どうやって行くつもりだ。」
トヨカズがジガに問いかける。
「クオリアの『エアトラS2』で『地球周回軌道』まで上がって1、2周回って、南極に行く。」
「『地球周回軌道』って…宇宙!?」
「だな」
0
あなたにおすすめの小説
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。
平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。
どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
超克の艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
「合衆国海軍ハ 六〇〇〇〇トン級戦艦ノ建造ヲ計画セリ」
米国駐在武官からもたらされた一報は帝国海軍に激震をもたらす。
新型戦艦の質的アドバンテージを失ったと判断した帝国海軍上層部はその設計を大幅に変更することを決意。
六四〇〇〇トンで建造されるはずだった「大和」は、しかしさらなる巨艦として誕生する。
だがしかし、米海軍の六〇〇〇〇トン級戦艦は誤報だったことが後に判明。
情報におけるミスが組織に致命的な結果をもたらすことを悟った帝国海軍はこれまでの態度を一変、貪欲に情報を収集・分析するようになる。
そして、その情報重視への転換は、帝国海軍の戦備ならびに戦術に大いなる変化をもたらす。
第1王子だった私は、弟に殺され、アンデットになってしまった
竹桜
ファンタジー
第1王子だった主人公は、王になりたい弟に後ろから刺され、死んでしまった。
だが、主人公は、アンデットになってしまったのだ。
主人公は、生きるために、ダンジョンを出ることを決心し、ダンジョンをクリアするために、下に向かって降りはじめた。
そして、ダンジョンをクリアした主人公は、突然意識を失った。
次に気がつくと、伝説の魔物、シャドーナイトになっていたのだ。
これは、アンデットになってしまった主人公が、人間では無い者達と幸せになる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる