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本編
第二十五話:つながり合う心と身体 *
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――部屋に戻った後、明澄と詠寿は二人きりになった。
途中、瑠璃音が部屋の中の二人の様子を見たそうにしていたが、さすがに厳生たちに止められていた。
時間は夜の6時を切ろうとしている、二人がベッドに腰掛けると、詠寿からキスされた。
「――んっ、ふぅ……」
舌を絡めて来て息苦しくて息継ぎが上手く行かない、でも嫌悪感は決してない。
寧ろ、自分から無意識に欲しがっている。
「――あぁ……我慢、できないかもしれない」
「詠寿、さん……」
詠寿は明澄をゆっくり押し倒し、首筋や鎖骨にキスを落としてくる。
――ひくっ
「――んぁ」
甘い痺れが襲ってきて思わず体を跳ねあがらせる、しかしその時だった。
「――こらっ、瑠璃音! はしたないからやめなさい!」
――ビクッ!
瑠璃音を一喝する声が聞こえ、二人は思わず手を止めて起き上がる。
声から察するに、二人の様子見たさに瑠璃音がまた人目を盗んで覗こうとしていたようだった。
「あの声は母上だ……立とう、明澄。」
「――はい。」
瑠璃音を叱ったのは詠寿の母である王妃だったようだ、この空気からするとこちらの部屋に向かっているのは確定だろう。二人は服を整え直して、慌てて立ち上がる。
「――入ってよろしくて?」
詠寿の母は入室の許可を貰おうとした、明澄は慌てて「どうぞ」と入出の許可を与える。
入ってくると「失礼しますわ」と一言言いながら、詠寿の母こと人魚界の王妃は明澄の前に姿を現した。
化粧は少し濃いめだが、大学生ぐらいの子を持つ夫人としては美人な方で黒髪を腰まであるくらい長い髪をかんざしでまとめている、瑠璃音が着ている服と似たような和服をモチーフにした服で決めている女性だった。そして、下半身を見ると錦鯉の下半身が見える。
(……ニシキゴイ)
「貴方が明澄さんで?」
「――えっ!? あっ、はい……!」
美しい錦鯉の下半身に見とれていた明澄は名前を呼ばれ、慌てて返事をする。
「詠寿、厳生から彼が貴方の気持ちを受け入れたと聞きました。お父様にも彼を会わせることをお忘れになっていないでしょうね?」
「――はい、母上。」
王妃は明澄の顔を見に来たのと、詠寿が思いが通じ合ったら王である父に顔を合わせる約束を忘れてないか確認しに来たようだった。何を言われるのかと、明澄も緊張する。
――クスッ
「そんなに緊張なさらないでも結構よ……明澄さん、家族団欒の食事に貴方を招きたいだけだから」
「――えっ!?」
明澄に用があったのは、王族たちの食事に明澄も婚約者として招待したいからだと王妃は緊張する明澄を見て失笑する。時間は明日の6時くらいに用意するよう給仕とコックに頼むと、そして必ず明澄を連れてくることを詠寿に言いつけた後、王妃は部屋を去って行った。
――ごくっ
明日、詠寿の家族と家族団欒の食卓で食事を囲むのだと思うと緊張してきた。
「大丈夫だ、父上も母上もお前の事が気になっているだけだから……。」
詠寿は緊張する明澄にそう優しく促した、そう言われると緊張も少しほぐれた。
「先程思わぬ邪魔が入ったから続きをしたいんだが、いいか?」
「詠寿、さん……」
そう言った途端詠寿と明澄とキスをして、舌を絡めあう。
今目の前にいる人が自分を好きでいてくれているんだと、明澄は顔をうっとりさせる。
「――大丈夫か? ……昔の事思い出すなら無理しなくても」
「大丈夫ですって、詠寿さんとやるのと、阿久津さんとやるのじゃ話が全然違いますから……」
阿久津が相手なら死んでも嫌だが今目の前にいるのは思いの通じ合った詠寿だ、彼になら身を任せられる。明澄は阿久津と詠寿じゃ話が全然違うので自信を持って良いと促した。
「――だったら、容赦しない」
――ふふっ
「詠寿さんのムッツリ……」
明澄の言葉に安堵したらしく情事の続きをしたいと耳で囁く様に詠寿はせがんだ、少し呆れつつも明澄は詠寿に身を任せる。一旦ベッドから離れると詠寿は、部屋の外にいた衛兵に人化薬を要求した。
衛兵はすぐ人化薬を手渡してくれて、彼はそれを飲み干して人に化ける。
「――あの、潤滑剤は……?」
「この部屋にある。」
そう言ってベッドに有る引き出しを開けると、潤滑剤を見せびらかした。
詠寿は明澄に痛い思いは絶対させないと意気込み、濡らす準備は万端だった。
――ギッ
「――んっ」
――ひくっ
「んぁ……っ」
潤滑剤を明澄の横に放り投げ、詠寿は改まって明澄をベッドに押し倒し、首筋にキスを落としてきた。
くすぐったい感触に思わず体が跳ね上がる。
「鮫の本能かな……? 噛みつきたくてたまらない」
「あぅ、先輩、また持、病が……」
「薬が効いてるから大丈夫だ、噛み跡を残したい……俺の証を、残させてくれ」
興奮で息を荒くしながら詠寿は、首筋に顔を埋めて首に噛みつき始める。
悪癖の症状が出ないか心配だったが詠寿は心配ないと答え、噛み跡を残したいとねだりながら甘噛みしてくる。
――詠寿さんの、証……。
その言葉に反応した明澄は、それで密かに思いを寄せていた詠寿のものになれるのならと思い身を任せることにした。
「いい、ですよ、たくさん残してください……詠寿さんのモノにしてください」
「――っ」
――カリッ
「――あぅ!」
「ごめん、鮫だから噛む力、強いかも……たくさんつけるかも」
その言葉に一気に爆発した詠寿は。気を遣いながらも本能に任せて噛み跡を明澄の首筋や肩につけていく。微弱な痛みはあるものの、嫌な気はまったくしなかった。
「良かった、感じてくれているんだな?」
「あっ、恥ずかし……」
快感によってそそり立った明澄のモノを触って、詠寿は満足そうに見ている。そんなまじまじみられると恥ずかしくなった明澄は顔を隠す。
――くすっ
「……二回目じゃないか」
恥ずかしがる明澄が可愛くて、詠寿は少しだけ意地悪を言う。
――ちゅっ、ちゅぷ
「あっ、ひぅ、あっ……」
明澄の胸の飾りを詠寿は甘噛みして吸ったり舐めたりし始め、もう一つの胸の飾りは指でこねくり回し始める。ざらざらの舌で擦られて、気持ちがよくてたまらなかった。
詠寿はたまにもう一つの腕で。明澄のそそり勃つモノを弄って快感を引き出す、どちらをされても快感を引き出されるため明澄はゾクゾクと体を震わせる。
「詠寿、さん、欲しい……欲し、い」
「少し……待ってくれ、痛い思いはさせたくないから」
もう早く挿れてほしくて明澄はねだる、愛らしくねだるその様子を見て詠寿はぞくりと体を震わせる。
――つぷっ
詠寿は潤滑剤に手を伸ばして明澄の秘部に潤滑剤を塗り、指を挿入した。
「あっ、――やっ、えい、じゅさ……」
明澄は指を入れられた異物感に慣れず、訴えるが徐々に快感へと流され始める。
詠寿は、愛しい相手から名前で呼ばれる喜びを感じていた。思いが通じ合った今だからこそ、その喜びがどれだけ大きいか分かるのだ。
じゅぷっ、つぷ……
詠寿は手さぐりで明澄の中に有る前立腺を探しあてる、そして……
――つつっ
「――ひっ!」
「ここか……」
明澄が前立腺を刺激されて身体を大きく跳ね上がらせた。
明澄の前立腺を見つけあて、詠寿は嬉しそうな顔をする。そこを指で刺激すると明澄の身体は過敏に反応して来る、その様子が詠寿の性欲を煽った。
「そろそろ、俺も限界だ」
「あっ……」
詠寿はすでに勃っている自分の陰茎を明澄の秘部に押し付け挿入体制に入る、明澄の視線はそこに釘付けになった。
――ずぷっ
「――ひぅう!」
「――ぐっ」
そして一気に自分の陰茎を明澄の秘部に突き進んだ、指とは違う異物感と甘い痛みに襲われ明澄は声にならない絶叫を上げる。詠寿の陰茎が、体の奥まで挿入された。
「あっ、あっ……」
「――動くぞ?」
今、自分は心と同時に身体も詠寿とつながったのだと明澄は確信した。詠寿は、欲情に任せて明澄の前立腺を刺激しながら腰を突き進み始める。
――ぱん、ぱん!
「あぁ……えい、じゅさ……! 激し……!」
激しく突き上げられ肌がぶつかり合う音を聞き、明澄は前立腺を突き上げられる快感に体を震わせ悶えるばかりだった。明澄は詠寿の胸板に引っ掻き傷を負わせるかもしれないほど、強く抱きついてくる。
「かわいいな、俺の花嫁は……」
「えい、じゅ……さっ、聞こえちゃ」
「いいさ……聞こえても」
快感に戸惑いを隠せず自分に必死で助けを請うように抱きつく明澄の姿に、詠寿はぞくりと体を震わせてさらに腰の動きを激しくする。今更だが衛兵たちに自分たちが情事を交わしていることがばれてしまうと言うが、詠寿はかまわないと答えた。
――その頃、廊下側ではクリアが明澄の夕食を配膳しようと夕食を持って来たところだった。
「あ~~、今止めておいた方がいいと思うぞ」
「だって今……」
見張り番をしていた衛兵が明澄が使っている部屋に今は入らない方がいいと忠告してきてクリアは疑問符を浮かべているが、衛兵は衛兵でその理由を言い辛そうにしていた。
「――あぁっ! 詠寿さん、もう……! イくっ! ふぁあああ――!」
「――!」
会話を遮るように、明澄の限界に達した声が部屋から響いていた。
明澄の淫猥な声が部屋から聞こえてきている為、衛兵たちも興奮と戸惑いで顔を赤くしながらやり場に困っているようだ。兵士が言い辛そうな表情をしていることにクリアはようやく理解し顔を赤くした。
「あらぁ……」
「横に置いとけ、俺達がほとぼり冷めたら運んでやるから」
「――おっ、お願いします。」
衛兵はクリアに配膳する予定だった夕食を衛兵が自分の真横に置くよう指示したため、明澄の声を聞いているこちらも恥ずかしくてクリアは後は衛兵たちにお願いするとそこから逃げるようにその場から去って行った。ずっと明澄の嬌声を立って聞いている衛兵たちからすれば、拷問に近い見張り番であった。
「ヘビの生殺しってこういうことを言うんだろうか……?」
「――さぁ?」
「オカズにしたいって言ったら、怒られるかな?」
「その発言俺だからいいが、王子の前では止めとけ。」
見張り番の兵士たちはドアの奥から聞こえてくる明澄の嬌声に興奮に顔を赤くしながらも、見張り番を続けるのだった。
――情事を交わしてから、数十分後……。
「はぁっ、はぁっ……」
ドアにすぐ衛兵がいることを忘れたように二度目の情事を交わした二人は、息を切らしながらベッドで横になっていた。
「明澄……愛してる」
――ちゅっ
「んっ……」
詠寿は明澄にキスを交わし、舌を絡め取ってくる。
キスをし終えると、明澄の乱れた前髪を詠寿は手櫛で梳いてきた。
「明日、おそらく父上と母上が婚約の儀について聞いてくると思う」
詠寿は明日、両親である王と王妃が、明澄が思いを受け入れたのを見越し、花嫁の立場である明澄とともに正式に婚約の話を進めるだろうと詠寿は明かす。
「それより……詠寿さんのご両親はボクが男だと認識したうえで受け入れてくれるんでしょうか?」
明澄は明日の王族の食卓に同席することになることに不安要素があると告げ、その理由は自分が男であるうえで王たちは果たして認めてくれるのかと詠寿に言った。
「最初に言ったろ? 人魚界は同性同士でも結婚は珍しくはないと……」
「……」
「大丈夫だ、父上も母上も穏やかな人だから。……そんなに緊張しなくてもいい」
人魚界は同性同士でも特殊な薬を使えば子供は出来るし、両親たちは本来穏やかな性格をしている人魚達だから大丈夫だと詠寿は促す。
「仮に瑠璃音は、受け入れてくれているだろう?」
「……」
自分が王詠寿は例を挙げて瑠璃音は認めている証拠に明澄に懐いているし、気に入ってくれている様子を見せていると話す。
王族、しかもこの人魚界を束ねる人魚の王族の一人にいずれなることになるのはいまだに実感が湧かない。これから王家に嫁いで王系の一員になるのだ、そう思うと緊張が高まって仕方なかった。
それと不安要素はもう一つあった……。
「お母さんが、他の人魚たちや詠寿さんを受け入れてくれるかどうかも……」
母が、再婚者である今の父とともに詠寿と他の人魚たちを受け入れてくれるかどうかだった。
母は特に自分が阿久津に襲われて以降明澄を海に近づけないようになっていたので同性で人魚である詠寿を認めてくれるか不安だったのだ。
「その時はその時……そうなったら、一緒に説得する方法考えよう?」
「! ……うん。」
詠寿はもし認めて貰えないようならば婚姻を認めてもらえるまで、誠意を見せて説得を続けるつもりの姿勢を見せていた。詠寿に優しく促されると不思議と明日への緊張が解けてくる気がしたし、母たちの事も前向きに考えられる気がすると明澄はそう思った。
途中、瑠璃音が部屋の中の二人の様子を見たそうにしていたが、さすがに厳生たちに止められていた。
時間は夜の6時を切ろうとしている、二人がベッドに腰掛けると、詠寿からキスされた。
「――んっ、ふぅ……」
舌を絡めて来て息苦しくて息継ぎが上手く行かない、でも嫌悪感は決してない。
寧ろ、自分から無意識に欲しがっている。
「――あぁ……我慢、できないかもしれない」
「詠寿、さん……」
詠寿は明澄をゆっくり押し倒し、首筋や鎖骨にキスを落としてくる。
――ひくっ
「――んぁ」
甘い痺れが襲ってきて思わず体を跳ねあがらせる、しかしその時だった。
「――こらっ、瑠璃音! はしたないからやめなさい!」
――ビクッ!
瑠璃音を一喝する声が聞こえ、二人は思わず手を止めて起き上がる。
声から察するに、二人の様子見たさに瑠璃音がまた人目を盗んで覗こうとしていたようだった。
「あの声は母上だ……立とう、明澄。」
「――はい。」
瑠璃音を叱ったのは詠寿の母である王妃だったようだ、この空気からするとこちらの部屋に向かっているのは確定だろう。二人は服を整え直して、慌てて立ち上がる。
「――入ってよろしくて?」
詠寿の母は入室の許可を貰おうとした、明澄は慌てて「どうぞ」と入出の許可を与える。
入ってくると「失礼しますわ」と一言言いながら、詠寿の母こと人魚界の王妃は明澄の前に姿を現した。
化粧は少し濃いめだが、大学生ぐらいの子を持つ夫人としては美人な方で黒髪を腰まであるくらい長い髪をかんざしでまとめている、瑠璃音が着ている服と似たような和服をモチーフにした服で決めている女性だった。そして、下半身を見ると錦鯉の下半身が見える。
(……ニシキゴイ)
「貴方が明澄さんで?」
「――えっ!? あっ、はい……!」
美しい錦鯉の下半身に見とれていた明澄は名前を呼ばれ、慌てて返事をする。
「詠寿、厳生から彼が貴方の気持ちを受け入れたと聞きました。お父様にも彼を会わせることをお忘れになっていないでしょうね?」
「――はい、母上。」
王妃は明澄の顔を見に来たのと、詠寿が思いが通じ合ったら王である父に顔を合わせる約束を忘れてないか確認しに来たようだった。何を言われるのかと、明澄も緊張する。
――クスッ
「そんなに緊張なさらないでも結構よ……明澄さん、家族団欒の食事に貴方を招きたいだけだから」
「――えっ!?」
明澄に用があったのは、王族たちの食事に明澄も婚約者として招待したいからだと王妃は緊張する明澄を見て失笑する。時間は明日の6時くらいに用意するよう給仕とコックに頼むと、そして必ず明澄を連れてくることを詠寿に言いつけた後、王妃は部屋を去って行った。
――ごくっ
明日、詠寿の家族と家族団欒の食卓で食事を囲むのだと思うと緊張してきた。
「大丈夫だ、父上も母上もお前の事が気になっているだけだから……。」
詠寿は緊張する明澄にそう優しく促した、そう言われると緊張も少しほぐれた。
「先程思わぬ邪魔が入ったから続きをしたいんだが、いいか?」
「詠寿、さん……」
そう言った途端詠寿と明澄とキスをして、舌を絡めあう。
今目の前にいる人が自分を好きでいてくれているんだと、明澄は顔をうっとりさせる。
「――大丈夫か? ……昔の事思い出すなら無理しなくても」
「大丈夫ですって、詠寿さんとやるのと、阿久津さんとやるのじゃ話が全然違いますから……」
阿久津が相手なら死んでも嫌だが今目の前にいるのは思いの通じ合った詠寿だ、彼になら身を任せられる。明澄は阿久津と詠寿じゃ話が全然違うので自信を持って良いと促した。
「――だったら、容赦しない」
――ふふっ
「詠寿さんのムッツリ……」
明澄の言葉に安堵したらしく情事の続きをしたいと耳で囁く様に詠寿はせがんだ、少し呆れつつも明澄は詠寿に身を任せる。一旦ベッドから離れると詠寿は、部屋の外にいた衛兵に人化薬を要求した。
衛兵はすぐ人化薬を手渡してくれて、彼はそれを飲み干して人に化ける。
「――あの、潤滑剤は……?」
「この部屋にある。」
そう言ってベッドに有る引き出しを開けると、潤滑剤を見せびらかした。
詠寿は明澄に痛い思いは絶対させないと意気込み、濡らす準備は万端だった。
――ギッ
「――んっ」
――ひくっ
「んぁ……っ」
潤滑剤を明澄の横に放り投げ、詠寿は改まって明澄をベッドに押し倒し、首筋にキスを落としてきた。
くすぐったい感触に思わず体が跳ね上がる。
「鮫の本能かな……? 噛みつきたくてたまらない」
「あぅ、先輩、また持、病が……」
「薬が効いてるから大丈夫だ、噛み跡を残したい……俺の証を、残させてくれ」
興奮で息を荒くしながら詠寿は、首筋に顔を埋めて首に噛みつき始める。
悪癖の症状が出ないか心配だったが詠寿は心配ないと答え、噛み跡を残したいとねだりながら甘噛みしてくる。
――詠寿さんの、証……。
その言葉に反応した明澄は、それで密かに思いを寄せていた詠寿のものになれるのならと思い身を任せることにした。
「いい、ですよ、たくさん残してください……詠寿さんのモノにしてください」
「――っ」
――カリッ
「――あぅ!」
「ごめん、鮫だから噛む力、強いかも……たくさんつけるかも」
その言葉に一気に爆発した詠寿は。気を遣いながらも本能に任せて噛み跡を明澄の首筋や肩につけていく。微弱な痛みはあるものの、嫌な気はまったくしなかった。
「良かった、感じてくれているんだな?」
「あっ、恥ずかし……」
快感によってそそり立った明澄のモノを触って、詠寿は満足そうに見ている。そんなまじまじみられると恥ずかしくなった明澄は顔を隠す。
――くすっ
「……二回目じゃないか」
恥ずかしがる明澄が可愛くて、詠寿は少しだけ意地悪を言う。
――ちゅっ、ちゅぷ
「あっ、ひぅ、あっ……」
明澄の胸の飾りを詠寿は甘噛みして吸ったり舐めたりし始め、もう一つの胸の飾りは指でこねくり回し始める。ざらざらの舌で擦られて、気持ちがよくてたまらなかった。
詠寿はたまにもう一つの腕で。明澄のそそり勃つモノを弄って快感を引き出す、どちらをされても快感を引き出されるため明澄はゾクゾクと体を震わせる。
「詠寿、さん、欲しい……欲し、い」
「少し……待ってくれ、痛い思いはさせたくないから」
もう早く挿れてほしくて明澄はねだる、愛らしくねだるその様子を見て詠寿はぞくりと体を震わせる。
――つぷっ
詠寿は潤滑剤に手を伸ばして明澄の秘部に潤滑剤を塗り、指を挿入した。
「あっ、――やっ、えい、じゅさ……」
明澄は指を入れられた異物感に慣れず、訴えるが徐々に快感へと流され始める。
詠寿は、愛しい相手から名前で呼ばれる喜びを感じていた。思いが通じ合った今だからこそ、その喜びがどれだけ大きいか分かるのだ。
じゅぷっ、つぷ……
詠寿は手さぐりで明澄の中に有る前立腺を探しあてる、そして……
――つつっ
「――ひっ!」
「ここか……」
明澄が前立腺を刺激されて身体を大きく跳ね上がらせた。
明澄の前立腺を見つけあて、詠寿は嬉しそうな顔をする。そこを指で刺激すると明澄の身体は過敏に反応して来る、その様子が詠寿の性欲を煽った。
「そろそろ、俺も限界だ」
「あっ……」
詠寿はすでに勃っている自分の陰茎を明澄の秘部に押し付け挿入体制に入る、明澄の視線はそこに釘付けになった。
――ずぷっ
「――ひぅう!」
「――ぐっ」
そして一気に自分の陰茎を明澄の秘部に突き進んだ、指とは違う異物感と甘い痛みに襲われ明澄は声にならない絶叫を上げる。詠寿の陰茎が、体の奥まで挿入された。
「あっ、あっ……」
「――動くぞ?」
今、自分は心と同時に身体も詠寿とつながったのだと明澄は確信した。詠寿は、欲情に任せて明澄の前立腺を刺激しながら腰を突き進み始める。
――ぱん、ぱん!
「あぁ……えい、じゅさ……! 激し……!」
激しく突き上げられ肌がぶつかり合う音を聞き、明澄は前立腺を突き上げられる快感に体を震わせ悶えるばかりだった。明澄は詠寿の胸板に引っ掻き傷を負わせるかもしれないほど、強く抱きついてくる。
「かわいいな、俺の花嫁は……」
「えい、じゅ……さっ、聞こえちゃ」
「いいさ……聞こえても」
快感に戸惑いを隠せず自分に必死で助けを請うように抱きつく明澄の姿に、詠寿はぞくりと体を震わせてさらに腰の動きを激しくする。今更だが衛兵たちに自分たちが情事を交わしていることがばれてしまうと言うが、詠寿はかまわないと答えた。
――その頃、廊下側ではクリアが明澄の夕食を配膳しようと夕食を持って来たところだった。
「あ~~、今止めておいた方がいいと思うぞ」
「だって今……」
見張り番をしていた衛兵が明澄が使っている部屋に今は入らない方がいいと忠告してきてクリアは疑問符を浮かべているが、衛兵は衛兵でその理由を言い辛そうにしていた。
「――あぁっ! 詠寿さん、もう……! イくっ! ふぁあああ――!」
「――!」
会話を遮るように、明澄の限界に達した声が部屋から響いていた。
明澄の淫猥な声が部屋から聞こえてきている為、衛兵たちも興奮と戸惑いで顔を赤くしながらやり場に困っているようだ。兵士が言い辛そうな表情をしていることにクリアはようやく理解し顔を赤くした。
「あらぁ……」
「横に置いとけ、俺達がほとぼり冷めたら運んでやるから」
「――おっ、お願いします。」
衛兵はクリアに配膳する予定だった夕食を衛兵が自分の真横に置くよう指示したため、明澄の声を聞いているこちらも恥ずかしくてクリアは後は衛兵たちにお願いするとそこから逃げるようにその場から去って行った。ずっと明澄の嬌声を立って聞いている衛兵たちからすれば、拷問に近い見張り番であった。
「ヘビの生殺しってこういうことを言うんだろうか……?」
「――さぁ?」
「オカズにしたいって言ったら、怒られるかな?」
「その発言俺だからいいが、王子の前では止めとけ。」
見張り番の兵士たちはドアの奥から聞こえてくる明澄の嬌声に興奮に顔を赤くしながらも、見張り番を続けるのだった。
――情事を交わしてから、数十分後……。
「はぁっ、はぁっ……」
ドアにすぐ衛兵がいることを忘れたように二度目の情事を交わした二人は、息を切らしながらベッドで横になっていた。
「明澄……愛してる」
――ちゅっ
「んっ……」
詠寿は明澄にキスを交わし、舌を絡め取ってくる。
キスをし終えると、明澄の乱れた前髪を詠寿は手櫛で梳いてきた。
「明日、おそらく父上と母上が婚約の儀について聞いてくると思う」
詠寿は明日、両親である王と王妃が、明澄が思いを受け入れたのを見越し、花嫁の立場である明澄とともに正式に婚約の話を進めるだろうと詠寿は明かす。
「それより……詠寿さんのご両親はボクが男だと認識したうえで受け入れてくれるんでしょうか?」
明澄は明日の王族の食卓に同席することになることに不安要素があると告げ、その理由は自分が男であるうえで王たちは果たして認めてくれるのかと詠寿に言った。
「最初に言ったろ? 人魚界は同性同士でも結婚は珍しくはないと……」
「……」
「大丈夫だ、父上も母上も穏やかな人だから。……そんなに緊張しなくてもいい」
人魚界は同性同士でも特殊な薬を使えば子供は出来るし、両親たちは本来穏やかな性格をしている人魚達だから大丈夫だと詠寿は促す。
「仮に瑠璃音は、受け入れてくれているだろう?」
「……」
自分が王詠寿は例を挙げて瑠璃音は認めている証拠に明澄に懐いているし、気に入ってくれている様子を見せていると話す。
王族、しかもこの人魚界を束ねる人魚の王族の一人にいずれなることになるのはいまだに実感が湧かない。これから王家に嫁いで王系の一員になるのだ、そう思うと緊張が高まって仕方なかった。
それと不安要素はもう一つあった……。
「お母さんが、他の人魚たちや詠寿さんを受け入れてくれるかどうかも……」
母が、再婚者である今の父とともに詠寿と他の人魚たちを受け入れてくれるかどうかだった。
母は特に自分が阿久津に襲われて以降明澄を海に近づけないようになっていたので同性で人魚である詠寿を認めてくれるか不安だったのだ。
「その時はその時……そうなったら、一緒に説得する方法考えよう?」
「! ……うん。」
詠寿はもし認めて貰えないようならば婚姻を認めてもらえるまで、誠意を見せて説得を続けるつもりの姿勢を見せていた。詠寿に優しく促されると不思議と明日への緊張が解けてくる気がしたし、母たちの事も前向きに考えられる気がすると明澄はそう思った。
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