転生草の約束

おにぎり

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第一章、草の友達

5、世界樹とか魔法

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 突如、頭の中で響く声。

「おいお主!まだそんなところにおったんか!」
 この声は神様の声か!

「どういう意味だ!友達が枯れて、悲しみの最中なんだぞ!」

「おぉ、そうか。それはすまんの……というより、なんじゃその体は!大木になっておるじゃないか!」

 俺は自分の体を見る。
 正直、ここまで大きくなるとは思わなかった。
 森の木々の中でいちばん大きいのではないか?


「わしの想定では、もう枯れている時期かと思ったのじゃが……まさか、他の木々を淘汰するとはな…」

「一体どういうことだ?独り言を言っていないで教えてくれ!」

 そう叫ぶと、神様は説明してくれた。

「お主がそろそろかれることじゃと思うてな、ちと様子を見にきたんじゃ。枯れてたら、魂を勇者の体に入れてと、感がおておったんじゃがのぉ」


 おいマジかよ。え、じゃあ、俺がもし枯れてたら勇者になれたってこと?
 そんなのありかよ。

 じゃあ俺は……

「俺は、これからどうすればいいんだ!」

 神様は少し悩んでから、軽く言った。

「そうじゃの……一旦世界樹まで進化すれば、その次は大精霊じゃからの。もし世界を見て回りたいなら、世界樹になることじゃの」

「世界樹?大精霊?」

「おぉそうだとも。大精霊ともなれば、わしが与えた能力も少しは役に立つわい」

 話がめちゃくちゃで、よく分からない。

 めちゃくちゃなのか?いや、壮大すぎて、理解することができないだけかも。


 俺は神様に聞いた。

「じゃあ、世界樹になるにはどうしたらいいんだ?もっと大きくなればいいのか?」

「いいや、少し違うのぉ。世界樹には、2つの条件があるんじゃ。今少し時間あるかの?」

「ある。ありえないくらいあると思う」

 そう答えると、神様は笑ってから説明を始めた。


 神様の話をまとめると、世界樹になるための条件は以下の2つ。

(条件1)
 多くの者に信仰されること
 世界樹になるには、単に大きいとか魔力が多いとかではいけない。”信仰力”という力が必要。
 信仰する者が多ければ多いほど、そして思いが強いほどに信仰力は大きくなるらしい。
 信仰力が一定の基準を満たすと、世界樹として認められる。
 多くの者=たくさんの動物でも問題はないようだ


(条件2)
 エルフに認められること
 これが最も大事なことだ。精霊との繋がりを持つエルフに認められてこそ、世界樹足り得るのだ。
 しかし、エルフが世界樹と認めることは滅多にない。
 そもそも、エルフと出会う確率も、相当に低いらしいのだ。


 
「なるほど。ということは、どちらにせよ人と会わなくてはいけないのか。」

「そういうことじゃ」

 この辺り、全く人がいない。というか、そもそもここはどこなんだ?
 俺は気になって、神様に聞いてみた。

「なぁ、ここはどこだ?国とか、そういう概念はあるのか?」

「うむ。ここがどこかって?それはな……それは……ちょっと待っておれ!」

 そういうと、なにやらゴソゴソと音がして、ページを捲る音がした。


 しばらくすると、神様が興奮して言った。

「ここはエーリング界という、神秘の森じゃよ!ここにあったんか!わしの秘密の裏庭じゃぞ!」

 鼻息が荒い。そんなに興奮しているのか。

「ずっとどこにあるか探しておったんじゃ!お主、でかしたぞ!」

 何か、嫌な予感……


「えっと、神様?ここにエルフっているの?」

 神様は大きく笑って言った。

「ここにエルフじゃと?ここはわしだけの秘密地帯なのじゃっ!誰も立ち入らないのじゃっ!」

「いやそれって……俺、世界樹になれないんじゃ……」

「いやそんなはずなかろう、て?……あ。あちゃ」


 殺していいですか?
 ダメじゃ!

「しょうがないのぉ、何か手はあるはずじゃ!」

「全く他人事だなぁ……」

「あ!そうじゃ!」

 神様はそう言うと、ポンと手を叩いた。

「召喚魔法を使えばいいのじゃ!エルフが召喚されるかは分からんが、少なくとも条件1は達成できると思うのでの!」


 なんか、適当に対応されている気がする。

「わしも、少しくらい手伝うのでのお。まぁ、頑張るのじゃよ!」
(さて、わしはこのエーリング界で遊ぶとしようかの)

「聞こえているのだが、心の声が」

「おっと!すまんのぉ。まぁ……バイバイ」

 プツンという音とともに、神様の声が聞こえなくなった。

 あのポケ神様、また逃げたな。

 まぁ、目標はできたかな!
 まずは世界樹になる!その次に大精霊に進化して、世界を歩く!
 そして、ケリーとの約束を実行する!


 足元に枯れる草と、赤い実に目をやった。赤い実は、さっきより少し大きくなっている。

『燃えた灰の中から復活する不死鳥の如く。、この実は、俺が枯れてから熟すんだ』

 ケリーの言葉。

 お前と再会できる日を願って、俺頑張るよ!


 ということで、神様に言われた通り召喚魔法を試してみよう。
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