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04:ツンデレ?メスガキ?どっちもだ!
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沙樹くんが女装をしてくれた次の日から週末までの間、沙樹くんは女装することは無かった。
やっぱり誕生日だったから特別だったんだなぁと思いながら登校している今日は金曜日。
教室に着くと何やら男子が物凄い勢いで何かについて語りあっていた。
「だからさ、ツンデレが最高なんだって!」
「いやいやいや、メスガキが至高なんだって!」
「メスガキには大人と言うかこっちを馬鹿にしてる感じがするだろ? あれが嫌なんだよ俺は」
「は? あれはご褒美だが????」
「お前雑魚雑魚言われて興奮すんのかよ。
ありえねー」
「は?????? それを言ったら戦争なんだが??????」
内容だけ聞いているとただのバカなオタクにしか聞こえない。
⋯⋯だけど私からすればこの内容はかなりいただけない。
「(どっちも良いに決まってるじゃん!)」
そう、私は可愛いければメスガキだってツンデレだって大好物なのだ。
可愛いに貴賎は無い。
「しずくちゃん?どうかしたの?」
「あっ、ううん、私はどっちも好きだよって」
「な、何の話?」
「な、何でも無いよ!?」
あ、危ない危ない。 私ってば何を口走ってるんだろう。
「ならいいけど⋯⋯あっ、そうだ実は明日家族でちょっとお出かけする事になったから明日は中止で日曜日に遊ばない?」
「う、うん! 日曜日ね! 大丈夫!」
「あ、あとね、メスガキとツンデレって何?」
「ひぇ!?」
「ななななななななんでもないよ!?!?」
「やっぱあそこの男子の会話か⋯⋯まぁ、いいけど」
「沙樹くん!?」
何でそんなに勘が鋭いの!? 私ちょっと怖いよ!?
「とりあえず日曜日楽しみにしててね」
「えっ?う、うん」
一体日曜日に何があるんだろう。
♢
そして何があるのか気になって仕方なかった私はようやく日曜日になった事で今日そのもやもやから解放される⋯⋯
「なんか最近沙樹くんの家に行く事が増えた気がするのは気のせいかな⋯⋯」
「まぁいいや、おじゃましまーす!」
「あら、しずくちゃんいらっしゃい」
「久しぶりだねしずくちゃん」
「あっ宥さんと凪さん二人揃ってるなんて珍しいですね!」
「そうなのよー、今からちょっと私達はデートしてくるから、ゆっくりしていってね」
「あっ、そうなんですね! ごゆっくりです!」
「ありがとねーそれじゃ沙樹ちゃんは部屋にいるから直接行ってあげてね」
「それじゃボク達もこれで、またね」
「は、はい!行ってらっしゃい!」
まさかの沙樹くんの両親とばったり出会って驚いた私の顔を見ると、そそくさとお出かけに行った二人。
特に気にせず、私は沙樹くんの部屋へと向かった。
「沙樹くんおはよ」
「ふっ、ふんっ! 遅いよしずくちゃん!」
「へっ」
私の目の前には黒髪ツインテールの可愛い格好をした沙樹くんがいた。
「ま、まさか⋯⋯つ、ツンデレ?」
「つ、ツンデレじゃないよ」
「いやどうみてもツンデレだよね!?」
「そんな事、ないし」
「でもツンデレと言えばツインテール⋯⋯分かってるね沙樹くん」
「それに⋯⋯凄く似合ってるよ」
「そ、そう?」
「えへへ、ちょっと嬉しいな⋯⋯」
「(素を隠せてないよ!!でもなんで素でそんなに可愛い反応なの!?!?)」
「ボク、似合ってる?」
「う、うん、すごく」
「えへへへへへ」
「(可愛すぎか?)」
「あっ、こんなことばかりやってたらあれだよね。 とりあえずゲームでもやらない?」
「う、うん。 やろっかゲーム」
沙樹くんの提案でゲームを始めた私は対戦ゲームで沙樹くんと二人で真剣に勝負をしている。
「さ、沙樹くん強い、強くなってない!?」
「僕も勉強してるんだよ!だから簡単には負けないよ!」
「あっそこでメテオはだめえええええ!!」
「ふっふっふ、僕の勝ちだね!」
今日の沙樹くんは異常なほどにゲームが強い。
普段から結構強かったのは知ってたけどまさかずっと手加減されてたんじゃ⋯⋯?
『何度も何度も再戦して僕に負け続けるなんて、しずくちゃんよわよわだね❤︎』
「ふぇっ!?」
ま、まさかこれは⋯⋯
『しずくちゃんのざーこ❤︎ざーこ❤︎』
「くふぅっ」
こ、この甘い声でメスガキ化はずるい、ズルすぎるよ!
『僕にここまで言われて恥ずかしくないのかな?』
「ありがとうございます⋯⋯ありがとうございます⋯⋯」
「そんな可愛い服着た上にメスガキとツンデレ風まで見させてもらって私は幸せものすぎるよぉ⋯⋯」
「そ、その⋯⋯どうだった?
上手く出来てるか不安なんだけど⋯⋯」
「カワイイから細かいことはヨシ!」
「え、えぇ⋯⋯?」
可愛いは正義だからね。
「ただ、いきなりどうしてこんな事を?」
「え⋯⋯えーと⋯⋯」
「前学校で男子が言ってたやつ、どっちも好きって言ってたから⋯⋯一緒に合わせたらどうかなって思って⋯⋯詳しくないから色々調べながらだったけど⋯⋯」
「沙樹くんには合ってない気がするけど⋯⋯
メスガキボイスは非常に最高だったよ⋯⋯
目覚ましボイスにしたい⋯⋯」
「そ、そこまで!?」
「良いもの聞かせてもらったなぁ⋯⋯」
「うぅ、嬉しいような嬉しく無いような複雑な気分だよ⋯⋯」
やっぱり誕生日だったから特別だったんだなぁと思いながら登校している今日は金曜日。
教室に着くと何やら男子が物凄い勢いで何かについて語りあっていた。
「だからさ、ツンデレが最高なんだって!」
「いやいやいや、メスガキが至高なんだって!」
「メスガキには大人と言うかこっちを馬鹿にしてる感じがするだろ? あれが嫌なんだよ俺は」
「は? あれはご褒美だが????」
「お前雑魚雑魚言われて興奮すんのかよ。
ありえねー」
「は?????? それを言ったら戦争なんだが??????」
内容だけ聞いているとただのバカなオタクにしか聞こえない。
⋯⋯だけど私からすればこの内容はかなりいただけない。
「(どっちも良いに決まってるじゃん!)」
そう、私は可愛いければメスガキだってツンデレだって大好物なのだ。
可愛いに貴賎は無い。
「しずくちゃん?どうかしたの?」
「あっ、ううん、私はどっちも好きだよって」
「な、何の話?」
「な、何でも無いよ!?」
あ、危ない危ない。 私ってば何を口走ってるんだろう。
「ならいいけど⋯⋯あっ、そうだ実は明日家族でちょっとお出かけする事になったから明日は中止で日曜日に遊ばない?」
「う、うん! 日曜日ね! 大丈夫!」
「あ、あとね、メスガキとツンデレって何?」
「ひぇ!?」
「ななななななななんでもないよ!?!?」
「やっぱあそこの男子の会話か⋯⋯まぁ、いいけど」
「沙樹くん!?」
何でそんなに勘が鋭いの!? 私ちょっと怖いよ!?
「とりあえず日曜日楽しみにしててね」
「えっ?う、うん」
一体日曜日に何があるんだろう。
♢
そして何があるのか気になって仕方なかった私はようやく日曜日になった事で今日そのもやもやから解放される⋯⋯
「なんか最近沙樹くんの家に行く事が増えた気がするのは気のせいかな⋯⋯」
「まぁいいや、おじゃましまーす!」
「あら、しずくちゃんいらっしゃい」
「久しぶりだねしずくちゃん」
「あっ宥さんと凪さん二人揃ってるなんて珍しいですね!」
「そうなのよー、今からちょっと私達はデートしてくるから、ゆっくりしていってね」
「あっ、そうなんですね! ごゆっくりです!」
「ありがとねーそれじゃ沙樹ちゃんは部屋にいるから直接行ってあげてね」
「それじゃボク達もこれで、またね」
「は、はい!行ってらっしゃい!」
まさかの沙樹くんの両親とばったり出会って驚いた私の顔を見ると、そそくさとお出かけに行った二人。
特に気にせず、私は沙樹くんの部屋へと向かった。
「沙樹くんおはよ」
「ふっ、ふんっ! 遅いよしずくちゃん!」
「へっ」
私の目の前には黒髪ツインテールの可愛い格好をした沙樹くんがいた。
「ま、まさか⋯⋯つ、ツンデレ?」
「つ、ツンデレじゃないよ」
「いやどうみてもツンデレだよね!?」
「そんな事、ないし」
「でもツンデレと言えばツインテール⋯⋯分かってるね沙樹くん」
「それに⋯⋯凄く似合ってるよ」
「そ、そう?」
「えへへ、ちょっと嬉しいな⋯⋯」
「(素を隠せてないよ!!でもなんで素でそんなに可愛い反応なの!?!?)」
「ボク、似合ってる?」
「う、うん、すごく」
「えへへへへへ」
「(可愛すぎか?)」
「あっ、こんなことばかりやってたらあれだよね。 とりあえずゲームでもやらない?」
「う、うん。 やろっかゲーム」
沙樹くんの提案でゲームを始めた私は対戦ゲームで沙樹くんと二人で真剣に勝負をしている。
「さ、沙樹くん強い、強くなってない!?」
「僕も勉強してるんだよ!だから簡単には負けないよ!」
「あっそこでメテオはだめえええええ!!」
「ふっふっふ、僕の勝ちだね!」
今日の沙樹くんは異常なほどにゲームが強い。
普段から結構強かったのは知ってたけどまさかずっと手加減されてたんじゃ⋯⋯?
『何度も何度も再戦して僕に負け続けるなんて、しずくちゃんよわよわだね❤︎』
「ふぇっ!?」
ま、まさかこれは⋯⋯
『しずくちゃんのざーこ❤︎ざーこ❤︎』
「くふぅっ」
こ、この甘い声でメスガキ化はずるい、ズルすぎるよ!
『僕にここまで言われて恥ずかしくないのかな?』
「ありがとうございます⋯⋯ありがとうございます⋯⋯」
「そんな可愛い服着た上にメスガキとツンデレ風まで見させてもらって私は幸せものすぎるよぉ⋯⋯」
「そ、その⋯⋯どうだった?
上手く出来てるか不安なんだけど⋯⋯」
「カワイイから細かいことはヨシ!」
「え、えぇ⋯⋯?」
可愛いは正義だからね。
「ただ、いきなりどうしてこんな事を?」
「え⋯⋯えーと⋯⋯」
「前学校で男子が言ってたやつ、どっちも好きって言ってたから⋯⋯一緒に合わせたらどうかなって思って⋯⋯詳しくないから色々調べながらだったけど⋯⋯」
「沙樹くんには合ってない気がするけど⋯⋯
メスガキボイスは非常に最高だったよ⋯⋯
目覚ましボイスにしたい⋯⋯」
「そ、そこまで!?」
「良いもの聞かせてもらったなぁ⋯⋯」
「うぅ、嬉しいような嬉しく無いような複雑な気分だよ⋯⋯」
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