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第3話。
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元々、俺は内向的で、高校から入ってきた連中と馴染めなかった。そして、そいつらから、俺はいじめを受け始めた。正直、俺は、不登校気味になってきた。成績は落ちた。あれだけ、俺に東大を受けろなどと言っていた教師たちも、俺を見放し始めた。俺はその頃から、居場所がなくなり、文庫本ばかり読むようになった。同級の連中は受験勉強ばかりで、はっきり言って、受験マシーンのようになっていた。でも、よかった。俺は、適当に登校して、もしくは、学寮の部屋にいても、卒業だけはさせてもらった。俺の高校の内申書は最低だった。成績が落ちたから、当然だ。俺は、高校の卒業式にも出なかった。でも、俺に長けたものがある。文章を書くことだ。それが、文庫本を読み漁ったことで、格段に上がっていた。俺は、高校卒業後、福岡県の実家に戻って、自宅2階の部屋で、古いワープロを使って、小説のようなものを書き始めた。ようなものだ。また、小説でも何でもない。ただ、俺は文章を書くことに長けていて、はっきり言って、将来は作家になろうと思った。俺のそんな気持ちを、母親は理解できてなかった。母親は、作家というと、芥川龍之介や太宰治のような、暗い人間ばかり想起していて、俺が文筆家志望であることに反対だったのだ。でも、俺はやってみたいと思って、ひたすら、書いた。そして、ワープロから、パソコンに変わってから、俺の文章は、ますます冴え出した。ただ、そんな俺が、両親にとっては、デカダンに映っていたらしい。俺は、自宅2階の部屋にこもりがちになった。ただ、創作だけは進んだ。やがて、パソコンが出て、インターネットに繋げてから、俺は、ネットの創作サイトに小説を投稿するようになった。文章はどんどん上手くなっていった。自分で言うのもなんだが……。常人離れした文章を書くようになって、人から気味悪がられるようになったが、俺は平気だった。引きこもりがちで、文章だけが上手い青年――、俺は、町の人からそう見られるようになったのだ。そして、俺にとって、次の転機が訪れた。
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