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第一部
第五十四話 運命の双子
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このローレッタ大陸より遥か北西に存在するという未知の大陸に、ハール神たち氷竜族は居住しているという。造船技術の関係でこちらからその大陸へと向かうことは不可能に近いそうだが、フギンたちがこの大陸に来た理由は邪竜ロキ復活に際しての偵察だ。
氷竜族は遠い昔より邪竜ロキの処分に手を拱いていた。ロキは氷竜族の生まれではあったが、氷竜族がこの大陸で暮らしていた当時でも非常に残忍かつ狡猾な若者だったそうだ。人心を惑わすことに長け、また他者を羽虫程度にしか見ていない。
特に人の心の弱みにつけ込むのが得意で、当時の氷竜族や神竜族が取るに足らない生物だとしていた人間に利用価値を最初に見出したのもロキであった。
神話の時代――この大陸の支配権が邪竜ロキにあったとされる時代に、聖王リーヴと同じく竜族より力を受けた人間の一族が存在する。それが現在も続くリンデン帝国の皇帝家のものたちだ。
彼らは邪竜ロキの血を飲み変異した人間で、竜族ほどではないが長命で身体能力に優れる。聖王たちとの戦いでは同じ人間だという事から慈悲を与えられ根絶やしにされることは無かったが、一度吸った甘い蜜が忘れられなかったのか、はたまた先祖の作った過去の栄光に縋りたいのか、生き残った皇帝家は長い年月をかけ力を蓄えていたという。
竜族の力が弱らぬように宮殿の奥深くに眠る邪竜ロキの血を幼いころから口にさせ、数多くの兄弟で殺し合わせ一番強い者が皇帝となる蟲毒のような一族だ。
「ロキは理性がなくなるのを誰よりも恐れていたんだ」
「ただの獣になって殺処分されるなんてひどい屈辱だって思ってるんだって」
「変な話だよね。僕たち竜族は長い年月を生きるんだから、何か死のきっかけが必要になるのに」
俺が以前に退治した悪竜ニドヘグなどは理性ある竜族であったが、彼らのいうのは本当にただの獣となった獰猛な竜のことだ。
竜族は人間よりも長命で知性も高い。その為、当たり前だが人間よりも文明レベルが高い生活をしている。高いといっても前世でお世話になっていたコンピュータなどはさすがに無理であろうが、おそらく蒸気機関くらいは作っているだろう。
竜族の理性崩壊というのは歳を取ってからの子供帰りに近いものらしい。生まれて間もない竜族というのは力の使い方がよく解っていないので、あたりかまわず壊そうとするらしいのだが体が小さく力も弱いので親が簡単に抑え込めるそうだ。
しかし長い年月――それこそ五千年以上生きている竜族などが暴走すると手に負えないレベルになる。
年齢を重ねるにつれ徐々に逆転していく理性と本能の割合に強い恐怖を抱く竜族は少なくないらしく、慎重なものほど身近に何人も自分を殺してくれるような相手を用意しているらしい。
「ルイスたちはロキと戦うんでしょ? 僕たち役に立つよ?」
「私たちはルイスよりも、うんとお姉さんだから強いのよ」
原作ゲームにおけるフギンとムニンの性能は、攻撃手段は共に氷竜のブレス。防御関係はフギンが物理特化型で、ムニンが魔法特化型になる。
二人の兵種である氷竜は他のユニットと違い兵種スキルがないのだが、その代わりにステータスが高いというか竜に変身している間はステータスが二倍になる。変身できる条件が少々面倒なのだが、この辺りはゲームシステムに慣れてしまえばどうという事もない。
この世界でも変身に条件があるのかは知らないが、これに関してはこの後本人たちから聞けるだろう。
「僕たちが竜になって戦うには近くに人が多いと無理だけど、片手で足りるくらいの人数なら居ても平気だよ」
「人が沢山いると上手く変身できないのよ」
原作では周囲3マス以内にいる人間ユニットの人数が五人以下であることを条件に、ターン開始時に竜の姿となって戦闘が可能となる。変身していない場合は戦闘時に攻撃ができず、回避行動くらいしかできない仕様となる。
「ハール神は邪竜ロキの存在を疎ましく思っていて、君たち二人はこの大陸の様子見と僕たち人間に対する助力が目的ってことで良いんだよね?」
「そうだよ。宝珠が古くなって力が弱まっているからいるから、僕たちが新しく力を籠めなおしてリーヴの子孫が封じるんだ」
「ハール様に貰った宝珠はここにあるんでしょ? 少し貸してちょうだい」
ムニンは宝珠を持っているグレアム王子に近寄ると手を差し出した。氷竜族には宝珠――月虹のレギンレイヴの在処が判るようになっているらしく、原作ゲームでも行方知れずになっていた宝珠の在処を知らせてくれたのがこの双子である。
グレアム王子は懐から宝珠を取り出すとムニンに手渡す。そのまま双子はそれぞれ宝珠に両手をかざすと祈りを捧げるかのようなポーズを取り、一滴ずつ涙を垂らした。双子の流した涙は宝珠に吸い込まれていくと、弱まっていたという力が回復したのか輝きが増した。
「ふぅ……疲れちゃった」
「大丈夫かムニン?」
「フギンは大丈夫なの?」
「僕も疲れちゃったけど、ムニンよりは体が丈夫だから平気だよ」
宝珠に力を込めた反動なのか二人とも非常に眠そうだ。
しかしまだ説明が終わっていないからと、重たい瞼をこすりながらルイス王子に支えられ話を続ける。
竜族の中には長い年月を生きたことによって強い力を持ったものが神格を得ることがあるという。
神格を得た竜族は通常の竜族とは異なり、寿命や生命力といった概念から解放されるらしい。神格を有した竜族が死ぬためには神格を手放すか、同等の力を持つ後継者に譲ればその生命を閉じることができるそうだ。
邪竜ロキは氷竜族の中でもハール神に勝るとも劣らない力の持ち主で、神話の時代には既に神格を有していた。
なので宝珠から生まれた神器を以ってしても完全に退治することが不可能であり、宝珠の神気を使い封印することで五百年前後の期間であれば無力化できるといったことを説明してくれた。
「ふぁ~あ。そういうことだからロキは殺せないよ」
「神器で弱らせて宝珠で封印するの」
一通り話し終えるとフギンたちは疲れ果ててしまったのか、その場で眠ってしまった。
さすがにそのままという訳にもいかず、ルイス王子が二人をソファに運んでやっているとやはり王子に懐いているのか、二人そろってルイス王子の上着の裾を掴んでいた。
氷竜族は遠い昔より邪竜ロキの処分に手を拱いていた。ロキは氷竜族の生まれではあったが、氷竜族がこの大陸で暮らしていた当時でも非常に残忍かつ狡猾な若者だったそうだ。人心を惑わすことに長け、また他者を羽虫程度にしか見ていない。
特に人の心の弱みにつけ込むのが得意で、当時の氷竜族や神竜族が取るに足らない生物だとしていた人間に利用価値を最初に見出したのもロキであった。
神話の時代――この大陸の支配権が邪竜ロキにあったとされる時代に、聖王リーヴと同じく竜族より力を受けた人間の一族が存在する。それが現在も続くリンデン帝国の皇帝家のものたちだ。
彼らは邪竜ロキの血を飲み変異した人間で、竜族ほどではないが長命で身体能力に優れる。聖王たちとの戦いでは同じ人間だという事から慈悲を与えられ根絶やしにされることは無かったが、一度吸った甘い蜜が忘れられなかったのか、はたまた先祖の作った過去の栄光に縋りたいのか、生き残った皇帝家は長い年月をかけ力を蓄えていたという。
竜族の力が弱らぬように宮殿の奥深くに眠る邪竜ロキの血を幼いころから口にさせ、数多くの兄弟で殺し合わせ一番強い者が皇帝となる蟲毒のような一族だ。
「ロキは理性がなくなるのを誰よりも恐れていたんだ」
「ただの獣になって殺処分されるなんてひどい屈辱だって思ってるんだって」
「変な話だよね。僕たち竜族は長い年月を生きるんだから、何か死のきっかけが必要になるのに」
俺が以前に退治した悪竜ニドヘグなどは理性ある竜族であったが、彼らのいうのは本当にただの獣となった獰猛な竜のことだ。
竜族は人間よりも長命で知性も高い。その為、当たり前だが人間よりも文明レベルが高い生活をしている。高いといっても前世でお世話になっていたコンピュータなどはさすがに無理であろうが、おそらく蒸気機関くらいは作っているだろう。
竜族の理性崩壊というのは歳を取ってからの子供帰りに近いものらしい。生まれて間もない竜族というのは力の使い方がよく解っていないので、あたりかまわず壊そうとするらしいのだが体が小さく力も弱いので親が簡単に抑え込めるそうだ。
しかし長い年月――それこそ五千年以上生きている竜族などが暴走すると手に負えないレベルになる。
年齢を重ねるにつれ徐々に逆転していく理性と本能の割合に強い恐怖を抱く竜族は少なくないらしく、慎重なものほど身近に何人も自分を殺してくれるような相手を用意しているらしい。
「ルイスたちはロキと戦うんでしょ? 僕たち役に立つよ?」
「私たちはルイスよりも、うんとお姉さんだから強いのよ」
原作ゲームにおけるフギンとムニンの性能は、攻撃手段は共に氷竜のブレス。防御関係はフギンが物理特化型で、ムニンが魔法特化型になる。
二人の兵種である氷竜は他のユニットと違い兵種スキルがないのだが、その代わりにステータスが高いというか竜に変身している間はステータスが二倍になる。変身できる条件が少々面倒なのだが、この辺りはゲームシステムに慣れてしまえばどうという事もない。
この世界でも変身に条件があるのかは知らないが、これに関してはこの後本人たちから聞けるだろう。
「僕たちが竜になって戦うには近くに人が多いと無理だけど、片手で足りるくらいの人数なら居ても平気だよ」
「人が沢山いると上手く変身できないのよ」
原作では周囲3マス以内にいる人間ユニットの人数が五人以下であることを条件に、ターン開始時に竜の姿となって戦闘が可能となる。変身していない場合は戦闘時に攻撃ができず、回避行動くらいしかできない仕様となる。
「ハール神は邪竜ロキの存在を疎ましく思っていて、君たち二人はこの大陸の様子見と僕たち人間に対する助力が目的ってことで良いんだよね?」
「そうだよ。宝珠が古くなって力が弱まっているからいるから、僕たちが新しく力を籠めなおしてリーヴの子孫が封じるんだ」
「ハール様に貰った宝珠はここにあるんでしょ? 少し貸してちょうだい」
ムニンは宝珠を持っているグレアム王子に近寄ると手を差し出した。氷竜族には宝珠――月虹のレギンレイヴの在処が判るようになっているらしく、原作ゲームでも行方知れずになっていた宝珠の在処を知らせてくれたのがこの双子である。
グレアム王子は懐から宝珠を取り出すとムニンに手渡す。そのまま双子はそれぞれ宝珠に両手をかざすと祈りを捧げるかのようなポーズを取り、一滴ずつ涙を垂らした。双子の流した涙は宝珠に吸い込まれていくと、弱まっていたという力が回復したのか輝きが増した。
「ふぅ……疲れちゃった」
「大丈夫かムニン?」
「フギンは大丈夫なの?」
「僕も疲れちゃったけど、ムニンよりは体が丈夫だから平気だよ」
宝珠に力を込めた反動なのか二人とも非常に眠そうだ。
しかしまだ説明が終わっていないからと、重たい瞼をこすりながらルイス王子に支えられ話を続ける。
竜族の中には長い年月を生きたことによって強い力を持ったものが神格を得ることがあるという。
神格を得た竜族は通常の竜族とは異なり、寿命や生命力といった概念から解放されるらしい。神格を有した竜族が死ぬためには神格を手放すか、同等の力を持つ後継者に譲ればその生命を閉じることができるそうだ。
邪竜ロキは氷竜族の中でもハール神に勝るとも劣らない力の持ち主で、神話の時代には既に神格を有していた。
なので宝珠から生まれた神器を以ってしても完全に退治することが不可能であり、宝珠の神気を使い封印することで五百年前後の期間であれば無力化できるといったことを説明してくれた。
「ふぁ~あ。そういうことだからロキは殺せないよ」
「神器で弱らせて宝珠で封印するの」
一通り話し終えるとフギンたちは疲れ果ててしまったのか、その場で眠ってしまった。
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