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Ⅰ章――――海の伝説
02 気になる
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ひとしきり海水浴を楽しんだ俺たちは、いつもの港に立ち寄った。
港では夜の出港に向けて漁師が準備をしている。準備終了後、朝市などから外れた残り物をかき集め、海の幸であふれたみそ鍋で漁師たちが英気を養っているのだ。
そこにひょっこり現れ、ガン見するということを繰り返していた朝川たちは、図々しくも漁師の輪にお邪魔していたらしい。
鍋に海鮮ものと野菜を入れ、みそをブッ込んでコトコト煮るだけのすごくシンプルな料理だが、泳ぎ疲れた体には最高なんだこれが。しかも無料だぜ? ほんと贅沢な食事だよなぁ。マジでこっちにきてよかった!
さわやかな海風が全身を撫でて去っていく。至高のひと時に浸りながら綺麗な海を眺めていると、褐色の女の子が頭の中でふと甦る。
「キオ、顔がヤバいぞ」
「へ?」
朝川は呆れた様子であわれんでいた。
「どうかしたんか? 熱中症で頭ん中溶けて、二枚目を気取るなんてお前らしくもない」
ヤブは微妙に失礼なことを言いながら心配してくる。
「あいにく熱中症にやられるヤワな体じゃないんだよ」
「じゃあなんでしれっと顔芸してたんだ?」
朝川までからかってくるが、まあわからんでもない。素直に心配するのがなんとなく気恥ずかしいってヤツだ。
悩みがあるなら相談に乗るよ? なんてストレートに言えないのだ。こいつらとすぐに仲良くなったのも、どこかしら波長が合っていたからかもしれない。とはいえ、そこまで深刻な話じゃないんだけどな。
「ヤブから逃げてた時、折谷とばったり会ったんだけどさ」
「折谷?」
呆けたヤブの声は思ってもみなかった名前が出てきたと言わんばかりだった。
「アイツ、ウェットスーツにシュノーケルつけて泳いでてさ。周りを見渡してみたけど、一人っぽかったんだよ。ゴミの入った巾着袋みたいな網持って、海水浴って感じじゃなかったんだよなー」
朝川が思い出したように「あー」と声を漏らす。
「そういや、ほぼ毎日なんかやってるって聞いたことあるな」
「なんかってなんだよ」
「それは知らん」
「情報ゼロかよ」
「っ! お前、まさか……!」
唐突にヤブが真剣な表情をする。
「あ? なんだよ?」
ヤブはじっくり俺を見つめ、数秒の沈黙の後——ゲスい笑みがヤブの唇を怪しく彩った。
「ソロラブか?」
聞いたことない単語が耳穴をほじくってきたが、深く考えるまでもない。思春期の暴走だ。
「は?」
「ああー! そういうことかぁっ!」
「勝手に納得すんな!」
「照れんなって。キオ、俺は感動してんだ……」
しくしくと芝居クサく泣いたかと思えば、ヤブは俺の両肩を掴んできた。
「あの触れた男の心をへし折る地獄谷のお嬢に挑むヤツが、まだこの世にいたなんてなぁ」
「お前、何気に折谷にすっげえ失礼じゃね?」
「たとえ、心の奥までボロボロにされたとしても、俺たちがいるからな!」
朝川は目尻に一粒の涙を光らせ、親指を立てて笑いかけてきた。
「だから違うっつってんだろ!」
「なあに騒いでんだお前ら?」
「さっさと食って帰れよお前ら。補導されても知んねえぞ」
漁師たちに追い出された俺たち。帰り道ではしつこく二人に口止めしておいた。
そこまでしないとは思うが、口を滑らすことだってあり得る。
そうなったら、どんな顔して学校にいればいい⁉ アイツと顔を合わせた時にウジ虫を見るような目で罵られた日にゃあ、二度と立ち直れねええええエエェっ……!
今宵、学校生活に終止符を打たれる予兆が頭を駆け巡り、寝苦しい夜をすごした。
Φ Φ Φ Φ
昼まであと一つ。次の授業を終えれば、ようやく昼飯だ……。
ぐったりと机に突っ伏し、だるい体をいたわる。
教室の様子を見る限り、まだウワサにはなっていないようだ。
ひとまず安心はできたが、いかんせん体が重い。この干からびた状態であと三つも授業をこなさないといけないのか。…………もう寝ちゃおっかなぁーとか思ってしまう。
教室のざわめきは子守歌の効果もあるのかもしれない。周囲からのほどよいノイズは、生温かい場所へ思考を誘う。だがあと一歩、届かない。この眠いのに眠れない状態が一番しんどい。
ぼんやりした視界を教室の中に這わせる。黒の制服と赤いアクセントがチラチラと移ろっている。
ここの制服は、男女問わず赤いネクタイを着用するのが正しい制服の着方らしい。
夏真っ盛りだというのに、ここの住人は平気な顔でネクタイをつけている。真面目君に真面目ちゃんが多いようで。まあ、先生のナンパに遭うのも面倒だしな……。
ぼーっと教室を見ていた視界が白で隠された。前を通りすぎた女子が二人。視線を上げて追いかけてみると、昨日ぶりの顔があった。
黒髪から覗いた横顔は、綺麗な小麦色に染められている。折谷菜音歌だ。クラスメイトの女子たちと談笑している。
一応クラスメイトになるが、そんなに話したことはない。なのに、なぜか嫌われている。
普通に話しても素っ気なく対応されてしまう。機嫌を損ねた覚えはまったくない。
ヤブが言うには、男に対して冷たいらしいが、なんだかんだでヤブと話をしているところも見かける。
その時も、あんな風に笑って話していた。元々性格がクールで、時に男子のお調子者たちを威圧して、注意することもあるそうだ。でも、そういうのとは違う気がする……俺だけ。
知らない間に嫌われるのは納得いかないが、わざわざ聞きにいくのもかったるい。別にアイツと仲良くする義理もないし、放っておくことにしている。触れぬ神になんとかってな……。
今日を乗り越えた帰り。この喜びをわかち合おうと、『でんでん』という洋食店に立ち寄った。目的は腹ごしらえと最新ゲームを進める。男子高校生の必須科目だ。
いつもなら日暮れまでやって帰宅するコースだが、朝川、ヤブ、村島も予定があるらしく、一時間ほどして解散となってしまった。
予定が空いた。ここらでどっか……いや、今日はおとなしく家に帰って飯食って屁こいて寝るか。明日も学校だし、今日みたいにだるいまま授業受けるのはまっぴらご免だ。
ふらふらと足を運んでいると、T字路を通る人影に目が留まった。
左の角から出てきて真っすぐ歩く制服姿の女子。この島にある高校は一つしかない。しかもあれは折谷じゃないか。
帰るところ。一瞬そう思ったが、どうも違う気がする。俺はT字路に出て、折谷の背中に視線を移した。
アイツがいつも使ってた学校指定のカバンは見当たらない。代わりにエナメルのショルダーバッグを肩にかけている。アイツが部活に入ってるとは聞いてない。そういえば、何かやってるって朝川が言ってたな。ちょっと探ってみるか。
俺は好奇心に任せて折谷の後を追った。
折谷の後をつけてものの数分、やってきたのは海岸だった。
夏真っ盛りとあって観光客らしき人がちらほらいる。近郊の砂浜を埋め尽くす海水浴客ほどじゃないが、楽しげな声や駐車場に止まっている車の数はあきらかにいつもより多い。
折谷は砂浜を進んでいく。海から離れており、近づきもしない。ずっと海を横目に砂浜を進んでいくだけ。誰かを探している素振りもない。てっきり友達と泳ぎに来たのかと思ったのだが、違ったようだ。
つけてくれば、人の多い海水浴場を抜けてしまった。海水浴場から三百メートルほど歩いた先にも海岸はあった。そこは砂浜ではなく、小石が敷き詰められた海岸だった。
とてもじゃないが遊べるような場所じゃない。流木やペットボトル、ガラス片など、ゴミがあちこちにあった。
関係者以外立ち入り禁止の看板が立てられていることもあり、人が寄りつかない場所なのだろう。ヤドカリや小さなカニが足下をうろついていた。
岸壁に手をつきながら足下が悪い海岸を歩き続けた。どこまで行く気なんだとうんざりしてきた頃、折谷が突然立ち止まった。
とっさに振り向かれると思い、死角となる岸壁に身を隠す。
トンっという音が潮騒に混じって聞こえた。時々ガサガサとする物音も耳に入ってくる。バレないよう慎重に盗み見ると、折谷はスカートを下ろそうとしていた。
驚きのあまり声が出そうになり、自分の口を塞いで顔を引っ込めた。
決して折谷の着替えを覗こうとついてきたんじゃない。アイツが毎日やってることを知りたかっただけなんだ! 断じて覗き魔ではないっ!
息を整えてもう一度確認する。折谷はショルダーバッグに制服をしまい、ウェットスーツを出していた。
制服を脱いでいた折谷は、黒のボクサーショーツに黒ネックの長袖シャツの上から、ウェットスーツを着始める。昨日みたいにシュノーケルをつけ、巾着袋のような網を持つと、海へ入っていく。体をつけて数秒、折谷は海に潜ってしまった。
結局何をしていたのかわからずじまいだった。つーか、こんなところに荷物を置きっぱなしにするなんて不用心だなぁ。
取り残されたネイビーの大きなバッグを見下ろし、ここまでやってきた自分に疑問を感じてしまう。
せっかく、変なウワサが広まってなくて安心したばかりだってのに、女子の後をつけるなんて。こんなの見つかったら、学校の中で済む話じゃなくなるだろ。……なにやってんだろな、俺。
でもなんだろ。さっき海に入る前の折谷、ちょっと悲しそうだった。あれは、なんだったんだ……?
ガシガシと頭をかき、くだらないことをしていた自分にモヤモヤしていると————。
「コラっ‼」
後ろから飛んできた声に身をすくめた。反射的に振り向く。丸ぶちメガネの男性が、厳しい顔つきで俺を見据えていた。
港では夜の出港に向けて漁師が準備をしている。準備終了後、朝市などから外れた残り物をかき集め、海の幸であふれたみそ鍋で漁師たちが英気を養っているのだ。
そこにひょっこり現れ、ガン見するということを繰り返していた朝川たちは、図々しくも漁師の輪にお邪魔していたらしい。
鍋に海鮮ものと野菜を入れ、みそをブッ込んでコトコト煮るだけのすごくシンプルな料理だが、泳ぎ疲れた体には最高なんだこれが。しかも無料だぜ? ほんと贅沢な食事だよなぁ。マジでこっちにきてよかった!
さわやかな海風が全身を撫でて去っていく。至高のひと時に浸りながら綺麗な海を眺めていると、褐色の女の子が頭の中でふと甦る。
「キオ、顔がヤバいぞ」
「へ?」
朝川は呆れた様子であわれんでいた。
「どうかしたんか? 熱中症で頭ん中溶けて、二枚目を気取るなんてお前らしくもない」
ヤブは微妙に失礼なことを言いながら心配してくる。
「あいにく熱中症にやられるヤワな体じゃないんだよ」
「じゃあなんでしれっと顔芸してたんだ?」
朝川までからかってくるが、まあわからんでもない。素直に心配するのがなんとなく気恥ずかしいってヤツだ。
悩みがあるなら相談に乗るよ? なんてストレートに言えないのだ。こいつらとすぐに仲良くなったのも、どこかしら波長が合っていたからかもしれない。とはいえ、そこまで深刻な話じゃないんだけどな。
「ヤブから逃げてた時、折谷とばったり会ったんだけどさ」
「折谷?」
呆けたヤブの声は思ってもみなかった名前が出てきたと言わんばかりだった。
「アイツ、ウェットスーツにシュノーケルつけて泳いでてさ。周りを見渡してみたけど、一人っぽかったんだよ。ゴミの入った巾着袋みたいな網持って、海水浴って感じじゃなかったんだよなー」
朝川が思い出したように「あー」と声を漏らす。
「そういや、ほぼ毎日なんかやってるって聞いたことあるな」
「なんかってなんだよ」
「それは知らん」
「情報ゼロかよ」
「っ! お前、まさか……!」
唐突にヤブが真剣な表情をする。
「あ? なんだよ?」
ヤブはじっくり俺を見つめ、数秒の沈黙の後——ゲスい笑みがヤブの唇を怪しく彩った。
「ソロラブか?」
聞いたことない単語が耳穴をほじくってきたが、深く考えるまでもない。思春期の暴走だ。
「は?」
「ああー! そういうことかぁっ!」
「勝手に納得すんな!」
「照れんなって。キオ、俺は感動してんだ……」
しくしくと芝居クサく泣いたかと思えば、ヤブは俺の両肩を掴んできた。
「あの触れた男の心をへし折る地獄谷のお嬢に挑むヤツが、まだこの世にいたなんてなぁ」
「お前、何気に折谷にすっげえ失礼じゃね?」
「たとえ、心の奥までボロボロにされたとしても、俺たちがいるからな!」
朝川は目尻に一粒の涙を光らせ、親指を立てて笑いかけてきた。
「だから違うっつってんだろ!」
「なあに騒いでんだお前ら?」
「さっさと食って帰れよお前ら。補導されても知んねえぞ」
漁師たちに追い出された俺たち。帰り道ではしつこく二人に口止めしておいた。
そこまでしないとは思うが、口を滑らすことだってあり得る。
そうなったら、どんな顔して学校にいればいい⁉ アイツと顔を合わせた時にウジ虫を見るような目で罵られた日にゃあ、二度と立ち直れねええええエエェっ……!
今宵、学校生活に終止符を打たれる予兆が頭を駆け巡り、寝苦しい夜をすごした。
Φ Φ Φ Φ
昼まであと一つ。次の授業を終えれば、ようやく昼飯だ……。
ぐったりと机に突っ伏し、だるい体をいたわる。
教室の様子を見る限り、まだウワサにはなっていないようだ。
ひとまず安心はできたが、いかんせん体が重い。この干からびた状態であと三つも授業をこなさないといけないのか。…………もう寝ちゃおっかなぁーとか思ってしまう。
教室のざわめきは子守歌の効果もあるのかもしれない。周囲からのほどよいノイズは、生温かい場所へ思考を誘う。だがあと一歩、届かない。この眠いのに眠れない状態が一番しんどい。
ぼんやりした視界を教室の中に這わせる。黒の制服と赤いアクセントがチラチラと移ろっている。
ここの制服は、男女問わず赤いネクタイを着用するのが正しい制服の着方らしい。
夏真っ盛りだというのに、ここの住人は平気な顔でネクタイをつけている。真面目君に真面目ちゃんが多いようで。まあ、先生のナンパに遭うのも面倒だしな……。
ぼーっと教室を見ていた視界が白で隠された。前を通りすぎた女子が二人。視線を上げて追いかけてみると、昨日ぶりの顔があった。
黒髪から覗いた横顔は、綺麗な小麦色に染められている。折谷菜音歌だ。クラスメイトの女子たちと談笑している。
一応クラスメイトになるが、そんなに話したことはない。なのに、なぜか嫌われている。
普通に話しても素っ気なく対応されてしまう。機嫌を損ねた覚えはまったくない。
ヤブが言うには、男に対して冷たいらしいが、なんだかんだでヤブと話をしているところも見かける。
その時も、あんな風に笑って話していた。元々性格がクールで、時に男子のお調子者たちを威圧して、注意することもあるそうだ。でも、そういうのとは違う気がする……俺だけ。
知らない間に嫌われるのは納得いかないが、わざわざ聞きにいくのもかったるい。別にアイツと仲良くする義理もないし、放っておくことにしている。触れぬ神になんとかってな……。
今日を乗り越えた帰り。この喜びをわかち合おうと、『でんでん』という洋食店に立ち寄った。目的は腹ごしらえと最新ゲームを進める。男子高校生の必須科目だ。
いつもなら日暮れまでやって帰宅するコースだが、朝川、ヤブ、村島も予定があるらしく、一時間ほどして解散となってしまった。
予定が空いた。ここらでどっか……いや、今日はおとなしく家に帰って飯食って屁こいて寝るか。明日も学校だし、今日みたいにだるいまま授業受けるのはまっぴらご免だ。
ふらふらと足を運んでいると、T字路を通る人影に目が留まった。
左の角から出てきて真っすぐ歩く制服姿の女子。この島にある高校は一つしかない。しかもあれは折谷じゃないか。
帰るところ。一瞬そう思ったが、どうも違う気がする。俺はT字路に出て、折谷の背中に視線を移した。
アイツがいつも使ってた学校指定のカバンは見当たらない。代わりにエナメルのショルダーバッグを肩にかけている。アイツが部活に入ってるとは聞いてない。そういえば、何かやってるって朝川が言ってたな。ちょっと探ってみるか。
俺は好奇心に任せて折谷の後を追った。
折谷の後をつけてものの数分、やってきたのは海岸だった。
夏真っ盛りとあって観光客らしき人がちらほらいる。近郊の砂浜を埋め尽くす海水浴客ほどじゃないが、楽しげな声や駐車場に止まっている車の数はあきらかにいつもより多い。
折谷は砂浜を進んでいく。海から離れており、近づきもしない。ずっと海を横目に砂浜を進んでいくだけ。誰かを探している素振りもない。てっきり友達と泳ぎに来たのかと思ったのだが、違ったようだ。
つけてくれば、人の多い海水浴場を抜けてしまった。海水浴場から三百メートルほど歩いた先にも海岸はあった。そこは砂浜ではなく、小石が敷き詰められた海岸だった。
とてもじゃないが遊べるような場所じゃない。流木やペットボトル、ガラス片など、ゴミがあちこちにあった。
関係者以外立ち入り禁止の看板が立てられていることもあり、人が寄りつかない場所なのだろう。ヤドカリや小さなカニが足下をうろついていた。
岸壁に手をつきながら足下が悪い海岸を歩き続けた。どこまで行く気なんだとうんざりしてきた頃、折谷が突然立ち止まった。
とっさに振り向かれると思い、死角となる岸壁に身を隠す。
トンっという音が潮騒に混じって聞こえた。時々ガサガサとする物音も耳に入ってくる。バレないよう慎重に盗み見ると、折谷はスカートを下ろそうとしていた。
驚きのあまり声が出そうになり、自分の口を塞いで顔を引っ込めた。
決して折谷の着替えを覗こうとついてきたんじゃない。アイツが毎日やってることを知りたかっただけなんだ! 断じて覗き魔ではないっ!
息を整えてもう一度確認する。折谷はショルダーバッグに制服をしまい、ウェットスーツを出していた。
制服を脱いでいた折谷は、黒のボクサーショーツに黒ネックの長袖シャツの上から、ウェットスーツを着始める。昨日みたいにシュノーケルをつけ、巾着袋のような網を持つと、海へ入っていく。体をつけて数秒、折谷は海に潜ってしまった。
結局何をしていたのかわからずじまいだった。つーか、こんなところに荷物を置きっぱなしにするなんて不用心だなぁ。
取り残されたネイビーの大きなバッグを見下ろし、ここまでやってきた自分に疑問を感じてしまう。
せっかく、変なウワサが広まってなくて安心したばかりだってのに、女子の後をつけるなんて。こんなの見つかったら、学校の中で済む話じゃなくなるだろ。……なにやってんだろな、俺。
でもなんだろ。さっき海に入る前の折谷、ちょっと悲しそうだった。あれは、なんだったんだ……?
ガシガシと頭をかき、くだらないことをしていた自分にモヤモヤしていると————。
「コラっ‼」
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