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Lesson1 同窓会
STEP⑥ え、マジで?
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そして間もなく、宮本さんが館花さんを連れて俺達のいる席へと座った。軽く挨拶を交わし、新しく来たワンタンコンソメ魚介スープという微妙な汁物と、クリームが豊富にのりにのったパンケーキが、魚介尽くしの料理と入れ替わって座卓に並んだ。
えぇー……。
いや、俺の感想は間違ってないと思う。だってさっきまで海鮮鍋に天ぷら、おつまみ程度の前菜など食ったばっかで、腹はいい具合に溜まってきているのだ。
まだスープはいいとしよう。最後に粉もん食べます?
確かにデザートだ。だけど、いかにもボリュームを強調したクリームまで乗ったパンケーキを好んで食べるのは、スイーツ属性だけであると思うわけですよ。
俺が死んだ目をしながら横に視線を振ると、新垣が俺と同じように苦い顔でそれを見ていた。
なぜか幹事であるみっちょんまで死んだ目でそれを見下ろしていた。
なるほど……。誰かが気を利かせて頼んだのだな。
完全に個人的な嗜好による気遣いのせいで、別に食べたくないと思っている人間にまで届いてしまったのだ。なんともお節介な奴である。
他の同級生達の間では、誰が頼んだんだと犯人探しが始まっていた。
「なあ、みっちょん」
「なんだ、相棒」
「あー……いや、やっぱいいや」
「そうか……。言いたいことは分かるぞ。相棒」
うん……ツッコまないでおこう。どうせ残しても問題は無いのだ。
ただ、俺としては、出された物は残さず食べるという他人からすればどうでもいいようなポリシーを持ち合わせていて、胃袋に討議をかけていた。
デザートは別腹。それを体現するかの如く蘭子と宮本さん、館花さんは「これおいしいね」と言い合いながら女子だけで完全にガールズトークへと突入している次第であった。
俺が一番驚いたのはそこではない。俺の斜向かいに座る楊枝はスープを食べ終え、黙々とデザートへ手を出していた。無理をして食べている様子はない。いつの間にかスイーツ男子へ変わってしまったようだ。
「あー、えっとそこのお嬢さん方、そろそろ本題へ入っていいか?」
みっちょんがおずおずと女子達のガールズトークに話を割り込ませた。
「ごめんごめん! 忘れてた」
蘭子が眉尻を下げて軽く謝る。
「館花さんはあんまりこいつのこと、知らないよな?」
みっちょんがこいつ呼ばわりで俺を親指で差し示す。
「うん。初めまして。館花佳織です」
館花さんは改めて会釈する。肩につきそうでつかいない絶妙な長さの髪がさらりと揺れる。
「青野亨二です」
俺は業務的に自己紹介をする。間違いなく彼女は高校生の時より垢抜けていた。あどけなさが強調される顔立ちながらも、にわかに醸しだされる大人の表情という相容れないはずの二つが、見事に彼女を形成していた。
「それで話って?」
館花さんが早速本題を聞こうとする。
「館花さんは彼氏とかいないよな?」
みっちょんが片膝を立て、膝に腕を乗っける。
「……いないけど」
館花さんが不思議そうにみっちょんの問いに答える。
「俺の隣にいる青野亨二は知っての通り、彼女いない歴=年齢のチェリーボーイなわけだけど」
知っての通りってなんだ!!
俺は内心半ギレになりつつ話を聞く。
「このままずるずる行くと、爺さんになるまで一度も女の子と付き合った経験が無いという天然記念物になる可能性があるんだ。それは親友である俺も心苦しい」
みっちょんがわざとらしく悲しそうな顔をする。
ぜってぇ思ってねえけどな!!
「恋愛のイロハも知らない男だ。不器用ゆえ、こういうやり方を取った。情けないかもしれないが、そこは勘弁してやってくれ」
「はあ」
なんとなく相槌を打つ館花さん。
きっと話が見えてないんだろうな。
「こうでもしないと、きょっちゃんは恋という名の泉に足を浸けられないからな。だからこの伊佐山充秀がとっておきを名案を考えたのだ」
みっちょんは人差し指を額につけてグリグリする。まるで自分がとびっきりの天才で、その余りある才能を思う存分発揮する機会が無くて困っていたような素振りだ。
「恋のキューピットに、俺はなる!!」
みっちょんは立ち上がり、人差し指を掲げてポーズを取った。
結局自分のことじゃん……。
俺は不審者を見るような目をみっちょんに向ける。
「……恋のキューピット?」
館花さんがみっちょんに確認をする。
「そうだ! 館花さんときょっちゃんの間を取り持つ恋の天使だ!」
みっちょんは館花さんに力説する。
「私と青野君の間を、取り持つ……? えっと、つまり……そういうこと?」
館花さんは理解が追いついていないようでほのめかすように問う。
「そういうことだ!」
館花さんが俺に視線を向けた。館花さんと一瞬目線が合いそうになり、俺は思わず視線を逸らした。
なんとなく気まずい。
俺はチラ見で館花さんの反応をうかがった。
荒んだ目をしてらした。
どう考えても不快な表情だ。俺は告白もしてないのに振られた気分になる。
「私は、そういうのはちょっと……」
館花さんは荒んだ顔から戻り、愛想笑いで断ろうとした。
「何も本物の恋人になってくれとは思ってない」
…………は?
俺はみっちょんの発言に戸惑う。
「え? それってどういう……」
館花さんが真意を問いただす。
「一ヵ月という期限付きの恋人だ。まあ、恋人体験ってとこかな? 名づけて、イチコイ作戦!」
俺は口が開いてしまう。
「一ヵ月だけの、恋人……?」
館花さんの瞳が固まり、仰天していた。
「どういうことだよ!? みっちょん!」
俺は詳しく説明を求める。
「ん? 今ので分からなかったのか?」
「いや、やることは分かったんだけど、なんでそうなるんだって訊いてるんだよ!」
「他人に付き合えって言われて、好きでもない人と付き合うのは無理だろ? だから、期間を設けるんだ。恋人になる前のお試し期間さ」
「あー! 漫画の試し読み、みたいな?」
「yes!!」
蘭子はこの展開を面白がっているようだ。
「……」
館花さんは考え込み、少し怒ったような視線を宮本さんに向ける。
「佳織、結婚できなくて不安そうだったでしょ?」
宮本さんはやんわりと申し訳なさそうな様子でわけを話す。
「そうだけど……そこまでして欲しいなんて、言ってない……」
館花さんの口調が尻すぼんでいく。
会話が止まった。さっきまで盛り上がっていたのが嘘のようだ。
この状況を打開したい焦燥感にいてもたってもいられなくなり、俺は口を開こうとした。
「このままでいいの!?」
蘭子の声が俺達の微妙な空気を裂いた。
「このままじゃ、いつまで経っても変われないよ?」
蘭子が前のめりになって言い放つ。蘭子から真に迫ったものを感じる。
当の本人は蘭子の迫力に気圧され、驚きの様相に変わっていた。
俺はあまりのマジ説得にアワアワする。そこまで真剣にならなくてもと思っていたが、この空気の中に入り込む勇気なんて俺にはなかった。
「ちゃんと向き合わなきゃダメだよ! 確かに、一般的な方法じゃないけどさ。なんでも試してみなきゃ! 自分を見つめ直せるきっかけにもなるでしょ?」
蘭子は息を吐き、体を引いた。
「どうせ一ヵ月じゃん。一ヵ月過ぎたら終わりなんだから」
蘭子は柔らかな顔に戻り、笑みを浮かべた。
「そう。一ヵ月すぎても恋人になりたくなかったら、それで終了してもらえればいいんだぜ。その経験を積めただけでも、今後の役には立つだろう」
みっちょんはそう付け加えた後、ワンタンコンソメ魚介スープに添えられたレンゲでスープをすする。
館花さんの表情は浮かない。萎縮してしまったのか体を小さくしている。
「た、館花さん、嫌なら、断ってくれていいんだよ? 俺も今詳しい内容を聞かされたばっかだし……。無理して付き合うのも良くないしさ」
俺は戸惑いながらもなんとかフォローする。
「まあ、そうだな。本人の意志が伴ないと、こればかりはな」
楊枝は口の周りについたクリームを指で拭きながら言う。
「どうする? 佳織」
宮本さんが訊く。みんなが館花さんの返答を待っていた。
静まり返った空気が重い。なんで楽しいはずの同窓会で、こんな重い空気の中過ごさなければならないんだと、頭の片隅から湧いてでてきた不満を呑み込み、俺は場の空気に流されるしかなかった。
「分かった……」
ほんの数秒の間が空いた時、館花さんが口を開いた。
「青野君と一ヵ月間、恋人します!」
館花さんは凛とした表情でそう言った。
「ええーーー!??!!?」
俺の吃驚の叫びは、座敷の中で注目を集めるほど木霊した。
えぇー……。
いや、俺の感想は間違ってないと思う。だってさっきまで海鮮鍋に天ぷら、おつまみ程度の前菜など食ったばっかで、腹はいい具合に溜まってきているのだ。
まだスープはいいとしよう。最後に粉もん食べます?
確かにデザートだ。だけど、いかにもボリュームを強調したクリームまで乗ったパンケーキを好んで食べるのは、スイーツ属性だけであると思うわけですよ。
俺が死んだ目をしながら横に視線を振ると、新垣が俺と同じように苦い顔でそれを見ていた。
なぜか幹事であるみっちょんまで死んだ目でそれを見下ろしていた。
なるほど……。誰かが気を利かせて頼んだのだな。
完全に個人的な嗜好による気遣いのせいで、別に食べたくないと思っている人間にまで届いてしまったのだ。なんともお節介な奴である。
他の同級生達の間では、誰が頼んだんだと犯人探しが始まっていた。
「なあ、みっちょん」
「なんだ、相棒」
「あー……いや、やっぱいいや」
「そうか……。言いたいことは分かるぞ。相棒」
うん……ツッコまないでおこう。どうせ残しても問題は無いのだ。
ただ、俺としては、出された物は残さず食べるという他人からすればどうでもいいようなポリシーを持ち合わせていて、胃袋に討議をかけていた。
デザートは別腹。それを体現するかの如く蘭子と宮本さん、館花さんは「これおいしいね」と言い合いながら女子だけで完全にガールズトークへと突入している次第であった。
俺が一番驚いたのはそこではない。俺の斜向かいに座る楊枝はスープを食べ終え、黙々とデザートへ手を出していた。無理をして食べている様子はない。いつの間にかスイーツ男子へ変わってしまったようだ。
「あー、えっとそこのお嬢さん方、そろそろ本題へ入っていいか?」
みっちょんがおずおずと女子達のガールズトークに話を割り込ませた。
「ごめんごめん! 忘れてた」
蘭子が眉尻を下げて軽く謝る。
「館花さんはあんまりこいつのこと、知らないよな?」
みっちょんがこいつ呼ばわりで俺を親指で差し示す。
「うん。初めまして。館花佳織です」
館花さんは改めて会釈する。肩につきそうでつかいない絶妙な長さの髪がさらりと揺れる。
「青野亨二です」
俺は業務的に自己紹介をする。間違いなく彼女は高校生の時より垢抜けていた。あどけなさが強調される顔立ちながらも、にわかに醸しだされる大人の表情という相容れないはずの二つが、見事に彼女を形成していた。
「それで話って?」
館花さんが早速本題を聞こうとする。
「館花さんは彼氏とかいないよな?」
みっちょんが片膝を立て、膝に腕を乗っける。
「……いないけど」
館花さんが不思議そうにみっちょんの問いに答える。
「俺の隣にいる青野亨二は知っての通り、彼女いない歴=年齢のチェリーボーイなわけだけど」
知っての通りってなんだ!!
俺は内心半ギレになりつつ話を聞く。
「このままずるずる行くと、爺さんになるまで一度も女の子と付き合った経験が無いという天然記念物になる可能性があるんだ。それは親友である俺も心苦しい」
みっちょんがわざとらしく悲しそうな顔をする。
ぜってぇ思ってねえけどな!!
「恋愛のイロハも知らない男だ。不器用ゆえ、こういうやり方を取った。情けないかもしれないが、そこは勘弁してやってくれ」
「はあ」
なんとなく相槌を打つ館花さん。
きっと話が見えてないんだろうな。
「こうでもしないと、きょっちゃんは恋という名の泉に足を浸けられないからな。だからこの伊佐山充秀がとっておきを名案を考えたのだ」
みっちょんは人差し指を額につけてグリグリする。まるで自分がとびっきりの天才で、その余りある才能を思う存分発揮する機会が無くて困っていたような素振りだ。
「恋のキューピットに、俺はなる!!」
みっちょんは立ち上がり、人差し指を掲げてポーズを取った。
結局自分のことじゃん……。
俺は不審者を見るような目をみっちょんに向ける。
「……恋のキューピット?」
館花さんがみっちょんに確認をする。
「そうだ! 館花さんときょっちゃんの間を取り持つ恋の天使だ!」
みっちょんは館花さんに力説する。
「私と青野君の間を、取り持つ……? えっと、つまり……そういうこと?」
館花さんは理解が追いついていないようでほのめかすように問う。
「そういうことだ!」
館花さんが俺に視線を向けた。館花さんと一瞬目線が合いそうになり、俺は思わず視線を逸らした。
なんとなく気まずい。
俺はチラ見で館花さんの反応をうかがった。
荒んだ目をしてらした。
どう考えても不快な表情だ。俺は告白もしてないのに振られた気分になる。
「私は、そういうのはちょっと……」
館花さんは荒んだ顔から戻り、愛想笑いで断ろうとした。
「何も本物の恋人になってくれとは思ってない」
…………は?
俺はみっちょんの発言に戸惑う。
「え? それってどういう……」
館花さんが真意を問いただす。
「一ヵ月という期限付きの恋人だ。まあ、恋人体験ってとこかな? 名づけて、イチコイ作戦!」
俺は口が開いてしまう。
「一ヵ月だけの、恋人……?」
館花さんの瞳が固まり、仰天していた。
「どういうことだよ!? みっちょん!」
俺は詳しく説明を求める。
「ん? 今ので分からなかったのか?」
「いや、やることは分かったんだけど、なんでそうなるんだって訊いてるんだよ!」
「他人に付き合えって言われて、好きでもない人と付き合うのは無理だろ? だから、期間を設けるんだ。恋人になる前のお試し期間さ」
「あー! 漫画の試し読み、みたいな?」
「yes!!」
蘭子はこの展開を面白がっているようだ。
「……」
館花さんは考え込み、少し怒ったような視線を宮本さんに向ける。
「佳織、結婚できなくて不安そうだったでしょ?」
宮本さんはやんわりと申し訳なさそうな様子でわけを話す。
「そうだけど……そこまでして欲しいなんて、言ってない……」
館花さんの口調が尻すぼんでいく。
会話が止まった。さっきまで盛り上がっていたのが嘘のようだ。
この状況を打開したい焦燥感にいてもたってもいられなくなり、俺は口を開こうとした。
「このままでいいの!?」
蘭子の声が俺達の微妙な空気を裂いた。
「このままじゃ、いつまで経っても変われないよ?」
蘭子が前のめりになって言い放つ。蘭子から真に迫ったものを感じる。
当の本人は蘭子の迫力に気圧され、驚きの様相に変わっていた。
俺はあまりのマジ説得にアワアワする。そこまで真剣にならなくてもと思っていたが、この空気の中に入り込む勇気なんて俺にはなかった。
「ちゃんと向き合わなきゃダメだよ! 確かに、一般的な方法じゃないけどさ。なんでも試してみなきゃ! 自分を見つめ直せるきっかけにもなるでしょ?」
蘭子は息を吐き、体を引いた。
「どうせ一ヵ月じゃん。一ヵ月過ぎたら終わりなんだから」
蘭子は柔らかな顔に戻り、笑みを浮かべた。
「そう。一ヵ月すぎても恋人になりたくなかったら、それで終了してもらえればいいんだぜ。その経験を積めただけでも、今後の役には立つだろう」
みっちょんはそう付け加えた後、ワンタンコンソメ魚介スープに添えられたレンゲでスープをすする。
館花さんの表情は浮かない。萎縮してしまったのか体を小さくしている。
「た、館花さん、嫌なら、断ってくれていいんだよ? 俺も今詳しい内容を聞かされたばっかだし……。無理して付き合うのも良くないしさ」
俺は戸惑いながらもなんとかフォローする。
「まあ、そうだな。本人の意志が伴ないと、こればかりはな」
楊枝は口の周りについたクリームを指で拭きながら言う。
「どうする? 佳織」
宮本さんが訊く。みんなが館花さんの返答を待っていた。
静まり返った空気が重い。なんで楽しいはずの同窓会で、こんな重い空気の中過ごさなければならないんだと、頭の片隅から湧いてでてきた不満を呑み込み、俺は場の空気に流されるしかなかった。
「分かった……」
ほんの数秒の間が空いた時、館花さんが口を開いた。
「青野君と一ヵ月間、恋人します!」
館花さんは凛とした表情でそう言った。
「ええーーー!??!!?」
俺の吃驚の叫びは、座敷の中で注目を集めるほど木霊した。
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