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11話 花side
しおりを挟む「……」
「……」
…はぁあ!っっっきまずい!!
今は蓮と二人で下校途中。
蓮と悠ちゃんがまた喧嘩した。それで機嫌が悪い蓮はずっと黙ったまま。蓮と悠ちゃんの言いやいはいつものことで私には関係ないのでいつもはほっとくが…今回は訳が違う。今回は少し私もこの喧嘩に関わっちゃっているのだ。というのも、蓮に私は嘘をついている。私は嘘が嫌いだ。が、悠ちゃんからのお願いでどうしてもつかなきゃいけなかった。どうして悠ちゃんがそんな嘘をつくのか、正直まっったく理解できない。…あんな嘘をつくぐらい蓮のことがきらいなのかな??…もし本当のことを蓮が知ったら、絶対悠ちゃんと蓮の仲は改善されると思う。また私は蓮と悠ちゃんとの3人で仲良くしたい!だから、蓮に本当のことを言いたいが…
「…なぁ花」
「…」
「なぁ花って!!」
「…っ!びっくりした!声大きいよ!」
「何回も読んでのに全然気付かなねぇんだもん」
考えすぎて全然聞こえなかった…
「花何考え事してんの??」
「…いや、別に…」
「そう?それならいいけどさ、俺花に頼みたいことあるんだけど」
「何?どうしたの?」
「…もしよかったらさ、俺の弁当、作ってくれね??」
「…へ?」
「ちゃんと毎月お金を払うからさ!…やっぱりダメ??」
…いや。ダメも何も私作れないんだよぉ…。これでも私女の子なので料理には興味があった。しかしいざ作ってみると、それはもう悲惨で悲惨で…もう台所には立つなと禁止令が出てしまうくらい。…そのぐらい私は料理ができない。悠ちゃんは私とは違いとても料理が上手だ。だからといって、悠ちゃんも、きらいな蓮の弁当を作りたくはないだろう。だから蓮の頼みを断ろうとするが、子犬のような目で私をじっと見つめてくる蓮。…うっ!…や、やめて…そんな目で目つめられたら…断れない…。
「…分かったよ。」
……ごめん…悠ちゃん!
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