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混沌の北ゲート編
第91話 マイカ姐さん
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数日の後、ムーは退屈していた。
ムー「なぁ、テメェ、どれくらいこんな退屈な日々を過ごしてるんだ?」
マイカ「うーん、五年くらいかな?」
ムー「はぁ!?五年!?」
マイカ「うん」
マイカは平然とティータイムを楽しんでいる。
ムー「五年もこんな退屈な日々を過ごしているのか?」
マイカ「そんなに退屈じゃないよ」
ムー「よく聞け、俺はあと三日、たった三日でもこんな退屈な日々が続けば精神がもたない。暇こそが人を狂わせるんだ」
マイカ「そんなこと言われてもなぁ」
マイカは最後の一口を飲み干し、満足げにため息をついた。
マイカ「確かに、目標の無い日々はつまんないだろうね」
マイカの意味ありげな言葉にムーは片眉を上げた。
ムー「ほう、ではお聞かせ願おうか、テメェの目標とやらを」
マイカ「いいよ、じゃあ交換条件ね。私のことはマイカ姐さんと呼ぶこと」
ムー「は?」
マイカはクスクスと笑っている。
ムー「意味が分からないな」
マイカ「今後私のことをマイカ姐さんと呼ぶことを約束するのであれば、私が五年間退屈せずに日々を過ごすことが出来た目標を教えてあげる。この目標の存在はきっとムーの今後の人生を変えるほどの力があるんだけど、どーする?」
ムー「、、、、、いいだろう」
マイカ「よし、契約成立ね」
ムー「じゃあ早速教えてもらおうか、テメェの目標とやらを」
マイカ「、、、、、、」
マイカは睨むようにムーを見つめる。
ムー「はぁ、、、、、マイカ姐さんの目標とやらを」
マイカ「よし!教えてあげましょう!」
マイカは満面の笑みを浮かべ立ち上がった。
マイカ「私の最終目標はね、、、、、」
一瞬マイカ姐さんの顔が曇ったような気がした。
マイカ「教団の外でも誰もが安心して暮らせる世界を創ることだよ」
ムーは静かに頷いた。
マイカ「え、私何か変なこと言った?」
ムー「いや、悪くない目標だと思っただけだ」
マイカ「あら、嬉しいこと言ってくれるね。じゃあムーの目標を決めようか」
ムー「もう決まっている」
マイカ「お、そーなの?」
ムー「当分の間はマイカ姐さん、あんたを超えることだ」
マイカは静かに頷いた。
ムー「何か文句あるか?」
マイカ「受けて立つよ」
マイカは念動力でティーカップを台所へと移動した。
マイカ「じゃあ時間が勿体ないね、私を超えるためのお手伝いをしてあげよう」
マイカはそう言いながら外へと出て行った。
ムーはマイカの目標を頭の中で反芻していた。
教団の外でも誰もが安心して暮らせる世界を創ること。
マイカは散歩と言い、数時間帰って来ないことがあった。
それはきっと教団の外へと追放され、右も左も分からない者を探していたのだろう、所謂数日前のムーのような人間だ。
出会ってまだ数日だがムーはマイカ姐さんの強さというものをヒシヒシと感じていた。
強さとは何なのか。
もちろんマイカ姐さんの戦闘力の高さ、知識の豊富さは明らかな強さである。
しかし、ムーが尊敬を抱くのはその人としての強さであった。
マイカ「授業開始するんですけど~」
マイカは扉から顔を出し、ムーを凝視する。
ムー「さて、その強さ。お教え願おうか」
ムーは久しぶりに胸の高鳴りを感じていた。
ムー「なぁ、テメェ、どれくらいこんな退屈な日々を過ごしてるんだ?」
マイカ「うーん、五年くらいかな?」
ムー「はぁ!?五年!?」
マイカ「うん」
マイカは平然とティータイムを楽しんでいる。
ムー「五年もこんな退屈な日々を過ごしているのか?」
マイカ「そんなに退屈じゃないよ」
ムー「よく聞け、俺はあと三日、たった三日でもこんな退屈な日々が続けば精神がもたない。暇こそが人を狂わせるんだ」
マイカ「そんなこと言われてもなぁ」
マイカは最後の一口を飲み干し、満足げにため息をついた。
マイカ「確かに、目標の無い日々はつまんないだろうね」
マイカの意味ありげな言葉にムーは片眉を上げた。
ムー「ほう、ではお聞かせ願おうか、テメェの目標とやらを」
マイカ「いいよ、じゃあ交換条件ね。私のことはマイカ姐さんと呼ぶこと」
ムー「は?」
マイカはクスクスと笑っている。
ムー「意味が分からないな」
マイカ「今後私のことをマイカ姐さんと呼ぶことを約束するのであれば、私が五年間退屈せずに日々を過ごすことが出来た目標を教えてあげる。この目標の存在はきっとムーの今後の人生を変えるほどの力があるんだけど、どーする?」
ムー「、、、、、いいだろう」
マイカ「よし、契約成立ね」
ムー「じゃあ早速教えてもらおうか、テメェの目標とやらを」
マイカ「、、、、、、」
マイカは睨むようにムーを見つめる。
ムー「はぁ、、、、、マイカ姐さんの目標とやらを」
マイカ「よし!教えてあげましょう!」
マイカは満面の笑みを浮かべ立ち上がった。
マイカ「私の最終目標はね、、、、、」
一瞬マイカ姐さんの顔が曇ったような気がした。
マイカ「教団の外でも誰もが安心して暮らせる世界を創ることだよ」
ムーは静かに頷いた。
マイカ「え、私何か変なこと言った?」
ムー「いや、悪くない目標だと思っただけだ」
マイカ「あら、嬉しいこと言ってくれるね。じゃあムーの目標を決めようか」
ムー「もう決まっている」
マイカ「お、そーなの?」
ムー「当分の間はマイカ姐さん、あんたを超えることだ」
マイカは静かに頷いた。
ムー「何か文句あるか?」
マイカ「受けて立つよ」
マイカは念動力でティーカップを台所へと移動した。
マイカ「じゃあ時間が勿体ないね、私を超えるためのお手伝いをしてあげよう」
マイカはそう言いながら外へと出て行った。
ムーはマイカの目標を頭の中で反芻していた。
教団の外でも誰もが安心して暮らせる世界を創ること。
マイカは散歩と言い、数時間帰って来ないことがあった。
それはきっと教団の外へと追放され、右も左も分からない者を探していたのだろう、所謂数日前のムーのような人間だ。
出会ってまだ数日だがムーはマイカ姐さんの強さというものをヒシヒシと感じていた。
強さとは何なのか。
もちろんマイカ姐さんの戦闘力の高さ、知識の豊富さは明らかな強さである。
しかし、ムーが尊敬を抱くのはその人としての強さであった。
マイカ「授業開始するんですけど~」
マイカは扉から顔を出し、ムーを凝視する。
ムー「さて、その強さ。お教え願おうか」
ムーは久しぶりに胸の高鳴りを感じていた。
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