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分裂のトルコネ編

第112話 男の腕の見せ所

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ツグル達はリリのヘリコプターで空を飛んでいた。

リリ「ヘリコプターは魔力消費が激しいんだよねぇ、またどこかで休憩しておきたいんだけど良いかな?」

モモ「ですね、お腹も空きました、、、、」

モモはお腹をさすりながらグッタリとしている。

ダイス「もう三日メシ食ってねぇもんなぁ」

フォールドーン帝国の激闘から、満足のいく休息をとることが出来ず、四人の体力と気力は底をついていた。

ツグル「小さな街すら見えないが」

リリ「そうだねぇ、ここはトルコネの近くだからね。食料を調達するのであればトルコネに行くしかないね」

モモ&ダイス「行きましょう!!トルコネ!!」

モモとダイスの目がキラキラと輝いている。

セリア「でもトルコネは無の神の襲撃で、、、」

リリ「そうだね、もぬけの殻だと思うよ。でも私の探知能力によると、、、一部隊いるね」

ツグル「グレイスの兵か?」

リリ「おそらく、ね」

ツグル「だとしたらトルコネには寄らない方が良い」

ダイス「いやいやいやいや!!!」

ツグルの言葉をダイスが遮る。

ダイス「腹が減っては!!」

ダイスはモモの顔を見つめる。

フルネス将軍が命を落としてから、取り繕ってはいるものの、モモの表情は硬い。

ダイス「モモ!腹が減っては?」

モモ「え?、、あ!腹が減っては戦はできぬ!!」

モモは無理に笑顔を作り、拳を上げた。

ダイス「そう!!その通り!!俺たちには今休息が必要だ!」

ダイスは胸を張って言い切った。

ツグル「リリ、トルコネ周辺には街はないのか?」

リリ「ないよ、他をあたるとしたら、更にあと二、三日はご飯無しだね」

ツグル「そうか、じゃあ、あと三日我慢だな」

セリア「それは流石に私も無理かも、、、、」

セリアがツグルへと視線を投げかける。

リリ「私はどっちでも良いよ、皆で決めちゃって」

ダイス「三対一の多数決により、トルコネで休息!!」

ツグル「敵がいるんだぞ、もっと慎重に動くべきだ」

ダイス「大丈夫!!リリさんが何とかする!」

リリ「え!?私?」

モモ&ダイス「もしもの時は、よろしくお願いします!」

リリはやれやれと両手を広げながらため息をついた。

リリ「調子良いんだから~、まぁでも、お姉さんに任せなさい!」

ツグル「リリ、あんたの力を疑ってはいない。ゼウスへの狙撃を見たからな。ただ、各々最悪の事態を想定しておくべきだ」

ダイス「わーかってるって!!」

ダイスはツグルをグイッと引っ張り、耳元で囁く。

ダイス「今はネガティブなことを言うな!モモもセリアも笑ってるけど精神的に限界だぞ」

ツグルは二人の顔を見た、ダイスの言う通りかもしれない。
二人とも目の下に大きな隈ができている。

ツグル「ダイス、すまん」

ダイス「良いさ、こーゆー時こそ男の腕の見せ所だろ?」

ツグル「ああ、そうだな」

ヘリコプターはトルコネを目指した。
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