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分裂のトルコネ編
第139話 突入!グレイス城
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ツグルとリキッドはグレイス城を目視出来る位置まで来ていた。
城周辺には行手を阻むモンスター化した騎士達がウヨウヨと徘徊している。
ツグル「今までのとは形状が違う」
リキッド「城に近づくにつれて闇の力は強まっているようだな」
ツグル「突破できるのか?」
リキッド「余裕よ」
リキッドはアイスロードを縦横無尽に張り巡らせた。
リキッド「敵が近付いたら、シャドウファングで撃退するか、間に合わなければシャドウウォールで攻撃を防いでくれ。もちろん俺も対処はするが、移動に集中したいからな」
ツグル「分かった」
リキッド「一気に滑り抜ける。振り落とされるなよ?」
ツグルはリキッドの腰にしがみついた。
リキッドは目にも止まらぬ速度で氷の道を滑っていく。
今までのモンスター達であれば反応することも難しかったはずだが、今回の彼等は反応と同時に素早い動きでリキッドとツグルに襲いかかる。
先回りしていたモンスターがリキッドへと鋭い爪を突き立てる。
しかしリキッドのアイスファングに貫かれ、そのまま氷漬けとなった。
リキッド「ツグル、横から二体、後ろから速いのが一体だ」
ツグル「分かった」
ツグルは意識を集中させ、空間に黒い刃を出現させた。
それらを横方向へと伸ばす。
氷の道を貫通したその先で、二体の咆哮が聞こえた。
ツグル「シャドウウォール!!」
すぐ後ろまで迫っていたモンスターの爪撃を黒い壁で防ぐ。
そのまま手をかざすと黒い壁が変形し、目の前の敵を斬り裂いた。
ツグル「よし、、、イケる」
リキッド「まぁ、余裕だな」
二人はそのままグレイスの城下町へと進入した。
門の中に入るとモンスターの姿は無く、妙な静けさが漂っていた。
リキッド「妙だな、罠があると見ても良いかもしれない」
リキッドは手元に氷の玉を創り出し、それを剣で叩き割った。
細雪があたりに舞っている。
ツグル「何をしたんだ?」
リキッド「見えない敵がいた場合の、視覚を用意しただけさ」
ツグル「雪の動きで分かるということか」
リキッド「そういうこと、念には念を」
二人はそのままナイトロードを真っ直ぐに歩いていく。
かつては活気のあった街並みが、今では無音無人の空間となっている。
そこに関しての寂しさなんてものはツグルにはなかった、でもきっとセリアは悲しむのだろうと想像し、あの街を取り戻さなければならないと胸が熱くなった。
二人は何事もなく城の中へと進入した。
ツグル「何もなかったな」
リキッド「様子を見ているのかもな。まぁ良い」
リキッドは何一つ表情を変えることなく堂々と城内を歩いて行く。
リキッド「おそらくカナメルとやらがいるのは儀式の間だ」
ツグル「儀式の間?そんな場所聞いたことないぞ」
リキッド「数名のみが知る特別な場所だからな」
ツグル「無の神にとってあんたが敵に回ったのは大誤算ってわけか」
リキッド「そうでもないさ、無の神は何が起こったって動じない。自分一人で何とか出来る力があるからな」
ツグル「なるほどね」
リキッド「まぁ、下につくのなら無の神のように仲間を必要としていない奴よりも、皆がいるから俺は頑張れるって恥ずかしげもなく言える奴の方が良いと俺は思うがな」
ツグル「誰のことを言ってるんだ?」
リキッド「さぁな。そんなことより、こんなに堂々と侵入しているのに敵が現れないのは流石に妙だな」
ツグル「確かに、無の神は気付いていないのか?」
リキッド「いや、気付いているはずだが、この先の動向をワクワクしながら眺めているのかもな。無の神ってのはそういう奴だ」
ツグル「随分と余裕なんだな」
リキッド「そうこうしているうちに儀式の間だ」
そう言って立ち止まったが、そこは図書館の中だった。
目の前の大きな本棚には所狭しと本が並べられている。
ツグル「ここは、、、図書館だろ?」
リキッド「ここは図書館だがこの本棚はフェイクだ。結界の役割を果たしている」
リキッドが魔力を込めると、本棚は霧となり消えた。
本棚があった場所から真っ直ぐに薄暗い廊下が続いている。
ツグル「こんな場所があったなんて知らなかった」
リキッド「もちろん、王国になってから作られた場所だがな」
ツグル「この場所は他に誰が知ってるんだ?」
リキッド「そうだな、、、リョーガとBBとオダルジョーとホーリー、、それくらいか」
ツグル「それが幹部勢か?」
リキッド「今はゼウスも無の神の下にいる」
ツグル「そうだった、、、でも意外と少ないんだな」
リキッド「本来なら俺達六人もその中に入る予定だったんだろうな」
ツグル「なるほどね。でもトゥール達がこっち側にいてくれれば、何とかなりそうだ」
リキッド「だと良いけどな。何よりも厄介なのは無の神のペットであるモンスターだ」
ツグル「モンスター?」
リキッド「俺が漆黒の騎士となり一体化していたモンスターが、俺と分離したことによって自由を手に入れてしまった」
ツグル「そのモンスターは強いのか」
リキッド「現状、あのモンスターを討伐することが出来る人間はいない」
ツグル「、、、、そうなのか」
リキッド「まぁ、お前の父親がそのモンスターをどうにかする術を見つけてくれるはずさ」
ツグル「父さんもどこかで戦ってるんだな」
長い廊下を歩き続けると、ひらけた場所に出た。
あたりに蝋燭が灯っている。
「誰だ?」
その中心部に鎖に繋がれた何者かがいた。
ツグル「カナメルだな?」
聞き覚えのある声に、ツグルは問いかける。
カナメル「ツグルか!?どうしてここに」
ツグル「お前を、、、、」
殺しに来た。
そう、ツグルはそのためにここに来たのだった。
城周辺には行手を阻むモンスター化した騎士達がウヨウヨと徘徊している。
ツグル「今までのとは形状が違う」
リキッド「城に近づくにつれて闇の力は強まっているようだな」
ツグル「突破できるのか?」
リキッド「余裕よ」
リキッドはアイスロードを縦横無尽に張り巡らせた。
リキッド「敵が近付いたら、シャドウファングで撃退するか、間に合わなければシャドウウォールで攻撃を防いでくれ。もちろん俺も対処はするが、移動に集中したいからな」
ツグル「分かった」
リキッド「一気に滑り抜ける。振り落とされるなよ?」
ツグルはリキッドの腰にしがみついた。
リキッドは目にも止まらぬ速度で氷の道を滑っていく。
今までのモンスター達であれば反応することも難しかったはずだが、今回の彼等は反応と同時に素早い動きでリキッドとツグルに襲いかかる。
先回りしていたモンスターがリキッドへと鋭い爪を突き立てる。
しかしリキッドのアイスファングに貫かれ、そのまま氷漬けとなった。
リキッド「ツグル、横から二体、後ろから速いのが一体だ」
ツグル「分かった」
ツグルは意識を集中させ、空間に黒い刃を出現させた。
それらを横方向へと伸ばす。
氷の道を貫通したその先で、二体の咆哮が聞こえた。
ツグル「シャドウウォール!!」
すぐ後ろまで迫っていたモンスターの爪撃を黒い壁で防ぐ。
そのまま手をかざすと黒い壁が変形し、目の前の敵を斬り裂いた。
ツグル「よし、、、イケる」
リキッド「まぁ、余裕だな」
二人はそのままグレイスの城下町へと進入した。
門の中に入るとモンスターの姿は無く、妙な静けさが漂っていた。
リキッド「妙だな、罠があると見ても良いかもしれない」
リキッドは手元に氷の玉を創り出し、それを剣で叩き割った。
細雪があたりに舞っている。
ツグル「何をしたんだ?」
リキッド「見えない敵がいた場合の、視覚を用意しただけさ」
ツグル「雪の動きで分かるということか」
リキッド「そういうこと、念には念を」
二人はそのままナイトロードを真っ直ぐに歩いていく。
かつては活気のあった街並みが、今では無音無人の空間となっている。
そこに関しての寂しさなんてものはツグルにはなかった、でもきっとセリアは悲しむのだろうと想像し、あの街を取り戻さなければならないと胸が熱くなった。
二人は何事もなく城の中へと進入した。
ツグル「何もなかったな」
リキッド「様子を見ているのかもな。まぁ良い」
リキッドは何一つ表情を変えることなく堂々と城内を歩いて行く。
リキッド「おそらくカナメルとやらがいるのは儀式の間だ」
ツグル「儀式の間?そんな場所聞いたことないぞ」
リキッド「数名のみが知る特別な場所だからな」
ツグル「無の神にとってあんたが敵に回ったのは大誤算ってわけか」
リキッド「そうでもないさ、無の神は何が起こったって動じない。自分一人で何とか出来る力があるからな」
ツグル「なるほどね」
リキッド「まぁ、下につくのなら無の神のように仲間を必要としていない奴よりも、皆がいるから俺は頑張れるって恥ずかしげもなく言える奴の方が良いと俺は思うがな」
ツグル「誰のことを言ってるんだ?」
リキッド「さぁな。そんなことより、こんなに堂々と侵入しているのに敵が現れないのは流石に妙だな」
ツグル「確かに、無の神は気付いていないのか?」
リキッド「いや、気付いているはずだが、この先の動向をワクワクしながら眺めているのかもな。無の神ってのはそういう奴だ」
ツグル「随分と余裕なんだな」
リキッド「そうこうしているうちに儀式の間だ」
そう言って立ち止まったが、そこは図書館の中だった。
目の前の大きな本棚には所狭しと本が並べられている。
ツグル「ここは、、、図書館だろ?」
リキッド「ここは図書館だがこの本棚はフェイクだ。結界の役割を果たしている」
リキッドが魔力を込めると、本棚は霧となり消えた。
本棚があった場所から真っ直ぐに薄暗い廊下が続いている。
ツグル「こんな場所があったなんて知らなかった」
リキッド「もちろん、王国になってから作られた場所だがな」
ツグル「この場所は他に誰が知ってるんだ?」
リキッド「そうだな、、、リョーガとBBとオダルジョーとホーリー、、それくらいか」
ツグル「それが幹部勢か?」
リキッド「今はゼウスも無の神の下にいる」
ツグル「そうだった、、、でも意外と少ないんだな」
リキッド「本来なら俺達六人もその中に入る予定だったんだろうな」
ツグル「なるほどね。でもトゥール達がこっち側にいてくれれば、何とかなりそうだ」
リキッド「だと良いけどな。何よりも厄介なのは無の神のペットであるモンスターだ」
ツグル「モンスター?」
リキッド「俺が漆黒の騎士となり一体化していたモンスターが、俺と分離したことによって自由を手に入れてしまった」
ツグル「そのモンスターは強いのか」
リキッド「現状、あのモンスターを討伐することが出来る人間はいない」
ツグル「、、、、そうなのか」
リキッド「まぁ、お前の父親がそのモンスターをどうにかする術を見つけてくれるはずさ」
ツグル「父さんもどこかで戦ってるんだな」
長い廊下を歩き続けると、ひらけた場所に出た。
あたりに蝋燭が灯っている。
「誰だ?」
その中心部に鎖に繋がれた何者かがいた。
ツグル「カナメルだな?」
聞き覚えのある声に、ツグルは問いかける。
カナメル「ツグルか!?どうしてここに」
ツグル「お前を、、、、」
殺しに来た。
そう、ツグルはそのためにここに来たのだった。
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