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決戦のグレイス城編
第196話 マ・ジ
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グレイス城へと続くナイトロードには腕の結合を終えた守備隊長のフルネスと攻撃隊長のリョーガが立ちはだかる。
槍と剣を構えるリョーガの目つきは未だに鋭い。
その時、城下町の門から何者かがやってきた。
「え!?ここどこ!?」
「あんた道分かるって言ったよね?しっかりしてよ!!」
「いやいやいや、おかしいだろ!!水路を歩いてたら突然ナイトロードに出るなんて!!何かがおかしいんだって!!」
「確かにおかしいけど、、、おかしいけど実際に城の中に出てないんだからあんたのせいでしょうが!!」
聞き覚えのある騒音に、ツグルは自然と笑っていた。
リョーガ「どうやら君のお友達が来たようですね」
入り口でオロオロとしている二人組はダイスとモモだった。
ツグル「元気そうで良かったよ、二人とも」
二人はこの状況を飲み込めない様子だが、ツグルの元へと駆けつけた。
そしてツグルを守るようにリョーガとフルネスの前に立ちはだかった。
ダイス「やっぱり来てたんだな!!ツグル!!他の皆は!?セリアは無事なのか!?お前はまだ戦えるんだろうな?」
モモ「ねぇ、、フルネス将軍の様子が変なんだけど」
ツグル「質問が多過ぎる!!俺は大丈夫だ、トゥールやカナメルもこの城のどこかにいる。モモ、あれはもうフルネス将軍じゃない、フルネス将軍は死んだ。あれはモンスターだ」
モモ「、、、、、」
モモの表情は暗い。
ダイス「敵は二人か、俺たち三人でやれるか?やるしかねぇのか!!」
リョーガ「ネズミが二匹増えたところで戦況は変わりませんよ」
ダイス「あ!!お前リリさんから逃げた奴じゃん!!」
ダイスは馬鹿にするようにリョーガを指差した。
リョーガ「その言動、後悔しますよ」
モモは俯いている。
ツグル「モモ、気持ちは分かるが戦うしかない。俺たちがこの世界を救うんだ。気合い入れろ!!」
モモは自分の顔をペチペチと叩き、よしと呟いた。
モモ「そうだよね、セリアが待ってる」
その時、拡声器を通してセリアの声が響き渡る。
セリア「皆!、、、逃げて!!私達の勝てる相手じゃない!!ツグル、、お願い、、逃げて!!うっ、、、、ごほっ、、ごほ、、、、あぁ、、ぁあああ!!!」
続いて無の神が語りかける。
無の神「まだそんなことを言う元気があったのか。並の人間ならもう心は壊れているはずだが、流石の精神力じゃな。早くその身体を手に入れたいものよ」
その後拡声器から音は聞こえず、ツグルの表情に焦りの色が見え始めた。
ダイス「ツグル、お前はセリアの元に一刻も早く行くべきだ。ここは俺たちに任せろ」
その言葉に甘えたいところだったが敵は強い、攻撃隊長の肩書きは伊達じゃない。
フルネス将軍も生前よりは劣るもののその力は残したままである、そしてモンスターとなった今は再生能力を持っている。
ダイスとモモにここを任せるのは危険だ。
ツグル「お前達の敵う相手じゃ」
ダイス「舐めんなって!お前と離れてから俺たちはリリさんの指導のもと強くなった。それにここで見せ場を作っとかなきゃ、キャラ的に薄いだろ?」
ツグル「ふざけてる場合じゃない」
ダイス「ふざけてなんかいない!!俺たちは長い旅をしてきただろ?そしてこうして故郷に帰ってきたんだ。きっと物語はクライマックスだ、ここでお前をセリアの元へ送り届けるのが俺の見せ場だ」
ツグル「送り届けてここで死なれたら、、、、」
ツグルは言葉に詰まった。
ダイス「なんだよ」
ツグル「ここでお前達に死なれたら、俺はこの先笑って生きていける気がしない」
それはツグルの本音だった。
モモ「えー!ツグルがそんなこと言うなんて、怖っ!」
オーバーなリアクションをとるモモとは変わってダイスは何故かモジモジしている。
ダイス「お、おう」
ぎこちない空気感を消し去るようにダイスは叫んだ。
ダイス「うおぉおー!!!なんだよ、うるせぇな!!俺は死なない!!物語はこうだ、俺はツグルを送り届け、あのしょーもない攻撃隊長と一騎討ちとなる、そして強力な一矢によりあいつを消し去る。そして平和になった世界で攻撃隊長に任命されるんだ。強がってるわけじゃねぇ、これはマジなんだよ、マ・ジ」
モモ「ダイスの妄想は置いといて、ツグルは先に行きなよ。セリアの声を聞く限り、きっとただ事じゃないはず。すぐにでもあんたが行くべきだよ」
モモに背中を押され、ツグルは前を向いた。
ツグル「分かった、だが約束してくれ。絶対に生きろ」
ダイス「お前こそ無の神とやらに負けんなよ!!」
モモ「倒したら私達も助けに向かうから!!」
ツグル「さっさと倒さないと間に合わないぜ?」
モモ「じゃあ競争だね」
ようやく笑顔が見えた三人の前にリョーガとフルネスが剣を構えた。
リョーガ「お別れの挨拶は済んだかな?」
フルネス「、、、、、、」
リョーガ「俺達を飛び越えて先へ進むつもりらしいが、誰がそれを許可した?心底舐められたものですね」
ツグル「行くぞ!!」
三人は真っ直ぐに走り出した。
槍と剣を構えるリョーガの目つきは未だに鋭い。
その時、城下町の門から何者かがやってきた。
「え!?ここどこ!?」
「あんた道分かるって言ったよね?しっかりしてよ!!」
「いやいやいや、おかしいだろ!!水路を歩いてたら突然ナイトロードに出るなんて!!何かがおかしいんだって!!」
「確かにおかしいけど、、、おかしいけど実際に城の中に出てないんだからあんたのせいでしょうが!!」
聞き覚えのある騒音に、ツグルは自然と笑っていた。
リョーガ「どうやら君のお友達が来たようですね」
入り口でオロオロとしている二人組はダイスとモモだった。
ツグル「元気そうで良かったよ、二人とも」
二人はこの状況を飲み込めない様子だが、ツグルの元へと駆けつけた。
そしてツグルを守るようにリョーガとフルネスの前に立ちはだかった。
ダイス「やっぱり来てたんだな!!ツグル!!他の皆は!?セリアは無事なのか!?お前はまだ戦えるんだろうな?」
モモ「ねぇ、、フルネス将軍の様子が変なんだけど」
ツグル「質問が多過ぎる!!俺は大丈夫だ、トゥールやカナメルもこの城のどこかにいる。モモ、あれはもうフルネス将軍じゃない、フルネス将軍は死んだ。あれはモンスターだ」
モモ「、、、、、」
モモの表情は暗い。
ダイス「敵は二人か、俺たち三人でやれるか?やるしかねぇのか!!」
リョーガ「ネズミが二匹増えたところで戦況は変わりませんよ」
ダイス「あ!!お前リリさんから逃げた奴じゃん!!」
ダイスは馬鹿にするようにリョーガを指差した。
リョーガ「その言動、後悔しますよ」
モモは俯いている。
ツグル「モモ、気持ちは分かるが戦うしかない。俺たちがこの世界を救うんだ。気合い入れろ!!」
モモは自分の顔をペチペチと叩き、よしと呟いた。
モモ「そうだよね、セリアが待ってる」
その時、拡声器を通してセリアの声が響き渡る。
セリア「皆!、、、逃げて!!私達の勝てる相手じゃない!!ツグル、、お願い、、逃げて!!うっ、、、、ごほっ、、ごほ、、、、あぁ、、ぁあああ!!!」
続いて無の神が語りかける。
無の神「まだそんなことを言う元気があったのか。並の人間ならもう心は壊れているはずだが、流石の精神力じゃな。早くその身体を手に入れたいものよ」
その後拡声器から音は聞こえず、ツグルの表情に焦りの色が見え始めた。
ダイス「ツグル、お前はセリアの元に一刻も早く行くべきだ。ここは俺たちに任せろ」
その言葉に甘えたいところだったが敵は強い、攻撃隊長の肩書きは伊達じゃない。
フルネス将軍も生前よりは劣るもののその力は残したままである、そしてモンスターとなった今は再生能力を持っている。
ダイスとモモにここを任せるのは危険だ。
ツグル「お前達の敵う相手じゃ」
ダイス「舐めんなって!お前と離れてから俺たちはリリさんの指導のもと強くなった。それにここで見せ場を作っとかなきゃ、キャラ的に薄いだろ?」
ツグル「ふざけてる場合じゃない」
ダイス「ふざけてなんかいない!!俺たちは長い旅をしてきただろ?そしてこうして故郷に帰ってきたんだ。きっと物語はクライマックスだ、ここでお前をセリアの元へ送り届けるのが俺の見せ場だ」
ツグル「送り届けてここで死なれたら、、、、」
ツグルは言葉に詰まった。
ダイス「なんだよ」
ツグル「ここでお前達に死なれたら、俺はこの先笑って生きていける気がしない」
それはツグルの本音だった。
モモ「えー!ツグルがそんなこと言うなんて、怖っ!」
オーバーなリアクションをとるモモとは変わってダイスは何故かモジモジしている。
ダイス「お、おう」
ぎこちない空気感を消し去るようにダイスは叫んだ。
ダイス「うおぉおー!!!なんだよ、うるせぇな!!俺は死なない!!物語はこうだ、俺はツグルを送り届け、あのしょーもない攻撃隊長と一騎討ちとなる、そして強力な一矢によりあいつを消し去る。そして平和になった世界で攻撃隊長に任命されるんだ。強がってるわけじゃねぇ、これはマジなんだよ、マ・ジ」
モモ「ダイスの妄想は置いといて、ツグルは先に行きなよ。セリアの声を聞く限り、きっとただ事じゃないはず。すぐにでもあんたが行くべきだよ」
モモに背中を押され、ツグルは前を向いた。
ツグル「分かった、だが約束してくれ。絶対に生きろ」
ダイス「お前こそ無の神とやらに負けんなよ!!」
モモ「倒したら私達も助けに向かうから!!」
ツグル「さっさと倒さないと間に合わないぜ?」
モモ「じゃあ競争だね」
ようやく笑顔が見えた三人の前にリョーガとフルネスが剣を構えた。
リョーガ「お別れの挨拶は済んだかな?」
フルネス「、、、、、、」
リョーガ「俺達を飛び越えて先へ進むつもりらしいが、誰がそれを許可した?心底舐められたものですね」
ツグル「行くぞ!!」
三人は真っ直ぐに走り出した。
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