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中編
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無理矢理、婚約者にさせられた次の日。
私は、真っ先に筆頭公爵家のレンモンディス公爵家にアポイントメントを取った。
既に、ゲルラッハ伯爵、ディスモンド侯爵にも連絡を取ってる。
普通、監視者がついてそうだけど、今のところ誰もいない・・・気がする。よくわからない。
でも、気にしない。
それらは、今から会う人たちを頼ろう。
使用人たちには私が別館に移り住む準備をして貰っている。
その様子に大慌てのお父様たち。
契約書にちゃんと署名したと言ったら、
「あんな子供との契約なんて無効だよ!子は親と一緒にいるべきじゃないか。」
とか
「君はまだ、4歳なんだから。」
とか言ってきた。
「その4歳児に嫌がることを散々しておいて何を言うのですか?もう、愚痴なんか二度と聞いてやりません!お父様なんて、大嫌い。」
と言って、家を出てきた。
ちなみに、契約書を何枚か破られたけど、写しが既にいっぱいあるので、問題なし。
その旨もちゃんと伝えておいた。
母も兄も真っ青になってるけど、気にしてあげない。
父?失神してたよ。
***
レンモンディス公爵家の返答はかなり早かった。
「今日のお昼を一緒にどうかね?」
と招待にあずかった。
直ぐに了承の返事を貰い、紺をベースのシックなドレスを購入。それを着て、昼食にお邪魔した。
お付きはまだ、乳母しかいない。
オドオドとしているけど、彼女以外今は私専属の使用人が私に居ないので仕方が無い。
前世でも偉い人との昼食はしたことがある。
でも、あんまり無いから自信は無いから、頑張る。
***
レンモンディス公爵家のテラス席。
とてもいい景色である。
加えて、ここから落ちたら4歳児の私死ぬなぁとか思わなくもない。
レンモンディス公爵夫妻は、にこやかに挨拶をしてくれた。
そして、和やかな雰囲気のままテラスに促された。
そして、ナルミア様と挨拶をした後は、私と夫妻、そして、エリート公爵家の老執事が呼ばれていた。老執事は私の給仕をしてくれた。
ありがたい。
昼食はナルミア様とは別らしい。
マナーを緊張しながら守りつつ、昼食を済ませる。
そして、全て食べ終わった後、老執事から例の契約書の写しを渡され、それを説明した後、彼らに渡して保存をお願いする。
快く受け取ってくれた公爵夫妻。
そして、それを持って、公爵夫人は去って行き、私と公爵と老執事だけとなった。
そこからの会話は、まぁ、簡単に言うとクーデターの斡旋願いである。
公爵自身、既に乗り気である。
そして、公爵家直々に部下を私の専属使用人として派遣してくれると契約してくれた。
その後、にこやかに挨拶を済ませ、私は4人の専属使用人を連れて、一度、侯爵家別邸に戻った。
***
アワアワと謝ってくるお父様を無視し、連れてきた使用人のうちの一人がお父様を本館執務室に戻し、補助する名目で、本館の使用人として配属されてみせると言って、去って行った。
彼の名前は、カール。名字はまだ知らない。
別館に戻ると早速、連絡が来ていた。
それをアルファと言う名前のメイドさんが、私の許可を得て、開封。
スケジュール管理をしてくれることとなった。
ちなみに来た連絡の内容のほとんどは、簡単に言うと
「おまえ、あの第一王子の婚約者になったんだって?マジでどんくせーな、どんくせーお前たちを俺らが助けてやろうか?」
と言うような内容の物である。
仕訳はアルファにお願いしている。そんな人間たちのお茶会にも参加して得になるものもあるのだから。
そして、目的の連絡。
ディスモンド侯爵とゲルラッハ伯爵との連絡も来ていた。
ディスモンド侯爵は明日の午前中。
ゲルラッハ伯爵は来週の月曜の昼食。
老執事には、深々と礼をした。
そして、
「エリート公爵家の方々には、公爵の都合がつき次第、お会いしたく存じます。どうか、中立のままお願いいたします。」
と言い、とても良い笑顔でそれを老執事は了承してくれた。
…老執事、彼の名前は、トーマ・ゲルラッハ。
ゲルラッハ伯爵の祖父に当たる人である。
のせられているのはわかっているが、正直、利用しない手が無いのだ。
困ったことに。
***
その後、とてもスムーズにクーデターの準備の話し合いが行われた。
決行は、十中八九行われる婚約破棄が行われるであろう、学園卒業式の最中である。
それまでは、皆、中立であることを誓いあった。
契約書は魔法でしっかりと制限をされたもので契約した。
私、ミルフィーユ・レモナンド個人。
レンモンディス公爵家。
ディスモンド侯爵家。
ゲルラッハ伯爵家。
そして、それをエリート公爵家がとりまとめ、全ての中立として、立会人となり、契約は締結された。
***
4つの家からそれぞれ専属使用人が20人程度ずつ派遣され、実家と私に付くこととなった。
何人かは姿も見ていないけれど、それは仕方が無い。
王子妃に見合う服飾を作る手続きを終え、領収書を父の側近になったカールを通して、父に叩きつけ、1か月後には王妃様との顔合わせとなった。
王妃様は気の弱い女性で、オドオドしては居たのだけど、私の後ろに立つトーマ・ゲルラッハを見て、少し落ち着いた顔になった。
何かしら察した全面的に協力してくれると言ってくれた。
そして、自分がこれまで城で教わったことを自分の祖父に知ってもらうために一生懸命私を通して教えようとしてくれた。
だから、私もそれについては精一杯答えた。
彼女はとても可哀想な人だった。
陛下にも会った。
私に対して、何にも興味は無いって顔で、神妙な会話みたいなことをしようとしたのだが、
「よくわかりません。」
と言って逃れた。
実際、よくわからなかったしね。
そしたら、上機嫌になって、サッサと返してくれた。
そんなところに連絡が来た。
「2名の監視者が初めて、王族からつけられましたよ。」
と。
報告主の顔はかなり苦笑いであった。
「今頃ですか?実に遅い。」
「城へも私の現在の立場で何人か使用人を送りこめますか?」
と聞いたら、
「楽勝ですね。」
と帰ってきたので、お願いした。
「きちんと4家とも2人以上は入れてくださいね。」
と念を押すようにお願いしたら、報告者は凄く驚いたような目になったけど、また苦笑いして去って行った。
***
侯爵邸に戻るとお母さまとお兄さまから説得が入る。
「お父様を許してあげて。」
と。
なので、
「婚約解消されたり、破棄されたら、考えてあげます。」
と答え、
「それでも説得を続けるなら、お母さまとお兄さまも嫌いになっちゃうもん。」
と言ったら、説得を諦めてくれた。
そして、お母さまとお兄さまもたまに別邸に来て、愚痴を言ったり、甘えたりするようになったけど、基本的にはすぐに使用人たちに追い出されている。
まぁ、仕方が無い。
だって、ここ、反乱司令本部だし。
***
カールは実にいい仕事をしてくれている。
お父様を適度に働かせ、そして、社交にも連れまわさせ、適度の距離を勉強させてくれている。
加えて、また、どっかから変な契約を取って来そうなのを未然に防いでくれている。
そこ、とっても大事。
今は亡き、祖父母たちは、とてもこう言うのが得意であったらしいのだが、何でか山に登るとか言って、帰ってこなかった。遭難したのだろうと言われている。要は行方不明である。
父は、その後、なんの気持ちの準備もなく、侯爵位を賜ったらしい。
それが、14歳の時と聞く。
後見人は一応ついていたけど、それはとっても気持ちの優しい方だったらしいし、病弱だったので、父が16歳の成人後にすぐに亡くなったらしい。
父の性分はこの後見人から来ているのかもしれない。
私は王妃教育を受けながら、2人の監視者の目を潜り抜け、着実にクーデターの準備を進めた。
***
12歳になり、学園入学となった。
16歳の時に卒業するのだが、それまで、王子が大人しくしているかと言えば、絶対違うと確信している。
12歳までの王子との交流?
一応ありました。
主に、私が殴られたり、蹴られたり、罵られたりですね。
王宮の人を含めて、可哀想なものを見る目で見られはしましたが、誰一人助けようとはしませんでした。
まぁ、当然ですね。
そして、第一王子のお母さまに当たる元男爵令嬢。
性格が非常に悪く、金遣いも荒い。猫かぶりが非常に上手。
私も一杯罵られましたし、ビンタされました。
助けてくれなかったけど、宰相自身が手当てしてくれました。
その後、宰相が一杯愚痴を言ったので、聞いてあげはしましたが、
「自分で何とかなさいな。」
と遠回しに言ったら、泣かれた。
さらに長い愚痴を聞かされる羽目に。
「そんなに嫌なら、前陛下派にでも頼めばいいじゃないですか?」
と言ったら、
「そんなことしたら、陛下に殺されます。」
と言ったので、
「じゃあ、やっぱり、自分で何とかなさいな。」
と言ったら、また泣かれた。
子供にそんなことお願いしないでいただきたい。
マジで。
私は、真っ先に筆頭公爵家のレンモンディス公爵家にアポイントメントを取った。
既に、ゲルラッハ伯爵、ディスモンド侯爵にも連絡を取ってる。
普通、監視者がついてそうだけど、今のところ誰もいない・・・気がする。よくわからない。
でも、気にしない。
それらは、今から会う人たちを頼ろう。
使用人たちには私が別館に移り住む準備をして貰っている。
その様子に大慌てのお父様たち。
契約書にちゃんと署名したと言ったら、
「あんな子供との契約なんて無効だよ!子は親と一緒にいるべきじゃないか。」
とか
「君はまだ、4歳なんだから。」
とか言ってきた。
「その4歳児に嫌がることを散々しておいて何を言うのですか?もう、愚痴なんか二度と聞いてやりません!お父様なんて、大嫌い。」
と言って、家を出てきた。
ちなみに、契約書を何枚か破られたけど、写しが既にいっぱいあるので、問題なし。
その旨もちゃんと伝えておいた。
母も兄も真っ青になってるけど、気にしてあげない。
父?失神してたよ。
***
レンモンディス公爵家の返答はかなり早かった。
「今日のお昼を一緒にどうかね?」
と招待にあずかった。
直ぐに了承の返事を貰い、紺をベースのシックなドレスを購入。それを着て、昼食にお邪魔した。
お付きはまだ、乳母しかいない。
オドオドとしているけど、彼女以外今は私専属の使用人が私に居ないので仕方が無い。
前世でも偉い人との昼食はしたことがある。
でも、あんまり無いから自信は無いから、頑張る。
***
レンモンディス公爵家のテラス席。
とてもいい景色である。
加えて、ここから落ちたら4歳児の私死ぬなぁとか思わなくもない。
レンモンディス公爵夫妻は、にこやかに挨拶をしてくれた。
そして、和やかな雰囲気のままテラスに促された。
そして、ナルミア様と挨拶をした後は、私と夫妻、そして、エリート公爵家の老執事が呼ばれていた。老執事は私の給仕をしてくれた。
ありがたい。
昼食はナルミア様とは別らしい。
マナーを緊張しながら守りつつ、昼食を済ませる。
そして、全て食べ終わった後、老執事から例の契約書の写しを渡され、それを説明した後、彼らに渡して保存をお願いする。
快く受け取ってくれた公爵夫妻。
そして、それを持って、公爵夫人は去って行き、私と公爵と老執事だけとなった。
そこからの会話は、まぁ、簡単に言うとクーデターの斡旋願いである。
公爵自身、既に乗り気である。
そして、公爵家直々に部下を私の専属使用人として派遣してくれると契約してくれた。
その後、にこやかに挨拶を済ませ、私は4人の専属使用人を連れて、一度、侯爵家別邸に戻った。
***
アワアワと謝ってくるお父様を無視し、連れてきた使用人のうちの一人がお父様を本館執務室に戻し、補助する名目で、本館の使用人として配属されてみせると言って、去って行った。
彼の名前は、カール。名字はまだ知らない。
別館に戻ると早速、連絡が来ていた。
それをアルファと言う名前のメイドさんが、私の許可を得て、開封。
スケジュール管理をしてくれることとなった。
ちなみに来た連絡の内容のほとんどは、簡単に言うと
「おまえ、あの第一王子の婚約者になったんだって?マジでどんくせーな、どんくせーお前たちを俺らが助けてやろうか?」
と言うような内容の物である。
仕訳はアルファにお願いしている。そんな人間たちのお茶会にも参加して得になるものもあるのだから。
そして、目的の連絡。
ディスモンド侯爵とゲルラッハ伯爵との連絡も来ていた。
ディスモンド侯爵は明日の午前中。
ゲルラッハ伯爵は来週の月曜の昼食。
老執事には、深々と礼をした。
そして、
「エリート公爵家の方々には、公爵の都合がつき次第、お会いしたく存じます。どうか、中立のままお願いいたします。」
と言い、とても良い笑顔でそれを老執事は了承してくれた。
…老執事、彼の名前は、トーマ・ゲルラッハ。
ゲルラッハ伯爵の祖父に当たる人である。
のせられているのはわかっているが、正直、利用しない手が無いのだ。
困ったことに。
***
その後、とてもスムーズにクーデターの準備の話し合いが行われた。
決行は、十中八九行われる婚約破棄が行われるであろう、学園卒業式の最中である。
それまでは、皆、中立であることを誓いあった。
契約書は魔法でしっかりと制限をされたもので契約した。
私、ミルフィーユ・レモナンド個人。
レンモンディス公爵家。
ディスモンド侯爵家。
ゲルラッハ伯爵家。
そして、それをエリート公爵家がとりまとめ、全ての中立として、立会人となり、契約は締結された。
***
4つの家からそれぞれ専属使用人が20人程度ずつ派遣され、実家と私に付くこととなった。
何人かは姿も見ていないけれど、それは仕方が無い。
王子妃に見合う服飾を作る手続きを終え、領収書を父の側近になったカールを通して、父に叩きつけ、1か月後には王妃様との顔合わせとなった。
王妃様は気の弱い女性で、オドオドしては居たのだけど、私の後ろに立つトーマ・ゲルラッハを見て、少し落ち着いた顔になった。
何かしら察した全面的に協力してくれると言ってくれた。
そして、自分がこれまで城で教わったことを自分の祖父に知ってもらうために一生懸命私を通して教えようとしてくれた。
だから、私もそれについては精一杯答えた。
彼女はとても可哀想な人だった。
陛下にも会った。
私に対して、何にも興味は無いって顔で、神妙な会話みたいなことをしようとしたのだが、
「よくわかりません。」
と言って逃れた。
実際、よくわからなかったしね。
そしたら、上機嫌になって、サッサと返してくれた。
そんなところに連絡が来た。
「2名の監視者が初めて、王族からつけられましたよ。」
と。
報告主の顔はかなり苦笑いであった。
「今頃ですか?実に遅い。」
「城へも私の現在の立場で何人か使用人を送りこめますか?」
と聞いたら、
「楽勝ですね。」
と帰ってきたので、お願いした。
「きちんと4家とも2人以上は入れてくださいね。」
と念を押すようにお願いしたら、報告者は凄く驚いたような目になったけど、また苦笑いして去って行った。
***
侯爵邸に戻るとお母さまとお兄さまから説得が入る。
「お父様を許してあげて。」
と。
なので、
「婚約解消されたり、破棄されたら、考えてあげます。」
と答え、
「それでも説得を続けるなら、お母さまとお兄さまも嫌いになっちゃうもん。」
と言ったら、説得を諦めてくれた。
そして、お母さまとお兄さまもたまに別邸に来て、愚痴を言ったり、甘えたりするようになったけど、基本的にはすぐに使用人たちに追い出されている。
まぁ、仕方が無い。
だって、ここ、反乱司令本部だし。
***
カールは実にいい仕事をしてくれている。
お父様を適度に働かせ、そして、社交にも連れまわさせ、適度の距離を勉強させてくれている。
加えて、また、どっかから変な契約を取って来そうなのを未然に防いでくれている。
そこ、とっても大事。
今は亡き、祖父母たちは、とてもこう言うのが得意であったらしいのだが、何でか山に登るとか言って、帰ってこなかった。遭難したのだろうと言われている。要は行方不明である。
父は、その後、なんの気持ちの準備もなく、侯爵位を賜ったらしい。
それが、14歳の時と聞く。
後見人は一応ついていたけど、それはとっても気持ちの優しい方だったらしいし、病弱だったので、父が16歳の成人後にすぐに亡くなったらしい。
父の性分はこの後見人から来ているのかもしれない。
私は王妃教育を受けながら、2人の監視者の目を潜り抜け、着実にクーデターの準備を進めた。
***
12歳になり、学園入学となった。
16歳の時に卒業するのだが、それまで、王子が大人しくしているかと言えば、絶対違うと確信している。
12歳までの王子との交流?
一応ありました。
主に、私が殴られたり、蹴られたり、罵られたりですね。
王宮の人を含めて、可哀想なものを見る目で見られはしましたが、誰一人助けようとはしませんでした。
まぁ、当然ですね。
そして、第一王子のお母さまに当たる元男爵令嬢。
性格が非常に悪く、金遣いも荒い。猫かぶりが非常に上手。
私も一杯罵られましたし、ビンタされました。
助けてくれなかったけど、宰相自身が手当てしてくれました。
その後、宰相が一杯愚痴を言ったので、聞いてあげはしましたが、
「自分で何とかなさいな。」
と遠回しに言ったら、泣かれた。
さらに長い愚痴を聞かされる羽目に。
「そんなに嫌なら、前陛下派にでも頼めばいいじゃないですか?」
と言ったら、
「そんなことしたら、陛下に殺されます。」
と言ったので、
「じゃあ、やっぱり、自分で何とかなさいな。」
と言ったら、また泣かれた。
子供にそんなことお願いしないでいただきたい。
マジで。
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