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⑤アルバイト
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※俺語り。苦手な人は苦手です。
20XX年4月、俺はニートになっていた。
3月に会社を辞めた。転職活動は上手くいってなかった。バイト先も見つからなかった。
ある日、とあるサイトを見た。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
サバイバルゲーム好きな人集まれ!
アルバイト募集!!
時給:1万円~
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
こう記されていた。
誰がどう見ても怪しいサイト。
だが、妙に惹かれた俺は応募した。
アルバイトの面接日。
簡単な面接をした。そして最後に契約書を渡された。
「何が起きても自己負担でお願いします」
「1度参加したら当分の間抜けられません」
こう記されていた。
俺は日付と名前を書き、バイト先が決定した。
…が、俺は後悔することとなる。
俺は勝手に“ゲーム”だと思っていた。
バイト1日目。
「おはようございます」
扉を開けると既に張りついた空気が流れていた。周りの人々は完全装備。
面接を担当してくれた人が俺に装備・武器について教えてくれる。
メンバーはガタイの良い人が多かった。
とりあえず、近くの人に声をかけた。
「よろしくお願いします」
「チッ」
舌打ちをして居なくなってしまった。
(俺、気に触ることしたか?)
担当者に再び声をかけられた。
「あの人、昨日お友達を亡くしたんですよ」
「…そうなんですか」
タイミング悪く声をかけてしまった。そう思った。
「それじゃあ、皆さん、行きますよ。屋上のヘリに乗ってください」
ヘリ?
ぞろぞろとヘリの中へ乗り込んで行く。
「それでは皆さん、ご武運を」
(あの担当者は行かないのか)
ヘリに乗り込んでから一層空気が張り付いた。居心地は最悪だった。
窓は黒い布か何かで外は見えないようになっていた。
(バイト選び、失敗したかな)
そして、着陸した。
順番に人が降りていく。
そこは爆薬の臭いで充満していた。
「なん、だ…これ」
戦場だった。
目の前に流れ弾が飛んできた。
だが、初めての戦場に動けるはずなどなかった。すると、
「屈め」
先程の昨日、友人を亡くしたと言われる人が俺の頭を地面に叩きつけた。
「さっさと屈んで陣地へ行け」
「は、はい」
陣地に入るとすぐ目に入ったのは血塗れになった片腕の人。ほとんどの人が人体の一部を損傷していた。
「初めてか?」
受け答えが出来ず、頷いた。
「さっきも言った通りここは戦場だ。簡単には帰れねぇ。腕や足が無くなろうと死にそうになろうとも帰れない。帰れるの死ぬ時だけだ」
「でも、あなたは…」
「俺は一度戦闘不能勧告を受け日常へ帰った。だが、少しでも治ったらまた戦場だ」
「そん…な」
「ついでに言うと、今一緒に来たメンバー、ほとんどがここに来るのは二度目のやつだ」
ドォン。
「チッ。誰か地雷を踏みやがった。いいか。ここはゲームじゃねぇ。本物の戦場だ。分かったら早く支度しろ」
(なんだよ。なんなんだよ、これ。こんなことが許されていいのかよ)
そして、俺は絶望的な日常へと足を踏み入れた。
20XX年4月、俺はニートになっていた。
3月に会社を辞めた。転職活動は上手くいってなかった。バイト先も見つからなかった。
ある日、とあるサイトを見た。
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サバイバルゲーム好きな人集まれ!
アルバイト募集!!
時給:1万円~
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こう記されていた。
誰がどう見ても怪しいサイト。
だが、妙に惹かれた俺は応募した。
アルバイトの面接日。
簡単な面接をした。そして最後に契約書を渡された。
「何が起きても自己負担でお願いします」
「1度参加したら当分の間抜けられません」
こう記されていた。
俺は日付と名前を書き、バイト先が決定した。
…が、俺は後悔することとなる。
俺は勝手に“ゲーム”だと思っていた。
バイト1日目。
「おはようございます」
扉を開けると既に張りついた空気が流れていた。周りの人々は完全装備。
面接を担当してくれた人が俺に装備・武器について教えてくれる。
メンバーはガタイの良い人が多かった。
とりあえず、近くの人に声をかけた。
「よろしくお願いします」
「チッ」
舌打ちをして居なくなってしまった。
(俺、気に触ることしたか?)
担当者に再び声をかけられた。
「あの人、昨日お友達を亡くしたんですよ」
「…そうなんですか」
タイミング悪く声をかけてしまった。そう思った。
「それじゃあ、皆さん、行きますよ。屋上のヘリに乗ってください」
ヘリ?
ぞろぞろとヘリの中へ乗り込んで行く。
「それでは皆さん、ご武運を」
(あの担当者は行かないのか)
ヘリに乗り込んでから一層空気が張り付いた。居心地は最悪だった。
窓は黒い布か何かで外は見えないようになっていた。
(バイト選び、失敗したかな)
そして、着陸した。
順番に人が降りていく。
そこは爆薬の臭いで充満していた。
「なん、だ…これ」
戦場だった。
目の前に流れ弾が飛んできた。
だが、初めての戦場に動けるはずなどなかった。すると、
「屈め」
先程の昨日、友人を亡くしたと言われる人が俺の頭を地面に叩きつけた。
「さっさと屈んで陣地へ行け」
「は、はい」
陣地に入るとすぐ目に入ったのは血塗れになった片腕の人。ほとんどの人が人体の一部を損傷していた。
「初めてか?」
受け答えが出来ず、頷いた。
「さっきも言った通りここは戦場だ。簡単には帰れねぇ。腕や足が無くなろうと死にそうになろうとも帰れない。帰れるの死ぬ時だけだ」
「でも、あなたは…」
「俺は一度戦闘不能勧告を受け日常へ帰った。だが、少しでも治ったらまた戦場だ」
「そん…な」
「ついでに言うと、今一緒に来たメンバー、ほとんどがここに来るのは二度目のやつだ」
ドォン。
「チッ。誰か地雷を踏みやがった。いいか。ここはゲームじゃねぇ。本物の戦場だ。分かったら早く支度しろ」
(なんだよ。なんなんだよ、これ。こんなことが許されていいのかよ)
そして、俺は絶望的な日常へと足を踏み入れた。
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