リアル異世界生活 The beautiful world[TBW]

たんぽぽ

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第1章

地底世界への入口

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竜が暴れまわること30分。同じくセイヤが竜から必死で
逃げ回るのに30分が経過。竜の動きが少し鈍くなってきた。



「はあ、はあ、いつまでこの竜と鬼ごっこ見たいなことをすれば
 いいんだよ!」



「多分もうすぐ終わると思う。それまで頑張って逃げ切れろ!」

今もまだ竜の首には2本の剣が刺さっている。
恐らくそれらは今も貫通継続ダメージを与え続けている。
この竜の弱り方だと後10分足らずでお亡くなりになられるんじゃ
ないかと思う。逆に体が大きくて良かったのではないかと思う。
小さかったら、こんなに走り回るだけで当然倒すことはできない。



すると突然竜の動きが止まった。すると―

「お前ら‥良くやるな。久しぶりだよ。こんなに元気な
 若者がここを通るのは」



竜が喋った。へ?人型でもないモンスターが

喋るなんてありえない。増してはボスなのに。セイヤも相当驚いているよう。

「ちょっと‥そこの首辺りにある剣を抜いてもらいないか?
 かゆくてしょうがない」



‥ということは今までこの刺さってた剣はこの得体のしれない竜にとっては
かゆい としか感じていなかったってことなのか?とりあえず
剣を抜いてやる。



「あの‥あなたは何者ですか?」



「地底都市を守るただの守護神だ。2年前に1人通ったぐらいで
 後は誰も来ないから退屈していたんだ」



「ち‥地底都市?」



「お前たち‥それを知らずにここに来たのか?てっきりそこに行きたいのかと
 思っていたが」



「いや、実際にあるとは全く知りませんでした」

今度はセイヤが答える。



「本当は‥この下に地上と同じくらい広いばかでかい地底都市
 がある。地上にいるものは噂で聞いておる、とは知っていたが
 お前たちを見ると本当に地底都市がある、などただのおとぎ話に
 すぎないようだな」



確かに‥おとぎ話だった。地底都市があるという噂が一時流れたことは
あったが、所詮噂、ということで全く信じてなかった。



「そして地底都市に通じる道はこの世界に3か所しかない。
 ここが1か所目で、2か所目はここからは南東のはるか彼方、
 パシフィック・オーシャンの中央に位置するパーシスト海底神殿の
 迷路を抜けること。3つ目は今度は真東の彼方、エンドルメア火山の
 溶岩のすぐそばにある。そして各所に私のような守護神が
 その入口を守っている」



「へええ~すごい」



「本当はこの洞窟も凄く複雑な道で普通は迷うのだが‥
 お前らまっすぐに私のとこに来よった。てっきり
 地底都市のことは知っているのかと思ったぞ」



まっすぐに来た?途中で曲がる道はなかったはずだが‥
この竜はなにか勘違いしているのか?それともただ俺たちが
曲がり道に気づいていなかったのか―?



「いや、ここに来るまででは特に曲がり道なんてなかった気がするが」



「それは‥誠まことか?」



「ああ、本当だ。本当に1本道しかなかった」

竜は一瞬黙りこむと、真剣な表情で言う。



「それならば‥ぜひともお前たちを地底の女王、
 アンダークウィ―ン様のところに案内せねば。
 お前たち、私の背中に乗れ」



「乗ってます」



「いや、違うそこのお前だ。さっき鬼ごっこの泥棒役してくれとったやつ」



「は?泥棒役?俺の名前はセイヤだ。ついでにお前は鬼ごっこと
 ケイドロの区別があいまいなようだな」



やはり、この竜にとってはあれはただの鬼ごっこにしか感じていない
ようだった。



「ああ、1つ尋ねてもいいか?竜さんよ」

セイヤが言う。



「あんたのシスレベは?」



「ああ、え~と‥123だったような‥」

やっぱり。もし俺たちがモンスター解析機でそのレベルを知ってしまえば
すぐに逃げていたことだろう。ある意味このポンコツ機械に感謝感謝。
この世界のモンスターにLv100以上もいたことはびっくりだ。



「ああ、ついでに地底世界はLv1000以上のやつばっかりだから、
 気をつけろよ」
竜が何かとんでもないことを付け足してくる。



「あの‥Lv1000以上とはどういうことですか?」



「自分で想像してみろ。準備はできたか?もう出発するぞ」
あっさりと言われたが、想像なんて出来やしない。



「ああ、OKだ」

いつの間にかセイヤが後ろにいる。



「忘れ物は‥ないな?」


‥妹を忘れている気がするがまあ、あいつのことだし大丈夫だろう。


「じゃあ、出発だ」

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