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9 ルナのメイド
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さて、では今更だがこのゲームの進行の仕方をもう一度思い出すとしよう。
基本的にイベントが無い普通の日は、午前と午後の二回行動する事が出来る。
そこで外出を選び、場所を選べば、攻略キャラに会う事が出来るのだ。
因みに一番会うのが簡単なのが、今会ったばかりのルイである。
ルイは一番歳下の為、午前中にしか会えないが、必ず公園にいるので、迷わず会う事が出来る。
続いて他のキャラクター達だが、ウィリアムは大体街に行けば会える。
体感的に7~8割位の確率で遭遇する。
それから王室近辺のショップだったり海だったりに行くと4~5割位の確率でアラン王子に会える。
逆に家付近の庭園やら広場を選択するとこちらも4~5割位の確率でジャックに会える。
因みに外出しないを選んでもランダムでキャラがやって来るのだが、その時最初のうちはジャックが来やすい。
まあ徐々に他のキャラの好感度が上がっていればそちらが優先的に来やすくなるのだが。
そして最も出会うのが最難関なのがあの隠れキャラのレオである。
出現場所は完全ランダムで、運が悪いと一度も会う事なくゲームが終わるなんて事もある。
しかも一度会えても好感度が上がり辛く、何度も会わないと攻略出来ない。
更にレオだけ好感度の上がり幅がランダムなのである。
普通選択肢を選んで、一番良い回答で10%、普通の回答で5%、あまり良くないので3%、一番酷い回答で-10%と決まっているのだが、レオの場合だけ一番良い回答を選んでも3%~10%の中からランダムで上がるのである。
つまりどういう事かと言うと、連続で会い続けて一番良い回答を選び続けても3%を引きまくったら好感度が上がりきらずクリア出来ないのである。
察しのいい人はもう分かっているかもしれないが、レオを攻略するには、セーブ&ロードが必須となる。
要するにまず外出の場所を選びレオに会えなければやり直し、レオに会えたら一番良い選択肢を選びその上がり幅が低ければまたやり直し。
しかもロードする度に出現場所がまたランダムで変わるのでまた場所を選ぶ所からやり直さなくてはいけないというかなり時間と手間がかかるのだ!
そしてここはゲームの世界であるにも関わらず、一番大事なセーブ&ロードが無い。
要するに現実と同様やり直しが効かないのである。
何でここだけゲーム要素じゃないんだよクソが。
しかしこうなってくると、レオと結婚の話が出ているにも関わらずほぼ攻略が不可能なキャラとなる。
そうなるとこれはもう別キャラを攻略した方が早いかもしれない。
そうなると今日の午後の行動はどうするかだが。
家にいるを選択すると、まだ序盤の為ジャックが来やすい。
あいつはルナしか見ていないので攻略は無理だ。
ルイは午前にしか会えないし、あのマウント王子にも会いたくない。
よし、ウィリアムに会おう。
ウィリアムは街に行くと結構な確率で会えるし。
運が良ければランダムのレオとも会えるが、あまり期待はしないでおこう。
そう考えてるうちにお腹が空いてきた。
ゲーム内でも腹は減るのだ。
「腹が減っては戦も出来ん!
昼食べに一旦戻ろーと!」
こうして俺は家路に着いた。
「頂きます」
俺は丁寧に昼飯を食べると、相変わらず周りがざわついている。
……大分マナーは良くなった筈なのに、なんでこんなにざわつかれてるんだ?
ちょっと聞き耳を立ててみる。
「あのライラお嬢様が……」
「最近暴れてない……」
「最近怒らなくなったわ……」
成る程成る程、みんなライラの変貌ぶりにざわついていたのか。
マナーが悪いだの男っぽいだの言われてなくて良かった。
これなら最悪処刑ルートは免れそうだ。
俺は昼飯を食べ終えて、一旦部屋へと戻る。
本当はすぐに外出しようと思ったのだが、何故か外に出して貰えなかったのだ。
恐らくゲーム通り、一旦部屋に戻って何をするかの選択をする必要があるらしい。
何でそこはゲームに忠実なんだよ。
まあいいや、部屋に一旦入ってすぐに出よう。
「あの、ライラお嬢様、少しよろしいですか?」
「え?」
俺は部屋に戻る途中、急にメイドに話しかけられた。
メイじゃないメイドの方から話しかけられるのは、初めてである。
「何か?」
話しかけられる様な事あったっけ?
こんなイベントもゲームでは無かった筈。
いや、俺が悪役令嬢の時点で、ゲームには無いイベントがある事は前回のレオの一件で既に分かっている。
恐らくこれも、ライラ視点でのイベントなのだろう。
「実は、少し相談があるのです」
「相談?」
俺はメイドを繁々と見る。
確か、このメイドはルナによく付いているメイドだ。
それならますます俺に話しかけてくる理由が分からない。
「その、最近ライラお嬢様が大分丸くなられたなと思いまして」
「ええ、まあ」
ゲーム通りのキャラでいたら俺の命が危ういので、そりゃあ丸くもなる。
というか俺は元々あそこまで性格悪くないし。
「そのせいか、最近ルナお嬢様の当たりがまた強くなってしまって……」
「へ?」
どいうい事だ? ルナの当たりが強い?
「前までライラお嬢様がある程度躾けていてくれたお陰で、大人しかったのですが……。
最近、ライラお嬢様はルナお嬢様に関わっていないせいか、またルナお嬢様が調子に乗り出してしまって」
「え? ん?」
ルナが調子に乗っている?
とても傍目でそうとは見えないが?
「なので、また躾けて頂けないでしょうか?
私達メイドが言っても何も聞き入れてくれないどころか、更に酷い追い討ちを受けてしまうので……」
「何それ?
嫌です」
「え?」
俺がきっぱりと拒否すると、メイドが何やら困惑している。
「というか、そう言うのは私に言わずにお父様やお母様に言った方がいいのでは?」
「え、と……。
その、ライラお嬢様からの方が、一番効果があると言いますか……」
要するに、俺からルナに直接叱ってくれと言う話らしいが、そんなの面倒だ。
というか、ルナはゲーム内でメイドに当たっている描写なんて特になかったぞ?
ライラがルナを躾けていたから?
いや、ゲームのライラは躾けというより虐めだった。
「あ、もしかしてお父様達に言い辛いのですか?
それなら私から直接お父様に伝えます」
「あ、いいえ! そこまではしなくても」
メイドは露骨に焦り始める。
「いえ、困ってるなら伝えた方がいいでしょう?
それで、具体的には何をされたの?」
「え、えと、それは……」
メイドはすっかり口籠ってしまった。
「あ、あの、やっぱり大丈夫です!
失礼しました!」
そう言ってメイドは逃げていってしまった。
「何だったんだ?」
大方メイドの方がルナを気に入らずに俺に話を持ちかけてきたという所だろうか?
そうなるとルナも可哀想だな、あんなメイドが近くにいるなんて大丈夫だろうか?
「ん? 待てよ……。
寧ろ俺があのメイドからルナを守れば、ルナの俺に対する株が上がる、そしたらバッドエンドは回避出来るんじゃね?」
今までのバッドエンドはルナに酷い仕打ちをしたから起こったものばかりである。
即ちルナに好かれればバッドエンドは起こらなくなる筈だ。
「そうと決まればあのメイドの尻尾を掴まなきゃな。
どうするか……」
俺は悩みながら部屋へと戻る。
すると、部屋にメイがやって来た。
「ライラお嬢様、午後はどうされますか?」
「ん? ああ街に出かけ……。
そうだ!」
「え?」
俺はメイを見て良い方法を思いついた。
「メイ、お前にまた頼みがあるんだが」
「は、はい?」
「ルナのお付きのメイドを見張ってくれないか?」
「見張り?」
メイは不思議そうな顔をする。
そりゃそうだろうな、いきなり見張りなんて言われても訳が分からないだろう。
なので俺は先程の内容をざっくりと話す。
「いや実はな、そのルナのお付きのメイドから相談されたんだが、ルナがどうもそのメイドにきつく当たってるらしいんだよ。
だから、もしそのメイドがルナに酷く当たってる様なら教えて欲しいんだ」
「え? そうなんですか?
それは大変ですね!
分かりました! 気を付けて見てみますね!」
メイは快く引き受けてくれた。
やはり持つべきものは頼れるメイドである。
「それじゃあ俺は街に出掛けてくるから、頼んだぞ!」
「はい! ライラお嬢様。
後、口調がまた変ですよ!」
「あ」
しまった。メイの前でなら大丈夫だろうと、また素で話してしまった。
「でも、俺口調のライラお嬢様もかっこいいので、私の前でだけでなら秘密にしますよ」
メイはニコリと微笑む。
クソ可愛い!!
やばい俺が惚れちゃいそう。
いやいやいかんいかん、俺は現実世界に戻って月野さんと仲良くなるんだ!
……でも、現実世界に戻れば、月野さんは他のイケメンに囲まれていて。
俺は、その攻略キャラにすらなれないモブで。
戻って月野さんと仲良くなれたとして、付き合う事なんて出来るとは思えない……。
それなら、もういっそこの世界で、悪役令嬢のままの方がいいのでは?
メイが居てくれる。
ルナも可愛いし。
バッドエンドさえ回避すれば、悪くはないのかもしれない……。
「ライラお嬢様、どうされました?」
すると、メイが俺の事を不思議そうな顔をして見ていた。
「え?
あ、いやごめん、ちょっと考え事してて。
俺街に行ってくるわ!」
「あ!」
俺は急いで外に出た。
駄目だ。これ以上メイと仲良くなっちゃ駄目だ。
俺は、何としてでも元の世界に帰りたいんだ。
ここの方がいいかもなんて考えちゃ駄目だ!
俺は男なんだ、だからここで女としてなんて生きていられない。
「あー、本当に何で百合展開ないんだよ、このクソゲー……」
俺は項垂れたくなる気持ちを抑えて前に進んだ。
基本的にイベントが無い普通の日は、午前と午後の二回行動する事が出来る。
そこで外出を選び、場所を選べば、攻略キャラに会う事が出来るのだ。
因みに一番会うのが簡単なのが、今会ったばかりのルイである。
ルイは一番歳下の為、午前中にしか会えないが、必ず公園にいるので、迷わず会う事が出来る。
続いて他のキャラクター達だが、ウィリアムは大体街に行けば会える。
体感的に7~8割位の確率で遭遇する。
それから王室近辺のショップだったり海だったりに行くと4~5割位の確率でアラン王子に会える。
逆に家付近の庭園やら広場を選択するとこちらも4~5割位の確率でジャックに会える。
因みに外出しないを選んでもランダムでキャラがやって来るのだが、その時最初のうちはジャックが来やすい。
まあ徐々に他のキャラの好感度が上がっていればそちらが優先的に来やすくなるのだが。
そして最も出会うのが最難関なのがあの隠れキャラのレオである。
出現場所は完全ランダムで、運が悪いと一度も会う事なくゲームが終わるなんて事もある。
しかも一度会えても好感度が上がり辛く、何度も会わないと攻略出来ない。
更にレオだけ好感度の上がり幅がランダムなのである。
普通選択肢を選んで、一番良い回答で10%、普通の回答で5%、あまり良くないので3%、一番酷い回答で-10%と決まっているのだが、レオの場合だけ一番良い回答を選んでも3%~10%の中からランダムで上がるのである。
つまりどういう事かと言うと、連続で会い続けて一番良い回答を選び続けても3%を引きまくったら好感度が上がりきらずクリア出来ないのである。
察しのいい人はもう分かっているかもしれないが、レオを攻略するには、セーブ&ロードが必須となる。
要するにまず外出の場所を選びレオに会えなければやり直し、レオに会えたら一番良い選択肢を選びその上がり幅が低ければまたやり直し。
しかもロードする度に出現場所がまたランダムで変わるのでまた場所を選ぶ所からやり直さなくてはいけないというかなり時間と手間がかかるのだ!
そしてここはゲームの世界であるにも関わらず、一番大事なセーブ&ロードが無い。
要するに現実と同様やり直しが効かないのである。
何でここだけゲーム要素じゃないんだよクソが。
しかしこうなってくると、レオと結婚の話が出ているにも関わらずほぼ攻略が不可能なキャラとなる。
そうなるとこれはもう別キャラを攻略した方が早いかもしれない。
そうなると今日の午後の行動はどうするかだが。
家にいるを選択すると、まだ序盤の為ジャックが来やすい。
あいつはルナしか見ていないので攻略は無理だ。
ルイは午前にしか会えないし、あのマウント王子にも会いたくない。
よし、ウィリアムに会おう。
ウィリアムは街に行くと結構な確率で会えるし。
運が良ければランダムのレオとも会えるが、あまり期待はしないでおこう。
そう考えてるうちにお腹が空いてきた。
ゲーム内でも腹は減るのだ。
「腹が減っては戦も出来ん!
昼食べに一旦戻ろーと!」
こうして俺は家路に着いた。
「頂きます」
俺は丁寧に昼飯を食べると、相変わらず周りがざわついている。
……大分マナーは良くなった筈なのに、なんでこんなにざわつかれてるんだ?
ちょっと聞き耳を立ててみる。
「あのライラお嬢様が……」
「最近暴れてない……」
「最近怒らなくなったわ……」
成る程成る程、みんなライラの変貌ぶりにざわついていたのか。
マナーが悪いだの男っぽいだの言われてなくて良かった。
これなら最悪処刑ルートは免れそうだ。
俺は昼飯を食べ終えて、一旦部屋へと戻る。
本当はすぐに外出しようと思ったのだが、何故か外に出して貰えなかったのだ。
恐らくゲーム通り、一旦部屋に戻って何をするかの選択をする必要があるらしい。
何でそこはゲームに忠実なんだよ。
まあいいや、部屋に一旦入ってすぐに出よう。
「あの、ライラお嬢様、少しよろしいですか?」
「え?」
俺は部屋に戻る途中、急にメイドに話しかけられた。
メイじゃないメイドの方から話しかけられるのは、初めてである。
「何か?」
話しかけられる様な事あったっけ?
こんなイベントもゲームでは無かった筈。
いや、俺が悪役令嬢の時点で、ゲームには無いイベントがある事は前回のレオの一件で既に分かっている。
恐らくこれも、ライラ視点でのイベントなのだろう。
「実は、少し相談があるのです」
「相談?」
俺はメイドを繁々と見る。
確か、このメイドはルナによく付いているメイドだ。
それならますます俺に話しかけてくる理由が分からない。
「その、最近ライラお嬢様が大分丸くなられたなと思いまして」
「ええ、まあ」
ゲーム通りのキャラでいたら俺の命が危ういので、そりゃあ丸くもなる。
というか俺は元々あそこまで性格悪くないし。
「そのせいか、最近ルナお嬢様の当たりがまた強くなってしまって……」
「へ?」
どいうい事だ? ルナの当たりが強い?
「前までライラお嬢様がある程度躾けていてくれたお陰で、大人しかったのですが……。
最近、ライラお嬢様はルナお嬢様に関わっていないせいか、またルナお嬢様が調子に乗り出してしまって」
「え? ん?」
ルナが調子に乗っている?
とても傍目でそうとは見えないが?
「なので、また躾けて頂けないでしょうか?
私達メイドが言っても何も聞き入れてくれないどころか、更に酷い追い討ちを受けてしまうので……」
「何それ?
嫌です」
「え?」
俺がきっぱりと拒否すると、メイドが何やら困惑している。
「というか、そう言うのは私に言わずにお父様やお母様に言った方がいいのでは?」
「え、と……。
その、ライラお嬢様からの方が、一番効果があると言いますか……」
要するに、俺からルナに直接叱ってくれと言う話らしいが、そんなの面倒だ。
というか、ルナはゲーム内でメイドに当たっている描写なんて特になかったぞ?
ライラがルナを躾けていたから?
いや、ゲームのライラは躾けというより虐めだった。
「あ、もしかしてお父様達に言い辛いのですか?
それなら私から直接お父様に伝えます」
「あ、いいえ! そこまではしなくても」
メイドは露骨に焦り始める。
「いえ、困ってるなら伝えた方がいいでしょう?
それで、具体的には何をされたの?」
「え、えと、それは……」
メイドはすっかり口籠ってしまった。
「あ、あの、やっぱり大丈夫です!
失礼しました!」
そう言ってメイドは逃げていってしまった。
「何だったんだ?」
大方メイドの方がルナを気に入らずに俺に話を持ちかけてきたという所だろうか?
そうなるとルナも可哀想だな、あんなメイドが近くにいるなんて大丈夫だろうか?
「ん? 待てよ……。
寧ろ俺があのメイドからルナを守れば、ルナの俺に対する株が上がる、そしたらバッドエンドは回避出来るんじゃね?」
今までのバッドエンドはルナに酷い仕打ちをしたから起こったものばかりである。
即ちルナに好かれればバッドエンドは起こらなくなる筈だ。
「そうと決まればあのメイドの尻尾を掴まなきゃな。
どうするか……」
俺は悩みながら部屋へと戻る。
すると、部屋にメイがやって来た。
「ライラお嬢様、午後はどうされますか?」
「ん? ああ街に出かけ……。
そうだ!」
「え?」
俺はメイを見て良い方法を思いついた。
「メイ、お前にまた頼みがあるんだが」
「は、はい?」
「ルナのお付きのメイドを見張ってくれないか?」
「見張り?」
メイは不思議そうな顔をする。
そりゃそうだろうな、いきなり見張りなんて言われても訳が分からないだろう。
なので俺は先程の内容をざっくりと話す。
「いや実はな、そのルナのお付きのメイドから相談されたんだが、ルナがどうもそのメイドにきつく当たってるらしいんだよ。
だから、もしそのメイドがルナに酷く当たってる様なら教えて欲しいんだ」
「え? そうなんですか?
それは大変ですね!
分かりました! 気を付けて見てみますね!」
メイは快く引き受けてくれた。
やはり持つべきものは頼れるメイドである。
「それじゃあ俺は街に出掛けてくるから、頼んだぞ!」
「はい! ライラお嬢様。
後、口調がまた変ですよ!」
「あ」
しまった。メイの前でなら大丈夫だろうと、また素で話してしまった。
「でも、俺口調のライラお嬢様もかっこいいので、私の前でだけでなら秘密にしますよ」
メイはニコリと微笑む。
クソ可愛い!!
やばい俺が惚れちゃいそう。
いやいやいかんいかん、俺は現実世界に戻って月野さんと仲良くなるんだ!
……でも、現実世界に戻れば、月野さんは他のイケメンに囲まれていて。
俺は、その攻略キャラにすらなれないモブで。
戻って月野さんと仲良くなれたとして、付き合う事なんて出来るとは思えない……。
それなら、もういっそこの世界で、悪役令嬢のままの方がいいのでは?
メイが居てくれる。
ルナも可愛いし。
バッドエンドさえ回避すれば、悪くはないのかもしれない……。
「ライラお嬢様、どうされました?」
すると、メイが俺の事を不思議そうな顔をして見ていた。
「え?
あ、いやごめん、ちょっと考え事してて。
俺街に行ってくるわ!」
「あ!」
俺は急いで外に出た。
駄目だ。これ以上メイと仲良くなっちゃ駄目だ。
俺は、何としてでも元の世界に帰りたいんだ。
ここの方がいいかもなんて考えちゃ駄目だ!
俺は男なんだ、だからここで女としてなんて生きていられない。
「あー、本当に何で百合展開ないんだよ、このクソゲー……」
俺は項垂れたくなる気持ちを抑えて前に進んだ。
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