今日も君の心はハカれない

本田ゆき

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第18話 君と偏見

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 グループ学習が終わり、そのまま昼休みに入っても静夜はまだ男子グループの輪に混じって喋っていた。

「正直さ、東ってもっと暗い奴なのかなって思ってたからこんなに話せてびっくりしたわ」
「え!? そんな風に思われてたの俺?」
「だっていっつも本読んでるし、1人が好きなのかなって……」
「あー……まあ別に1人が嫌いって訳でもないし読書も好きではあるんだけど……」

 静夜は昼休みに入っても未だに女子に囲まれている自分の席を眺めながら答えた。

「俺の席、周りが女子ばっかりで話しかけ辛くて……」

 静夜の返答に他の男子3人が納得するかの様に頷く。

「あー、確かに東の席って逆ハーレム状態だよな」
「あれは正直きついよなー」

 因みに静夜の席は廊下側の左端で前から2番目の席であり前は遥、後はハル、更に右横、右斜め前、右斜め後ろももれなく全員女子である。

「もし良ければこれから昼休みはこっちの席来いよ、男ばっかでむさ苦しいけどな!」
「え? マジで? 良いの?」

 徹人の呼びかけに静夜は嬉しそうに返事をする。

「おー、東も一緒にゲームしようぜー」

 こうして静夜は無事友達が増えていった。

 一方遥は、そんな静夜を眺めながら静かに呟いた。

「可笑しいなー」
「何が?」
「私は友達がこれまでの人生ユウちゃんとハルしか出来た事がないのに、東くんはどんどんコミュニティを開拓していってる……。

 ……もしかして東くんって陽の人?」

 遥の独り言の様な問いかけにユウが答える。

「まあ、少なくとも遥よりは光属性だろうな」

 そしてハルは昼休みに入っても未だに真央に零の事を語っていた。

「後ね~零様を語る上で外せないのは」
「は、はあ……」
「ストップハル。もう昼休みなんだからいい加減に隅田さんを解放してやれ」

 ユウに止められハルは時計を確認した後真央に謝る。

「え? もう昼休みだった!?
 ごめんね隅田さん!
 めっちゃ聞き上手だからついつい話しちゃって~」
「ううん、大丈夫……」

 やっと開放されたと真央は胸を撫で下ろしつつ、ユウに感謝の言葉を述べた。

「河合さん、今日は授業中とかも助けてくれてありがとうございます……。
 それと、2人の仲を邪魔しちゃって御免なさい……」

 真央の言葉にハルが不思議そうに聞き返した。

「ん? 2人の仲って?」

 そんなハルに真央は驚きながら確認する。

「え? 葵さんと河合さんが実はデキてるって聞いたんだけど、違うの?」

「はぁ!? 何それ!?」

 初めて聞いた内容にハルが驚いている中、当事者のユウと遥はさも他人事かの様にお互い口を開く。

「あー、言われてんのか」
「というか中学くらいからもうその噂全然消えないよねー」
「いや、2人は何呑気に言ってるの!?
 否定しないの!?」

 ハルがそんな2人の様子に更に驚いて突っ込むが、遥はまあまあとそんなハルを宥めながら答えた。

「そりゃあ私達だって最初はずーっと否定してきてたんだけどね?
 でもぶっちゃけユウちゃんと噂になってると男子達が寄ってこなくなるから楽でいいなとも思えてきてさ」
「いや確かにそうかもしれないけど!
 ユウちゃんもそれで良いの!?」

 遥の答えに納得がいかないハルは今度はユウに訊ねる。

「良いわけないだろ。
 でも私1人が違うって言ったところで、こいつに頼まれて男装してデザートバイキングにしょっちゅう付き合わされてたらいつまで経ってもデートだとか噂され続けてさ……。
 途中から否定するのもダルくなっちゃって」

「おい無気力コンビ!!
 そこは否定しなよ!
 今からでも!!」

 ハルに言われてもでもなーと言っている遥に対し、ハルはぼそりと小声で呟く。

「あんたその噂東くんの耳に入ったらどうすんの? 一生恋愛対象外認定されても良いの?」

「はっ!?!?」

 ハルに言われ遥は目を見開いて真央の肩を掴んだ。

「私と! ユウちゃんは!!
 決してそんな仲じゃないから!!!」

「わ、わわ……!」

「何か必死すぎて逆に信憑性増してないかそれ」

 ユウの指摘通り2人の噂は更に一部界隈に広まったのは言うまでもなかった。
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