暗殺少女の学園日記

あおい

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3.菖蒲学園

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「うっわー……」


でっか!

なにここ?お城かなんか?


今私は、ボスから受けた任務で菖蒲(あやめ)学園に来ていた。

今日が任務の初日で編入日だ。

これから、私と紅はそれぞれ偽名の清水珀久(しみずはくと)と蘇枋紅也(すおうこうや)としてこの菖蒲学園の一年生となるのだ。

…6年ぶりの学校…不安しかない…


「なに変な声出してんだよー」


あーそうだ……こいつもいたんだった


学校の校門の前に突っ立っていたわたしたちは、高い塀と塀の間にあるこれまた無駄に大きい門をくぐって学校の敷地内へと入っていった。


「お前いまけっこう失礼なこと考えたろ…」


「いや別に。ただここが本当に学校なのかと驚いただけだよ」



……心、読まれてる?………



紅は、少し疑わしでな顔をしたあと、まあいいと思ったのかそれ以上は何も言わなかった。


「まあ、見た目はやけに豪華だからな、ここは」



「…前に来たことがあるような口ぶりだね」


私は、紅の言いようが少し引っかかり、来たことがあるのかをきいた。


「視察でな。ってかお前は来てないのか?仮にも暗殺者だろ?」


「仮じゃなくて暗殺者だよ。それに、視察はきてないけど一応ここの資料は全部暗記してきたし。」



「………え?…まじで?」



「まじだけど…」


「お前の記憶力すごいな……っていうかお前ここでも男装なのかよ!」


紅は驚いたように目をみひらいたあと、少し不機嫌なようすでそう言ってきた。


「男の方がなにかと便利だしね。それに組織でも男装してるんだから、ここで女の姿でいる必要もないし。
      ……………なに?期待してた?」


「っな!…なわけないだろ!」


「なんだー。つまんないの。ほんっと紅って可愛げないよねー」


「おれは男だ、可愛げなんかあってたまるか」



着いて早々軽口をいいあいながら僕達は職員室へと向かうのだった。
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