星降ル夜ニ、君ハ何ヲ願フ

三日月らびっと

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 少年は朝早くに起きると、急いでオオカミ退治の準備をしました。図書館に行ってはオオカミを退治する方法を調べ、工務店に行っては戦えそうな武器を探し、少女を助けるために使える限りの時間を費やしました。
 自らの手でオオカミを退治すると、そして、少女を救うと夜空に舞う星々に誓いました。

「よ、よし……」

 左手には松明を、背中には少年の背丈以上ある重たそうな斧を持ちながら森へと入って行きました。
 ザクザクと足音を立てながら、暗くて静かな森の見知った道を1人歩きました。
 ふと前を向くと、そこには一線の流星群と少年の2、3倍も大きな黒い影が見えたのです。
 それはまさしく、少年が探していたオオカミだったのです。
 そしてその周りには真っ黒な服を着た男性や女性、若い人に年寄りの人、合計30人くらいの人がオオカミを囲むように立っていました。
 その目の前には両手を組み、おでこに両手を合わせて祈っている姿が見えました。
 少年は星の使徒の中に無理矢理入り込み、少女の側まで行くと、左手に持った松明をオオカミに向けながら、そろりそろりと近づきました。

「オオカミ! 僕が退治してやる! うおあああああ!」

 少年は一気に走り出し、背中にある斧を取り出すと声を上げてオオカミに振りかぶりました。
 ザクッと斧が刺さる音がし、少年は見上げると一気に震えあがりました。
 なぜなら、オオカミはピクリとも動じず、禍々しい赤黒い目と牙の隙間からでる唾液で少年を睨みつけていたからです。
 少年はおどけて尻もちをついてしまいました。

「グッククククク……今日はお肉がもう1匹か。じゃあ遠慮なく……いただきまぁぁす!」

 それを見たオオカミは、少年にむかって大きく口を開け、少年を食べようとしました。
 少年は、もうダメだ、っと思いました。
 その時です。少年の前に少女が現れました。

「サナ!」

「お兄ちゃん、ありがとう」

 少女は一言呟いたあと、即座にバクッと食べられてしまいました。
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