真面目に読んでは駄目ってあったのに、真面目に読んでやられました。

昨日、読み終わって悲しくて、どうなれば良かったのか考えた。

もし自身つで封印しなかったら、魅了がなくても肉欲に負けて、愛しているのは君だけだとか言って、結局、他の女に手を出していたと思った。処女でないと結婚できないなら本当にやりそう。そして、結婚出来なかったと思う。(実際、婚約破棄になりかけた)13歳のアレクには解っていたのだと改めて思った。実際、恋心君が出てこなければ、真剣な想いも信じて貰えなかったと思うから。彼女の気持ちを考えず、ただ自分の欲(結婚したい)だけを優先したアレクは幼くて愚か。でも、自分を理解してたのだと思う。
封印が解けて戻ったアレクは封印しなくても、あのアレクになっていたのじゃないかな。
目的は達成できた。彼の思いどおりに。

巻き込まれた彼女が、可哀相。初恋の彼と結ばれるために、その後の人生を、想いを差し出した彼女こそ哀れ。救いは初恋が実ったこと。封印がなければ、封印が解け欠けねば、彼の幼くも純粋な恋心を知ることはなかった。例え同様に、結婚が結末でも。

男と女の愛し方は違うのだと、いつも思う。一番に考えるものが違うのだと。そして自分を慰める。

この話を読んで、改めて突きつけれた気がして、泣いた。
作者の意図とは違うかも知れないけれど。

封印は正しかったのだと、今朝になって思った。
人生は思い通りには行かない。
彼には目的の達成を、彼女にはその後の人生の慰めを。欲にも優先順位がある。他を擲っても、欲しいものが手に入ったのだから諦めるしかない。

この結末は登場人物の皆が納得する形(満足でなくて)に治まった。これで良かったのだと、考えられる中でも一番良かったのだと、思う事にした。

それでも思う。
新婚旅行に行かせてあげたかった。それだけが、心残り。

新婚旅行に行かせてあげたかった。
悲しすぎる。

妃業は完璧みたいだし、セシリアが心で誰かを思うだけなのを咎めることはできませんよね！
ちょっと溜飲の下がるエンドで良かったです。
王太子は一番欲しかったものを手に入れることが出来ず、子供の時の決断を後悔し続ければいいと思いました。