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17話 勘違いだって…
しおりを挟む……最悪だ…
俺って、ほんとツイてない…。
こんなタイミングで、思ってもいない事聞かれるなんて…。
隼の口角が少し上がって
『そうですよね。氷雨さんが陽向さんを好きなはずないですよね?』
って、大きな声で隼が言った。
たぶん…聞こえていたんだろう。
陽向はそのまま方向を変えて、スタッフの方へ戻っていった。
『俺!氷雨さんに振り向いてもらえるまで!がんばりますから!!』
得意のアイドルスマイルでそう言って、俺の肩を抱いてスタジオへ向かった。
『おぉ~おはよ!相変わらず仲良しだね!』
って、頼りになるリーダー翔吾が言った。
『はいっ。俺、氷雨さん大好きなんで!!』
なんの迷いもなくハッキリと断言した隼。
嬉しそうな隼とは全く逆で、上手く笑う事も出来ない俺。
陽向はスタッフと話しをしていて、俺を見ようともしない。
絶対に…勘違いしてるよな…
最悪だ!
なんで?
なんであんな状況見られて、しかも、その後、好きじゃないって…
嘘ついたのを聞かれるなんて…
最悪以外に言葉が見つからない…
誤解を解きたいのに…
『氷雨さん♡』
ずっと、俺のそばには隼がいる。
勘違いされても仕方がないくらいの距離の、俺と隼。
こんなの…勘違いされても仕方がない距離感…
それから、陽向に話しかけよとしてるのに
まるで陽向も俺を避けてるみたいに、話しかけられなくて…
撮影の時も
いつもなら、ぎゅっとハグしてきたり
俺を見つめてニコっとしたり
『ひ~くん♡』っていうのに…
今日は、そんなの一切ない…
避けられてるみたい…
じゃなくて、避けられてる。
なんでなんだよっ…
降り出した雨が、余計に俺の心を寂しくさせた。
それから、しばらく隼のぴったりマークが始まって。
俺が、陽向の所へ行こうとすると
『氷雨さん。どうしたんですか?』
『氷雨さん♡ちょっといい?』
なんだかんだで…俺と陽向の間に入ってくる。
そんなのが1週間も続いている。
そんなに邪魔されるなら、メールでも送ればとも思ったが…
突然メールであれは誤解だなんて送られても…
そう思うと何もできなくて…
撮影でも、陽向はみんなに気が付かれないくらいに絶妙に俺を避けてる。
たぶん、みんなは気が付いていない。
雑誌の撮影で求められれば、今まで通りにハグしたり、手をつないだりもする。
でも、今迄みたいに自発的に手を繋いで来たり、ハグしてきたりは絶対にしない…。
控室でふたりきりになりそうな時には
『あ…トイレっ…』
って、控室から消える。
絶対、トイレと違うじゃん!!
これ、絶対隼とのこと勘違いしてるよな?
でも、それで俺を避けるってどういう事?
そんな、俺と陽向だったけど…
この現状を回復するチャンスがやって来る!!
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