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第1章
疲れた大人二人と元気な子
念の為、とーさまにくっついたままドラゴン親子にちょっと近づく。
キュルルル
ドラゴン親子はやっぱり甘えたような可愛い鳴き声を出して僕の方へ首を少し伸ばしフスフスにおいを嗅いでいる。
臭くはないだろうか…
僕ちょっと汗っかきなんだよな…
「僕の言葉わかるの?」
じーとお互い見つめあった後、そう聞いてみるとドラゴン親がパチリとゆっくり瞬きをした。
人間で言うところの頷き、だろうか?
「あのね、そのダメな人達はすきにしていーけどね、あんまりドゴォーンってすると困る。」
取り敢えず、伝えたいと思っていたことを伝えてみた。
グゥワウ
ドラゴン親は分かった、とでも言うように鳴き何故か子ドラゴンを僕の方に押し、ぐいぐいっとした。
アゴでクイッとやったドラゴン親になるほどっと頷く。
「とーさま。あっちいこ。」
僕と子ドラゴンを困惑しながらも抱き留めてくれていたとーさまの服をクイクイと引っ張った。
とーさまは困った顔をしながら僕の言う通りその場から僕たちをつれて離れてくれた。
ヨハネスも少しだけ離れたみたいだけど、様子見で僕達よりドラゴン親よりの方に居るみたい。
「ルナイス説明してくれ。」
「ん?なにを?」
とーさまの言葉に首を傾げる。
だってとーさまも同じ所に居たのだから何を説明したらいいの?
「ドラゴンの言葉が分かるのか?」
「え?わかんないよ。でもドラゴンは人間のことばをりかいするって本に書いてた。ほんとみたい。」
とーさまは僕がドラゴンとお話出来るファンタジーな人間だと思ったみたい。
それはとても魅力的ですが、残念ながら…
「何の本を読んだんだ…」
ボソリととーさまが呟いた言葉が聞こえたけれど、僕もどの本に書いてあったのかは覚えてないので聞こえなかったフリしますね。
すみません。
ギュロロロロ
!キュイ
しばらく困ったお顔の綺麗なとーさまと見つめあっているとドラゴン親の低い声が聞こえて、それに反応した子ドラゴンが行こう!て感じで鳴いたので僕達は先程の場所に戻る。
合流したヨハネスの顔は若干青ざめていた。
何があったのか分からないけど、ダメな大人達は居なくなっているし、ヨハネスの顔色もよくないので何も聞かないでおこ。
すきにしていーよーとか言っちゃったの僕だし…知らない方が幸せなことって沢山あるよねー。
子ドラゴンをドラゴン親の元に返すと、ドラゴン親は僕の方に大きな顔を近づけてきて、スリスリてしてきた。
何かよく分かんないけど悪い気はしない。
僕からもスリってして見たらちょっと鱗が固くて痛かった。
痛くないスリスリしてくれてたんだね。
キュロロロロ
キュー
ドラゴン親子は高い声を出して広い空を飛んで行った。
どす黒い雲も消えて見えてきた空は日が落ちてほの暗い。
疲れた顔をしたとーさまとヨハネスの手を握り僕は出口に歩き出す。
実はさっきドラゴンが帰り道が分かるように道を光のキラキラで記してくれたんだ。
言葉は分からないけど「これを辿ってお帰り」って言ってるように感じたからたぶん大丈夫。
ドラゴンのこともあってあんまり魔力発散してないはずだけど、何だかいつもより体が軽い!
そのお陰で二人を引っ張りながら歩いてお家に辿りつくまでノンストップだった。
さすがにお家についた時には少し息が切れていたけど…。
その後はとーさまとは一旦ばいばいして僕はお風呂に入った。
夕食の時にはにぃ様も居て、お食事の場でとーさまが今日あったことをにぃ様と真剣にお話していた。
僕の名前もお話の中で何度か出てきたけれど、僕は難しいお話はよく分かりませんので、いつもより美味しく感じるご飯をいつもよりモクモクと食べていた。
「…ルナイス、元気だね。」
「ん…何か体がかるくてきぶんがいいです。」
今日の事で疲労感も感じてはいるけど、それよりもやっぱり体の調子がいつもより良くて元気。
「ドラゴンに暗視魔法を使ったからな…大分魔力は消費できただろう。」
とーさまの言葉になるほどっと頷く。
ドラゴン大きかったもんね。
確かに僕の体からアンクルウェイト取り払ったみたいな感じがした。
「まぁ…これでしばらくルナイスが元気で過ごせるなら…良い。」
ふぅっと息をついたとーさまはそう言って食事を再開された。
にぃ様もコクリと頷き食事を再開。
夕食の後は少しにぃ様とお話してベットに入った。
僕の腕の中には小さい頃からの友達のドラゴン、ユエがいる。
今日出会ったユエより何倍も大きなドラゴンを思い出し、つい笑みが零れる。
いつかまた、ドラゴンと会って一日中遊べたらいいな。
キュルルル
ドラゴン親子はやっぱり甘えたような可愛い鳴き声を出して僕の方へ首を少し伸ばしフスフスにおいを嗅いでいる。
臭くはないだろうか…
僕ちょっと汗っかきなんだよな…
「僕の言葉わかるの?」
じーとお互い見つめあった後、そう聞いてみるとドラゴン親がパチリとゆっくり瞬きをした。
人間で言うところの頷き、だろうか?
「あのね、そのダメな人達はすきにしていーけどね、あんまりドゴォーンってすると困る。」
取り敢えず、伝えたいと思っていたことを伝えてみた。
グゥワウ
ドラゴン親は分かった、とでも言うように鳴き何故か子ドラゴンを僕の方に押し、ぐいぐいっとした。
アゴでクイッとやったドラゴン親になるほどっと頷く。
「とーさま。あっちいこ。」
僕と子ドラゴンを困惑しながらも抱き留めてくれていたとーさまの服をクイクイと引っ張った。
とーさまは困った顔をしながら僕の言う通りその場から僕たちをつれて離れてくれた。
ヨハネスも少しだけ離れたみたいだけど、様子見で僕達よりドラゴン親よりの方に居るみたい。
「ルナイス説明してくれ。」
「ん?なにを?」
とーさまの言葉に首を傾げる。
だってとーさまも同じ所に居たのだから何を説明したらいいの?
「ドラゴンの言葉が分かるのか?」
「え?わかんないよ。でもドラゴンは人間のことばをりかいするって本に書いてた。ほんとみたい。」
とーさまは僕がドラゴンとお話出来るファンタジーな人間だと思ったみたい。
それはとても魅力的ですが、残念ながら…
「何の本を読んだんだ…」
ボソリととーさまが呟いた言葉が聞こえたけれど、僕もどの本に書いてあったのかは覚えてないので聞こえなかったフリしますね。
すみません。
ギュロロロロ
!キュイ
しばらく困ったお顔の綺麗なとーさまと見つめあっているとドラゴン親の低い声が聞こえて、それに反応した子ドラゴンが行こう!て感じで鳴いたので僕達は先程の場所に戻る。
合流したヨハネスの顔は若干青ざめていた。
何があったのか分からないけど、ダメな大人達は居なくなっているし、ヨハネスの顔色もよくないので何も聞かないでおこ。
すきにしていーよーとか言っちゃったの僕だし…知らない方が幸せなことって沢山あるよねー。
子ドラゴンをドラゴン親の元に返すと、ドラゴン親は僕の方に大きな顔を近づけてきて、スリスリてしてきた。
何かよく分かんないけど悪い気はしない。
僕からもスリってして見たらちょっと鱗が固くて痛かった。
痛くないスリスリしてくれてたんだね。
キュロロロロ
キュー
ドラゴン親子は高い声を出して広い空を飛んで行った。
どす黒い雲も消えて見えてきた空は日が落ちてほの暗い。
疲れた顔をしたとーさまとヨハネスの手を握り僕は出口に歩き出す。
実はさっきドラゴンが帰り道が分かるように道を光のキラキラで記してくれたんだ。
言葉は分からないけど「これを辿ってお帰り」って言ってるように感じたからたぶん大丈夫。
ドラゴンのこともあってあんまり魔力発散してないはずだけど、何だかいつもより体が軽い!
そのお陰で二人を引っ張りながら歩いてお家に辿りつくまでノンストップだった。
さすがにお家についた時には少し息が切れていたけど…。
その後はとーさまとは一旦ばいばいして僕はお風呂に入った。
夕食の時にはにぃ様も居て、お食事の場でとーさまが今日あったことをにぃ様と真剣にお話していた。
僕の名前もお話の中で何度か出てきたけれど、僕は難しいお話はよく分かりませんので、いつもより美味しく感じるご飯をいつもよりモクモクと食べていた。
「…ルナイス、元気だね。」
「ん…何か体がかるくてきぶんがいいです。」
今日の事で疲労感も感じてはいるけど、それよりもやっぱり体の調子がいつもより良くて元気。
「ドラゴンに暗視魔法を使ったからな…大分魔力は消費できただろう。」
とーさまの言葉になるほどっと頷く。
ドラゴン大きかったもんね。
確かに僕の体からアンクルウェイト取り払ったみたいな感じがした。
「まぁ…これでしばらくルナイスが元気で過ごせるなら…良い。」
ふぅっと息をついたとーさまはそう言って食事を再開された。
にぃ様もコクリと頷き食事を再開。
夕食の後は少しにぃ様とお話してベットに入った。
僕の腕の中には小さい頃からの友達のドラゴン、ユエがいる。
今日出会ったユエより何倍も大きなドラゴンを思い出し、つい笑みが零れる。
いつかまた、ドラゴンと会って一日中遊べたらいいな。
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