王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

文字の大きさ
58 / 425
第2章

ノヴァへの贈り物

しおりを挟む

僕の好きな冬の季節がやってきた。


ルナイス・アーバスノイヤー

アーバスノイヤー公爵家次男である僕は先々月に7歳になりました。



学園に通い出すのは8歳から。
あと少しで学院生になる僕はちょっとずつ準備をしている。

にぃ様は14歳になられて、あと2年で卒業してしまうけど、2年間は同じ学院へ一緒に通えるので楽しみだ。






友人は残念ながら未だにいない。

同年代が少ないのと、居てもちょっと合わない子が多かった。


とーさまもにぃ様も無理に友人を作る必要はないと言うし、遊び相手は沢山いるので特に困ることもないので呑気にしてる。



「坊っちゃま、ノヴァ様が到着しましたよ。」

ばぁやに言われて読んでいた魔法書を机に置いて早足で応接間に向かう。

今の僕の1番の遊び相手のノヴァは今日で19歳になった。
つまり今日はノヴァの誕生日!




コンコン

僕より少し前を歩いていたメルナが扉をノックすると中から「はい」ってお返事があった。


「ノヴァ!お誕生日おめでとう!」



扉が開いた瞬間にダッシュでノヴァに飛びつく。


「熱烈だな。ありがとう。」


飛び付いた僕を難なく抱き上げたノヴァは冷静に、でも嬉しそうに笑った。

少し前から思っていたけど、19歳になったノヴァは4年前と比べて大分大人ぽくなった。


昔から大人びてはいたけど、今は顔から幼さが感じられなくなりつつある。




ノヴァにはご両親もきょうだいもいないので、3年ほど前からアーバスノイヤー家で祝っている。

ノヴァは今更祝わなくていいって言うけど、僕が祝いたいのでとーさまにお願いしたら余裕でおーけーだった。



「プレゼントがある。受け取って。」

じゃじゃーんとポケットから取り出してノヴァに見せつける箱は小さいけれど、中身は絶対にノヴァが喜ぶものだって確信してる。



ノヴァは箱の状態でも分かったのか目を少し輝かせている。



「開けてみてー」

箱をノヴァの掌に置いて開けるよう促す。



「これはルナイスのか?」


「そう!僕の魔力で作りました!」


ちょっと照れくさくて敬語になっちゃった。


僕がノヴァに贈ったプレゼントは僕の魔力で作った魔力晶。

前にお爺様が僕を使って魔力晶につくれーって騒いでたやつ。



ふと気になって調べたら魔力晶っていうのは、自然に出来るものと人工的なものがあって、魔力を使わずに魔法が使えるアイテムみたい。

魔力晶によって魔力の質が違うので、それぞれ効果も違うのだとか。



お爺様は僕の魔力で攻撃型と結界型の魔力晶を作る計画を立ててたみたい。
今はなんか捕まってるみたいで、静かだけどまた来るのかな?




まぁ、そんなことはどうでもよくて…


今回ノヴァに渡した魔力晶は闇奈落ブラックホールが使えるようになっている。


闇魔法が使えることを皆にきちんと打ち明けてから、こそこそとせずに闇魔法についてノヴァに教えてもらって勉強しているので魔法の幅が広がった。

ノヴァは全属性の魔法を使えるみたいなんだけど、闇属性と光属性については他よりも適正力が低いみたいで、あまり展開できていないみたいで、僕が闇魔法の使える幅を広げる度に興味深く観察と研究をしている。



闇奈落ブラックホールは僕が前世の記憶から


『闇魔法でブラックホール作れるんじゃ?』という思いつきからノヴァに万が一の場合に備えてもらいながらものにした魔法だ。

ノヴァも何度か闇魔法の使い手に会ったことがあるけど、初めて見たって。



作ったはいいけど、この闇奈落ブラックホールに吸い込まれたものがどうなるのかは分からない。

取り出すことはできないし、ちょっと危険な魔法である。



ちなみに、僕が考え出した~なんて言ってるが闇魔法以外の魔法は平均的なことしかできないし、光魔法に適性はなかった。

それに前世の記憶の一般的な知識を元に新たな魔法を考えてるから裏技的な感じで、少し後ろめたい気持ちだ。



「この魔術式は闇奈落ブラックホールか?」

色々考えて1人でしおっとしていると、ノヴァは流石の質問をしてくれた。


「うん!ノヴァ研究したいって言ってたから。」


「ありがとう。最高の贈り物だ。」



目を輝かせて微笑むノヴァにぽっと頬が熱くなる。

ノヴァはとても綺麗な顔立ちをしてるし、背筋もぴんと伸びてて脚も長くてそんじょそこらにはいないイケメンさんなので、微笑みの威力がすごい。


顔面つよつよさん。



あ!

「吸い込まれないように注意してね!」

絶対!!

ノヴァ夢中になって吸い込まれそうで怖い!



「大丈夫だ。きちんと安全な環境下で研究すると誓う。」

ノヴァはキリッとしたお顔でそう言うとパッと誓約書を魔法で作り出し、サラサラーとサインして僕に渡してきた。


うん…

とーさまに預かってもらっておくね。






しおりを挟む
感想 57

あなたにおすすめの小説

王子のこと大好きでした。僕が居なくてもこの国の平和、守ってくださいますよね?

人生2929回血迷った人
BL
Ωにしか見えない一途な‪α‬が婚約破棄され失恋する話。聖女となり、国を豊かにする為に一人苦しみと戦ってきた彼は性格の悪さを理由に婚約破棄を言い渡される。しかしそれは歴代最年少で聖女になった弊害で仕方のないことだった。 ・五話完結予定です。 ※オメガバースで‪α‬が受けっぽいです。

秘匿された第十王子は悪態をつく

なこ
BL
ユーリアス帝国には十人の王子が存在する。 第一、第二、第三と王子が産まれるたびに国は湧いたが、第五、六と続くにつれ存在感は薄れ、第十までくるとその興味関心を得られることはほとんどなくなっていた。 第十王子の姿を知る者はほとんどいない。 後宮の奥深く、ひっそりと囲われていることを知る者はほんの一握り。 秘匿された第十王子のノア。黒髪、薄紫色の瞳、いわゆる綺麗可愛(きれかわ)。 ノアの護衛ユリウス。黒みかがった茶色の短髪、寡黙で堅物。塩顔。 少しずつユリウスへ想いを募らせるノアと、頑なにそれを否定するユリウス。 ノアが秘匿される理由。 十人の妃。 ユリウスを知る渡り人のマホ。 二人が想いを通じ合わせるまでの、長い話しです。

分厚いメガネ令息の非日常

餅粉
BL
「こいつは俺の女だ。手を出したらどうなるかわかるよな」 「シノ様……素敵!」 おかしい。おかしすぎる!恥ずかしくないのか?高位貴族が平民の女学生に俺の女ってしかもお前は婚約者いるだろうが!! その女学生の周りにはお慕いしているであろう貴族数名が立っていた。 「ジュリーが一番素敵だよ」 「そうだよ!ジュリーが一番可愛いし美人だし素敵だよ!!」 「……うん。ジュリーの方が…素敵」 ほんと何この状況、怖い!怖いすぎるぞ!あと妙にキモい 「先輩、私もおかしいと思います」 「だよな!」 これは真面目に学生生活を送ろうとする俺の日常のお話

【完結】『妹の結婚の邪魔になる』と家族に殺されかけた妖精の愛し子の令嬢は、森の奥で引きこもり魔術師と出会いました。

夏灯みかん
恋愛
メリルはアジュール王国侯爵家の長女。幼いころから妖精の声が聞こえるということで、家族から気味悪がられ、屋敷から出ずにひっそりと暮らしていた。しかし、花の妖精の異名を持つ美しい妹アネッサが王太子と婚約したことで、両親はメリルを一族の恥と思い、人知れず殺そうとした。 妖精たちの助けで屋敷を出たメリルは、時間の止まったような不思議な森の奥の一軒家で暮らす魔術師のアルヴィンと出会い、一緒に暮らすことになった。

乙女ゲームのサポートメガネキャラに転生しました

西楓
BL
乙女ゲームのサポートキャラとして転生した俺は、ヒロインと攻略対象を無事くっつけることが出来るだろうか。どうやらヒロインの様子が違うような。距離の近いヒロインに徐々に不信感を抱く攻略対象。何故か攻略対象が接近してきて… ほのほのです。 ※有難いことに別サイトでその後の話をご希望されました(嬉しい😆)ので追加いたしました。

王太子殿下のやりなおし

3333(トリささみ)
BL
ざまぁモノでよくある『婚約破棄をして落ちぶれる王太子』が断罪前に改心し、第三の道を歩むお話です。 とある時代のとある異世界。 そこに王太子と、その婚約者の公爵令嬢と、男爵令嬢がいた。 公爵令嬢は周囲から尊敬され愛される素晴らしい女性だが、王太子はたいそう愚かな男だった。 王太子は学園で男爵令嬢と知り合い、ふたりはどんどん関係を深めていき、やがては愛し合う仲になった。 そんなあるとき、男爵令嬢が自身が受けている公爵令嬢のイジメを、王太子に打ち明けた。 王太子は驚いて激怒し、学園の卒業パーティーで公爵令嬢を断罪し婚約破棄することを、男爵令嬢に約束する。 王太子は喜び、舞い上がっていた。 これで公爵令嬢との縁を断ち切って、彼女と結ばれる! 僕はやっと幸せを手に入れられるんだ! 「いいやその幸せ、間違いなく破綻するぞ。」 あの男が現れるまでは。

将軍の宝玉

なか
BL
国内外に怖れられる将軍が、いよいよ結婚するらしい。 強面の不器用将軍と箱入り息子の結婚生活のはじまり。 一部修正再アップになります

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

処理中です...