王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

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第2章

悪鬼達を一纏め

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「ルナイス、いくぞ!」


襲い掛かってくる悪鬼が一瞬散った隙にテトラ君が声を上げ、広範囲に渡る風魔法を展開してくれた。

襲い来る悪鬼のみを器用に集めるのはなかなか神経を擦り減らすし難易度の高い魔法になる。
けれど、テトラ君は怪我を負って万全ではない状態でも悪鬼のみを一か所に集めてくれた。




暗視魔法ダークアイ!」


一か所に集められた悪鬼に向けて暗視魔法を展開すると、視界が奪われたことで悪鬼の動きが鈍った。



拘束魔法リストリクションズ!」


とーさま直伝の拘束魔法で悪鬼をまとめて縛り上げた。

しかし体を支配されているだろう悪鬼達は動きを弱めることなく拘束を解こうと動き回るし視界が奪われていることで無差別に魔法を展開していく。


このままではせっかく一纏めにしても被害が広がってしまう。





使用するにはまだ不安があるけど…この状況をどうにかするにはを展開するしかない。

ノヴァにはまだ対人相手に使用してはいけないと言われているけど…悪鬼は魔族だし…



あぁ…あれこれ考えている間にも拘束魔法が解かれそうな勢いで悪鬼は暴れることを止めない。





強制睡眠ドラール!」


一か八かで展開した魔法はどうにか悪鬼達に効いたようで、暴れまくっていた悪鬼達が大人しくなった。

やはりまだ中途半端な出来のせいで、全ての悪鬼に効いているわけではないようだけど…。






「ルナイス!」


一気に魔力を消費したせいで地面に膝をついた僕の元へテトラ君が駆け寄ってきてくれた。



どうして悪鬼が突然学園に現れたのかは分からないが、誰かが意図的に悪意を持って行ったことであることは明確。
何とか暴れまくっていた悪鬼達を大人しくはさせたけど、また同じくらいの魔族や魔物を放たれてしまえばもうやれることはない。

頼むから来ないでくれよっと願いながら、テトラ君の肩を借りて立ち上がる。







「アーバスノイヤー!ハデス!無事ですか!」

悪鬼達に魔法を重ねて展開している弱っている僕は悪鬼達の傍を離れるわけにはいかないので、テトラ君に付き添ってもらいながら傍で座り込んでいると焦った様子のグリシャム先生が駆け寄ってきた。

基礎体力授業の先生は大勢の生徒を守りながら戦っていたので、僕達が悪鬼を纏める前に倒れてしまっていたので頼れる大人の出現にほっと息が零れた。



「先生、ルナイスが今悪鬼達に強制睡眠ドラール拘束魔法リストリクションズを重ね掛けしています。このまま魔法を展開し続けていては魔力枯渇を起してしまう。」

近寄ってきたグリシャム先生にすかさずテトラ君が僕の状況を説明し、救護が必要だと訴えるけど、僕はお爺様が何度もしつこく尋ねてくるくらいには魔力が多いので魔力を制御している指輪を外せば安定する。


暴走する恐れがあるから外せなかったけど、ここまで魔力が減っていれば外しても大丈夫だろう。



「先生、僕は指輪これを外せば問題なしです。僕よりテトラ君が重症です。擬似回復魔法ヒールを掛けただけなので、適切な治療を。」


そう言って僕が指輪を外すとぶわっと体に魔力が満ちて自立できるようになった。

ちょっと暴走しかけたけど、なんとかコントロールできている。



グリシャム先生は僕の目元引っ張ったりや手を握り、納得したのかテトラ君を抱き上げる。


「直ぐに救援が来ます。それまで頼めますか?」


「はい。」



僕が頷くとグリシャム先生は下ろして下さいと叫ぶテトラ君を問答無用で運んで行った。


魔力が戻ったことで、僅かにうごうごしていた悪鬼達がぴしっと固まった。





少し余裕ができて周りを見渡すと、重症者はどんどん運ばれて行っていて無事そうな者達が地面に座り込んでいた。


僕がテトラ君と合流するまで防御魔法シールドを展開していた場所には無理だ出来ないと情けなく叫んでいた者達の姿があった。
やっぱり無理じゃなかったじゃんって気持ちと、無事であったことの安堵を感じていると遠くからもの凄い勢いでこちらへ向かってくる人影が見えた。





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