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第2章
ちゃっかり注文するクラスメイト達
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とりあえず、魔法付与札のおかげでドラゴンさんはまだ影の中に居ても大丈夫っぽい。ってなったところで、一旦部屋から出ることにした。
あんまり長時間僕達だけお部屋を使っているのも良くないし、変に勘ぐられてもいけないので。
大ホールに戻ると少しだけ待機している生徒の数が減っているようだった。
「ルナイス様。戻りました。」
ヒュー様と真剣なお顔でお喋りするにぃ様を見ながら、テトラ君とオスカル君とぽそぽそお喋りしていると不意に足元から声が聞こえてきて、視線を下に向ければ、足元で跪く地味な恰好をしたコルダが居た。
コルダは僕がびっくりしないように小さな声で呼びかけてくれるので、僕は平気だったけど、僕の動きを見ていたらしいテトラ君とオスカル君がびっくりしてばっと動いちゃって、テトラ君は足蹴り、オスカル君は小刀をコルダに向けた。
パシュ!
鋭い音を立てて、コルダが難なくテトラ君の足を去なし、オスカル君の手首を掴み動きを止めた。
一瞬の出来事にパシパシと只瞬きを繰り返して固まっている3人をじっと凝視するしかない僕。
こちらの状況に気が付いたにぃ様とヒュー様が近づいてきて、コルダに掴んでいるオスカル君の手首を離すように命じたことでギリギリと音を立てながら掴まれていたオスカル君の腕が解放された。
「…ノルデン様、御身を害し申し訳ございません。」
オスカル君の真っ赤になった手首を見てコルダが跪いた体制のまま深く頭を下げる。
「い…いえ…只防衛されただけですので…。」
オスカル君は赤くなっている手首を呆然と見たままコルダに返す。
「本気だったのに…あんな簡単に…」
ぶつぶつと呟いている声が聞こえてきたけれど、ここは聞こえていないってことで。
「二人とも僕が危ないと思って瞬時に動いてくれて本当にありがとう。僕達の配慮が足りずに体に傷つけることになって申し訳ありません。」
僕からも二人へ頭を下げると二人は慌てて僕とコルダに頭を上げるように促した。
「自身の力不足を再確認できた。」
「むしろ止めて下さってよかったです。ルナイス様の大切な従者を殺してしまわなくてよかったです。只赤くなっているだけなのですが…気にして下さるというのなら、そちらの従者に稽古をつけてもらいたいです。」
「あぁ、それいいな。私にもつけてください。」
二人がちゃっかりと注文をつけてきた。
でもコルダのことに関しては僕だけの判断では決められない。
基本コルダは裏で姿を見せずに行動しなければならない立場にある。
隠密と変装に優れていても、あまり表に出ることはコルダ自身も良しとしていないし…。
「一度だけならば良いだろう。屋敷で稽古をするのでよいか。」
「「ぜひ!」」
んーっと悩む僕に代わってにぃ様が判断し答えてくれた。
一度だけ、しかもわざわざアーバスノイヤーの屋敷まで来てでも稽古をつけてもらいたいのか…とびっくりしつつ、チラっとコルダに視線を向ければすぐに気が付いてくれて、大丈夫だと頷いてくれた。
後日ちゃっかりと稽古に僕も混じったのだが、コルダの稽古は本当に容赦なくて僕達3人ともボロボロにされてしまったのだった…
あんまり長時間僕達だけお部屋を使っているのも良くないし、変に勘ぐられてもいけないので。
大ホールに戻ると少しだけ待機している生徒の数が減っているようだった。
「ルナイス様。戻りました。」
ヒュー様と真剣なお顔でお喋りするにぃ様を見ながら、テトラ君とオスカル君とぽそぽそお喋りしていると不意に足元から声が聞こえてきて、視線を下に向ければ、足元で跪く地味な恰好をしたコルダが居た。
コルダは僕がびっくりしないように小さな声で呼びかけてくれるので、僕は平気だったけど、僕の動きを見ていたらしいテトラ君とオスカル君がびっくりしてばっと動いちゃって、テトラ君は足蹴り、オスカル君は小刀をコルダに向けた。
パシュ!
鋭い音を立てて、コルダが難なくテトラ君の足を去なし、オスカル君の手首を掴み動きを止めた。
一瞬の出来事にパシパシと只瞬きを繰り返して固まっている3人をじっと凝視するしかない僕。
こちらの状況に気が付いたにぃ様とヒュー様が近づいてきて、コルダに掴んでいるオスカル君の手首を離すように命じたことでギリギリと音を立てながら掴まれていたオスカル君の腕が解放された。
「…ノルデン様、御身を害し申し訳ございません。」
オスカル君の真っ赤になった手首を見てコルダが跪いた体制のまま深く頭を下げる。
「い…いえ…只防衛されただけですので…。」
オスカル君は赤くなっている手首を呆然と見たままコルダに返す。
「本気だったのに…あんな簡単に…」
ぶつぶつと呟いている声が聞こえてきたけれど、ここは聞こえていないってことで。
「二人とも僕が危ないと思って瞬時に動いてくれて本当にありがとう。僕達の配慮が足りずに体に傷つけることになって申し訳ありません。」
僕からも二人へ頭を下げると二人は慌てて僕とコルダに頭を上げるように促した。
「自身の力不足を再確認できた。」
「むしろ止めて下さってよかったです。ルナイス様の大切な従者を殺してしまわなくてよかったです。只赤くなっているだけなのですが…気にして下さるというのなら、そちらの従者に稽古をつけてもらいたいです。」
「あぁ、それいいな。私にもつけてください。」
二人がちゃっかりと注文をつけてきた。
でもコルダのことに関しては僕だけの判断では決められない。
基本コルダは裏で姿を見せずに行動しなければならない立場にある。
隠密と変装に優れていても、あまり表に出ることはコルダ自身も良しとしていないし…。
「一度だけならば良いだろう。屋敷で稽古をするのでよいか。」
「「ぜひ!」」
んーっと悩む僕に代わってにぃ様が判断し答えてくれた。
一度だけ、しかもわざわざアーバスノイヤーの屋敷まで来てでも稽古をつけてもらいたいのか…とびっくりしつつ、チラっとコルダに視線を向ければすぐに気が付いてくれて、大丈夫だと頷いてくれた。
後日ちゃっかりと稽古に僕も混じったのだが、コルダの稽古は本当に容赦なくて僕達3人ともボロボロにされてしまったのだった…
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