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第5章
王城へGO
しおりを挟む反乱組織の事件処理は僕から記憶を受け取ったにぃ様が、僕が寝ている間にほとんど終わらせてくれたので、僕がしたことと言えば、にぃ様の報告に誤りや補足がないかの確認を受けたくらい。
爆弾は僕が見つけた物がほとんどだったし、彼等が連携を取って動き出す前に仕掛けられたことで当初反乱組織が計画していた内容の半分以上を阻止できたみたい。
孤児院で彷徨いてた奴らは狐族やダークエルフに子供1人も捕えられないことを報告すれば自分達も異型にされると怯えて、執拗に孤児院と孤児院の子供に執着していたらしい。
スライムみたいにされてしまっていた坊については、子供が孤児院に帰ってくる時にバグさんと一緒にこっちに来てたマルコシアスさんが治してくれた。
体の術式を変えられていたとか言ってたけど、良くらわかんないからへーって言っといた。
また時間がある時に教えてもらおうと思う。
とにかく坊も無事元の姿に戻ったし、子供達も孤児院に戻ってきたし、城は落ちたままだけど国民が住んでいる所ではなかったから良かったねって一息つく間もなく、王城に呼ばれた僕たち。
「…失礼ですが、その状態で国王様の御前に立たれるつもりでしょうか?」
顔を顰めてそう声を掛けてくるのは王城に務める案内人。
案内人が言うその状態っていうのは、ノヴァに抱き抱えられた僕のこと。
案内人がツッコミたくなる気持ちは分かるんだけど、王城務めであってもただの案内人が男爵といえども貴族の人間にそういう事を言うのはよろしくない。
その証拠に影が1人動いた。
あとでこってりと叱られるか、最悪解雇になるであろう目の前の案内人に心の中で合掌しつつ、答える義理もないので無視して歩くノヴァ。
「まっ!お待ちください!!そのような姿で国王様の御前に出られるなど不敬もいいところです!分をわきまえなさい!」
「分をわきまえるのは君だ。」
「ク、クラージュ殿下!!」
案内人の横を通り過ぎる僕達に声を荒らげ追いかけてくる彼女を止めたのは柱の影から現れたクラージュ殿下。
流石に僕も床に足をつけて礼を取る。
「ウォード男爵。君はルナイス殿を連れて早急に国王の元へ行くように。案内人の君は今この時から別の仕事を探すといい。連れていけ。」
クラージュ殿下はそう言って僕達に早く行くように促す。
時間は余裕を持って来てるから、約束の時間には十分間に合うけど最近色々あったから国王様はめちゃくちゃ忙しいので1秒でも時間が押すことは許されない状況なのだ。
「クラージュ殿下!あんまりです!」
案内人は両脇を抱えられ引きずられながら叫ぶが、それにクラージュ殿下が答えることはないし、すぐに彼女を引きずっている近衛兵が口を塞いで五月蝿い声は聞こえなくなった。
クラージュ殿下は早足で僕達の所まで来ると、応接間まで殿下自ら案内してくれると言う。
「リハビリはどう?」
「順調です。歩けるけどまだ心配だって」
「ははは、そうだろうね。アドルファスからもルナイスに無理させるならアーバストイヤー家を敵に回すと思えと釘をさされているし、私達が君達がくっついて現れようと文句を言うことはない。安心して甘えているといい」
クラージュ殿下はそう言うと、僕の頭をぽんぽんと撫でる。
ノヴァがむっとした顔をして僕をクラージュ殿下のいる方とは反対側の腕に抱え直す。
そんなノヴァの態度にもクラージュ殿下は面白そうに笑っている。
「ここだ」
「国王様は既に中で待たれておいでです」
クラージュ殿下が手のひらで示した扉の前にいる近衛兵が僕達に礼をとって、扉を開く。
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