僕と先生との物語

げんき

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高校

高校1年生【遅刻】

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それから僕の高校生活が始まった。

早速、次の日僕は遅刻してしまった。



遅刻すると生徒指導室で証明書をもらう。

証明書をもらい教室に行った。

教室では植村先生が学活をしていた。

「早速遅刻してしまったんか?」

「すみません。」

「とりあえず席着いて用意しといで。」

その場はそれで終わった。



それから僕はクラブに行った。

芦田先生はすでに僕が遅刻した事を知っていた。

「げんき今日遅刻したらしいな。」

「すみません。」

「理由は?」

「起きれませんでした。」

「今日は練習に入れやんから、外周走っておいで。」

そう言われて僕は仕方なしに走りに行った。



この学校の外周は一周3キロ。
しかも、学校は山の中腹にあるのでアップダウンが激しい道。



そんな外周を何周すれば良いのかもわからない。

僕はどうして良いのかわからず、とりあえず走った。

2周走った頃、もう疲れてクタクタになった。



僕が休んでいると、芦田先生が来た。

「誰が休憩して良いって言った?」

僕は何も答えなかった。

「早く走りに行け。」

僕はバスケをしに高校に来たのに、初日からこんな事になってイライラしていた。
そして、その気持ちを伝えた。

「バスケしたい。そのためにこの高校に来たのに、走ってばっかりは嫌や。」

「誰が悪いねん。約束してたやろ。」

「そうやけど、練習入れて欲しい。」

「まずは敬語使え。練習に入りたければ、しっかりやるべき事はやらんと入れやん。それはもう伝えてあるはずや。」

「ごめんなさい。わってるから、ちゃんと明日からするから入れてください。」

「先生は甘やかさん。ちゃんとできたら練習できる。できなければ外周。それだけや。いくらお願いしても、げんきの行動が変わらなければこのままや。」

「今日はずっと走るって事?」

そう言うと、芦田先生の顔が険しくなった。
だから僕は言い直した。

「今日はずっと外周って事ですか?」

「そうや。後3周走ったら帰っておいで。その後は体育館でトレーニングしてもらう。」



僕はそんな事しに高校に来たのではないと思い、腹が立った。

ただ、やるしかない。

応援してくれてるお母さんや先生たちが居てる。

ここで投げ出すわけにはいかないと思った。



だからとりあえず走りに行った。

走り終わるともうクタクタだった。



それから体育館に戻り、芦田先生に報告をした。

先生は「この後は体幹トレーニング。先輩に教えてもらい。」と言い、やっぱりチームの練習には入れてくれなかった。



そしてその日の練習は終わった。

僕もトレーニングを切り上げてミーティングに参加した。

「今日げんきは遅刻したからチームの練習には入れてない。チームの練習に入れなければ、もちろんみんなにも迷惑がかかる。でも、そんな事よりもげんき自身が学校の決まりを守ってできるようになる事のほうがよっぽど大事やと思う。もう上級生はわかってると思うけど、先生は学校生活について甘やかさない。1年生もそれがわかって来てると思う。それぞれ学校生活しっかりがんばりなさい。それと、他の先生から先生に言われて困るような事があるなら必ず自分から正直に報告するように。」

みんな返事をしてた。


僕はそのミーティングの後、残るように言われた。

「げんき明日からの生活またちゃんとしなさい。できてなければいつまでもこのままや。それで良いかはしっかり考え。」

僕は頷いた。

「わかったら返事しなさい。」

「はい。」

「げんきを特別扱いするつもりはない。甘やかすつもりもない。学校生活もバスケもちゃんと当たり前の事を当たり前にできるようになってもらわないと困る。明日からは朝練も始まる。しっかりやりや。」

「はい。」



この時はこれで解放してもらえた。
僕はチームメイトと一緒に帰った。




















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