あの時くれた名前~諏訪あやかし記: 神の柱と狐の器

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最終章 戦のあと

夏祭り

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「直輝君!葛城さんとこの直輝君じゃねえか!」

 声の主は、この白狐稲荷神社がある村に住んでいると思しき老いた男性だった。村のあちこちから、人々がぞろぞろと顔を出す。畑から、納屋から、神社の裏手から。誰かが声をあげるたびに、人影が増えていった。

「直輝君――ここを乱暴に占拠してた不良軍人と悪いあやかしたちを退治しに、戻ってきてくれたんだな。それで、戦死しちまったのか」

 彼らは黙って後の埋葬のため、簡単な寝床を少佐のために用意した。空を仰いで眠る葛城少佐の亡骸を見て、村人の一人がぐっと涙ぐむと、その涙が次第に村中に広がっていく。声をあげて泣く人、目に手を当ててすすり泣く人、悲しみに暮れた表情をしている人、村人はみな、葛城少佐の死に、大いに悲嘆していた。

「そうだ。彼は、立派な軍人だった」

 言葉を紡げずにいる私の代わりに言葉を継いだのは、永田大尉だった。私も訂正する気はない。だって彼が立派な軍人だったのは紛れもない事実だから。

「あんた、鉄山君か?」

 男性が一歩、前に出る。

「高島病院のとこの。ずいぶん立派になって偉い軍人さんになってるって話は聞いてたが、あんたも、不良軍人を追い出してくれたのか。ありがとうな」

 永田大尉は、短く頷いた。

「直輝君、最後に言ってたんだ。『また、みんなで白狐稲荷神社の祭りをやろう』って。神輿担いで、屋台出して。そのために、今大仕事に取り組んでるんだって。きっと、このことを言ってたんだな」

 村人たちはしばらく俯いて黙っていた。けれど、一人の男性が、表情をぱっと明るく変えて、手を打つ。

「だったら、もう九月に入っちまうが――やろうじゃねえか。直輝君が楽しみにしてた、あの夏祭りを。弔いとしても――きっと喜んでくれる」

「そうだ、そうだ!準備はもうできてんだ。神輿も、提灯もみんな揃ってたのに、あいつらのせいでできなかっただけだ。夜店も今出しちまおうぜ!ああ、今の時間だと夜店じゃなくて『朝店』か」

 村の人たちに温かい笑いが起きる。葛城少佐はもう眠っているのだけれど、微笑みながら目を閉じた彼の表情が、まるで一緒にこのことを笑っているかのようだった。

「神社は瓦礫になっちまったが、俺たちの思いは変わらねえよ。直輝君への思いも、お稲荷さんへの思いもな!」

 男性の叫びで、村人たちはきびきびと動いてそれぞれの仕事を始めた。神輿が担ぎ出され、若い人たちは額にねじり鉢巻きを巻き、提灯に火が灯る。屋台が並び、店の煙がゆらゆらと空にのぼっていくのが、神社の周辺に見える。普通なら夏祭りは夕暮れ時から始めるみたいだけれど、祭囃子が朝焼けの空気を優しく震わせていて、驚くほどこの時間によくなじんでいた。

 神輿が巡る音とともに、村人たちの笑い声があたりに広がっていく。子どもたちが駆け出し、屋台に人が集まり、どこからか金魚すくいの声や射的の音までもが響いていた。ほんの数時間前まで、この場所が戦場だったとは到底思えない光景。

 私は、そんな中を崩れた神社の瓦礫の前に立ち尽くしていた。そこには、白楼が眠るお銀の剥製が鎮座している。

「私はこういう場所は苦手でね、失礼するよ」

 声に振り向くと、永田大尉が、ひとり踵を返し、歩き出していた。

「本当にありがとうございました、永田大尉。またいつか――お会いできる日まで」

 結局、私たちがあれから再会することはなかった。後年、私は彼の死を知る。永田大尉が言及した、陸軍内部の皇道派と統制派の争い。これは村口大尉検挙で収まることはなく、むしろこれ以降本格化してしまう。昭和十年、ちょうど夏祭りの提灯が揺れる季節である八月十二日、彼は狂信的な皇道派軍人に暗殺されることになる。



 私は、再び振り返って夏祭りの方向へ目を向けた。太鼓の音が響き、提灯が薄暗い朝焼けの景色にゆらゆらと揺れていた。

 ――すべてが、夢のよう。

 私はそんな風に考えていた。でも、何か妙な感覚がする。そう自覚したその途端、ふと景色が歪んだ。空気がゆらめき、音が遠ざかる。夢の中に落ち込んでいくような、不思議な感覚。思わず目をこする。

 あれ?

 あたりが何か暗い。でも提灯はさっきよりもはっきり輝いている。たしか今は、夜明けの太陽が山の端から顔を出しはじめるくらいの時間のはず。なのに、頭上には、まんまるな月と、こぼれ落ちそうなほどの星々。

 しかも私は、崩れ落ちた神社の前ではなく、夜店の灯りが連なる参道の真ん中に立っている。一番、祭りが賑やかな場所だ。

 私が状況を理解できずにまごついていたその時、視界の端で、白い尾と銀の髪が揺れた。

 白楼――!?

 私は思わず駆け出した。綿飴屋と金魚すくいの間をすり抜け、神輿の列を避けながら、その背を追いかける。けれど、人の波に紛れて、銀の背中はすぐに見失ってしまう。

 私は立ち止まってあたりを見回すと、鼓動が止まるのではないかと思うような声を聞く。

「お嬢、親分を待たせちゃいけやせんぜ」

 振り向くと、おやき屋の屋台の上、小さな銀色の狐が屋根の上に腰を下ろしていた。ふさふさの尾をぱたぱた揺らしながら、顎で鳥居の方を示す。

 お銀!?

 だってあなたあの時亡くなって――それにあの剥製は――なら白楼は今どこに眠っているの?いやそもそも白楼があの剥製で眠っているなら、どうして白楼の後ろ姿なんか――

「ほら、あっしには見えやすよ。親分、ちゃんと待ってなさる。ぐずぐずしてっと、今度こそ置いてかれちまいやすぜ」

 私が返事をしようと口を開きかけると。

「織葉ちゃん、何ぼーっとしてるの?」

 柔らかな声に呼び止められた。私が声の方向を向くと、知らない女性がそこに立っていた。大体三十歳よりも少し若いくらいか。腕にはあどけない赤ん坊を抱き、不思議そうな顔をしている。私と目が合うと、優しく微笑んだ。

 誰――?

 戸惑う私が言葉を探すより早く、女性の背後から聞き覚えのある男の声が飛んできた。

「そうだよ、白楼のところ、行ってないのか?」

 その声に向き直った女性は、さっきまでの穏やかな笑みを引っ込めて、眉間に皺を寄せる。

「ちょっと、もう来たの? 家の片付けお願いしてたでしょ。サボったわけ?最低」

 言われたその男性は――軍服姿の葛城少佐だった。でも、私の知っている硬いイメージの少佐とは違う。どこか肩の力が抜けていて、少し照れくさそうな笑みまで浮かべている。

「うるせえな。なんたって年に一度のお稲荷さんの夏祭りだぜ?一秒でも楽しまなきゃ損だろ」

「だいたい、こんな場に軍服で来るとか馬鹿じゃないの?」

「何を言うか、軍服は万能なんだよ。ちょいと変えりゃ冠婚葬祭全部いける。いちいち服替える方が面倒だろ」

 ふたりの言い合いを前に、私は完全に口をあけたまま固まっていた。え?この二人って、夫婦?じゃあ、この子供と一緒にいる人は――

「ほら、あれ見ろ。永田も軍服で来てるだろ。軍人てのはそんなもんなんだよ」

 少佐が指差す先には、神輿の陰で人々の祭りを静かに見守る永田大尉の姿があった。

「みんな揃うなんて久しぶりね」

 透き通った声が耳に響く。そちらの方向を向くとシスター・セシリアが修道服ではなく、洋装で立っていた。服装は全く違っても、修道院で会った柔らかな笑顔がうっすら残っている。
「お姉ちゃん、今日は孤児院抜け出して大丈夫なの?女手一つで切り盛りしてるなんて、本当に心配」

 お姉ちゃん?

 私は思わず視線をもう一度、子供を抱いた女性へ向けた。ああ、そうか。彼女が――詩織さん。奏さんの妹。そして、今は葛城少佐の妻ということ?

「大丈夫。私は信徒ではないのだけれど、最近はね、キリスト教の団体が支援してくれることも多いの。だから今日は彼女たちに任せてきたのよ。どうしても、ここの夏祭りには来たかったから」

「お姉ちゃん、美人なのに結婚もしないで孤児院開くなんて、もったいないよ」

「いいの。私は、自分の子供を持つより、今ある命で助けられる子を大切にしたかったから」

 ――ああ、彼女はやっぱり、優しくて、信念があって、強い人だ。

 私がこの光景に心を奪われていると、奏さんがふと思い出したように言った。

「そうそう、織葉ちゃん。白楼、境内で待ってたよ」

 私ははっと顔を上げた。祭りの灯が揺れる鳥居の向こう。そこの石段の向こうに――白い尾が、ふわりと風に揺れていた。



*



 銀の髪が月光の下で揺れている。神社は彼と一緒にいた時のままで、彼は縁側にゆったりと座っていた。あの飄々としているようで、誰にでも優しい、いつもの白楼だった。私が近づくのを、微笑みながら眺めている。

 私は黙って、白楼の隣に腰掛けると、しばらくの間、優しい沈黙が流れた。やがて、私はお祭りで買ってきた包みをさっと解く。中には――笹にくるまれたおやき。

 白楼の目は瞬き、またあの笑顔に戻った。

「覚えててくれたんだね」

 白楼は月を眺めた。また静寂の時が流れたけれど、それは決して重苦しいものではなく、言葉を紡ぐための温かい静けさだった。

「昔、話しただろ。死にかけていた女の子を助けたって。あのときのことが、俺の中で大きな転機だったんだ」

 白楼は、おやきをひとかじりする。

「俺は元々、人間にあまり関わらないようにしていた。俺たちあやかしと違って、人の人生は短い。あんまり近づきすぎると、必ず別れが来て、傷ついてしまうんだ。だからこそ、俺は人と距離を置いていたし、蛇目のあいつと契りを交わした。あやかし同士で縛りあうことで、俺は人間なんかとは違う存在だ、そんな風に思う自分の意思をはっきり確かめたかったのかもしれない」

 彼の指が、おやきの笹の葉をなぞる。

「でも、あの人間の娘に会って、俺の中で何かが壊れたんだ。彼女の目を見て、彼女が触れ返してくれる手のぬくもりを感じた時、俺は人と関わることを恐れなくなった。それどころかむしろ、どんどん彼女に惹かれていった――『織葉』という名の女の子を」

 私は、はっとした。白楼がお銀の体に入るすぐ前、最期に言った言葉。

――「彼女の名前は、織葉だった」

「だから俺は逃げた。すべてから。俺の心が揺れたせいでみんなを傷つけた自分への罰として。けれど、俺は忘れられなかったんだ。何十年、何百年の時が流れても。俺の中に、彼女が残っていた。彼女の名前とともに」

 白楼は私の目をそっと見た。月光と彼の黄金色の瞳がきれいに混ざって、月に溶けるような瞳の輝きだった。

「君の名前を聞いた時、信じられなかった。織葉、君だったんだよ、ずっと探していたのは。あれはただの偶然なんかじゃなかった。あの昔助けた子は――君だったんだ」

 喉の奥に、泣いた後のような感覚を覚える。熱いような、痛いような、あの感覚。

「俺は君を見ると、いつも安心したんだ。笑って、怒って、傷ついて、それでもまっすぐ歩いていく君を見て、心が動いたんだ――君に惹かれてた。名前の響きだけじゃない。魂の奥に届くところで」

 彼の手が、私の手を取った。温かくて、震えていて、でも決して揺るがない白楼の気持ちが感じられるほどにまっすぐな、彼のぬくもりが伝わってきた。

「俺は、君が好きだよ。今の君よりも前の君から。あの時、君を助けた時から。いや、もしかしたら――そのもっと前から」

 私は、白楼のまっすぐな心を受け取るように、手を握り返す。もう白楼は私の頭の中なんて全部見てる。でも私は言いたかった。彼の本質が変わらなくても、「白楼」という名前を呼ぶことで、その音を通して、彼の中に私を流し込むようなものかもしれない。私の気持ちを声に出して、私のすべてを彼に流し込みたかった。

「私も――あなたを忘れられなかったの。白楼の名を聞いた時から、どこかで繋がっている気がしてた。きっと、私もあなたのことが好きだった。きっと、ずっと昔から。ここで会えて、本当にうれしかった」

 白楼の目が、少しだけ潤んでいた。

「ねえ――」

 私は白楼の瞳を見つめた。

「あの時できなかったこと、していい?」

 私がそう言うと、白楼は柔らかく笑う。そして――唇を私に近づけた。

 私たちは唇を合わせたまま、境内の奥で肩を寄せ合っていた。月が降り注ぎ、柔らかく肌に落ちる。提灯が色とりどりに輝きながら、太鼓の音がゆったりと鳴り、淡い余韻を耳に残す。

 ――そう、すべてが、夢のよう。私は、目を閉じたまま幸せに満ち溢れていた。

  その時不意に静寂が訪れた。ほんの一瞬、音も風も、世界が呼吸を止めたような感覚。やがて、再び、人々のざわめきが戻ってくる。空気はさっきまでとは全く違い、朝露を含んだような湿気のある空気が鼻腔に入る。

 不思議に思って私は目を開けると――

 私は朝焼けの空のもと、白狐稲荷神社の瓦礫の前に立っていた。さっきまで立派にたたずんでいた神社は、やはり跡形もなくなっている。

 私は、ぼんやりとあたりを見回した。崩れた瓦礫の前にしっかりと立つ、白楼が眠るお銀の剥製。けれどあるのはそれだけ。生きて立つ葛城少佐も、詩織さんも、シスターでない奏さんも永田大尉も――そして屋台の上に座っていたお銀も、無事だった神社の縁側にゆったりと座る白楼も、誰もがいなかった。

 ――やっぱり夢だったんだ。

 私は茫然としたまま瓦礫のへりに腰を下ろした。そうよね、そんな都合のいい世界、あるわけないわよね。きっとあれは、私が望んだ世界。私はいつのまにか眠ってしまって、そんな見たかった世界を見てしまったのだろう。今日はいろんなことがあった。だから疲れてるんだ。

 私がそう思い直して立ち上がり、踵を返そうとしたその時。足元に何かが落ちているのが見えた。腰を下ろして近づいてみると、それは笹の葉だった。私ははっとして包みを解く。

 中には、おやき。ほんの一口だけかじられるように欠けていた。まるで誰かが、ついさっきまでそこで食べていたかのように。
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