あの時くれた名前~諏訪あやかし記: 神の柱と狐の器

〇ご当地×あやかし

――あの社で、もう一度君と――

 長野・諏訪に棲まう「厄災の王」と呼ばれるあやかしが人々を消している――大正三年春、警視庁あやかし対策本部は、部員の一人である子爵家の令嬢・九条織葉に、「厄災の王」対処のための上諏訪への出張命令を下す。
 仕事はほどほどに、使い魔である銀狐のあやかし・お銀とともに上諏訪を楽しんでいたところ、元神職である老女に地域に伝わるおとぎ話を聞き、諏訪に実在する白狐稲荷神社にたどり着く。そこで織葉は、白楼と名乗る不思議な妖狐と出会った。
 確かに彼は、人が消える原因を作っている。けれど命に優しく、どこか人間くさいその姿に、織葉は彼を悪と断じきれなくて――。
 
 諏訪という地に宿る信仰、過去と罪、そして名を与える者たちの運命が交差する、幻想の大正奇譚。

〇本作に登場する「諏訪大社」「白狐稲荷神社」「大同義塾」などの地名・社名は、いずれも現代・大正期に実在したものをモデルにしています。
 実在の地域・伝承・建築・信仰への敬意をもって描写しておりますが、作品中の出来事はすべて創作であり、実在の人物・団体とは関係ありません。
〇解説・登場人物紹介等を除き約15万字、完結保証です。
〇表紙・挿絵はAIを用いて作成されています。
〇本文中のAIについては、アルファポリス様のコンテスト参加条件に従い、プロット検討や文章表現の見直しなど、執筆の補助として生成AIを利用することがありますが、本文の大部分は筆者自身が執筆したものです。
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