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第2章 諏訪に棲むお稲荷様
白楼との交流
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「あーあー怒らしちゃったよ。女の子に向かって男の子だと思ってた、なんて拗ねちゃうに決まってんじゃん」
「男の子だと思ってたなんて言ってないでしょう。女の子だとは思わなかったってだけで」
「はいはい言い訳いいから」
あきれたように彼は言う。
もちろん私が一番悪いのだけれど。私はあやかしを感じ取ることはできるし、白楼くらい強い妖気をもってれば、嫌でも性別のことなんかも含めて感じられる。でもお銀の妖力はかすかなもの。彼――じゃなくて彼女だった――があやかしなのはわかっても、それ以上のことはわからないのよ。
とは言え、私は小さい頃から男に間違えられたことなんて一度もない。今までずっと容姿を褒められた経験しかない私にとって、確かに男だと思われるのは癪なのもよくわかる。
おかげでお銀はすっかり気分を悪くしてしまい、白狐稲荷神社の境内からいなくなってしまった。
ちなみに、この妖狐は、「白楼」と名乗った。彼はこんなふざけた態度をしているけれど――『厄災の王』と呼ばれる所以は本物。はっきり言ってしまえば、私の力など全く及ばない。彼が本気を出せば、私など一瞬で魂を抜かれてしまう。かと言って、仮に私が彼を成敗できるだけの力があったとしても、それが正解なのかは判断がつかなかった。もちろん、人間だけじゃなくて、彼に引き寄せられて集まってくるあやかしたちが各地でちょっとした悪さをしている報告は聞いている。けれども、白楼の存在自体が邪悪なものだとは到底思えなかったし、ほかの悪さをするあやかしたちですら、人の命を奪うほどの悪事は働いていないのだ。
森の木々が朝日に照らされて、光を放っていた。
「へええ、それ、なんだか面白そうじゃん。キリスト教ってやつ?ああ、昔『耶蘇教』って呼ばれてたやつか。前にここに来た人の中にも、それを信じてる人がいてさ。その人の頭を、ちょっとだけ覗かせてもらったんだ」
白楼は楽しげに言葉を弾ませた。
「その人たちの中では、神様って一人しかいないんだよね。でも、俺の前ではちゃんと手を合わせてお参りしてくれたよ。矛盾してるけど――そういういい加減さって、人間らしくて好きだな」
私はふっと笑った。白楼の言葉は突飛なことが多いのだけれど、どこか本質を突いてくる。
結局私は、昨晩ずっと白楼と語り明かすことになった。そして話題は自然と、私がかつて学んだ青山女学院の話に及んでいたのだ。
「楽しかったわよ。神職の家に生まれた私にとって、異なる宗教を知ることそのものが新鮮だったし。もちろん、キリスト教に改宗しようなんて思ったことはない。でも、西洋の文物に触れることができた。それが何より刺激的だったわ」
「西洋かあ」
白楼がしきりに尻尾を揺らす。
「前に誰かの記憶の中で見たなあ。俺はこの地でずっと暮らしてたから、ここが島国でこんなに小さいなんて思ってなかったんだ。世界って、広いんだね」
その目はきらきらと輝いていた。私は、話の続きを促すように頷いた。
「ひとつだけ、学院で学んだ忘れられない作品があるの。私はイギリスを学ぶ英文専門科なんだけれど、他のヨーロッパにも興味があって。ドイツの詩人、ゲーテが書いた『ファウスト』っていう戯曲の授業も自主的にとったの」
ヨーロッパ、イギリス、ドイツ。そんなことを言っても白楼にわかるはずがないと言った後に思ったけれど、意外なことに、白楼の耳はぴくりと動いた。
「どんな話?」
「とても苦くて――でも、美しい物語よ。ある老いた学者が、自分の人生に絶望して、悪魔と契約を交わすの。『魂をやるから、代わりにあらゆる知識と快楽を与えてくれ』って」
「ふーん。それで?」
「悪魔メフィストは言うの。『いいだろう。ただし、お前が"この瞬間こそ至福だ、時よ止まれ"と言ったら、お前の魂を引きづりだして地獄に落とし、永久に俺の奴隷にする』って。それが契約の条件」
白楼はぽかんとした顔で言った。
「え、それズルくない?そんなこと言わなきゃ、ずっと楽しく生きていられるんじゃないの?」
「そこが、悪魔の巧妙な罠なのよ」
私は少し声を落として言った。
「人間って、ただ欲望に生きるだけの存在じゃない。誰かのために何かをしたくなる。例えば、『奉仕』や『愛』といった高尚な欲求がそうよ。それを、悪魔は逆手に取ったの。つまり、いずれ人間は、無私の行動に心を震わせるようになって、『この瞬間が永遠であれば』と思ってしまう――悪魔は、それを知っていた。だから、いかに主人公が途方もなく長い時間を快楽に費やそうとも、いずれは自分が勝てる契約だと悪魔は思っていたのよ」
白楼は、目を細めてしみじみと呟いた。
「人間って、ほんと面白いな」
彼は尻尾で地面をなぞりながら、遠くを見つめた。
「ここに来る人たちの願いもさ、恋愛成就とか、お金持ちになりたいとか、そんなのばっかりだと思ってたけど――実際には、『母の病気が治りますように』とか、『争いのない世界になりますように』とか、他人のための願いもけっこうあるんだよ」
それからふと、顔を上げて言った。
「それでその話、どうなったの?」
「彼は、あらゆる経験をした。恋をして、罪を犯して、国家を建てて、戦争に勝って。でも最後は盲目になって、人々のために身を投げうって仕事をすることになったの。その結果、彼はすべての人たちが幸福に過ごせる国をついに作ることができたと確信して――この理想郷を永遠に感じたいと彼は思ってしまった。そして口から出た言葉が、『この瞬間こそ至福だ、時よ止まれ』」
「――あ」
「そう、彼の魂は悪魔に捕らえられ、きっと地獄に引きづりこまれそうになっていた。でもね、地獄に堕ちるその時、彼の魂は天に引き上げられるの。なぜかって?それは、彼を信じ、祈り続けた、恋人グレートヒェンの想いが届いたからよ。彼女はファウストに裏切られて、狂ってしまった挙げ句に亡くなったのだけれど、それでもずっと彼を思っていたの。その祈りが天に届いて、最後に、ファウストの魂は地獄じゃなく、天へと引き上げられるの。こうして物語は大団円になるのよ」
白楼の表情が変わった。
ついさっきまでいたずらっぽく笑っていたその顔から、表情がふっと消えた。そして、どこか遠いものを思い出すように目を伏せる。
「――西洋のあやかしたちも、俺たちと似たようなことをするんだな」
「え?」
私は白楼の意図が理解できず、彼に聞き返そうとしたその時、彼の目は私とは別の方向を向いていた。
すると白楼は少し歩いてしゃがみ込む。何かを見つけたらしい。動きが、いつもより慎重だった。
「何をやっているの?」
私が問いかけながら彼のそばに寄った。
白楼の白い指には小さな命が伏せっていた――小さな燕。羽を怪我していた。きっと巣から落ちてしまったのだ。
白楼は宝物でも包むようにその体を両手で包むと、唇に近づけて、ふっと息を吹きかけた。すると手の平から狐火のような青白い光が放たれ、少しだけ燕は元気を取り戻した。白楼は、魂を抜き取ったり、時には肉弾戦を繰り広げたりするような、獲物を狩る捕食者としての力なら、きっと誰よりも強い。けれど逆に、生き物を生かすような力は持たず、せいぜい弱っている個体に元気を与えるくらいの力しか持たないのだと、私は神職の血で悟っていた。
「治るといいんだがな」
彼はそうつぶやくと、あたりを見回してこの子の巣らしきものを天井に見かけると、ふっと上まで飛んでそこへ戻してあげた。彼は地面に降り立つと、両の掌を合わせ、目を閉じる。その姿は、真摯にこの燕の回復を願っている彼の様子を映し出すものだった。
「あなた、いつもそんな風なの?」
白楼は小さく笑った。
「俺の能力ではあの子を完全に治すことなんてできない。ならせめて――手を合わせるくらいはしてあげたいのさ。神様のくせに神様にお願いするようなことして、弱っちいだろ?俺」
白楼はその美しい顔で私の目を見つめる。朝日が昇りきる少し前の、柔らかな光が彼の横顔を金色に染めていた。
「小さい命って、見てると飽きないんだよ。震えるように生きてて、でも一瞬で消えてしまう。どうしても守りたくなっちゃんだ」
白楼はあやかし。かつては魂を抜くことで生き物を喰らっていた。でも、目の前にいる今の彼、命をいつくしみ、燕に手を差し伸べていた彼は、決して私たち神職が退治する対象である悪しき者たちと捉えることはできなかった。
「あなた――本当にあやかしなの?」
「さあね。人間になったつもりはもちろんないけれど、人間の感情ってやつにはちょっと染まっちゃったかもしれないかな」
そんな白楼の笑みを見るたびに、私は迷いを深めていく。揺らいでいる自分の心を、はっきりと自覚していた。
**
「それ、買うわ。ひと房の半分ちょうだい」
「はい?」
バナナを手にした日焼けした男性を始め、聴衆の目は私に引き寄せられる。
私は気分転換のため、御柱祭の屋台を巡っていた。
「ねぇ織葉。祭り行くならさ、バナナ買ってきてよ。黄色いやつ。あれ、好きなんだよ」
境内の隅にある木陰で柔らかな尾を振りながら、「バナナ――バナナ」と彼は呟いていた。
提灯が揺れ、子供たちが金魚すくいや景品くじに高じている中を歩いていくと、日焼けしてたくましく、威勢のいい男性がバナナを手に人の注意を引きながら商いの言葉を叫んでいた。人はこれを、「バナナのたたき売り」と言う。
「さあさあ見ていっておくれ!帝国の南、台湾より届いた果物、バナナだよ。ひと房十銭、半分なら七銭、でも二房なら十八銭――いや、十七銭にまけとこう!」
路地の一角で、威勢のいい言葉が飛び交い、彼の言葉につられて人々が群れをなしている。その群衆の真ん中に、かすかに外国の香りがするその黄色い果物が積んであった。
日清戦争で台湾を領有してから、この不思議な果物がこの国に入るようになった。でももちろん高級品だから、都市部の一部百貨店くらいにしか卸していなくて、私自身食べたことがあるのは数回くらい。ただ、子爵家である私の家は、正直言って食べようと思うものは何でも食べられたから、珍しいとは思っても、さしてこの果物に心を奪われたことはなかった。けれど、白楼が「好きだ」と言っていたなら、理由はそれで十分。
ひと房持っていくのは重いから、半分だけ持っていくことにした。ちょうど、たたき売りの男性が持っているのがひときわ大ぶりで艶のあるひと房だったので、ためらうことなく一歩前へ出て、さっきの言葉を放ったのだ。
「だから言ったでしょう。ひと房の半分ちょうだい」
売りても買い手も聴衆も、すべての人たちの空気が固まり、いっせいに私の方に視線を移す。まだ価格が高すぎるので、これからたたき売りの男性との値切り合戦が始まろうとしているのに、私が彼の言い値で買おうとしているのに驚いているのは明白だった。
「あ――お嬢さん、今七銭でございまして、実はもうちょい待てば少なくとも六銭にはなってるかなーなんて思いますけど――」
「必要ないわ。価格交渉など時間の無駄。私は華族なの。たかが七銭のためにいちいち待つ理由はないわ」
私はそう言い放つと、小銭入れからさっと硬貨を取り出した。
男性はバナナの房を半分に割った後、慌てて硬貨を両手で受け取りながら恐縮しきりに頭を下げる――一方で周囲の目は複雑だった。お年寄りは「いいご身分だな」とでも言いたげに鼻息を荒くし、若い男性は、ただ恨めしそうに私をにらめつけるばかり。でも、私にはそんなものすべてが滑稽に見えた。
「庶民の駆け引きごっこに、いちいち付き合っていられないのよ」
私はバナナを手に取り、くるりと踵を返した。
そのまま白楼のところに帰ろうと思ったのだけれど――ふと何かを焼いている香ばしい匂いが漂っていることに気づく。私はそちらに顔を向けた。
気がつけば、月はすでに空高く昇っていた。祭りの喧騒は、今もなお遠くから賑やかに響いてくる。何しろ七年に一度の御柱祭が開催中なのだ。諏訪の各所では、この時間になっても夜店が軒を連ね、人の波が途切れる気配はない。ここ白狐稲荷神社のあたりも例外ではなかった。
けれど、地元の人々によれば、今の賑わいなど、八月の夏祭りに比べればまだまだ序の口なのだという。その夏祭りこそが、白狐稲荷神社を主役とした本祭であり、真にこの地が最も華やぐ瞬間なのだと。私はその話を思い出しながら、まだ見ぬ祭りの熱気と喧騒を心に描き、思いをはせた。
手には、昼の屋台で買ったバナナをぶら下げ、白楼のもとへと戻る。ただ、それだけではなくて、野沢菜の香りにそそられて買った「おやき」もいつのまにか袋の中に収まっていた。そうした理由は自分でも明確に説明できないのだけれど――ただ、どこかであの銀の尾を揺らす妖狐が、それを見て嬉しそうに笑う顔が浮かんできて、自然と手が伸びていたのだった。
おやきとは――長野県の郷土料理らしい。小麦粉とそば粉を練り合わせた皮に具を包んで焼いたり蒸したりする、饅頭のようなものだ。調理法は人や家庭によって違うそうなのだけれど、そこの屋台の店主は蒸した後にさらに少し焼いて香ばしさを強める、こだわりの逸品を売っているとのことだった。
「信州ってのはよ、寒くて米があんまりとれねえんだ。その代わり蕎麦は有名だろ?それと小麦粉もまあまあとれるのよ」
店主によると、元々は長野北部の郷土料理だったものなので、ここ南部ではそれほど日常的に食べられるものではない一方、御柱祭のような大きな行事では屋台が出ることがよくあるのだそうだ。東京から来た私にとっては初めて見るものだったけれど、店主から味見を勧められて素直においしさに感激した。特に野沢菜のおやきは、ほんのりと漂ってくる野沢菜の香りに、塩加減ともっちりとしたおやきの生地がよく合っていて、特に気に入ったのだった。
「戻ったわよ。バナナ、それとあなたが好きそうだったから、野沢菜のおやき」
私が彼に近づくと、白楼はぴょこんと立ち上がった。予想では、彼はいきなりご要望のバナナにかぶりつくのかと思ったのだけれど、意外なことに、おやきの方をしばらく凝視していた。その後、ふっと目を細めて笑うような表情をした白楼は、そのままその笑顔を大きく快活なものへと変えた。
「やったぁ!やっぱ織葉、わかってるじゃん」
嬉しそうに買ってきたものを受け取ると、鼻とくんくんと動かしながら匂いをかいでいる。それに伴って狐耳もぴくぴくと動かしているのがどこか愛らしい。
「うん、やっぱりこういうの、なんか落ち着くね。あーやっぱり見ただけでよだれ出てくるよ、このバナナ。それにこの焼きたてのおやき。匂いをかいだだけでおいしいのわかるわ。人間の食い物ってやっぱりいいなぁ」
私は思わず苦笑してしまった。目の前にいるのは、生き物に名前を与えて魂を抜く「厄災の王」。それなのにどこか――
「楽しそうね、あなた」
「そうだね。食べ物も含めて、祭りって大好きなんだ。もちろん、俺みたいなあやかしには、祭りの灯火、賑わいなんかは眩しすぎて――遠くから眺めてるくらいがちょうどいいんだけど」
「入っていけばいいじゃない。今ならお稲荷様に仮装した人間が踊っているくらいにしか思わないわよ」
白楼は境内の縁側に腰を下ろし、遠くにきらめく祭りの明かりを見つめていた。
「でもさ、こうして神様気取りながら物事を外から眺めてるってのも面白いんだよ。時々誰かがお供え物も持ってきてくれるし、おいしい食べ物にも困らないしさ」
「わざわざお供え物持ってきて来た人にだいぶ失礼ね。『誰か』って」
口にしてから、自分でも驚いた。そういうことを言うつもりじゃなかったのに。けれど白楼はふっと笑った。
「ごめんごめん、じゃあちゃんと呼ぶよ――織葉」
それは本当に何気ない言葉のようで、注意深く聞かなければ、きっと夜の空気に溶けていってしまうほどだったろう。でも私には、ふっと体が熱くなるような感覚を抱かせてくれるものだった。
「ありがとう。バナナ――そしてこのおやきも」
少し経って私は白楼に聞いてみた。
「ところで白楼。あなたって、どんな生き物にも優しいのね。そんなあやかし、使い魔ですらあまりいないものよ。どうしてそんなふうになったの?」
白楼は祭りの夜空を見上げた。
白楼
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