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俺の思う通りにしてやる⑨
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【R15注意書き】
本作はBL(ボーイズラブ)作品であり、登場人物の精神的な葛藤や依存・執着の要素が含まれています。
また、一部に性的描写や飲酒シーン、未成年の飲酒を想起させる表現もありますので、苦手な方や未成年の方の閲覧はご遠慮ください。
不快に感じる内容がある場合はブラウザバックを推奨します。
創作上のフィクションであり、実際の人物・団体とは一切関係ありません。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
東雲祐介×澤端隼人
(……めんどくさ)
重い腰を上げ隼人を探しに行く。
--。
(……思わず出てきちゃった…携帯も財布も置きっぱなしで出来たし……どうしよう…祐介に殺されちゃうだろうな)
公園の椅子で蹲って座る。
(ほんとどうしよ…携帯も財布も忘れるとか…何も出来ないじゃん…ん?)
パーカーにたまたま家の鍵が残ってた。
(久しぶりに家に帰るか…携帯と財布は諦めようかな……祐介も会いたくないだろうし)
とぼとぼ家に帰る。
(久しぶりの家……静かだな)
ドアの鍵を閉め、ベッドの倒れ込む。
(……祐介の匂いもない…寂しい……)
自然と涙が出てくる。
怖い…
寂しい……
辛い……
(ずっと一緒に入れると思ったのに…振られた気分…)
--祐介。
(アイツどこ行ったんだよ…携帯も財布も忘れやがって……後残しすぎなんだよ)
イライラしながら、隼人を探していた。
(最初から最後まで世話焼かせやがって)
隼人が行きそうな、公園、コンビニ、ゲーセンと探し回る。
「あークソ!」
苛立ちで声が出た。
ふと、頭の中にもしや家?と浮かんで来た。
走って祐介は隼人の家に向かう。
前に貰った合鍵で施錠を解除し部屋に向かう。
隼人の部屋の鍵が開く音がした。
(えっ……)
心臓の脈打つ音が早くなる。
玄関が空くと、息を切らした祐介が居た。
「はぁっ、何一人で帰ってんだよ……誰が帰っていいって言ったよ」
部屋に上がり隼人の腕を掴む。
「もう、嫌だ……俺はどうせ…邪魔になるだけだし……これでいんだよ、なんで来たんだよ!本当は俺の事興味無い癖に!」
喚き叫ぶ様にがむしゃらに喋った。
「俺の事なんて、ほっとけよ!」
「いいから、俺の家に来い」
「やだ!!」
余りにも思う通りにならなくて、祐介は隼人の頬を叩いた。
「え……」
「お前いい加減にしろよ?俺がどんだけお前の事探し回ったと思ってんの?財布も携帯も置いて出ていくし、お前最初から最後まで世話焼き過ぎなんだよ!!……お前が出て行ってから部屋が静か過ぎるし…俺は、ずっとお前のことしか見てねぇよ、何勘違いしてんだよ」
「…え……あ…」
思わず言葉が詰まった。
「い、今のって……」
「何も言ってない、とりあえず家に来いって」
隼人に目線も合わせず、優しく腕を掴み祐介の家に連れていく。
--自宅。
ソファーに祐介が座り、隼人は地べたに正座で座っている。
「……さっきはごめん」
突然の事で隼人は思わず聞き返した。
「だから、さっきはごめんって、言い過ぎた……今度はお前が謝る番」
「え……あ……その……」
言葉が詰まる隼人に祐介は静かに待った。
「……家出てごめんなさい…後で思い出した事もごめんなさい…そう言うのはもう、無いです」
声が未だに震える。
「後、家出る時携帯と財布くらいは持って出ろ」
「……だって、その時は…祐介に預けてたし」
「だからって置いてでるか普通?」
「……祐介の家にあるなら良いかってなって…」
「もし、俺が怒り任せに捨てたりしたらどーするつもりだった?」
「……無くしたって言って機種変でもするつもりだった」
祐介はでかいため息をつく。
「お前の携帯と財布が無けれりゃ、俺は追いかけずに済んだのに」
肘を立て顎を乗せ少し怒ったような顔をする。
「で、お前はどーすんの?自分の家に帰んの?」
「……だって祐介は俺必要ないでしょ?」
「は?何言ってんの?折角選ばせてやろうと思ったのに、そんな事言うわけ?」
「……だって…うるさいとか黙れとか言われたら傷付く…」
「だから、ごめんってさっき謝っただろ?」
「……少し考えたい」
祐介が思ってない考えだった。
祐介の心臓が痛い。
(なんで…今まで通りなら、すぐ俺のところに来るじゃん……なんで)
「……そう、じゃあ、さっさと帰って」
隼人は無言で祐介の家を出ていった。
隼人が出ていった部屋が静かで、響きそうだった。
(二度と来んな……クソっ、俺がどんだけ)
「俺がどんだけお前に時間さいたと思ってんだよっ!!」
苛立ちが隠せず部屋中を右往左往に歩き回り、落ち着きが無くなる。
落ち着いた頃には部屋中、要らない資料まみれ、ソファーのクッションがあっちこっちに飛んでいた。
大きなため息をしながらベッドに倒れ込む。
(……無理だったか……殺されるの本望って言ってたもんな。)
ベッドに倒れ込み数時間が経ち、携帯を見るが何も通知も無し、会社と公式のみの連絡。
イライラと焦りが増える。
(何やってんだよ……クソ)
--隼人。
(……祐介に酷いこと言っちゃったかな…)
携帯と財布も持って、何故か隼人はたまたま空いてた、ビジネスホテルに泊まった。
(……祐介の事は大好きだけど…自分に自信ない……また、ふとした瞬間に祐介困らせるかもしれないし…)
気分転換にシャワーをあびる。
(……祐介と一緒に居たかったな…また、ご飯も一緒に食べたい)
色々考えていると、涙が出て来た。
(え、なんで)
「俺の声で興奮してんの?」
「えっ?」
思わず祐介の声が聞こえたように聞こえ、思わずお風呂のドアを開けた。
(……居るわけないよね……俺が突き離しちゃったんだもん)
溜め息が盛れる。
(祐介の声、好きだったな……)
お風呂から上がりテレビを付ける。
桜の特集がしていた。
(あ、ここ…祐介と言った場所だ……あ、あの喫茶店もご飯食べた所)
タイミングが悪く祐介と一緒に言った場所がたまたま特集を組まれており、カップルにオススメと紹介されていた。
廊下からカップルの笑い声や話し声も聞こえる。
(いいな…戻れるなら……もう一度戻りたい)
ぽっかりと穴が空いたみたいな感じ。頭の中が自然と祐介の事ばかりで、他の事を考えても祐介なら…、祐介とだったら…と考え込んでしまう。
(……メール…)
メールを開き、祐介に文章を打つ。
(……いや…違う)
何度も打ち直しては消しを繰り返す。
(なんで必死になってんの…前まで、祐介から逃げたかったのに……外行こ)
気分転換に外に出てコンビニに向かう。
(一人で動くの久しぶりだな……今まで祐介と一緒に居たから…)
信号待ちしてる間も、コンビニで手に取ったペットボトルすら、祐介と居た時の景色と重なった。
また、涙が出てきた。
涙をふいてコンビニに入る。
(このお菓子、美味しやつ、祐介が好きだったんだよな…唯一祐介が甘いヤツで食べれるヤツ、俺には甘くないけど……それでも一緒に食べるのが好きだった……ん?なんで…気分転換に外に来てもこれじゃ…)
適当に買ってコンビニを後にし、ホテルに戻った。
そのまま、ベッドに倒れ込む。
(俺、だめだ……祐介が居ないとダメなのかも……もう、いっその事殺してくれ……辛い)
ふと思い出した。
(……俺…仕事どうしたらいんだろ…スケジュール管理しろとか言われて……今こんな感じだし)
心のどこかで祐介で何とかしてくれるのかな…とふと思った。
(あぁ…これじゃ、また、頼ってる)
--祐介。
「あ、もしもし」
「珍しいな祐介から電話掛けてくんの」
古くからの友人だ。
「何かあった?また、幼馴染か?」
「ま、まぁ…そいつ今何処にいるか分かる?」
「探すのか?」
「いや、居場所だけ特定したい」
「じゃあ、この後カフェで合流な!それまでに探しとく」
「ありがと」
部屋の中はぐちゃぐちゃで、祐介もおかしくなりそうだった。
カフェにて。
「久しぶり、なんか変わった?疲れてる?」
「普通だよ、いつも通り…で、居場所は?」
「珍しく顔疲れてるなーって思って……あー、で、居場所はね…〇〇ホテルだね」
「すぐそこじゃん」
「迎えに行くの?」
「行かないよ、俺が行く程じゃないし」
「祐介、イライラ隠せてないよ」
指で机を叩いていた。
「あー、悪い…あ、これお金、ありがとう」
「いーえ」
徒歩圏内のホテルに泊まっている事が分かっても、祐介は迎えに行かなかった。
隼人が必ず戻ってくると思っているから。
(あ…そういやぁ、隼人の携帯にGPS入れっぱなしだったな)
家に着きパソコンを開く。
肘を着き顎を乗せる。
「あのホテルから動いてないんだな(部屋番号…1123)」
鼻で笑った。
(わざわざ近場のホテルに泊まるんなんてね、何考えてんだか……普通逃げるならもう少し遠い所取るだろ)
--隼人。
夜にコンビニに行き、お酒と適当に買ってホテルに戻る。
(1人で酒とか久しぶり)
おつまみ食べながらお酒を飲むが、酔いが回るのが早かった。
(……これ、ヤバいかも)
ベッドに倒れ込み、携帯を握ったまま寝落ちしていた。
ハッと目が覚め、携帯を見ると祐介に電話を掛けた履歴が数十件残っていた。
(え……待って…なんで)
酔った勢いで祐介に電話を掛けていたが、全て出なかったり切られたりしていた。
溜め息を漏らし落胆する。
一方着信が数十件入っていた祐介。
(なーにやってんだか…早く来い…一生頼れ)
口元だけ緩んだ。
「ん?」
SNSの通知とメールの通知が祐介の携帯に入った。
SNS
『好きな人と会えないってこんなに辛いんだ……依存してるのかな』
「へぇ……」
メール
『これ見てたら連絡して欲しい……』
既読もつけず、SNSだけ反応した。
隼人の本垢に祐介の裏垢(ネカマ)で反応する。
『隼人さん、喧嘩しちゃったんですか?私がお話聞きますよ?良かったらDMしませんか?』
と、送ったが数時間経っても返信は無かった。
「へぇ、偉いじゃん…約束守ってんだな今でも」
(GPSも動いてないし、トラブルも無さそうだな)
携帯の電源を落としベッドに入り寝る。
朝。
今日から仕事が始まる週、まぁ、隼人は来ないだろうと思い当分欠勤扱いをしていた。
(今日は……そこまで急ぎのものはないな)
顔を洗い朝ごはん食べる。
(……なんか、不味)
ご飯食べ終え、昨日荒れた部屋を片付けていく。
ある程度片付けが終わると冷蔵庫の中身を見た。
(昼か夕方に買い物行かないとだな…何も無い)
携帯の電源を付けるとまた、不在着信が数十件隼人から入っていた。
(またか…)
GPSを携帯で確認すると動いていた。
(やっと動いたか)
祐介も重い腰を上げ、外の用事を済ませるフリをして家を出る。
隼人もホテルを出て、歩いて、気づけば祐介のマンションの前に立っている。
でも足が動かない。インターホンも押せない。
【R15注意書き】
本作はBL(ボーイズラブ)作品であり、登場人物の精神的な葛藤や依存・執着の要素が含まれています。
また、一部に性的描写や飲酒シーン、未成年の飲酒を想起させる表現もありますので、苦手な方や未成年の方の閲覧はご遠慮ください。
不快に感じる内容がある場合はブラウザバックを推奨します。
創作上のフィクションであり、実際の人物・団体とは一切関係ありません。
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東雲祐介×澤端隼人
(……めんどくさ)
重い腰を上げ隼人を探しに行く。
--。
(……思わず出てきちゃった…携帯も財布も置きっぱなしで出来たし……どうしよう…祐介に殺されちゃうだろうな)
公園の椅子で蹲って座る。
(ほんとどうしよ…携帯も財布も忘れるとか…何も出来ないじゃん…ん?)
パーカーにたまたま家の鍵が残ってた。
(久しぶりに家に帰るか…携帯と財布は諦めようかな……祐介も会いたくないだろうし)
とぼとぼ家に帰る。
(久しぶりの家……静かだな)
ドアの鍵を閉め、ベッドの倒れ込む。
(……祐介の匂いもない…寂しい……)
自然と涙が出てくる。
怖い…
寂しい……
辛い……
(ずっと一緒に入れると思ったのに…振られた気分…)
--祐介。
(アイツどこ行ったんだよ…携帯も財布も忘れやがって……後残しすぎなんだよ)
イライラしながら、隼人を探していた。
(最初から最後まで世話焼かせやがって)
隼人が行きそうな、公園、コンビニ、ゲーセンと探し回る。
「あークソ!」
苛立ちで声が出た。
ふと、頭の中にもしや家?と浮かんで来た。
走って祐介は隼人の家に向かう。
前に貰った合鍵で施錠を解除し部屋に向かう。
隼人の部屋の鍵が開く音がした。
(えっ……)
心臓の脈打つ音が早くなる。
玄関が空くと、息を切らした祐介が居た。
「はぁっ、何一人で帰ってんだよ……誰が帰っていいって言ったよ」
部屋に上がり隼人の腕を掴む。
「もう、嫌だ……俺はどうせ…邪魔になるだけだし……これでいんだよ、なんで来たんだよ!本当は俺の事興味無い癖に!」
喚き叫ぶ様にがむしゃらに喋った。
「俺の事なんて、ほっとけよ!」
「いいから、俺の家に来い」
「やだ!!」
余りにも思う通りにならなくて、祐介は隼人の頬を叩いた。
「え……」
「お前いい加減にしろよ?俺がどんだけお前の事探し回ったと思ってんの?財布も携帯も置いて出ていくし、お前最初から最後まで世話焼き過ぎなんだよ!!……お前が出て行ってから部屋が静か過ぎるし…俺は、ずっとお前のことしか見てねぇよ、何勘違いしてんだよ」
「…え……あ…」
思わず言葉が詰まった。
「い、今のって……」
「何も言ってない、とりあえず家に来いって」
隼人に目線も合わせず、優しく腕を掴み祐介の家に連れていく。
--自宅。
ソファーに祐介が座り、隼人は地べたに正座で座っている。
「……さっきはごめん」
突然の事で隼人は思わず聞き返した。
「だから、さっきはごめんって、言い過ぎた……今度はお前が謝る番」
「え……あ……その……」
言葉が詰まる隼人に祐介は静かに待った。
「……家出てごめんなさい…後で思い出した事もごめんなさい…そう言うのはもう、無いです」
声が未だに震える。
「後、家出る時携帯と財布くらいは持って出ろ」
「……だって、その時は…祐介に預けてたし」
「だからって置いてでるか普通?」
「……祐介の家にあるなら良いかってなって…」
「もし、俺が怒り任せに捨てたりしたらどーするつもりだった?」
「……無くしたって言って機種変でもするつもりだった」
祐介はでかいため息をつく。
「お前の携帯と財布が無けれりゃ、俺は追いかけずに済んだのに」
肘を立て顎を乗せ少し怒ったような顔をする。
「で、お前はどーすんの?自分の家に帰んの?」
「……だって祐介は俺必要ないでしょ?」
「は?何言ってんの?折角選ばせてやろうと思ったのに、そんな事言うわけ?」
「……だって…うるさいとか黙れとか言われたら傷付く…」
「だから、ごめんってさっき謝っただろ?」
「……少し考えたい」
祐介が思ってない考えだった。
祐介の心臓が痛い。
(なんで…今まで通りなら、すぐ俺のところに来るじゃん……なんで)
「……そう、じゃあ、さっさと帰って」
隼人は無言で祐介の家を出ていった。
隼人が出ていった部屋が静かで、響きそうだった。
(二度と来んな……クソっ、俺がどんだけ)
「俺がどんだけお前に時間さいたと思ってんだよっ!!」
苛立ちが隠せず部屋中を右往左往に歩き回り、落ち着きが無くなる。
落ち着いた頃には部屋中、要らない資料まみれ、ソファーのクッションがあっちこっちに飛んでいた。
大きなため息をしながらベッドに倒れ込む。
(……無理だったか……殺されるの本望って言ってたもんな。)
ベッドに倒れ込み数時間が経ち、携帯を見るが何も通知も無し、会社と公式のみの連絡。
イライラと焦りが増える。
(何やってんだよ……クソ)
--隼人。
(……祐介に酷いこと言っちゃったかな…)
携帯と財布も持って、何故か隼人はたまたま空いてた、ビジネスホテルに泊まった。
(……祐介の事は大好きだけど…自分に自信ない……また、ふとした瞬間に祐介困らせるかもしれないし…)
気分転換にシャワーをあびる。
(……祐介と一緒に居たかったな…また、ご飯も一緒に食べたい)
色々考えていると、涙が出て来た。
(え、なんで)
「俺の声で興奮してんの?」
「えっ?」
思わず祐介の声が聞こえたように聞こえ、思わずお風呂のドアを開けた。
(……居るわけないよね……俺が突き離しちゃったんだもん)
溜め息が盛れる。
(祐介の声、好きだったな……)
お風呂から上がりテレビを付ける。
桜の特集がしていた。
(あ、ここ…祐介と言った場所だ……あ、あの喫茶店もご飯食べた所)
タイミングが悪く祐介と一緒に言った場所がたまたま特集を組まれており、カップルにオススメと紹介されていた。
廊下からカップルの笑い声や話し声も聞こえる。
(いいな…戻れるなら……もう一度戻りたい)
ぽっかりと穴が空いたみたいな感じ。頭の中が自然と祐介の事ばかりで、他の事を考えても祐介なら…、祐介とだったら…と考え込んでしまう。
(……メール…)
メールを開き、祐介に文章を打つ。
(……いや…違う)
何度も打ち直しては消しを繰り返す。
(なんで必死になってんの…前まで、祐介から逃げたかったのに……外行こ)
気分転換に外に出てコンビニに向かう。
(一人で動くの久しぶりだな……今まで祐介と一緒に居たから…)
信号待ちしてる間も、コンビニで手に取ったペットボトルすら、祐介と居た時の景色と重なった。
また、涙が出てきた。
涙をふいてコンビニに入る。
(このお菓子、美味しやつ、祐介が好きだったんだよな…唯一祐介が甘いヤツで食べれるヤツ、俺には甘くないけど……それでも一緒に食べるのが好きだった……ん?なんで…気分転換に外に来てもこれじゃ…)
適当に買ってコンビニを後にし、ホテルに戻った。
そのまま、ベッドに倒れ込む。
(俺、だめだ……祐介が居ないとダメなのかも……もう、いっその事殺してくれ……辛い)
ふと思い出した。
(……俺…仕事どうしたらいんだろ…スケジュール管理しろとか言われて……今こんな感じだし)
心のどこかで祐介で何とかしてくれるのかな…とふと思った。
(あぁ…これじゃ、また、頼ってる)
--祐介。
「あ、もしもし」
「珍しいな祐介から電話掛けてくんの」
古くからの友人だ。
「何かあった?また、幼馴染か?」
「ま、まぁ…そいつ今何処にいるか分かる?」
「探すのか?」
「いや、居場所だけ特定したい」
「じゃあ、この後カフェで合流な!それまでに探しとく」
「ありがと」
部屋の中はぐちゃぐちゃで、祐介もおかしくなりそうだった。
カフェにて。
「久しぶり、なんか変わった?疲れてる?」
「普通だよ、いつも通り…で、居場所は?」
「珍しく顔疲れてるなーって思って……あー、で、居場所はね…〇〇ホテルだね」
「すぐそこじゃん」
「迎えに行くの?」
「行かないよ、俺が行く程じゃないし」
「祐介、イライラ隠せてないよ」
指で机を叩いていた。
「あー、悪い…あ、これお金、ありがとう」
「いーえ」
徒歩圏内のホテルに泊まっている事が分かっても、祐介は迎えに行かなかった。
隼人が必ず戻ってくると思っているから。
(あ…そういやぁ、隼人の携帯にGPS入れっぱなしだったな)
家に着きパソコンを開く。
肘を着き顎を乗せる。
「あのホテルから動いてないんだな(部屋番号…1123)」
鼻で笑った。
(わざわざ近場のホテルに泊まるんなんてね、何考えてんだか……普通逃げるならもう少し遠い所取るだろ)
--隼人。
夜にコンビニに行き、お酒と適当に買ってホテルに戻る。
(1人で酒とか久しぶり)
おつまみ食べながらお酒を飲むが、酔いが回るのが早かった。
(……これ、ヤバいかも)
ベッドに倒れ込み、携帯を握ったまま寝落ちしていた。
ハッと目が覚め、携帯を見ると祐介に電話を掛けた履歴が数十件残っていた。
(え……待って…なんで)
酔った勢いで祐介に電話を掛けていたが、全て出なかったり切られたりしていた。
溜め息を漏らし落胆する。
一方着信が数十件入っていた祐介。
(なーにやってんだか…早く来い…一生頼れ)
口元だけ緩んだ。
「ん?」
SNSの通知とメールの通知が祐介の携帯に入った。
SNS
『好きな人と会えないってこんなに辛いんだ……依存してるのかな』
「へぇ……」
メール
『これ見てたら連絡して欲しい……』
既読もつけず、SNSだけ反応した。
隼人の本垢に祐介の裏垢(ネカマ)で反応する。
『隼人さん、喧嘩しちゃったんですか?私がお話聞きますよ?良かったらDMしませんか?』
と、送ったが数時間経っても返信は無かった。
「へぇ、偉いじゃん…約束守ってんだな今でも」
(GPSも動いてないし、トラブルも無さそうだな)
携帯の電源を落としベッドに入り寝る。
朝。
今日から仕事が始まる週、まぁ、隼人は来ないだろうと思い当分欠勤扱いをしていた。
(今日は……そこまで急ぎのものはないな)
顔を洗い朝ごはん食べる。
(……なんか、不味)
ご飯食べ終え、昨日荒れた部屋を片付けていく。
ある程度片付けが終わると冷蔵庫の中身を見た。
(昼か夕方に買い物行かないとだな…何も無い)
携帯の電源を付けるとまた、不在着信が数十件隼人から入っていた。
(またか…)
GPSを携帯で確認すると動いていた。
(やっと動いたか)
祐介も重い腰を上げ、外の用事を済ませるフリをして家を出る。
隼人もホテルを出て、歩いて、気づけば祐介のマンションの前に立っている。
でも足が動かない。インターホンも押せない。
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