9 / 22
永久糖度
永久糖度⑨
しおりを挟む
「やっと見てくれた」
「……」
あまりに嬉しそうにされ、胸がきゅうんと疼く。いつもは恰好いいくせに、恵吾にだけ可愛いところも見せてくれるから、嬉しくてたまらない。それだけ叶が好きなのだ。
唇が合わされ、叶の背にぎゅっとしがみつく。大きな手は器用に恵吾の制服を脱がせ、下着のウエストを引っ張る。
「あ、中すごいね」
「言うな」
「糸引いてねちょねちょ」
「っ……」
抵抗しようとしても押さえ込まれる。こういうときに体格がいい叶は有利でずるい。結局抵抗というほどのこともできず、難なく下着も脱がされた。膝の裏を掬われ、抱きあげられる。
「叶……恥ずかしい」
「うん。可愛いね」
「……」
なにを言ってもだめそうだ。ベッドに寝かされ、恵吾をうつ伏せにさせた叶は肩甲骨にキスを何度も落とす。
「羽は生えてないみたい」
「そりゃそうだろ」
「でも綺麗」
うっとりと陶酔した声が聞こえてくる。振り向いてみると、声のとおりの表情をした叶が恵吾の全身に視線を滑らせていた。
「もう見なくていいだろ」
掛け布団をかぶろうとしたら、布団はぽいっと床に落とされた。満面に笑みを浮かべた叶が肌のあちらこちらにキスを落としはじめる。
「ん……馬鹿、くすぐったい」
「可愛い、恵吾」
キスのくすぐったさに身を捩ると、腰を掴まれる。伏臥体勢で腰だけあげて秘部を晒すような恰好に、頬が猛烈に熱くなる。
「か、叶……っ」
「ここも可愛い」
尻にもキスをされ、指が孔のまわりを撫でる。さあっと肌が粟立ち、背筋になんとも言えない感覚が滑りあがっていく。身体が強張ったのがわかったのか、孔を撫でる指はそのままに空いた手を前にまわしてきた。
「ひ、ぁ……」
軽く握られただけで腰が大きく跳ねた。扱かれると、こらえようとしても声が漏れる。自分の甘えた声が恥ずかしくて、枕に顔をうずめる。
「叶、やだ……顔見えないの、怖い」
背後から与えられる刺激に心細くなる。泣き言を零すのも恥ずかしいけれど、それでも顔が見たくて本音を吐露した。
「恵吾、今の俺の気持ちわかる?」
「なに……?」
「叫びたいくらい恵吾が可愛い」
ころんと身体を転がされ、仰向けにされた。叶の顔が見えてほっとしたが、叶がまだ服を身につけたままのことが気に入らない。叶の制服のシャツを掴み、ぐちゃぐちゃと乱す。
「恵吾?」
「脱げ」
睨みつけるとまた頬を緩ませた叶は、ボタンをひとつずつはずしていく。シャツを肩から落とし、露わになった身体に恵吾は思わず唾を飲んだ。あまりに綺麗で整っている。小さい頃に一緒に風呂に入ったときの面影なんてまったく残っていない。
「恵吾、真っ赤」
「そんなことないし」
たしかに顔も額も首も熱いけれど、認めるのが悔しい。涼しい顔をしている叶に対し、自分だけが欲情しているみたいだから。
「恵吾」
「ん……ぁ、ふ」
舌をこすり合わせるキスに瞼をおろす。舌や上顎を舐められると力が抜けていく。恥ずかしくても声が漏れて呼吸が乱れ、叶の背に腕をまわした。
「キス、気持ちいい?」
「気持ち、い……もっと」
唾液で濡れた唇を指で撫でられ、ぼうっとまた熱が頬に集まる。甘いキスを何度もしてもらい、気持ちよくてたまらない。はしたないと思いながらも叶の頭をかき抱くように引き寄せて、さらにキスを求める。
「恵吾」
キスの合間に名前を呼ばれるのもぞくぞくする。叶のすべてに夢中になっていると、足のあいだに手が滑った。どこかぎこちない動きに身体を強張らせると、あやすようにまたキスをくれる。キスで力の抜けきった身体を拓くように、指が中に滑り込んだ。
「……」
あまりに嬉しそうにされ、胸がきゅうんと疼く。いつもは恰好いいくせに、恵吾にだけ可愛いところも見せてくれるから、嬉しくてたまらない。それだけ叶が好きなのだ。
唇が合わされ、叶の背にぎゅっとしがみつく。大きな手は器用に恵吾の制服を脱がせ、下着のウエストを引っ張る。
「あ、中すごいね」
「言うな」
「糸引いてねちょねちょ」
「っ……」
抵抗しようとしても押さえ込まれる。こういうときに体格がいい叶は有利でずるい。結局抵抗というほどのこともできず、難なく下着も脱がされた。膝の裏を掬われ、抱きあげられる。
「叶……恥ずかしい」
「うん。可愛いね」
「……」
なにを言ってもだめそうだ。ベッドに寝かされ、恵吾をうつ伏せにさせた叶は肩甲骨にキスを何度も落とす。
「羽は生えてないみたい」
「そりゃそうだろ」
「でも綺麗」
うっとりと陶酔した声が聞こえてくる。振り向いてみると、声のとおりの表情をした叶が恵吾の全身に視線を滑らせていた。
「もう見なくていいだろ」
掛け布団をかぶろうとしたら、布団はぽいっと床に落とされた。満面に笑みを浮かべた叶が肌のあちらこちらにキスを落としはじめる。
「ん……馬鹿、くすぐったい」
「可愛い、恵吾」
キスのくすぐったさに身を捩ると、腰を掴まれる。伏臥体勢で腰だけあげて秘部を晒すような恰好に、頬が猛烈に熱くなる。
「か、叶……っ」
「ここも可愛い」
尻にもキスをされ、指が孔のまわりを撫でる。さあっと肌が粟立ち、背筋になんとも言えない感覚が滑りあがっていく。身体が強張ったのがわかったのか、孔を撫でる指はそのままに空いた手を前にまわしてきた。
「ひ、ぁ……」
軽く握られただけで腰が大きく跳ねた。扱かれると、こらえようとしても声が漏れる。自分の甘えた声が恥ずかしくて、枕に顔をうずめる。
「叶、やだ……顔見えないの、怖い」
背後から与えられる刺激に心細くなる。泣き言を零すのも恥ずかしいけれど、それでも顔が見たくて本音を吐露した。
「恵吾、今の俺の気持ちわかる?」
「なに……?」
「叫びたいくらい恵吾が可愛い」
ころんと身体を転がされ、仰向けにされた。叶の顔が見えてほっとしたが、叶がまだ服を身につけたままのことが気に入らない。叶の制服のシャツを掴み、ぐちゃぐちゃと乱す。
「恵吾?」
「脱げ」
睨みつけるとまた頬を緩ませた叶は、ボタンをひとつずつはずしていく。シャツを肩から落とし、露わになった身体に恵吾は思わず唾を飲んだ。あまりに綺麗で整っている。小さい頃に一緒に風呂に入ったときの面影なんてまったく残っていない。
「恵吾、真っ赤」
「そんなことないし」
たしかに顔も額も首も熱いけれど、認めるのが悔しい。涼しい顔をしている叶に対し、自分だけが欲情しているみたいだから。
「恵吾」
「ん……ぁ、ふ」
舌をこすり合わせるキスに瞼をおろす。舌や上顎を舐められると力が抜けていく。恥ずかしくても声が漏れて呼吸が乱れ、叶の背に腕をまわした。
「キス、気持ちいい?」
「気持ち、い……もっと」
唾液で濡れた唇を指で撫でられ、ぼうっとまた熱が頬に集まる。甘いキスを何度もしてもらい、気持ちよくてたまらない。はしたないと思いながらも叶の頭をかき抱くように引き寄せて、さらにキスを求める。
「恵吾」
キスの合間に名前を呼ばれるのもぞくぞくする。叶のすべてに夢中になっていると、足のあいだに手が滑った。どこかぎこちない動きに身体を強張らせると、あやすようにまたキスをくれる。キスで力の抜けきった身体を拓くように、指が中に滑り込んだ。
22
あなたにおすすめの小説
どうせ全部、知ってるくせに。
楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】
親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。
飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。
※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
ビジネス婚は甘い、甘い、甘い!
ユーリ
BL
幼馴染のモデル兼俳優にビジネス婚を申し込まれた湊は承諾するけれど、結婚生活は思ったより甘くて…しかもなぜか同僚にも迫られて!?
「お前はいい加減俺に興味を持て」イケメン芸能人×ただの一般人「だって興味ないもん」ーー自分の旦那に全く興味のない湊に嫁としての自覚は芽生えるか??
溺愛系とまではいかないけど…過保護系カレシと言った方が 良いじゃねぇ? って親友に言われる僕のカレシさん
315 サイコ
BL
潔癖症で対人恐怖症の汐織は、一目惚れした1つ上の三波 道也に告白する。
が、案の定…
対人恐怖症と潔癖症が、災いして号泣した汐織を心配して手を貸そうとした三波の手を叩いてしまう。
そんな事が、あったのにも関わらず仮の恋人から本当の恋人までなるのだが…
三波もまた、汐織の対応をどうしたらいいのか、戸惑っていた。
そこに汐織の幼馴染みで、隣に住んでいる汐織の姉と付き合っていると言う戸室 久貴が、汐織の頭をポンポンしている場面に遭遇してしまう…
表紙のイラストは、Days AIさんで作らせていただきました。
篠突く雨の止むころに
楽川楽
BL
キーワード:『幼馴染』『過保護』『ライバル』
上記のキーワードを元に、美形×平凡好きを増やそう!!という勝手な思いを乗せたTwitter企画『#美平Only企画』の作品。
家族のいない大原壱の、唯一の支えである幼馴染、本宮光司に彼女ができた…?
他人の口からその事実を知ってしまった壱は、幼馴染離れをしようとするのだが。
みたいな話ですm(_ _)m
もっともっと美平が増えますように…!
【完結・BL】春樹の隣は、この先もずっと俺が良い【幼馴染】
彩華
BL
俺の名前は綾瀬葵。
高校デビューをすることもなく入学したと思えば、あっという間に高校最後の年になった。周囲にはカップル成立していく中、俺は変わらず彼女はいない。いわく、DTのまま。それにも理由がある。俺は、幼馴染の春樹が好きだから。だが同性相手に「好きだ」なんて言えるはずもなく、かといって気持ちを諦めることも出来ずにダラダラと片思いを続けること早数年なわけで……。
(これが最後のチャンスかもしれない)
流石に高校最後の年。進路によっては、もう春樹と一緒にいられる時間が少ないと思うと焦りが出る。だが、かといって長年幼馴染という一番近い距離でいた関係を壊したいかと問われれば、それは……と踏み込めない俺もいるわけで。
(できれば、春樹に彼女が出来ませんように)
そんなことを、ずっと思ってしまう俺だが……────。
*********
久しぶりに始めてみました
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新するかもです。
BLoveさまのコンテストに応募するお話に、視点を追加して、倍くらいの字数増量(笑)でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる