貸本屋七本三八の譚めぐり ~熱を孕む花~

茶柱まちこ

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三章『花、盛る』

その三

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 視界いっぱいに青みがかった闇が広がっていた。夜空のようにも見える空間の中、おれは静かな水流に揉まれていた。おれの全身を緩やかな水勢が幾度となく打つ。そこでおれは特別な何かを思考することなく、早くここから抜け出さなければと抗っていた。
 けれど、無駄だった。いくら水をかいても、体は沈んでいくばかりで浮上しない。穴の空いた船のように、ただただ深い水底へと堕ちていく。もがいているうちに力が尽きて、体が冷え切って――
 おれが見ていたのは、そんな絶望的な悪夢だった。
「なあ、唯助。おれって溺れたことあるっけ?」
「へぁ」
 じっとりとした布団を隅に追いやり、寝間着を着替えないまま朝日の中でぼうっと考え事をしていた。起き抜けの思考力で考えられることなんてたかが知れているけれど、それでもこれは今考えなくてはいけないことような気がしたのだ。夢の内容が記憶として保持される時間など、あっという間なのだ。頭が完全に覚醒すれば、ものの数分で九割以上忘れてしまう。
「んー、と……おれが覚えてる限りはないと思う。世助、おれよりも泳ぐの上手いし」
「だよなぁ」
 おれの隣で寝ていた唯助もむくりと起き上がって目を擦る。そして、丸出しの背中を見るなり、
「うわ、ひでえ汗じゃん。暑いのか?」
 と触れてきた。熱い唯助の手のひらと、その下にびしゃりとした水の感触。背中一面をありえない量の汗が濡らしていた。雨に降られていたのかと言われそうだ。
「……暑い」
 夜は意外と冷え込むから、腹だけは冷やさないようにと肌着を身につけていたが、今はその全てを脱ぎ捨てて全裸で川に飛び込みたい。腹や胸部を覆った黒い肌着の布は、絞れば滴りそうなほど湿っていた。
「溺れる夢でも見た?」
「おう」
「マジか」
 唯助は適当に言ってみたことがたまたま当たりだったことに驚いていた。それにしても、海なり川なり水に触れる機会が多い夏場に溺れる夢を見るなんて、なんだか縁起が悪い。まさかおれ、この夏は水に溺れるんだろうか。
「なんで溺れる夢なんて見たんだろ。おれ泳げるのにな」
「夢は夢だぜ、なんでも起こるさ。案外、なんかの暗示だったりするかもよ?」
「夢占いとかいうやつか」
「そんなに気にしてる?」
「まあ。考えすぎかもしれねえけど」
 唯助は夢で人の譚を覗き見る『心眼』を持っている。それは唯助から譚たちに働きかけて見る眼であり、その眼の力を利用して譚たちが唯助に夢で訴えかけてくることもある。夢は唯助にとって重要な要素なのだ。おれは唯助の片割れだし、意味深な夢を見ると、ひょっとしてこれは大事なものなのかもしれないと考えることが時たまある。能力の特色が違うとはいえ、おれも譚の影響を少なからず受ける体質なのだから。
「溺れる夢って、どんな意味があるんだ?」
「さあ。でも、蒼樹郎さんなら意外と知っているかもしれねえな」
 蒼樹郎さんは帝国司書時代から数多くの本に触れてきている。以前は心に余裕がなかったから見えなかった側面だが、あの人は意外と色んなことに興味を持つ方だ。記憶力が桁違いに良いのもあって、知識もかなり幅広い。帰ったら少し聞いてみようか。
 そう考えていると、次第に頭がズキズキと痛んできた。
「…………」
「世助? どした?」
 頭の痛みはどんどんはっきりしてくる。頭の中で坊さんが鐘を突きまくっているような、重さのある痛みだ。胸のあたりも気持ちが悪くなってきて、おれはひとつ、その原因に思い当たった。
「……唯助、もう一つ質問。おれ、昨日の晩何やってた?」
「酔って暴走してた」
「やっぱり……」
 覚醒と同時に、昨夜の記憶が少しずつ蘇ってくる。
「あー、弟ちゃん? おれって昨日、お前のこと投げたりした?」
「そうだよ、お兄ちゃん。可愛い弟ちゃんを投げたし、その前には鯖を空高く打ち上げてたよ」
「……悪ぃ。うっすら思い出した」
 そうだ、そういえば、昨夜はこんな感じのことがあったような――

 ちょっとした好奇心だった。大昌十年現在、未成年禁酒法が施行されたばかりとはいえ、おれたちももう十九歳だし、二十歳となんら変わりない。舐める量の酒は禁酒法の施行前に幾度か口にしていたのだし、ひと口飲めるなら一杯もいけるだろう――そんな甘々な思考で、蒼樹郎さんが手土産に持たせてくれた酒(おっさんから頼まれたらしい)に口をつけてしまったのが運の尽きだった。
 若気の至りとは、大抵こんな形で生まれるのだろう。
「うひゃひゃ、ひゃひゃひゃ!」
 確か、酒の味が気に入ってすっかり調子に乗り、二杯目のグラスに手をつけたときの出来事だったと思う。
 おれはきゃらきゃらと笑い声を上げながら手を叩き、廊下を走り回っていた。虎というよりも猿である。そう、理性などまるでない、本能のままに暴走する、一匹の猿。
「きゃはははは! 楽しいですねぇ、世助さぁん♪」
「もうなんかよくわっかんねーやぁ、姉御ぉ! んへへへへへ!」
 二杯で酔いどれと化したおれは、おっさんから禁酒令を言い渡されているはずなのになぜか飲んでしまっている姉御と、一緒に肩を組んで歌ったり手を繋いで踊ったりしていた。「姐さんと世助が壊れたァァァ」という唯助の叫び声もしていた気がする。
「うふふふふふ、なんだかふわふわして気持ちがいいですぅ、んふふふふふ~」
「ぎにゃぁッ!?」
「はう?」
「あ、姉御ってば猫踏んでやんのぉ~うぇへへへへ」
「笑うにゃぁぁ!!」
 踊って足踏みしている時、よろけた姉御は鯖の短い尻尾をうっかり踏んづけてしまったらしい。しかし、その時のおれたちは箸が転がっても可笑しいという極めて愉快な有様なので、鯖の叫び声も二人でけらけら笑い飛ばしていた。
「猫踏んじゃったぁ、猫踏んじゃったら鳴いちゃいましたぁ、うふふふふ!」
「姉御知ってるか、猫は踏んだら鳴くけど、鯖は空に浮かぶんだぜ! ふへへへへへ!」
「それもそうでしたぁ、きゃははははは!」
 今にして思えば一体何がそんなに面白いのか、全体重を乗せた拳でその時の自分の頭をぶん殴ってやりたい。なんの脈絡もない会話にも抱腹絶倒という狂乱ぶり、思い出せば思い出すほど恥ずかしさがこみ上げる。
「そぉれ、鯖公! 空を飛べぇ!」
「ふぎやああああああ」
 酔っぱらいなど何をするか分からないものだ。おれは何をトチ狂ったのか、子猫の鯖を抱えて花火のごとく天高く打ち上げた。
「あぁっ!? 猫ちゃんになんてことするのよ!!」
 これには猫好きのリツも憤慨だった。当たり前だ、普通に動物虐待である。勿論、いくら禁書の鯖が相手と言えど、普段のおれはそんな鬼畜の所業をするような男ではない。酒のせいにするのは見苦しいとおれの美徳が呵責しないこともないが、こればかりはそうとしか思えないし説明のしようがなかった。
 それを裏付ける証拠が次の行動だ。
「おい馬鹿、やめろって! 世助!」
 完全に頭がイカれたおれを果敢にも止めに入ったのは、やはり双子の弟だった。しかし、おれは止めに入った可愛い可愛い弟の腕を引っ掴み、あろうことか一本背負いをかけていた。
「おわああああああ!?」
 唯助の体はおれの肩を支点に綺麗な弧を描き、七本屋の庭に植わった生垣へ吸い込まれた。唯助に武術の心得があって良かったと思う。もし受け身も取れないようなど素人を投げていたら大事件になっていたかもしれない。
 まあ、当然、その時のおれがそんなことに肝を冷やせるような状態であるわけがなく、
「たぁのしいなぁ、唯助ぇ」
 と能天気に笑っていた。
「楽しいわけあるかァ!!」
「なに生垣で寝そべってんだよぉ~」
「お前に投げられたんだよぉ!!」
 自分の力が強いという自覚は大いにある。だからこそ、約束組手でない限り絶対にこんなことはしないと己を律していたのに、おれはよりにもよって可愛い弟を投げたのである。弟ちゃん大好きのおれがこんなことをするなんて、正気ではない。
「あぁもう、すっかり大虎じゃないの!」
「鯖ちゃんがお星様になっちゃいましたねぇ、迎えに行かなくては!」
「ちょっと、音音さん!? どこに行くつもり!」
「あの地平線の向こう側まで!」
「地平線の向こう側に鯖ちゃんはいないわよ、しっかりして!」
「んん~リツぅ~ねみぃよぅ~」
「世助! こんなところで寝ない!」
「だっこぉ~」
「できるわけないでしょ、馬鹿じゃないの!?」
 ……リツも止めに入ったこのあたりから、記憶は途切れている。あぁ、これも夢だったらどんなに良かったか。いっそ夢のように綺麗さっぱり忘れさせてはくれないか。
 酒は飲んでも飲まれるな、という戒めがなされてきた意味を、おれはこっぴどい形で知ることになったのだ。

「おや、世助くん。おはようございます。爽やかないい朝ですね」
「全然爽やかじゃねえよ。わかってて言ってんだろ、あんた」
「その様子だと、しっかり覚えておいでのようですね」
 まだ鈴虫が鳴いている時分、庭の井戸には桶を広げた珱仙先生がいた。彼にしては珍しく、洗濯板を片手に着物をごしごし洗っている。
「朝早くからお洗濯とはご精が出ることで」
「はは、恥ずかしながら紫蔓さんからお叱りを受けまして」
「そりゃそうですよ。品行方正が売りじゃないんですか、あんた。昨日は面白がるだけでなにも手伝ってくれなかったじゃないですか」
「マジかよ」
「姐さんが水と間違えて酒を飲むところも見てたくせに黙ってたんだと」
 唯助も呆れ顔で珱仙先生を親指で乱暴に指している。仮にも先生と呼ばれる立場なのだから、それくらいの分別は付けてもよかろうに、どこかこの人は意地が悪いのだ。
「好奇心には勝てないものでして。酔った世助くんと奥方様がどんな愉快な様を見せてくれるのだろうと」
「洗濯してるのはその落とし前か」
「紫蔓さんに言いつけられました」
 男癖の悪さとは裏腹に、紫蔓さんは酒については分別がついているようだ。唯助によれば、あの後酔いが回って気分を悪くした姉御を介抱したのは紫蔓さんらしいし、宿の女将として客をもてなしていたこともあって、そのへんはしっかり弁えているのかもしれない。
「あ!? そういえば鯖公は!? おれが投げた鯖公!!」
「夜のうちに唯助くんが回収してきましたよ。気絶していましたが、幸い無傷だったようで」
「よ、よかったぁ……」
「よかったぁ、じゃねえよバカ」
 胸を撫で下ろしたおれの肩を、唯助は肘でどついてくる。肘鉄の威力は加減していたようだが、それでも結構痛い。
「気絶して伸びてたのが店の近くだったから良いけど、見つからなかったらどうするつもりだったんだ。下手したらまた前みたいに町のどこかで騒ぎを起こしてたかもしれねえんだぞ」
 マジで肝が冷えたんだからな、と唯助はおれをキツめに睨んでくる。
「醜態さらした記憶がしっかり残ってんなら、次からは気をつけて飲めよ。おれのことは投げるわいなすわ、リツさんには抱っこねだって駄々こくわで大変だったんだからな」
「おれそんなことまでしたのぉ!?!?」
 これはもういよいよリツにどう顔向けすればいいのか分からない。怒られてお説教を食らう展開は羽目を外しすぎたおれが悪いので覚悟を決めていたが、もう十九にもなる男が女に抱っこをねだるなんて恥さらしもいいところだ。
「お、おれ、せくはらはしてないよな?」
「大丈夫、世助からはしてない。リツさんがお前のこと絞め落としてたから」
「絞め落としたぁ!? てか、してないってどういうこと!?」
「乳で絞め落としてたから、この場合逆せくはらってことになるのか?」
「乳で!?」
 あのやり方は衝撃的だった……と何かを思い出しながら呟く唯助。一体リツにどんな衝撃的な方法で眠らされたのか詳細が気になって仕方がない。というか何だ、女に乳で絞め落とされる男って。どんな悩ましい光景だったんだ。
「おれとしては正直羨ましかったぜ。絞め落とされてたこと以外は」
「おや、唯助くんはお兄さんと違って正直ですねぇ」
 あ、これ詳しく聞かないほうがいい気がする。聞いたらおれの心臓や色んなものが爆発するかもしれない。変なことを深く掘り下げるのはやめよう。そうしよう。おれはそっと水に流して、話題を変えることにした。
「しかしまぁ、おっさんはよくあんな強い酒を顔色ひとつ変えずに飲み続けられるよなぁ」
「ええ。あれほど強い方もなかなかいませんよ」
「酔ってるふりはするけどな」
 同じ酒豪と言われる類の蒼樹郎さんも、おっさんとの飲み比べにはいつも勝てなかったと言う。弟子としてこの町にいた頃も、おっさんが誰かに飲み比べで負けるのを見たことは一度もないそうだ。極めつけは姐さんから聞いた、酒を片手に算盤を弾いて正確に帳簿をつけていたという話。もはやあの人の酒の強さは規格外と言えよう。
「旦那は本当に残念だったなぁ。久しぶりに世助に会えるって喜んでたんだぜ。酒の肴に新しい譚を聞けるって」
「そういや、急な仕事って言ってたよな」
 おれはおっさんの仕事についてひとつ、思い当たったことがあった。ふと思ったくらいのことだったから、今の今まで詳細を尋ねるのを忘れていたけれど、思い出したのでついでに聞いてみることにした。
「昨日の朝、図書館が襲われたのなんのって町の連中が騒いでたのを見たんだけど、あれなに?」
「あぁ、世助は昨日の新聞まだ読んでない?」
 昨日の朝は疲れ切っていて新聞を読む余力などなかったし、午後からは家事の手伝いだったり酒盛りだったりですっかり頭から抜けていた。
 唯助がおっさんの書斎から持ってきて見せてくれたのは、町の人間も見ていたであろう昨日の朝刊だった。『地方図書館、襲撃さる』という文字列が一面に大きく刷られている。
「東北のほうで、図書館を襲った集団がいたんだってさ。しかも同時に三ヶ所」
「もしかして、おっさんの急な仕事ってこれ関係?」
 唯助はおれの予想を首肯した。
「多分な。詮索はしないけど、旦那は奥村総統と影で協力してるっぽいから」
 あのおっさんが胡散臭いのは今に始まったことじゃないが、七本三八という人は、貸本屋と作家以外にいくつ顔を持っているのだろう。元帝国司書と言っても、秋声先生のように完全に繋がりを断っているわけではないようだし、かと言って現役の帝国司書たちはおっさんが今もなお伝説級とうたわれる禁書士・八田光雪であることを認識していないようだ。
「図書館の襲撃も気になるけどよ。おれはおっさんの謎のほうが気になって仕方がねえよ。お前、よくあんな謎だらけの人間に弟子入りしたよな」
「まあ、それはおれも思う」
 姉御も夫が謎めいていて苦労はしないのだろうか。人間、表の顔があれば裏の顔もあって当然というものだが、あの人の場合は阿修羅像みたいな三面六臂の印象がある。言っちゃなんだが、おれはたまに七本三八が不気味だと感じることがあった。
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