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第二章•魔王編
41話◆魔王、創造神からお説教。
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ジャンセンに促され酒場の上に取った部屋に入った三人は、仲良くベッドの上に正座をして並ぶ。
ベッドの前で仁王立ちするジャンセンは三人の顔を一瞥すると目を閉じて腕を組む。
空気が重い…。
「……さっき、創造神界から送り出したばかりだよな?
ロージア、いきなり使うなと言った魔王の力使おうとするとか…
お前、俺の言った事を理解してねぇのか?」
ジャンセンの説教が始まった。
すこぶる機嫌が悪い。
父である創造神の口調ではなく、完全に影だった師匠モード。
口が悪く、ガラも悪い。
実はディアーナの好物でもある。
「だって…だって…ディアーナが…絡まれて…」
「だってじゃねぇ!
あんな事でイチイチ人を殺してたら、お前のせいで瘴気が溜まるわ!
馬鹿が!」
頭ごなしに叱られた経験の少ないロージアは、ショックが大きいらしく、うるうるな涙目になって海の底に沈んだかのように暗く沈んでしまった。
「そんで馬鹿息子。
テメェの頭ん中がディアーナ菌で腐ってんのは知ってるが、テメェもイチイチあんな事で人を斬ろうとすんじゃねぇ!
何百年一緒に居やがる!少しは落ち着け!」
「い、今まで斬り殺した事は…ない…よ?…まだ?」
レオンハルトは少しあざとく、幼いっぽい口調をして上目遣いでジャンセンを見る。
「千年以上生きてるジジィが可愛いフリすんじゃねぇ!
今回みたいな時は、年長者のテメェが止めなきゃならねーだろうが!
特に女房をな!」
ジャンセンがビシッとディアーナを指差す。
ディアーナは正座をしたまま、フグみたいに頬を膨らませて引き攣り笑いを浮かべている。
テンション上がりすぎて、凄い楽しいけど吐きそう!
みたいな不思議な顔をしたディアーナは、目線をジャンセンと合わせない。
「姫さんよぉ…俺は見てたぞ?
お前、楽しそうにあのクソの小指捻ったよな?「えいっ」て楽しそうに呟いたよな!
そこはせめて!女らしくビンタ位で良かっただろうがよ!
あんなクソをわざわざ回復させるの、めんどくさいだろうが!!」
「だって師匠ビンタだったら…「このクソアマ!」なんて言われて喧嘩を売られちゃうじゃない?
売られたら絶対に買うでしょ?
「上等じゃ!クソが!」って言っちゃうじゃない?
そしたら……宿屋が崩壊する…と思って…。」
ディアーナの語る、未来予想図(仮)にすごく納得したレオンハルトとロージアがコクコク頷く。
ジャンセンはディアーナの未来予想図(仮)を頭に描き、眉間に指を当て何度も頷きながら、あー…と低い声で唸る。
「……お前ら、数百年もよく今まで普通に旅をしてきたな…
今回みたいな事だって、今まで無かったわけじゃないだろ?」
ジャンセンの問いに、ディアーナとレオンハルトが顔を見合せ、ヘラリと笑う。
「こーゆーの、実はよくあるのよね…
で、レオンか私がキレて暴れ倒して…最後はゴロツキどもに土下座されているパターン……
むしろ、師匠が乱入したせいで、暴れずに丸く治まったのが初パターンで…。」
大人しく、普通の人間らしく、人に紛れて目立たずに…は、
最初っから無理だったのか!!この馬鹿息子と馬鹿娘は!
「親父…言っちゃ何だが、親父も同じタイプだからな?
今日みたいに、何で大人しくしてられなかったんだって言う親父のが、俺には違和感あるわ。
理不尽の塊のあんたが。」
「ロージアの模範って意味なんでしょ?無理よー!
ちなみに言っちゃうけど、殿下だったらもっとエグいわよ。あの人、ウィリアの事となると人が変わるから。」
遥か昔一緒に旅をしていた頃に、今回のディアーナのようにウィリアがゴロツキに絡まれた事があった。
笑顔の殿下は「不敬罪。」と一言言うなり、転移魔法でゴロツキどもを殿下の国、ラジェアベリアの牢に転移させた。
その牢は重罪人が処刑を待つ為の牢で、格子窓の外には絞首台が見える。
いつ命が絶たれるか分からない恐怖にゴロツキ達が生きた屍みたいになるまで、その場に放置した。
最終的には解放したらしいが。
ゴロツキどもが解放されるまで、国王を始め国の重鎮達もヒヤヒヤしていたらしい。
「あの冷静沈着なスティーヴンでさえ、それですか…
人の嫉妬は恐ろしいですね…なら、分かりましたよ好きに旅をして下さい。
ただしロージア、君はむやみに魔王の力を使わない!
そして、使ったとしても人を殺さない!それだけは守りなさい。
つか、守らせろ年長者!」
ジャンセンがレオンハルトに「オラぁ!」と言わんばかりにガンを飛ばす。
「えーめんどくさい」と顔に書いてある状態のレオンハルトが渋々と承諾し、やれやれと疲れた顔のジャンセンは手の平をヒラヒラさせ「頼みますよ?」と一言告げ姿を消した。
「瀧川廉をやっていた時は、もっとスマートな青年だったのに…どこで、あんな風になったのでしょうね…やはりディアーナ菌ですか…。」
創造神界に戻った創造主が椅子に腰掛け、呟いた。
ベッドで正座をしたまま取り残された三人は、しばらくそのまま正座を続けていたが、ジャンセンが戻って来ないのに気付くと、それぞれがダラッと姿勢を崩す。
「いやー珍しく真面目な説教だったな、いつもは理不尽な事しか言わないのに。」
ベッドに仰向けに寝転がるレオンハルトが言うと、ベッドに突伏するようにしていたロージアが顔を上げる。
「あれで真面目な説教なの?ただの口の悪い人だよ、あんなの…」
「ロージアは、元々苦手だもんね師匠の事。ろくな思い出無いもんね。」
レオンハルトの胸の上に上体を乗せレオンハルトにくっつくディアーナが楽しそうに言うと、ロージアは苦虫を潰したような顔になった。
「思い出させないでよ……僕だけでないよ、兄上もリリーも、ジャンセンの事だけは色んな意味で恐れているよ。」
ロージアにとってはディアーナに化けていたとはいえ、ファーストキスの相手でもある。
もう、思い出すのもイヤだ。
「ロージアはさぁ、人を殴ったり蹴ったり出来る?」
唐突なディアーナの質問に、ベッドでうつ伏せになっていたロージアが身体を起こす。
「出来ないよ!そんなの!」
「じゃあ、剣を扱ったり槍を扱ったりは?」
レオンハルトがこれまた唐突に質問をしてくる。
「出来ないよ!僕は病弱で温室に閉じこもっていたから城で武術に関する事は一切習ってないんだから!」
「なら魔法使いだよな。」
「ロージアの場合は、鞭使いも似合いそうなんだけど…美少年の鞭使い…ふふふ…」
いや、実は美少女じゃん?とレオンハルトが脳内突っ込みをする。
「ロージア、いつも出す黒いイバラみたいなアレ、トゲ無しで出せる?
殺傷力を下げる感じで。」
ディアーナとレオンハルトの唐突な質問と提案にロージアは訝しげな顔をしている。
「出せるけど…何で……」
部屋の扉が乱暴に開けられた。
扉の向こう側の廊下に、酒場で絡んだゴロツキどもが四人立っている。
「楽しいお客様が来たからよ!!」
目を輝かせたディアーナがロージアに向け、バチーンとウインクする。
「女!さっきはよくも、俺をコケにしやがったな!」
「大人しくさせてから可愛がってやるぜ!」
「キャー!子悪党的な安定の素敵なセリフ!!
ロージア!お客様を宿屋の外にお連れして!!」
大はしゃぎのディアーナはベッドの上で拳を握ってピョンピョン跳ねている。
レオンハルトはそんなディアーナを見て微笑むと剣を携える。
「もお!分かったよ!!全員で宿屋の前の広場に行くよ!!」
ロージアは足元から黒いツルを出し、扉の向こうに居る男達の身体を巻き取るように拘束すると、四人の男達を連れて宿屋の窓から飛び出した。
「ディアーナ行きまーす!暴れるわよぉ!」
続けてディアーナ、レオンハルトが窓から飛び出す。
「ライアンのクソ馬鹿が一年でいきなり強くなっていた理由が分かったよ…」
ロージアの脳裏にウィリアの言葉が蘇る。
『 あのご夫婦は楽しむ為には加減と言うものを知りません。……まぁ、変態馬鹿夫婦ですからね。』
「いいよ!染まってやるさ!!ディアーナ達の馬鹿っぷりに!」
宿屋の前の広場に降りたロージアは男達の拘束を解くと、ディアーナ達と共に遊ぶ準備に入る。
「暴れるわよ!殺さないでね!ロージア!」
「はいはい…」
ベッドの前で仁王立ちするジャンセンは三人の顔を一瞥すると目を閉じて腕を組む。
空気が重い…。
「……さっき、創造神界から送り出したばかりだよな?
ロージア、いきなり使うなと言った魔王の力使おうとするとか…
お前、俺の言った事を理解してねぇのか?」
ジャンセンの説教が始まった。
すこぶる機嫌が悪い。
父である創造神の口調ではなく、完全に影だった師匠モード。
口が悪く、ガラも悪い。
実はディアーナの好物でもある。
「だって…だって…ディアーナが…絡まれて…」
「だってじゃねぇ!
あんな事でイチイチ人を殺してたら、お前のせいで瘴気が溜まるわ!
馬鹿が!」
頭ごなしに叱られた経験の少ないロージアは、ショックが大きいらしく、うるうるな涙目になって海の底に沈んだかのように暗く沈んでしまった。
「そんで馬鹿息子。
テメェの頭ん中がディアーナ菌で腐ってんのは知ってるが、テメェもイチイチあんな事で人を斬ろうとすんじゃねぇ!
何百年一緒に居やがる!少しは落ち着け!」
「い、今まで斬り殺した事は…ない…よ?…まだ?」
レオンハルトは少しあざとく、幼いっぽい口調をして上目遣いでジャンセンを見る。
「千年以上生きてるジジィが可愛いフリすんじゃねぇ!
今回みたいな時は、年長者のテメェが止めなきゃならねーだろうが!
特に女房をな!」
ジャンセンがビシッとディアーナを指差す。
ディアーナは正座をしたまま、フグみたいに頬を膨らませて引き攣り笑いを浮かべている。
テンション上がりすぎて、凄い楽しいけど吐きそう!
みたいな不思議な顔をしたディアーナは、目線をジャンセンと合わせない。
「姫さんよぉ…俺は見てたぞ?
お前、楽しそうにあのクソの小指捻ったよな?「えいっ」て楽しそうに呟いたよな!
そこはせめて!女らしくビンタ位で良かっただろうがよ!
あんなクソをわざわざ回復させるの、めんどくさいだろうが!!」
「だって師匠ビンタだったら…「このクソアマ!」なんて言われて喧嘩を売られちゃうじゃない?
売られたら絶対に買うでしょ?
「上等じゃ!クソが!」って言っちゃうじゃない?
そしたら……宿屋が崩壊する…と思って…。」
ディアーナの語る、未来予想図(仮)にすごく納得したレオンハルトとロージアがコクコク頷く。
ジャンセンはディアーナの未来予想図(仮)を頭に描き、眉間に指を当て何度も頷きながら、あー…と低い声で唸る。
「……お前ら、数百年もよく今まで普通に旅をしてきたな…
今回みたいな事だって、今まで無かったわけじゃないだろ?」
ジャンセンの問いに、ディアーナとレオンハルトが顔を見合せ、ヘラリと笑う。
「こーゆーの、実はよくあるのよね…
で、レオンか私がキレて暴れ倒して…最後はゴロツキどもに土下座されているパターン……
むしろ、師匠が乱入したせいで、暴れずに丸く治まったのが初パターンで…。」
大人しく、普通の人間らしく、人に紛れて目立たずに…は、
最初っから無理だったのか!!この馬鹿息子と馬鹿娘は!
「親父…言っちゃ何だが、親父も同じタイプだからな?
今日みたいに、何で大人しくしてられなかったんだって言う親父のが、俺には違和感あるわ。
理不尽の塊のあんたが。」
「ロージアの模範って意味なんでしょ?無理よー!
ちなみに言っちゃうけど、殿下だったらもっとエグいわよ。あの人、ウィリアの事となると人が変わるから。」
遥か昔一緒に旅をしていた頃に、今回のディアーナのようにウィリアがゴロツキに絡まれた事があった。
笑顔の殿下は「不敬罪。」と一言言うなり、転移魔法でゴロツキどもを殿下の国、ラジェアベリアの牢に転移させた。
その牢は重罪人が処刑を待つ為の牢で、格子窓の外には絞首台が見える。
いつ命が絶たれるか分からない恐怖にゴロツキ達が生きた屍みたいになるまで、その場に放置した。
最終的には解放したらしいが。
ゴロツキどもが解放されるまで、国王を始め国の重鎮達もヒヤヒヤしていたらしい。
「あの冷静沈着なスティーヴンでさえ、それですか…
人の嫉妬は恐ろしいですね…なら、分かりましたよ好きに旅をして下さい。
ただしロージア、君はむやみに魔王の力を使わない!
そして、使ったとしても人を殺さない!それだけは守りなさい。
つか、守らせろ年長者!」
ジャンセンがレオンハルトに「オラぁ!」と言わんばかりにガンを飛ばす。
「えーめんどくさい」と顔に書いてある状態のレオンハルトが渋々と承諾し、やれやれと疲れた顔のジャンセンは手の平をヒラヒラさせ「頼みますよ?」と一言告げ姿を消した。
「瀧川廉をやっていた時は、もっとスマートな青年だったのに…どこで、あんな風になったのでしょうね…やはりディアーナ菌ですか…。」
創造神界に戻った創造主が椅子に腰掛け、呟いた。
ベッドで正座をしたまま取り残された三人は、しばらくそのまま正座を続けていたが、ジャンセンが戻って来ないのに気付くと、それぞれがダラッと姿勢を崩す。
「いやー珍しく真面目な説教だったな、いつもは理不尽な事しか言わないのに。」
ベッドに仰向けに寝転がるレオンハルトが言うと、ベッドに突伏するようにしていたロージアが顔を上げる。
「あれで真面目な説教なの?ただの口の悪い人だよ、あんなの…」
「ロージアは、元々苦手だもんね師匠の事。ろくな思い出無いもんね。」
レオンハルトの胸の上に上体を乗せレオンハルトにくっつくディアーナが楽しそうに言うと、ロージアは苦虫を潰したような顔になった。
「思い出させないでよ……僕だけでないよ、兄上もリリーも、ジャンセンの事だけは色んな意味で恐れているよ。」
ロージアにとってはディアーナに化けていたとはいえ、ファーストキスの相手でもある。
もう、思い出すのもイヤだ。
「ロージアはさぁ、人を殴ったり蹴ったり出来る?」
唐突なディアーナの質問に、ベッドでうつ伏せになっていたロージアが身体を起こす。
「出来ないよ!そんなの!」
「じゃあ、剣を扱ったり槍を扱ったりは?」
レオンハルトがこれまた唐突に質問をしてくる。
「出来ないよ!僕は病弱で温室に閉じこもっていたから城で武術に関する事は一切習ってないんだから!」
「なら魔法使いだよな。」
「ロージアの場合は、鞭使いも似合いそうなんだけど…美少年の鞭使い…ふふふ…」
いや、実は美少女じゃん?とレオンハルトが脳内突っ込みをする。
「ロージア、いつも出す黒いイバラみたいなアレ、トゲ無しで出せる?
殺傷力を下げる感じで。」
ディアーナとレオンハルトの唐突な質問と提案にロージアは訝しげな顔をしている。
「出せるけど…何で……」
部屋の扉が乱暴に開けられた。
扉の向こう側の廊下に、酒場で絡んだゴロツキどもが四人立っている。
「楽しいお客様が来たからよ!!」
目を輝かせたディアーナがロージアに向け、バチーンとウインクする。
「女!さっきはよくも、俺をコケにしやがったな!」
「大人しくさせてから可愛がってやるぜ!」
「キャー!子悪党的な安定の素敵なセリフ!!
ロージア!お客様を宿屋の外にお連れして!!」
大はしゃぎのディアーナはベッドの上で拳を握ってピョンピョン跳ねている。
レオンハルトはそんなディアーナを見て微笑むと剣を携える。
「もお!分かったよ!!全員で宿屋の前の広場に行くよ!!」
ロージアは足元から黒いツルを出し、扉の向こうに居る男達の身体を巻き取るように拘束すると、四人の男達を連れて宿屋の窓から飛び出した。
「ディアーナ行きまーす!暴れるわよぉ!」
続けてディアーナ、レオンハルトが窓から飛び出す。
「ライアンのクソ馬鹿が一年でいきなり強くなっていた理由が分かったよ…」
ロージアの脳裏にウィリアの言葉が蘇る。
『 あのご夫婦は楽しむ為には加減と言うものを知りません。……まぁ、変態馬鹿夫婦ですからね。』
「いいよ!染まってやるさ!!ディアーナ達の馬鹿っぷりに!」
宿屋の前の広場に降りたロージアは男達の拘束を解くと、ディアーナ達と共に遊ぶ準備に入る。
「暴れるわよ!殺さないでね!ロージア!」
「はいはい…」
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