王子と内緒の人魚姫

黒蝶

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白鳥雪 編

第18話

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「おはよう...」
昨日は疲れて帰った途端にバタリと倒れるように眠ってしまっていた。
◯「おはようございます...」
(あれ...?)
「雪も昨日そのまま寝ちゃったの?」
◯「何故分かったのです!?」
「だって...寝癖が可愛いから」
◯「...!」
雪は髪を必死に触っている。
「可愛い...」
◯「...そんなことばかり言うあなたにはこうです」
「んっ...」
触れあう唇...。
黒羽の頭をわしゃわしゃと撫でる。
◯「あなたの方が可愛い。...です」
「ふふ...」
◯「な、何を笑っているのです。...まさか」
「...!?きゃあ!?」
◯「我慢しないでくださいと言ったはず...です。たまには私が薬を塗りましょう」
薬とは、雪が完成させた痛み止めだ。
徹夜して作ってくれたことを、黒羽は知っている。
「ありがとう、雪」
黒羽からそっとキスをした。
◯「...今日は積極的ですね」
雪は照れくさそうにまた黒羽の頭をわしゃわしゃと撫でた。
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