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茶園 渚篇
第10話
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⏩「ありがとな!」
「あ、ありがとうございます...」
黒羽は渚の買い出し用の財布を借り、材料を買っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これは、二時間前に遡る...。
《雪、渚が好きな食べ物は何か知ってますか?》
メールは光の速さで返ってきた。
《あなたが作ったものならなんでもいいのではないでしょうか?
渚は小さい頃からビーフシチューが好きでした。なので恐らく、今も好きなのではないでしょうか?
一応、レシピも送っておきます》
(ビーフシチュー、か...)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして現在、八百屋で最後の買い物を終え、帰ろうとしていたところだった。
ー「こんにちは、お嬢さん...」
「?こんにちは」
ー「この間はお世話になったね」
「あの、どちら様...」
そこまで言って、気づいた。
ー「情報を、聞かせてもらおうか」
黒羽は走ろうとしたが、動けない。
黒羽は渚の財布を白玉に渡し...
「逃げて、白玉。私は大丈夫だから」
ふわり。
「ごめんなさい、本当に何も知らないんです...」
黒羽は怪我している方の頬を殴られ、倒れこむ。
その拍子に、黒羽が海から持ってきたものの一つである、勿忘草の髪飾りが黒羽の髪から落ちる。
ー「渚の女のくせに、知らねえわけねえだろ!」
「ゲホッ!」
黒羽は血を吐き出す。
「逃げて、白玉...」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
白玉は落ちた髪飾りと財布をくわえ...渚の所へ走っていく。
帰る途中、とある人物に会う。
♪「あれ?渚の...白玉!?何かあったの?」
白玉は言葉で伝えられないため、ついてこいと合図する。
♪「待って、白玉!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
▼「あいつ、どこ行きやがった」
渚はもぬけの殻になっている自分の家でため息をついている。
そこへ、白玉が走ってくる。
▼「おい白玉、あいつは...!これは、あいつの...」
♪「渚!」
▼「錬...。あいつが、危ねえかもしれない」
♪「あいつって、誰?」
▼「最近、遥と雪から預かった居候だ」
♪「もしかして、黒羽!?大変だ、あの子の足では走れない!もし何かに巻き込まれていたら...。それより、どうして渚が...」
渚は簡単に事情を説明した。
♪「それはかなりやばいかもね。僕も探すのを手伝うよ。勿論...悪い奴にはお仕置きだね」
▼「白玉、走れるか?...頼む。おまえだけが頼りだ」
白玉は渚に財布と黒羽の髪飾りを渡し、黒羽の元へと走り出す。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ー「可愛い顔が傷ついたらいけねえもんな...。身体で許してやるよ」
「...嫌っ!」
黒羽は必死に抵抗していた。
ー「細くて綺麗だもんな...」
下着のなかに、手をいれられそうになる。
「やめて...」
(何この人、怖い...!)
ー「渚もいい女を見つけたもんだな...。渚に愛されまくってるんだろ?あいつは何でもするもんなあ...」
「...けないで」
ー「あ?」
「ふざけないで...。あなたは渚のことを何も分かっていない。渚がどれだけの苦しみを背負っているのか、私には分からない。渚にとって、私が迷惑でしかないのも分かってます。でも...私は、渚の重い荷物を...少しでも一緒に背負いたい。だって...好きだから。たとえ片想いだったとしても、渚を助けたい気持ちは変わらないので。それに...渚は、とても優しく笑うんです。いつも人の事ばかりで、自分をちっとも心配しない。あなたは、そんな渚を見ていない。そんな人を、渚に会わせるわけにはいきません!」
(もう王子様なんてどうでもいい。...私は、渚がいい)
ー「偉そうに、訳の分からないことを言いやがって!」
下着を脱がされそうになったその時。
?「俺の女に、何してる?」
「あ、ありがとうございます...」
黒羽は渚の買い出し用の財布を借り、材料を買っていた。
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これは、二時間前に遡る...。
《雪、渚が好きな食べ物は何か知ってますか?》
メールは光の速さで返ってきた。
《あなたが作ったものならなんでもいいのではないでしょうか?
渚は小さい頃からビーフシチューが好きでした。なので恐らく、今も好きなのではないでしょうか?
一応、レシピも送っておきます》
(ビーフシチュー、か...)
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そして現在、八百屋で最後の買い物を終え、帰ろうとしていたところだった。
ー「こんにちは、お嬢さん...」
「?こんにちは」
ー「この間はお世話になったね」
「あの、どちら様...」
そこまで言って、気づいた。
ー「情報を、聞かせてもらおうか」
黒羽は走ろうとしたが、動けない。
黒羽は渚の財布を白玉に渡し...
「逃げて、白玉。私は大丈夫だから」
ふわり。
「ごめんなさい、本当に何も知らないんです...」
黒羽は怪我している方の頬を殴られ、倒れこむ。
その拍子に、黒羽が海から持ってきたものの一つである、勿忘草の髪飾りが黒羽の髪から落ちる。
ー「渚の女のくせに、知らねえわけねえだろ!」
「ゲホッ!」
黒羽は血を吐き出す。
「逃げて、白玉...」
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白玉は落ちた髪飾りと財布をくわえ...渚の所へ走っていく。
帰る途中、とある人物に会う。
♪「あれ?渚の...白玉!?何かあったの?」
白玉は言葉で伝えられないため、ついてこいと合図する。
♪「待って、白玉!」
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▼「あいつ、どこ行きやがった」
渚はもぬけの殻になっている自分の家でため息をついている。
そこへ、白玉が走ってくる。
▼「おい白玉、あいつは...!これは、あいつの...」
♪「渚!」
▼「錬...。あいつが、危ねえかもしれない」
♪「あいつって、誰?」
▼「最近、遥と雪から預かった居候だ」
♪「もしかして、黒羽!?大変だ、あの子の足では走れない!もし何かに巻き込まれていたら...。それより、どうして渚が...」
渚は簡単に事情を説明した。
♪「それはかなりやばいかもね。僕も探すのを手伝うよ。勿論...悪い奴にはお仕置きだね」
▼「白玉、走れるか?...頼む。おまえだけが頼りだ」
白玉は渚に財布と黒羽の髪飾りを渡し、黒羽の元へと走り出す。
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ー「可愛い顔が傷ついたらいけねえもんな...。身体で許してやるよ」
「...嫌っ!」
黒羽は必死に抵抗していた。
ー「細くて綺麗だもんな...」
下着のなかに、手をいれられそうになる。
「やめて...」
(何この人、怖い...!)
ー「渚もいい女を見つけたもんだな...。渚に愛されまくってるんだろ?あいつは何でもするもんなあ...」
「...けないで」
ー「あ?」
「ふざけないで...。あなたは渚のことを何も分かっていない。渚がどれだけの苦しみを背負っているのか、私には分からない。渚にとって、私が迷惑でしかないのも分かってます。でも...私は、渚の重い荷物を...少しでも一緒に背負いたい。だって...好きだから。たとえ片想いだったとしても、渚を助けたい気持ちは変わらないので。それに...渚は、とても優しく笑うんです。いつも人の事ばかりで、自分をちっとも心配しない。あなたは、そんな渚を見ていない。そんな人を、渚に会わせるわけにはいきません!」
(もう王子様なんてどうでもいい。...私は、渚がいい)
ー「偉そうに、訳の分からないことを言いやがって!」
下着を脱がされそうになったその時。
?「俺の女に、何してる?」
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